バートランド・ラッセルの言葉366

再配信 ラッセル『宗教と科学』第6章 決定論 n.9

カテゴリー: 2018年12月03日
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「(ほぼ日刊)バートランド・ラッセルの言葉366」 
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 再配信 ラッセル『宗教と科学』第6章 決定論 n.9
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 ◆訳文修正前の一文が混入していましたので、再配信します。◆
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 第6章 決定論 n.9

 このような議論に対し,決定論者は二つの異なったやり方で答えようとするかもし
れない。
 彼は次のように論ずるかもしれない。(即ち)過去において,始めのうちは法則に
従わないように思われた出来事も,後になって,ある法則に従っていたことが示され
てきており,また,まだ示されていなくても,(当該)主題(subject-matter)が極
めて複雑であることが充分な言いわけになる,と(注:事柄が複雑だから簡単に法則
は見つからないのだという言い訳が成立する,との弁解)。多くの哲学者たちが信じ
てきたように,もし法則の支配を信ずることを是とするア・プリオリな(先験的な)
理由が存在するとしたら(仮定したなら),それは十分な議論(論拠)となったであ
ろう。しかし,もしそのような理由がないまったく存在しなければその議論(論拠)
はとても効果的な反論にさらされる。(即ち,)大規模な出来事の規則性は,個々の
原子の行動(doing なすこと)における規則性を想定する必要なしに,確率の法則
(laws of probability 蓋然性の法則)から導き出される。量子力学(quantum 
theory 量子論)が個々の原子に関して想定しているのは確率の法則である。原子に
開かれている(open to)可能な選択(肢)のなかで,第一の選択が行われる既知の
確率があり,第二の選択が行われる既知の確率があり,以下同様(それぞれの選択の
確率がわかっている)。この確率の法則から,大きな物体は「ほとんど」古典力学が
予想したように行動することが確かであるという推測ができる(可能である)。従っ
て,大きな物体について観察される規則性は,ただ蓋然的かつ近似的なものであり,
個々の原子の行動に完全な規則性を予期するための帰納的根拠(inductive ground)
をまったく与えない(のである)。

 決定論者が試みるかもしれない第二の回答はより困難なものであり,今のところ,
その妥当性を評価することはほとんど不可能である。彼は次のように言うかも知れな
い。(即ち)外見上同じ環境にある,大量の似通った原子の選択(結果)を観察すれば,
それらの原子が種々の可能な遷移をする頻度に規則性が存在している,ということを
あなたは認める(だろう)。この事例は,男女の出生の事例に似ている。我々は個々
の出生が男になるか女になるかはわからないが,(たとえば)大英帝国においては,
男女の出生比率は男21に対し女20であることを知っている。このようにして,任意の
家庭においてはそうでないとしても,全人口の性の比率には規則性が存在している。
今日では,男女の誕生の場合は(事例は),個々の場合において性を決める原因があ
ると皆信じている。我々は21対20の比率を与える統計の法則は,個々の場合にあては
まる法則の結果に違いないと考える(注:個々の赤ん坊が男か女である確率は21対20
である,ということ。ちなみに男のほうが出生率が高いのに女とほぼ同数になるのは
、男の赤ん坊のほうが死亡率が高いため)。同様に,もし,大量の原子に関して統計
上の規則性が存在するなら,それは個々の原子の行動を規定する法則が存在するから
に違いない,と論ぜられるかも知れない。そうして,もしそのような法則が存在しな
いなら統計上の法則もまったく存在しないだろうと決定論者は論ずるかも知れない。

Chapter 6 Determinism, n.9

To this argument the determinist may attempt to reply in two different ways.
 He may argue that, in the past, occurrences which, at first, seemed not 
subject to law, have afterwards been shown to follow some rule, and that, 
where this has not yet occurred, the great complication of the 
subject-matter affords a sufficient explanation. If, as many philosophers 
have believed, there were a priori reasons for believing in the reign of 
law, this would be a good argument ; but if there are no such reasons, the
 argument is exposed to a very effective retort. The regularity of 
large-scale occurrences results from the laws of probability, without the
 need of assuming regularity in the doings of individual atoms. What quantum
 theory assumes as regards individual atoms is a law of probability : of the
 possible choices open to the atom, there is a known probability of one, 
another known probability of a second, and so on. Frorn this law of 
probability it can be inferred that large bodies are almost certain to 
behave as traditional mechanics expect. The observed regularity of large
 bodies, therefore, is only probable and approximate, and affords no 
inductive ground for expecting a perfect regularity in the doings of 
individual atoms. 

A second reply which the determinist may attempt is more difficult, and as
 yet it is scarcely possible to estimate its validity. He may say : You 
admit that, if you observe the choices of large numbers of similar atoms in
 apparently similar circumstances, there is regularity in the frequency with
 which they make the various possible transitions. The case is similar to
 that of male and female births ; we do not know whether a particular birth
 will be male or female, but we know that, in Great Britain, there are about
 21 male births for every 20 female births. Thus there is regularity in the
 proportion of the sexes throughout the population, though not necessarily
 in any one family. Now in the case of male and female births everybody 
believes that there are causes which determine sex in each separate case ;
 we think that the statistical law giving the proportion of 21 to 20 must
 be a consequence of laws which apply to individual cases. In like manner,
 it may be argued, if there are statistical regularities where large numbers
 of atoms are concerned, that must be because there are laws which determine
what each separate atom will do. If there were not such laws, the 
determinist may argue,
 出典:Religion and Science, 1935, chapt. 6: 
 情報源:https://russell-j.com/beginner/RS1935_06-090.HTM

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発行周期: ほぼ 日刊 最新号:  2018/12/12 部数:  71部

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