ローマから吹く風

サンプル誌

イタリアンビテオコレクション・メールマガジン“ローマから吹く風”(第1号)
「カエサルのフォロ再現イベント/カエサルの逸話“息子よ、お前もか”」
目 次
1.はじめに
2. カエサルのフォロ再現イベント
3.イタリア人にとって英雄とはカエサル
4.カエサルの逸話 “息子よ、お前もか”
5.あとがき カエサルの逸話は続く

1. はじめに
 イタリアンビデオコレクションは、イタリアでの日本向けのテレビ取材をコーディネートする専門会社として出発しました。
現在では、これまでテレビ取材で培ったイタリアでの交渉力をベースに、現地在住の日本人スタッフがビジネス・料理研修・現地での買付け・旅行に至るまで、
お客様をサポートしています。イタリアには、日本の方が知らないカルチャーがあり、陽気で明るいイタリア人がいます。
このイタリアのハートに触れていただく事こそ、私どもの願ってやまないところです。
メルマガの第1号はカエサル(シーザー)です。イタリア人が今でも愛し続ける英雄・カエサルを題材にしました。

2. カエサルのフォロ再現イベント
 2015年4月25日から11月1日まで、ローマ市の主催で、トライアヌス帝の広場において、映像を使ってカエサルのフォロを再現し、カエサルの解説を行うイベントが行われます。
現存する建物をスクリーンとして、カエサルのフォロとして僅かな痕跡を残している建物、あるいは全く見えなくなってしまった建物をCGを使って映写し、カエサルの時代を解説をします。
このイベントは、始まりが、大体、夜の9時以降です。何でそんな遅くと思われるかもしれませんが、ヨーロッパは緯度が高く、日没が9時前となるからです。(日没は6月30日で8時50分です)

 皇帝達のフォロ・フォロインペリアリの中で、最も古くに建てられたのが、カエサルのフォロです。
カエサルのフォロは、政敵ポンペイウスを打ち破り、カエサルが絶頂期にあった時に建設が開始されました。
165m×75mの規模で、両側に騎士階級のオフィスがあり、国立図書館、学校が設置され、中央にはカエサルの騎馬像が置かれていました。フォロの奥には、神殿が設置されていたとのことです。祀られていたのは、ユリウス氏族の祖とされる愛と美の女神ウェヌス(ヴィーナス)だったということです。カエサル暗殺時には、仕上げ段階で、カエサルの後継者で、初代ローマ皇帝のアウグストゥスが完成させました。
 イベントの詳しい情報は→http://www.ivc-net.co.jp/guide/rome/foro.html#info25

3. イタリア人にとっての英雄はカエサル
 古今東西、種々の英雄が世界のあちらこちらにいます。それぞれの伝説も残されています。
しかし、実在が確認され、人間の欲望に素直で、奔放な英雄は、カエサルの他にいたでしょうか。
しかもカエサルの生きた時代のローマは、内乱の1世紀と呼ばれる時代で、親子、兄弟でさえも殺し合いを繰り返す、血に塗られた時代でした。
カエサルがその禍中にいたことを知ると、カエサルの個性の素晴らしさに驚嘆します。
ある意味で、カエサルは、伝説を越えた存在です。カエサルの生き様は、現代であっても通用するものです。今でもイタリア人の心の中に生きています。
イタリアの男達はカエサルが生きた目標であり、女達にとっての憧れの男です。生きている英雄と言えるでしょう。
作家の塩野七生さんが、カエサルに惚れ抜いた気持ちが良くわかります。

4.カエサルの逸話 “息子よ、お前もか”
 カエサルの特徴は寛容さです。この時代に、政変が起ると、敵方を徹底的に粛清し、処刑するのは、普通に行われていました。
カエサルの養子で後継者になったアウグストゥスですら、当時の元老院議員の1/3に相当する300人の元老院議員と2000人の騎士階級を処刑しました。
カエサルの外伯父(カエサルの伯母さんの夫)マリウスが元老院派を粛清した時は、ローマの政治の中心で、市民が集うフォロの演壇には、処刑された元老院議員等の首が並べられました。
 カエサルはこのような粛清と無縁です。降参して来る相手の命は助けています。それどころか、有能な相手は、取り込み、自分の傘下で処遇しました。
それどころか、有能な相手は、自分の傘下で処遇しました。政敵であった元祖弁護士と言われるローマ最大の知識人キケロを生涯敬愛し続けます。
ちなみにキケロは、アウグストゥスの処刑名簿のトップでした。後継に選ばれた当初は、キケロを「国父」と讃えたアウグストゥスは、あっさりとキケロを処刑します。そんな酷薄な時代だったのです。
 カエサル暗殺を実行した14人のうち9人は降参した政敵ポンペイウス派でした。作家の塩野七生さんは、暗殺者達は、カエサル体制の中で、将来はないと思った可能性を示唆しています。
カエサル暗殺を実行したデキウス・ブルータスはカエサルの腹心中の腹心で、遺言でカエサルの第二番目の後継者に指名されていました。
デキウス・ブルータスが、暗殺後、遺言状で後継者に指名されていたことを知って、顔色が土気色になり沈黙に沈んだということです。
 ちなみに「ブルータスお前もか」という有名な言葉は、実は「息子よ、お前もか」であったとの説があります。
暗殺者の一人で、カエサルの生涯の愛人セルヴィリアの息子(カエサルとは血がつながっていません)マルクス・ブルータスではなく、デキウス・ブルータスを指していたのではないかとの説があります。
なぜなら、マルクスは、愛人の子であったことから、カエサルに処遇されるのですが、反抗を繰り返していました。
このようなことから、アウグストゥスに次ぐ2番目の後継者(息子)であったデキウスを指したのではないかと言われています。

5.あとがき カエサルの逸話は続く
 次回は、古代ローマの浴場であるカラカラ浴場で、なんと1937年から毎年恒例となっている夏の野外オペラの紹介です。
でも、カエサル好きにとって、カエサルの逸話を書き始めると、止めようがありません。
今後も、ローマを紹介する中で、折にふれて、英雄カエサルの逸話を紹介していきます。

ご意見・お問合せ・旅行のご相談は→info@ivc-net.co.jp
ローマの案内の得意な山根みどりさんは→http://www.ivc-net.co.jp/trans/yamane/

ローマから吹く風

発行周期: ほぼ 月刊 最新号:  2019/02/06 部数:  37部

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