若手技術者人材育成の悩み解決メールマガジン

若手技術者に任せると仕事が遅れがちになる vol.073

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技術者を指導する方へおくる


 「若手技術者人材育成の悩み解決メールマガジン」Vol.073 2018/10/29


                        (隔週月曜日発行)

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 <目次> ━━━━━━━━━━━━━━━━

・今週の「製造業の若手技術者育成ワンポイントアドバイス」

・編集後記




<今週の「製造業若手技術者育成ワンポイントアドバイス」> ━━━━━━━━━━━━━━━━


- 若手技術者に任せると仕事が遅れがちになる

という悩みについて考えてみます。


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今日のワンポイントは、

「若手技術者に任せると仕事が遅れがちになる」

という時には、

「優先順位とそれぞれの仕事の締め切りを伝える」

ということを心がけてください。

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企業は表面上、


「若手(技術者)の柔軟な発想や提案に期待する」


といったことを述べることもありますが、
経営者目線で考えた時、


「若手(技術者)には日々の業務推進を担い、中堅以上の時間を捻出する」


ということの方が優先順位が圧倒的に高いというのが事実です。

このような、経営者目線は若手技術者の段階から持っておくことが重要です。



結局のところ現場の仕事を担い、
その組織に貢献できなければ後に大きな仕事をするための、


「周りからの信頼」


が構築できないという不可避の現実を考えれば、
経営者目線がいかにまっとうなところを見ているのか、
ということがお分かりになると思います。



そのため、新人を含む若手技術者は


「日々の業務推進を担う」


というところを最優先に取り組む必要があります。



そのため、今まで中堅が抱えていた業務の多くを若手に担わせることを目的に、
仕事がトランスファーされるというのが若手技術者の直面する最初の流れです。



そしてここで必ずと言っていいほど生じる問題があります。


それは、


「若手技術者が担うことで仕事が遅れる」


ということです。



任せた中堅や管理職は何故遅れるのか理解できず、
いらだつことが多いのではないでしょうか。


中堅から管理職が技術者としての業務遂行能力が高いほど、
この問題が顕在化する傾向があります。


できない人を理解できないからです。



技術者の直面する研究開発スピードは年々早まるばかりです。


現在の中堅から若手技術者の時間感覚ではとても世界と戦えない状況になっている今、


「我々が若かったころは....」


というのは禁句と思っておいた方が正解です。


時代が変わっているのです。



そうはいっても若手技術者に業務を担ってもらわないことには、
組織としての成長は望めない現実がある以上、
若手技術者には一刻も早く戦力にしなくてはいけません。



このような時に効果を発揮するのが、


「優先順位とそれぞれの仕事の締め切りを伝える」


ということです。


詳細な指示を出しすぎることは自主的に考える技術者を育てるには不適切ではないか、
と感じる方も居るかもしれませんが、
スキルを醸成する時間的余裕が無い近年の状況を考えると、
まずは手取り足取り指導しながら業務を推進させる、
ということが結果として自主性を有する技術者の人材育成への近道になります。


技術者というのは専門性を学ぶというところにウェイトを置きすぎる傾向があるため、
時間軸と優先順位をバランスよく俯瞰的視点で見ながら仕事を進める、
ということが基本的に苦手です。


しかしながら優先順位と時間軸を意識しながら仕事を進める、
ということを第三者視点からの指導の中で繰り返すことにより、
技術者自身が、


「仕事の優先順位付けと時間軸の設定は専門性の一つである」


と気が付く時がくるのです。



この時が来れば、後は自ら鍛錬しながら仕事を進めるようになるため、
技術者にとって必須の、


「自主的に考えて行動できる」


というスキルが向上してきます。




注意点としてはどこかで若手技術者にセルフマネジメントを促すことです。


手取り足取りやりすぎると、
今度は言われたことしかやらない人間になってしまいます。



任せるタイミングの一つの目安は、


「2、3つの中規模の仕事を完結するまでやり切った時」


であると考えます。



中規模がどういう業務かは各社各様なので定義は難しいのですが、


「若手技術者の”成果”と社内的に言及できるスケールもの」


という場合が多いです。


そして大切なのは「やり切る」ということです。
途中で終わってはだめです。


そのため、指示事項の中には


「どこがゴールなのか」


ということを明確にすることが重要です。





いかがでしたでしょうか。



もちろん、今回述べたようなことをはじめから器用にこなすような若手技術者がいるのは事実です。

しかし、それはどちらかというと少数派であり、
そのようなスキルを有する学生はどの企業でも面接でわかることなので、
争奪戦となります。


よって、器用にこなすことを期待するよりも、
早い段階で育成にとりかかり、成長を加速させるという考えの方が重要なのです。




ご参考になれば幸いです。




<編集後記> ━━━━━━━━━━━━━━━━

有川 浩 著の「県庁おもてなし課」という小説を読みました。

弊社の事業の柱は当然ながら民間企業とのやりとりですが、
県庁、県の公的研究機関、国立大学といった組織とお付き合いもあり、
公的な仕事に興味があったというのが本書を読もうと思った背景です。
(実際に公的な仕事が、大きな仕事につながったこともあります)


私自身、父は小学校教諭だったということもあり、
言ってしまえば公務員の家庭で育ちました。

営利ではなく、非営利事業ということに対する仕事への取り組みは、
父の背中を見て多少なりとも理解してきたつもりです。


そのため、公務員の方々の仕事の姿勢については可能な限り歩み寄り、
営利事業が生業である私の理屈を押し付けないよう、日々気を付けるようにしています。


ただ感覚的にはわかるものの、公務員の方々の業務の内情はどのようなものなのか、
ということに興味があったこともあり、上記の小説で理解をさらに深められるかもしれない、
といったことも動機だったと思います。


内容については実際読んでいただければと思いますが、

「あー、なるほど。そういう理屈でああいう応答をしていたのか。」

と納得する部分も多々ありました。


その一方で、内部での調整等については、
程度の差はあれ民間企業のそれとほとんど同質であり、手に取るようにわかりました。


そして実際に公務員の方々に「仕事として」接したことでわかること。


基本はとてもまじめで信用できる人柄の方が多いこと。


加えて強調したいのは、

「年齢にかかわらず民間企業の社員以上の野心家がいる」

という事実です。



「公務員は...」という偏見は危険ですね。

小説を読みながらそんなことも感じていました。


今後も公的な組織とのお仕事は試行錯誤をしながらも色々やってみたいですね。




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