ローマから吹く風

ローマから吹く風第33号エピファーナ/サンダニエーレの生ハム

カテゴリー: 2018年01月06日
「エピファニアかベファーナか/サン・ダニエーレの生ハム」
目 次
1.はじめに 
2. エピファニアかベファーナか
3. イタリアの名物:サン・ダニエーレの生ハム
4.旅の情報:復活したフィレンツェのトラム
5.あとがき

1.はじめに
 イタリアでは1月6日を魔女にちなんだベファーナの日と呼んでいます。『Befaba porta via tutte le feste』-ベファーナはお祭りを全部持っていってしまう-と言われてるように、この日が過ぎると復活祭まで祭日がありません。
 クリスマスから始まったお祭りシーズンが終わるのです。いわば締めのお祭の日です。イタリアのお祭は、ごちそうを食べる日でもあります。ですからイタリアでは復活祭まで胃を休めることになります。さすがの食いしん坊のイタリア人とあっても、クリスマスからベファーナまでの暴飲暴食には限度があるようです。年に一度の大騒ぎをした後、復活するまで(復活祭・イースター)休憩するということになります。
 本当は、1月6日はキリスト教では東方三博士がキリストを謁見に来た日のエピファニアなのですが、街の中は魔女のおばあちゃんで溢れています。ですので庶民はこの日をベファーナの日と呼んでいます。子供はもちろんプレゼントがもらえることからベファーナの日を選びます。子供を大切にするイタリア人は2度目のプレゼントをするという寸法です。

2. エピファニアかベファーナか
 1月6日、キリスト教では東方三博士がキリストを謁見に来た日(エピファニア)。他のキリスト教の祭日同様、『邪教』のお祭りでもあったらしく伝統的にベファーナと言うお祭りの日にもなっています。老婆の魔法使いが箒に乗って、暖炉に吊るした靴下に、良い子にはお菓子を悪い子には炭を入れていく。サンタクロース伝説とかなり似通っています。
 イタリアの子供達はクリスマスだけでなく、ベファーナの日にもプレゼントをゲットできます。イタリアではこの日のために、長靴型ではなく靴下型の袋にお菓子を入れたものがたくさんスーパーで売られています。
 クリスマス(24,25日)、聖ステファノの日(26日)、大晦日(31日)、新年(1日)と続くお祭がこれにて終了となります。この日でクリスマス休みが終わり、春の復活祭まで祭日がありません。学校の冬休みも終わって、ベファーナの次の月曜から学校が始まる。子供達にとっては嬉し・悲しのベファーナおばあちゃんなのです。
詳しくは→http://www.ivc-net.co.jp/cult/kaze/283.html

3.イタリアの名物:サン・ダニエーレの生ハム
 生ハムは、古代ローマの時代より人々に愛されてきた歴史を持つイタリアの伝統食品です。今でも生ハム作りではイタリアが有名で、生ハムの産地としてパルマやサン・ダニエーレ、ノルチャ産の生ハムがあげられます。さらに他の追随を許さないロレンツォ・ドズヴァルド氏の生ハムがあります。ロレンツォ・ドズヴァルド氏の生ハムは、2,3年待ちは当たり前、オペラ歌手のパバロッティや、ベネトン創設者のルチアノ・ベネトンであっても特別扱いしないといった逸話があります。
 ロレンツォ・ドズヴァルド氏の生ハムの事をお知らせしても、味わっていただくことができないことから、日本でも購入可能なサン・ダニエーレの生ハムについてご紹介します。
 サン・ダニエーレは、ヴェネチアのあるヴェネト州の東隣にあるスロベニアと国境を接しているフリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州にあります。イタリアの生ハムといえば世界三大生ハムの一つとされるパルマの生ハムの方が生産量も多く有名ですが、値段の点から言えばサン・ダニエーレの方が高く、別格として扱われています。
 パルマは最低10ヶ月、サン・ダニエーレは13ヶ月寝かせていることが大きな違いです。パルマの生ハムもサン・ダニエーレ生ハムもイタリアで美味しいもの指標となっているD.O.P.(保護指定原産地表示)指定食品です。いずれも甲乙つけがたいものですが、強いて言えばパルマの生ハムはまろやかであるのに対して、サン・ダニエーレ生ハムは、美味しさが口の中に残る味の強さを持っています。
 サン・ダニエーレでは毎年6月の末の週末にAria di Festa San Daniele(サン・ダニエーレの風フェスティバル)という街を挙げての生ハムフェスティバルを開催しています。ここではグリッシーニ(小麦でできた細い棒状のスティック)に生ハムを巻いて、白のスパークリングワインのプロセッコを飲みながらいただきます。機会がある方は是非尋ねてみてください。
 またイタリアの生ハムに興味のある方は、東京・駒場のPittiさんにおいてありますので食べ比べてみられては如何でしょうか。ここでは「細心の保存・温度管理を行う」「食べる時にスライスする」という大原則がきっちりと守られており、生ハムをパック入りにして売るような、生ハム好きが許せないことをしません。ここの店では生ハムの美味しさを感じることができます。
 なおイタリアの生ハムを楽しまれる際には、サンダニエーレのフェスティバルで定番のプロセッコと一緒に味わわれることをお薦めします。生ハムの味が一段と際立ち、生ハムの美味しさを味わうためには、ワインが一番だという小余が分かります。

Piattiさん
住所:目黒区駒場4-2-17清水ビル1F 、電話番号:03-3468-6542

D.O.P.(保護指定原産地表示)制度については
               →http://www.ivc-net.co.jp/food/culture/standard.html

4. 旅の情報:復活したフィレンツェのトラム 
 1958年に運行が停止していたフィレンツェのトラムが、道路の混雑緩和のために、再開されました。フィレンツェで2010年2月に開通した路面電車です。
 フィレンツェの中央駅、サンタ・マリア・ノヴェッラ(Santa Maria Novella,SMN)駅に隣接する停留所から、西側にあるフィレンツェのベッドタウンスカンディッチ(Scandicci)のヴィラ・コスタンツァ(Villa Costanza)までの7.4km区間、14の停留所が設置され、5:00-24:00の間運行しています。フィレンツェの街歩きに使ってみては如何でしょうか。観光地でないフィレンツェの別の顔が見えてくると思います。
 なお、現在、フィレンツェ歴史地区を通る2号線が建設中で、今年中に完成が予定されています。

詳しくは→http://www.utravelnote.com/italy/etc/tramvia


5.あとがき 
 陶器は東洋のものというのは思い込みで、16世紀には広くヨーロッパで作られていました。中世の手描き陶器のマヨルカ焼きに起源を持つイタリアの陶器は、イタリアの伝統工芸として受け継がれており、今でもイタリア各地で陶器の生産が行われています。次回はイタリアの陶芸と「病気を治してください」式のお願いをしにイタリア中からカソリック信者がやって来る聖母の奇跡で有名な寺院を紹介します。


ご意見・お問合せ・旅行のご相談は→info@ivc-net.co.jp

ローマから吹く風

発行周期: ほぼ 月刊 最新号:  2018/11/05 部数:  36部

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