訪問介護・訪問看護 労務管理のポイント

移動時間についての労務管理のポイント

移動時間についての労務管理のポイント


おはようございます。
社会保険労務士の飯田弘和と申します。
今回は、訪問介護・訪問看護の中で、
移動時間の労務管理について考えていきます。

訪問介護・訪問看護の場合、当然ですが、ご利用者宅でのサービス提供になります。
また、ご利用者へのサービスが終われば、次のご利用者宅でのサービス提供のための移動があります。
これらはすべて「労働時間」となりますが、事業所がこの間の勤務状況を把握することはなかなか難しい。
そういった中で、事業所側と従業員の側で「労働時間」についての認識が異なっていれば、いずれ大きなトラブルへと発展します。

そこで今回は、訪問介護・訪問看護について、どこまでが労働時間となるのかを考えていきたいと思います。

訪問介護・訪問看護の労働時間として、一番問題となるのは移動時間でしょう。

まずは、労働時間としてカウントしなければならない移動時間を挙げていきます。
1.事業所(ステーション)からご利用者宅への移動時間
2.ご利用者宅から次のご利用者宅への移動時間
3.ご利用者宅から事業所(ステーション)への移動時間
以上3つの移動時間については、すべて「労働時間」としてカウントします。
ということは、この移動時間について、賃金を支払わなければなりません。

ただし、ご利用者宅でのサービス提供中の賃金と移動中の賃金に差をつけることは可能です。
たとえば、サービス提供中は時給 \2,000、移動中は \1,000など。
ここで気をつけていただきたいのが、移動中の賃金も、各都道府県の最低賃金を下回ることはできないということ。
ちなみに、当事務所のある東京都の場合、最低賃金は「時給 \958」ですので、移動時間中も時給\958以上支払わなければ違法となります。

では、直行直帰などの場合はどうなるのでしょう?
自宅から直接ご利用者宅へ向かう移動や、ご利用者宅から自宅へ向かう時間についてはどうでしょう?
この場合には、労働時間には当たりません。
通勤時間として扱われます。
ですから、これらの移動時間については、賃金支払い義務は発生しません。
もちろん、事業所独自で賃金を支払うのは構いませんが、法的な支払い義務はありません。


以上が、移動時間についての労務管理のポイントになります。
ポイントをしっかり抑えた労務管理によって、労基署からの指導や労使トラブルを未然に防いでいきましょう。


☆発行責任者 :社会保険労務士事務所いいだ 飯田弘和
事務所ホームページ「労働相談所 労務管理処」
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発行周期: ほぼ 週刊 最新号:  2017/11/28 部数:  40部

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