食の安全・監視市民委員会メールマガジン

食の安全・監視市民委員会メールマガジン第68号

カテゴリー: 2019年03月15日
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 食の安全・監視市民委員会 FSCWメールマガジン 第68号
                  2019年3月15日発行

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もくじ
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■呼びかけ:放射線照射の「芽どめじゃが」の監視活動にご協力を
■焦点:ゲノム編集食品、厚労省報告を批判する
◇イベント案内:暮らしの安全連続講座
◇イベント案内:シンポジウム「日本の食品添加物のいま」
◎編集後記◎
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■呼びかけ:放射線照射の「芽どめじゃが」の監視活動にご協力を

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放射線(ガンマ線)を当てて発芽を止めた「照射ジャガイモ」が出回る時期
になりました。

日本では、食品に放射線を照射して殺菌や殺虫などをする「照射食品」の流
通・販売を原則禁止しています。しかし、唯一の例外として、1974年から北
海道・士幌町農協で発芽防止にために照射されたジャガイモは認められ、表
示しなければなりません。特に、ジャガイモの端境期となる2~5月頃に多
く出荷されています。そのため、消費者・市民団体、生協などでつくる照射
食品反対連絡会は、毎年この時期に照射ジャガイモの監視活動を行っていま
す。

照射食品には強い発ガン増強作用を起こすアルキルシクロブタノン類が生成
されます。さらに、体重減少、卵巣の萎縮、死亡率の増加なども動物実験で
指摘されています。

これまで北海道、宮城県、千葉県、埼玉県、東京都、広島県などで照射ジャ
ガイモが見つかっています。スーパー等で「芽どめじゃが(ガンマ線照射済
み)」と書かれたシールのある照射ジャガイモがあったら、照射食品反対連
絡会(日本消費者連盟内)に連絡してください。「照射食品はいらない」の
声を広げましょう。詳しくは「照射食品反対連絡会」のホームページをご覧
ください。
https://sites.google.com/site/noshousha/


市村忠文(食の安全・監視市民委員会運営委員)



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■焦点:ゲノム編集食品、厚労省報告を批判する

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厚生労働省は、ゲノム編集食品の食品衛生法上での扱いについて報告書をま
とめ、1月から2月にかけて一般からの意見を募集しました。報告書は、ほ
とんど規制を行わないというものでした。食の安全・監視市民委員会はこれ
を強く批判する意見を送りました。内容は次の通りです。

1、ゲノム編集では、オフターゲットやモザイクによる影響を免れることは
できません。そのことについては多数の論文で示されています。今回の報告
書は、その影響について楽観主義にあふれています。深刻な結果が起きてか
らでは手遅れです。

2、ゲノム編集の応用で、エピジェネティックな影響もあることも報告され
ており、今回の報告書ではそのことについてほとんど触れられていません。
問題点にあえて触れないのではないかと、考えざるを得ません。

3、遺伝子を挿入した場合でも、戻し交配などによって遺伝子を除去すれば
規制の対象外としていますが、導入した遺伝子が除去されたとしても影響は
残るわけですし、完全に除去されるという保証もありません。しかも安全性
を確保できることを保証するような研究が行われたということも聞いていま
せん。このように科学的な根拠もないまま、進めていくことに大きな危惧を
持ちます。

4、今回の食品衛生法での扱いは、遺伝子組み換え食品の安全性審査にかか
わる範囲で行われたものです、ゲノム編集技術は、同じ遺伝子操作ではある
ものの、遺伝子組み換え技術とは基本的に異なります。これからさらに、さ
まざまな新植物育種技術が応用されていきます。それらを含めて新たな法的
規制が必要です。そのような方針を示さないことは、食の安全を守ることを
放棄したといわざるを得ません。

5、この食品衛生法での方向が、食品表示法での扱いに重大な影響を及ぼし
ます。もし、この結論を受けて食品表示が行われないことになれば、それは
消費者の知る権利、選ぶ権利を奪うことになり、厚労省の責任は重大だとい
えます。

以上が、批判の内容ですが、厚労省の報告書はこの技術に対する楽観論で満
ち溢れ、食の安全を守る姿勢に欠けているといわざるを得ません。


天笠啓祐(食の安全・監視市民委員会運営委員)



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◇イベント案内◇ 暮らしの安全連続講座

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食の安全・監視市民委員会は、食の安全問題を調査し、政府や事業者などにさ
まざまな意見・要望などを行う活動を行っています。今回、当会の活動の大き
な柱である「安全」をテーマに3回の連続講座を企画しました。「安全」に暮
らせるための様々なノウハウを分かりやすくご紹介します。ぜひご参加くださ
い。

◆第1回「日本がダントツで多い家畜への抗菌剤使用」
薬が効かない耐性菌により、アメリカでは毎年2万3千人以上が死亡、2050年
には耐性菌の感染症による死亡者数が、ガンの死亡数を超えるとの報告もあり
ます。耐性菌発生の原因は人や家畜への過剰な「抗菌剤」使用。日本での豚や
鶏への抗菌剤使用量は先進国中トップです。消費者の私たちに何ができるか考
えましょう。
日時:4月20日(土)13:30~15:45
講師:植田武智さん(科学ジャーナリスト)
会場:連合会館・5階502会議室

◆第2回「相続の基本のきを知ろう~昭和55年以来の法律大改正~」
昨年相続法が大改正されました。目的の中心は配偶者保護。長男の妻などの貢
献分も認められました。相続手続きは難しいものではありません。基本のきを
学びましょう。
日時:5月15日(水)13:00~15:00
講師:神山美智子さん(弁護士)
会場:連合会館・5階501会議室

◆第3回「効かない健康食品 危険な健康食品の見分け方」
機能性表示食品は本当に効果があるのでしょうか? 消費者庁の検証事業では、
膝の痛みや、目のピント調節などをうたう人気の健康食品の効果に疑問が指摘
されています。一方で健康食品による肝障害などの被害事例も続いています。
健康食品の見分け方を一緒に考えてみましょう。
日時:6月19日(水)13:00~15:00
講師:植田武智さん(科学ジャーナリスト)
会場:連合会館・5階501会議室

会場:連合会館(千代田区神田駿河台3-2-11)
交通:地下鉄「新御茶ノ水」「淡路町」「小川町」B3出口前
地図:https://rengokaikan.jp/access/

参加費:各回500円。第1回のみ会員無料(総会記念イベントのため)
参加者全員につーほー丸のストラッププレゼント

<問い合わせ先>
食の安全・監視市民委員会
TEL:03-5155-4765
電子メール:office@fswatch.org


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◇イベント案内◇シンポジウム「日本の食品添加物のいま」

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当会も参加する「食品表示を考える市民ネットワーク」が食品添加物を考える
シンポジウムを開催します。

日本の食品安全基準はどこの国よりも厳しく、安全で安心できるというイメー
ジを持っている人が多いのではないでしょうか。しかし、実際はどうでしょう
か。シンポジウム「日本の添加物のいま~日本の食は安全という思い込み~」
では、食品添加物に関わる制度的な矛盾、実態とのギャップについて専門家か
らお話を伺います。また、消費者は何を望むのか、実際に食品を生産している
事業者はどう考えているのかをお話しいただきます。2019年度には消費者庁に
おいて食品添加物表示の検討会が開催される予定です。市民の意見を国に届け
るため、食の実態を知り、食の安全・安心について、みんなで考えましょう。

日時:4月13日(土)13:00~16:00(受付開始12:30)
場所:明治大学リバティタワー教室(千代田区神田駿河台1‐1)
※教室番号につきましては決まり次第、ウェブサイトにてご案内します。
http://foodlabeling-net.main.jp/label/
参加費:500円

<内容>
・報告
「食品添加物に関わる制度~抜け道だらけのルール」神山美智子さん(弁護士、食品表示を考える市民ネットワーク代表)
「食品添加物を巡る問題 行政・事業者・消費者」中村幹雄さん(薬学博士、食品安全グローバルネットワーク事務局長)
「生産者とつくる食の安全と安心」藤田ほのみさん(生活クラブ生協・神奈川理事長)
「食品添加物を減らすこととは」川村恭輔さん(全国農協食品(株)食品営業部次長)
・パネルディスカッション

主催:食品表示を考える市民ネットワーク

<お申込み>
お名前、連絡先、人数を事務局宛てにお願いします。
FAX:03-6869-7204またはEmail:foodlabeling@nongmseed.jp


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 ◎編集後記◎
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この何十年か、原稿やレジュメ、問い合わせの回答の締め切りに追われる日々
は、変わっていません。その合間は細切れの時間ばかりで、じっくりと読書を
行う時間が少ないのが悩みです。

それでも出張が多いため、行き帰りの飛行機や新幹線の中を、唯一のまとまっ
た本を読む時間にしてきました。興味のあるテーマの本を数冊抱えて、旅に出
かけていたのですが、最近はもっぱら疲れから眠りこけてしまい、結局1頁も
進まなかったことが増えてきました。情けないとしか言いようがありません。

いまは確定申告の季節ということもあり、本と一緒に計算機と源泉徴収票や領
収書などを持ち歩き、ホテルの部屋ではもっぱら計算を行っています。面白い
もので、毎年、原稿依頼も講演依頼も、行く場所も違っているのに、収入はほ
ぼ同じなのです。最近は大きな出費もなく、食べるものもほとんど変化はなく、
支出もほとんど変わりません。

生活というのは、あまり変わらないものなのですね。変わらぬ日々の積み重ね
だからこそ食の安全が大事だと、妙に納得してしまいました。(あ)


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 このメールマガジンに掲載されている広告の内容は、
 食の安全・監視市民委員会の活動とは無関係です。

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[発行]食の安全・監視市民委員会
    〒169-0051東京都新宿区西早稲田1-9-19-207日本消費者連盟内
    Tel:03-5155-4765 Fax:03-5155-4767
    Eメール:office@fswatch.org URL:http://fswatch.org/

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