バートランド・ラッセルの言葉366

ラッセル『宗教と科学』第8章 宇宙の目的 n.13

カテゴリー: 2019年01月23日
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「(ほぼ日刊)バートランド・ラッセルの言葉366」 
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 「ラッセルの英語」では,英語の学習に参考になりそうな例文をラッセルの著作からご紹介していますが,「ラッセルの言葉366」では,日本語にした時の'内容'に注目して,ラッセルの発言をご紹介していきます。
 読者と一緒に育てていきたいと思っていますので,誤訳や不適切な訳等がありましたら,お知らせいただければ幸いです。

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 ラッセル『宗教と科学』第8章 宇宙の目的 n.13
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 このような見解には魅力的なものがあるが,それを真理と見なす理由は私に
は分らない。同じ状況にある二人の人間がその(人の)過去の歴史(注:経験な
ど)が違うので,異なった反応を示すということは,もちろん明らかである。
しかし,それと同じことが磁気を帯びた鉄の断片と磁気を帯びていない鉄の断
片にも言える(あてはまる)。記憶は脳に刻印され,身体構造の違いを通して
行動に影響を与える,と我々は想定する(考える)。同様の考慮(熟慮)は
(人間の)性格にもあてはまる。もし一人の人が怒りっぽく(choleric 怒り
っぽい)で,別の人が無気力(phlegmatic 冷淡な)であるとすれば,両者の
相違は,一般的に言って内分秘腺(glands)に起因しており(traceable to),
多くの場合,適切な薬を用いることによって取り除かれる(obliterated 解消
される)。人格は神秘的で犯し難いという信念は,何ら科学的な根拠がなく,
それが受け入れられるのは主として,人間の自尊心を喜ばすためである。

 再び,前述の二つの陳述をとりあげよう。(即ち)「心理学的に解釈すると,
現在は単に(すばやく)流れ去る瞬間ではない。現在はそのうちに過去と未来
との両方を含んでいる」という陳述,及び,「空間と時間は人格を隔てるもの
でなく,人格の中に秩序(order)を表している」という陳述(の2つ)である。
(1つ目の)過去と未来に関しては,ホールデン教授は,我々が雷の閃光を見て
雷の音が鳴るのを期待している時(ちょうどその時)の状態のような問題を心に
抱いているように思われる。過ぎ去った雷光とその後の(未来の)雷鳴の両方
が我々の現在の精神状態の中に入り込んでいると言ってもよいかもしれない。
(注:つまり,「雷が光った直後の瞬間の現在」には「雷の光った過去」(記
憶)と「音が鳴る未来」(期待)が両方とも含まれているのではないか,という
喩え)しかしこれは隠喩によって誤り導かれている。雷光を想起(回想)する
ことは雷光(そのもの)ではなく,雷鳴の期待(expectations 予想)は雷鳴
(そのもの)ではない。私は,単に,想起と期待が身体的影響(physical 
effect 身体的影響;物理的影響)を持たない(与えない)ということを(今)
考えているのではない。主観的経験の実際の性質について考えている。(即ち)
,(雷光を実際に)見ることと想起(後から回想)することとは別なことであ
り,(雷鳴を実際に)聞くことと期待する(将来を予想する)こととは別なこ
とである。現在の過去と未来とに対する関係は,心理学においても他の場合と
同じように,因果関係(注:原因と結果の関係)であり,相互浸透
(interpenetration)の関係ではない(原注:因果関係といっても,もちろん
,私の期待が雷鳴を引き起こすと言っているのではなく,過去に雷の後に雷鳴
がしたという経験をしているので,現在雷光とともに,雷鳴への予想(期待)
が生じていると言っているしだいである)。記憶は過去の存在を延長はしない
,記憶(というもの)は,単に,過去が影響をもつひとつの方法に過ぎない。

There is something attractive about this view, but I see no reason to 
regard it as true. It is, of course, obvious that two men in the same 
situation may react differently because of differences in their past 
histories, but the same is true of two bits of iron of which one has 
been magnetized and the other not. Memories, one supposes, are 
engraved on the brain, and affect behaviour through a difference of 
physical structure. Similar considerations apply to character. If one
 man is choleric and another phlegmatic, the difference is usually
 traceable to the glands, and could, in most cases, be obliterated by
 the use of suitable drugs. The belief that personality is mysterious
 and irreducible has no scientific warrant, and is accepted chiefly 
because it is flattering to our human self-esteem.

Take again the two statements : "For psychological interpretation the 
present is no mere fleeting moment : it holds within it both the past 
and the future" ; and "space and time do not isolate personality ; 
they express an order within it." As regards past and future, I think
 Professor Haldane has in mind such matters as our condition when we 
have just seen a flash of lightning, and are expecting the thunder. 
It may be said that the lightning, which is past, and the thunder, 
which is future, both enter into our present mental state. But this is
 to be misled by metaphor. The recollection of lightning is not 
lightning, and the expectation of thunder is not thunder. I am not 
thinking merely that recollection and expectation do not have physical
 effects ; I am thinking of the actual quality of the subjective 
experience ; seeing is one thing, recollecting is another ; hearing is
 one thing, expecting is another. The relations of the present to the 
past and the future, in psychology as elsewhere, are causal relations,
not relations of interpenetration. (I do not mean, of course, that my
expectation causes the thunder, but that past experiences of lightning
 followed by thunder, together with present lightning, cause 
expectation of thunder.) Memory does not prolong the existence of 
the past ; it is merely one way in which the past has effects.
 出典:Religion and Science, 1935, chapt. 8: Cosmic Purpose
 情報源:https://russell-j.com/beginner/RS1935_08-130.HTM

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発行周期: ほぼ 日刊 最新号:  2019/02/18 部数:  70部

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