バートランド・ラッセルの言葉366

ラッセル『宗教と科学』第2章 コペルニクス革命 n.18

カテゴリー: 2018年08月01日
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 「ラッセルの英語」では,英語の学習に参考になりそうな例文をラッセルの著作
  からご紹介していますが,「ラッセルの言葉366」では,日本語にした時の'内容'
  に注目して,ラッセルの発言をご紹介していきます。
  読者と一緒に育てていきたいと思っていますので,誤訳や不適切な訳等がありま
  したら,お知らせいただければ幸いです。

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 ラッセル『宗教と科学』第2章 コペルニクス革命 n.18
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 『宗教と科学』第2章 コペルニクス革命(コペルニクス的転回) n.18

 まず法則の支配(から取上げてみよう)。例えば,日の出や季節の交替(移り変わ
り)のように規則正しく起るものもある一方,未来の出来事を知らせるかあるいは人
々に自分たちの罪を悔いるよう命ずるところの兆候や前兆(signs and portents) で
あるものがある,と(昔は)考えられた。ガリレオの時代以降,科学者たちは自然の
法則を変化の法則と考えてきた。自然法則は,物体が一定の状況においてどのように
動くであろうかを語り(tell 告げ),また,(今後)起るだろうことを我々が計算す
ることを可能にするが,しかし,(過去に)起ったことは(将来も)起るだろうとは
単純には言わない。我々は,太陽は長い間昇り続けるであろうが(注:地球は長い間
自転し続けるであろうが),最終的には,潮汐作用の摩擦のために,今それ(地球の
自転により太陽が昇るように見えること)を生じさせているまさにその同じ(自然)
法則の働きを通して,太陽は昇らなくなってしまうかも知れない(可能性がある)こ
とを知っている(注:月の影響による潮汐作用による摩擦のために地球の自転が止ま
り、太陽が昇らなくなってしまうこと)。継続的な再発が主張される時にのみ自然法
則を理解することができた中世の人々にとっては,こういった概念(conception 考え
;着想)は複雑過ぎたのである(理解困難であった)。異常なことや再現性のないこ
と(もの)は,ただちに(directly),神の意志によるものだとされ(assigned to
 ~が原因だとされ/帰され),何らかの自然法則によるものとは見なされなかった。

 天界においてはほとんど全てのものが規則的なものであった(規則的だとされた)。
日食は,一時期,例外であると考えられ,迷信的な恐怖を引き起こしたが,バビロニア
の聖職者たち(カトリックの司祭たち)によって(神の定めた)法則によるものだと
された。太陽と月,惑星と恒星は,予期されている通りに,毎年,運行し続けた。新
しいもの(天体)は何も発見されず,おなじみの天体がいずれも古くなることはなか
った。(荒地出版社刊行の訳書で,津田氏は「新しいことは何も見出されず,周知の
ことが決して古くなることはなかった」と曖昧な訳をしているが、「no new ones 
were observed, and the familiar ones never grew old」の「ones (複数形!)」は
太陽その他の天体(bodies)と解釈すべきであろう。)従って,地球の大気の上にあ
るもの(天体その他)は全て,創造主(神)によって意図された通りの完全さをもっ
て一度だけ(once for all)創造されたと考えられるようになった。(即ち)成長と
衰退は我々の地球に限られ,それ(成長と衰退=変化があること)は我々の祖先(ア
ダムとイブ)の罪(=原罪)に対する処罰の一部であった。従って,流星と彗星は,
一時的なものであり(永遠のものではなく),地球の大気中の,月下のものでなければ
ならない(ということになる)。流星に関してはこの見解は正しかったが,彗星に関
しては正しくなかった。

Chapter 2: The Copernician Revolution, n.18

To begin with the reign of law. It was thought that some things happened in
 a regular way, for example, the sunrise and the succession of the seasons,
 while other things were signs and portents, which either betokened coming 
events or summoned men to repent of their sins. Ever since the time of 
Galileo, men of science have conceived of natural laws as laws of change :
they tell how bodies will move in certain circumstances, and may thus enable
 us to calculate what will happen, but they do not simply say that what has 
happened will happen. We know that the sun will go on rising for a long 
time, but ultimately, owing to the friction of the tides, this may cease to
 happen, through the working of the very same laws which now cause it to
 happen. Such a conception was too difficult for the mediaeval mind, which
 could only understand natural laws when they asserted continual recurrence.
 What was unusual or non-recurrent was assigned directly to the will of God,
 and not regarded as due to any natural law. 

In the heavens, almost everything was regular. Eclipses had at one time 
seemed to be an exception, and had roused superstitious terrors, but had 
been reduced to law by Babylonian priests. The sun and moon, the planets 
and the fixed stars, went on year after year doing what was expected of them
 ; no new ones were observed, and the familiar ones never grew old. 
Accordingly it came to be held that everything above the earth's atmosphere
 had been created once for all, with the perfection intended by the Creator
 ; growth and decay were confined to our earth, and were part of the 
punishment for the sin of our first parents. Meteors and comets, therefore,
 which are transitory, must be in the earth's atmosphere, below the moon,
 "sublunary.” As regards meteors, this view was right ; as regards comets,
 it was wrong.
 情報源:http://russell-j.com/beginner/RS1935_02-180.HTM

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発行周期: ほぼ 日刊 最新号:  2018/12/18 部数:  71部

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