T-mode 遠山清彦の国会奮戦記(携帯版)

T-mode 遠山清彦の国会奮戦記(携帯版)548後期高齢者「長寿」医療制度について(1)

後期高齢者「長寿」医療制度について(1)

遠山清彦です。平日は東京周辺、週末は沖縄、と最近連日あちこちで政局や政策の話題について話をさせていただいています。(今週は、世田谷区、立川市、台東区の会合に参加)その主要トピックの1つが、75歳以上の高齢者を対象に4月からスタートした後期高齢者医療制度です(福田総理が最近、名前を長寿医療制度に変えましたが、元の名前で書きます。)

野党議員たちは、この医療制度を「老人いじめの医療制度」とか「老人切り捨てだ」「新たな負担増だ」などとさかんに批判しているようですが、その具体的な論拠を示していないことが多く、私もテレビ報道などを見て驚いています。その誤解を解くために、後期高齢者医療制度の主なポイントを5つだけ書きたいと思います。

(1)高齢者切捨ての制度か?
75歳以上の方だけの医療制度というと、何か「高齢者の医療は高齢者自身で面倒みてください」と言っているように聞こえますが、事実は全く違います。それは、後期高齢者医療制度の財源内訳を見れば、一目瞭然です。5割は公費(国と地方自治体負担=税金)、4割は現役世代の保険料、そして高齢者自身の保険料負担は全体の1割に過ぎません。

(2)窓口負担や保険料は増えるのでは?
まず、窓口負担は、これまで通り1割で増えません。(従来どおり、現役並みの所得の方は3割。低所得者への配慮は後述)保険料は、全国平均を見ると下がるところが多く、具体的にはいままで国民健康保険では年額91,900円(夫婦年収=201万円の場合)だったのが69,900円に下がります。ただし、保険料が増える地域もあります。東京都23区の場合は、同じ夫婦年収の場合、従来の43,600円から約1万円増えて53,800円になります。増える理由は、今まで国民健康保険財政を支えるために地方自治体が多大な自己負担をしてきた分を軽減したからですが、なぜこのような措置を取ったかというと、今後老人医療費が増大しても医療保険制度が続くように自治体の負担を軽くしたためです。ここは、国民皆保険制度を守るためにしかたなく取った措置であり、増える地域と所得の方はご理解をいただきたいと思います。

(3)保険料を年金から天引きする理由は?
これも、よくテレビで批判されるポイントですが、要するに天引きした方がわざわざ役所に高齢者が出向く必要がなく便利であること、保険料の未払い問題がおきて、真面目に払っている人とそうでない人の間に不公平感が募らないように天引きをするのです。ただし、全ての高齢者、特に年金額が低い人から強制的に天引きする制度にはなっていません。年金受給額が18万円未満(年額)の人や、介護保険料と医療保険料を合わせた額が年金受給額の半分以上の人は、天引きではなく納付書や口座振替での支払いが認められます。疑問のある方は、地域の役所で確認してください。

(4)低所得者への配慮は?
後期高齢者医療制度の保険料は、加入者全員が払う「均等割額」と所得に応じて払う「所得割額」を合計した額になります。夫婦世帯を例にとると、まず年収が153万円以下の夫婦は、所得割額がゼロになります。均等割額の方は、年収が夫婦で168万円以下の世帯は7割引きの保険料となり、これは具体的には1人毎月1000円の保険料ですから、夫婦で毎月2000円と低く抑えられています。さらに、192.5万円以下は5割引き、238万円以下は2割引き、となっています。この低所得世帯への配慮は公明党の主張によって設けられたものであり、「弱者切り捨て」とは到底言えないと思います。

(5)75歳以上になると、それまで受けていた医療が受けられなくなるのでは?
受けられる医療は、これまでと変わりません。これは、繰り返し厚生労働大臣が国会で表明している通りです。後期高齢者医療制度では、患者さんが「かかりつけ医」を決めるシステムになっていますが、それ以外のお医者さんにかかることも認められていますし、医療機関の変更もできます。それに加え、長寿を迎えた人ができるだけ自立した生活を送ることができるように、在宅医療を充実させる「生活を支える医療」をめざす仕組みになっています。「かかりつけ医」制度は、私が留学していた英国などではかなり普及しており、患者さんの心身の特性に配慮したきめの細かい医療の実施を目的としているものです。(つづく)

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