ASTRO Sci-Tech NEWS

ASTRO Sci-Tech NEWS Vol.8-03 19.02.05

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   A S T R O   S c i-T e c h   N E W S
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                ☆2019.02.05 VOL.08-03☆
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   宇宙技術を中心に航空・先端研究・最新技術など、世界中から夢ある科学技術
   ニュースを分かり易く解説します!! 幅広い方々にお楽しみ頂けます!! 
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   ブログHPでは動画リンクしています!! 是非訪問下さい。
           http://scitech.seesaa.net/  
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  目 次   
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 ◆宇宙技術

  遂に日本もライドシェア型ロケット登場!! イプシロンは7機を宇宙へ!!

 ◆宇宙技術

  スペースX ロケット外装をステンレスに?! なんと時代に逆行か?!

 ◆天文科学

  カイパーベルトに新天体!! 低コストの日本のアイデアが成果!!

  
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 ▼遂に日本もライドシェア型ロケット登場!! イプシロンは7機を宇宙へ!!

   related ASTRO blog いつでも見られる流れ星?! 日本発ベンチャーが進める計画は如何に?!
     http://npoastro.blog.shinobi.jp/61-%20astro%20news-%20space%20tech/%E2%96%BC%E3%81%84%E3%81%A4%E3%81%A7%E3%82%82%E8%A6%8B%E3%82%89%E3%82%8C%E3%82%8B%E6%B5%81%E3%82%8C%E6%98%9F%EF%BC%9F%EF%BC%81%E3%80%80%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%88%9D%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%81%8C%E9%80%B2%E3%82%81
    小型ロケット「イプシロン」打ち上げ成功!! 小型衛星打ち上げの定番に!!
     http://npoastro.blog.shinobi.jp/61-%20astro%20news%20mailmag/astro%20sci-tech%20news%20vol.2-_149
    <ご参考:サイエンスZERO「次世代国産ロケット 世界に挑む!」>    
     http://npoastro.blog.shinobi.jp/98-%20just%20for%20reference/%EF%BC%9C%E3%81%94%E5%8F%82%E8%80%83%EF%BC%9A%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B9%EF%BC%BA%EF%BC%A5%EF%BC%B2%EF%BC%AF%E3%80%8C%E6%AC%A1%E4%B8%96%E4%BB%A3%E5%9B%BD%E7%94%A3%E3%83%AD%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88%E3%80%80%E4%B8%96
    宇宙に登場 ライドシェア?! 超小型衛星64個が軌道投入へ!!
     http://scitech.seesaa.net/article/463656863.html    


  イプシロン・ロケット、M-Vロケットという固体燃料ロケットを元に2010年
 から開発が始まった。日本のロケット開発の一つの系譜、ペンシルロケット 固体
 燃料型の血を引く。その後のラムダ(Λ)ロケット、ミュー(Μ)ロケット の次の意で
 イプシロン(Ε)となった。

   - イプシロン イメージ図 -
    全長 24.4m の超小型
    https://response.jp/imgs/p/HyHJUDsvwEJjLfURx1fZfoRN5UBBQkNERUZH/563203.jpg

   - イプシロン vs H2A -
    イプシロンは H2Aブースターとも部品を共通化
    https://lpt.c.yimg.jp/amd/20130823-00010001-wordleaf-000-view.jpg

  実は 今回のイプシロンは4号機目。これまで 衛星1基を搭載する 試験的運用
 だったが、4号機は これからの商用運用を視野に、小型衛星1機と6機の超小型
 衛星・キューブサットを搭載した。JAXAでは、これら7機を合わせ 革新的衛星
 技術実証1号機 と呼ぶ。つまり 搭載時は、7機が1機に纏まっているのだ。

  この方式は、ライドシェア方式と呼ばれるもの。これまで、大型衛星の打ち上げ
 の際、その片隅に載せられた ピギーバック方式とは一線を画する。即ち、後者の
 方式では、大型衛星の都合に合わせなくてはいけないが、ライドシェア方式では、
 打ち上げたい小さな衛星が纏まれば、リフトオフできる。世界宇宙潮流の一つだ。

   - 複数衛星搭載構造 と キューブサット放出装置 -
    http://fanfun.jaxa.jp/topics/images/topics_20181228_kakushin-epsilon4_01.jpg
    http://fanfun.jaxa.jp/topics/images/topics_20181228_kakushin-epsilon4_03.jpg

   ◆ 革新的衛星技術実証1号機ミッション紹介 [6分] ◆
    https://youtu.be/ZaPAqorGiA0

  メインに位置する小型実証衛星1号機は、公募で選定された7つの部品・機器の
 機能を軌道上で実証する。全て これからの宇宙ビジネスの核となる 日本の最先端
 技術と言える。
 
   - 小型実証衛星1号機 RAPIS-1 イメージ図 -
    太陽電池パネルは 7つの内の一つ
    薄膜電池を採用、従来のハニカムパネルに比べ1/3に軽量化 軌道上で展開実証を実施
    http://www.kenkai.jaxa.jp/kakushin/images/project/mark/missionmark.png
    http://www.kenkai.jaxa.jp/kakushin/images/project/01/sat_01.png 

   - 通信装置・軌道上環境観測装置 -
    地球周回衛星からとして 世界最高通信速度のX帯2-3Gbpsダウンリンク通信を実証
    民生部品を使用、小型・軽量・低コスト・短納期である軌道上環境観測装置の機能を実証
    http://www.kenkai.jaxa.jp/kakushin/images/project/01/01_hxtx_xmga.jpg      
    http://www.kenkai.jaxa.jp/kakushin/images/project/01/01_spm.jpg

  そして、超小型衛星3機・キューブサット3機が続く。超小型衛星は 60kg級
 の地球観測衛星2機と 最も注目を集める 人工的に流れ星を生み出す ALE-1 だ。

   ◆ イプシロン4号機に搭載されている人工衛星 [1分弱] ◆
    https://youtu.be/LEASsbn3vtk

   - 超小型衛星:慶応大学 MicroDragon・東北大学 RISESAT -
    http://www.kenkai.jaxa.jp/kakushin/images/project/01/01_microdragon.png
    http://www.kenkai.jaxa.jp/kakushin/images/project/01/01_risesat.png

   ◆ 世界初「人工流れ星:ALE-1」 衛星から“球”発射 [1分] ◆
    人工流れ星の実現可能性と市場性の検証
    http://www.kenkai.jaxa.jp/kakushin/images/project/01/01_ale.png
    https://youtu.be/Zt0uvFQJ2j8

  キューブサット3機は、より実験色が強くなる。高機能展開膜構造物の宇宙実証
 の 3Uキューブサット OrigamiSat-1、月探査を目標に 軌道制御や高感度カメラ
 を実証する 2UサイズのAoba VELOX-IV、アマチュア衛星の通信技術にトライする
 1Uサイズの NEXUS だ。

   - 東京工大 OrigamiSat-1・九州工大 Aoba VELOX-IV・日大 NEXUS -
    http://www.kenkai.jaxa.jp/kakushin/images/project/01/01_origamisat.png
    http://www.kenkai.jaxa.jp/kakushin/images/project/01/01_aobavelox.png
    http://www.kenkai.jaxa.jp/kakushin/images/project/01/01_nexus.png

   ◆ 世界が注目する「オリガミ」 応用技術を衛星に搭載 [3分弱] ◆
    https://youtu.be/jQr3IUYnygo


  超小型衛星の登場で、小型ロケットにも注目が集まる時代となった。低コストの
 打ち上げが 最大の魅力となる。イプシロンの目標は、30億円。国際競争の視点
 では、まだまだ 高い印象だが、ステップ・バイ・ステップで進むしかない。
  
  
   ◆ イプシロンロケット4号機シーケンスCG映像 [4分弱] ◆
    https://youtu.be/wZm50MfdCLc

   ◆ 革新的衛星技術実証1号機の報道機関向け機体公開 概要説明 [1時間半] ◆
    https://youtu.be/e8bHKJLB_vo

   ◆ Shooting Star challenge project 2017 [1分半] ◆
    https://youtu.be/tIPmxkaxBZY


 日本語情報
  https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/01/4-70.php
  https://www.sankeibiz.jp/macro/news/190118/mca1901181322016-n1.htm
  https://www.fnn.jp/posts/00413500HDK
  http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1901/18/news068.html
 イプシロン・ロケット HP
  http://www.rocket.jaxa.jp/rocket/epsilon/
 イプシロン・ロケットについて
  https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%97%E3%82%B7%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%83%AD%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88
  http://www.rocket.jaxa.jp/rocket/epsilon/
 イプシロン・ロケット ユーザーマニュアル pdf
  http://www.rocket.jaxa.jp/rocket/epsilon/pdf/epsilon-users-manual.pdf
 小型実証衛星1号機について
  http://www.kenkai.jaxa.jp/kakushin/kakushin01.html
 株式会社ALE HP  
  http://star-ale.com/
 関連資料(人工流れ星が目指すもの) pdf
  http://www.sjac.or.jp/common/pdf/kaihou/201807/20180702.pdf



 ▼スペースX ロケット外装をステンレスに?! なんと時代に逆行か?!
   related ASTRO blog 火星殖民へ詳細計画を発表?! 構想より実現力を増した内容とは?!


  なんともレトロなイメージに変身した。スペースX社が描いていた 乗客100名
 が乗れる 巨大宇宙船 ビッグ・ファルコン・ロケット [BFR: Big Falcon Rocket] が
 見直され、3度目の改名で スターシップとなり、新たな設計概要も明らかになった。

   - レトロロケットと新しい スターシップの試験機ホッパーのプロトタイプ画像 -
    米国 イラスト週刊誌 Collier's (June 27, 1953) の記事 BABY SPACE STATION 挿入イラストより
    スターシップ[StarShip]試験機は、ホッパー[Hopper]と呼ばれる
    https://i.kinja-img.com/gawker-media/image/upload/s--obBLQE8h--/c_fit,f_auto,fl_progressive,q_80,w_636/ecem853lygnb9lhd6kb5.jpg
     https://www.flickr.com/photos/57440551@N03/14060982337
    https://assets.media-platform.com/bi/dist/images/2019/01/24/spacex02.jpg

   ◆ Elon Musk's Starship Hopper! [5分半] ◆
    https://youtu.be/j7iH9G-araI 

   - 最初の計画 ITS と 次の BFR イメージ図 -
    惑星間輸送システム [ITS: Interplanetary Transport System]
    https://i.dailymail.co.uk/i/pix/2016/09/27/19/38D90D6600000578-3810357-The_landing_capsule_of_the_Interplanetary_Transport_System_ITS_w-a-19_1475001709128.jpg
    https://haritina.files.wordpress.com/2018/03/3b94bfc2-9338-4b86-abbf-32e0a1979f46.jpeg?w=1024

   ◆ SpaceX ITS (Interplanetary Transport System) [2016年 4分半] ◆
    https://youtu.be/0qo78R_yYFA

  これまでの宇宙開発には見られない 頻繁な計画変更が、勢いに乗るITビッグの
 アジャイル手法というものか。決めたら突き進むのではなく、小さな開発を廻して 
 完成度を高めていく。正に その典型事例を目撃しているようだ。

   - アジャイル手法のイメージ -
    https://ec-orange.jp/ec-media/wp-content/uploads/2017/12/agile-development_01.jpg
 
  変更内容で、大きいのは 構造材に使われる材料、これまで カーボンファイバー
 としていたが、ステンレス鋼に変更する。SUS300シリーズという 一般的な
 材料だが、サンドイッチ構造とし 間には 火星突入時の昇温にそなえ 冷却のために 
 水 又は 燃料の液体水素を流すと言う。
  サインドイッチ構造の外側には、小さな穴を開ける。そこから、水又は 液体水素
 を浸み出させる事で、液体が気体となる際 気化熱が奪われ 一気に温度が下がる訳だ。
 一般には、蒸散冷却 [transpiration cooling]と呼ぶ方式だ。

   - Hybrix と呼ばれるステンレス鋼サンドイッチ材料 と 蒸散冷却イメージ -
    Hybrixには 中間層にステンレスファイバーなるものを使用
    http://images.pennnet.com/articles/os/thm/th_0507offlame1.jpg
    http://www.enginsoft.it/applications/img/avio02.gif

  しかし ステンレス化の着想は、やっぱり低コスト。炭素繊維が135ドル/kg、
 しかも 歩留まりを考えると 200ドル/kgにもなると言うが、ステンレスなら
 たったの3ドル/kg。新しい冷却構造を入れても、十分 安いと言うことだろう。
  更に、サンドイッチの2重構造を取る事で、構造上の強度も向上する。同じ重さ
 でも2枚にする事で 剛性が上がり、軽量化にも繋がる。ステンレス化のデメリット
 炭素繊維に比して 重たい重量の影響を少しでも軽減する。

  そして 重量軽減策の極めつけは、見た目に分かる 鏡面仕上げの外板だ。極めて
 高い反射率を実現する事で、光・熱を反射させ、再突入時の熱負荷を下げられると
 言う事だ。

   - 炭素繊維(CFRP)はステンレスに比べて 遥かに強靭・軽量だが -
    https://www.takigen.co.jp/jp/contents/news/products/img/dev_CFRP03.jpg

  
  このスターシップの試験機は 開発が進み、間もなく打ち上げの予定であったが、
 悪天候の強風影響で倒れ、凹んだノーズコーンの修理に数週間掛かる模様だ。但し、
 今回のテスト打ち上げは、高度5000mほどで、その後 無事着陸できる機能の
 確認になる。ホッパーと名付けられた由縁だ。

  スペースX社はいろいろ話題が絶えないが、着実に開発は進んでいる。推進装置
 のラプター[Raptor]にも見直しがあり、まだまだ 難局が出てくるだろうが、強い
 信念で 新しい宇宙を見せてもらいたいものだ。
  
   - 組立準備の進む試験機ホッパー(テキサス州南端のボカチカサイト) - 
    https://www.nasaspaceflight.com/wp-content/uploads/2019/01/stackedlandscape-1170x878.jpg

   - 強風で倒れた ノーズコーン部 -
    https://bloximages.newyork1.vip.townnews.com/brownsvilleherald.com/content/tncms/assets/v3/editorial/8/51/8515e23e-1f30-11e9-937a-6b3975dfeeec/5c489df2147a7.image.jpg?resize=760%2C568
  

   ◆ Why SpaceX Starship motivated for Stainless Steel heat shield? [11分弱] ◆
    What's scientific reason behind it?
    https://youtu.be/Xc8SsbFOc9k

   ◆ Starship: Earth to Earth [2分] ◆
    地球上の移動用途も
    https://youtu.be/zqE-ultsWt0  


 日本語情報
  https://news.mynavi.jp/article/20190108-752747/
  https://www.businessinsider.jp/post-183887
 英語情報
  https://www.space.com/43101-elon-musk-explains-stainless-steel-starship.html?utm_source=notification
  https://www.popularmechanics.com/space/rockets/a25953663/elon-musk-spacex-bfr-stainless-steel/
  https://spacenews.com/musk-teases-new-details-about-redesigned-next-generation-launch-system/
  https://www.inverse.com/article/52605-starship-spacex-elon-musk-stainless-steel
  https://www.nasaspaceflight.com/2019/01/spacex-starship-tests-boca-chica/



 ▽カイパーベルトに新天体!! 低コストの日本のアイデアが成果!!

  太陽系外縁部 カイパーベルト天体と言えば、最近 ウルティマ・トゥーレ[Ultima 
 Thule] という天体の ニュー・ホライズンズ探査のニュースがあったばかりだが、
 新たに カイパーベルト天体をキャッチした という発表があった。それも惑星探査
 衛星の成果ではなく、地球からの観測によってという 非常にマレな話だ。
   related ASTRO blog 太陽系外縁天体 初映像!! それは 雪だるまの形をする太古のモノ?!
    http://scitech.seesaa.net/article/463537170.html
  
   - Image Credit: NASA, JHU's APL, SwRI; Color Processing: Thomas Appéré -
    ウルティマ・トゥーレの最新映像をカラー処理した画像
    http://spacefellowship.com/wp-content/uploads/2019/01/UltimaThule_NewHorizonsAppere_10001-610x610.jpg

   - 今回発見された天体のイメージ図と位置 -
    https://www.kyoto-su.ac.jp/news/s1gk4u000000y1b5-img/Akimatsu.jpg
    http://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/5/4/54dd7_368_2ccb6e40b2c25a407154a5a922fc3475.jpg 

  それは 日本の研究チームが、宮古島の 沖縄県立宮古青少年の家 の屋上から、
 市販の天体望遠鏡を改造した観測装置を設置 それで得た成果という。60時間に
 渡り、2000個の恒星を観測した。

   - 宮古島プロジェクトを説明する研究リーダー 京都大学 有松亘(こう)さん -
    左から2人目
    http://miyakoshinpo.com/data/upfile/17482-1.jpg

  この装置 Organized Autotelescopes for Serendipitous Event Survey: OASES と
 名付けられる。口径28cm望遠鏡を2台、40mほど離れて配置し、同時に観測、
 動画撮像も 市販の高速ビデオカメラで行われた。

   - 観測に用いられた、口径28cmの市販の小型望遠鏡(OASESシステム)(C)Ko Arimatsu -
    https://news.mynavi.jp/article/20190129-761829/images/002.jpg

  撮像動画を分析した結果、ある恒星の輝きに変化が見られた。なんと それは、
 たったの0.2秒の変化だったが、それを割り出した。
  それは、恒星の前を 小さな天体が横切り、輝きが一時に低下した瞬間だった。
 そして、それが カイパーベルトに存在する天体という事が分かったのだ。これを、
 専門用語で 掩蔽(えんぺい) という。果たして、本当に天体現象か という疑問は、
 2台の望遠鏡のデータを比較する事で、鳥や飛行機が横切るなどの要因を排除した。
  
   - 発表論文より 光の変化を表すデータ -
    Light curves of the occultation event candidate obtained with the two OASES observation systems
    https://media.springernature.com/m685/springer-static/image/art%3A10.1038%2Fs41550-018-0685-8/MediaObjects/41550_2018_685_Fig2_HTML.png

   - 「掩蔽」のしくみ(a)と今回の研究で発見された掩蔽のようす(bおよびc)-
    http://www.kobe-u.ac.jp/images/research_at_kobe/news/2019_01_29_01-3.jpg  

   ◆ OASES: an example of the monitoring observation data [16秒] ◆
    https://youtu.be/8puOHdaRQNE

   ◆ A meteor detected in OASES movie observations [7秒] ◆
    https://youtu.be/Nzyo-pO03g0


  これと同じ手法が、系外惑星の探査でも用いられる。トランジット法と呼ばれる。
 こちらは、恒星を廻る惑星により 周期的に 恒星の明るさの変化として現れる。
   related ASTRO blog 天体観測にもAI登場!! 系外惑星発見に大きな成果?!
    http://npoastro.blog.shinobi.jp/61-%20astro%20news-%20astronomy/%E2%96%BD%E5%A4%A9%E4%BD%93%E8%A6%B3%E6%B8%AC%E3%81%AB%E3%82%82%EF%BC%A1%EF%BC%A9%E7%99%BB%E5%A0%B4%EF%BC%81%EF%BC%81%E3%80%80%E7%B3%BB%E5%A4%96%E6%83%91%E6%98%9F%E7%99%BA%E8%A6%8B%E3%81%AB%E5%A4%A7%E3%81%8D%E3%81%AA%E6%88%90%E6%9E%9C%EF%BC%9F%EF%BC%81

   - 系外惑星の発見法 トランジット法のイメージ -
    http://o.aolcdn.com/hss/storage/midas/ebd138a44eddf5c8c2835f9febf28751/205955059/main.gif

  発見された天体は、直径 2.6kmという極小天体。従来の反射光を頼りにした
 観測法では、太陽から遠く また小さい天体の光など 地球からは観測不能だった。
 それを、掩蔽現象から 発見できたことに 天文の世界でも 目から鱗だったようだ。

   One researcher not involved in the study, California Institute of 
   Technology astrophysicist Konstantin Batygin, said he found the 
   result fascinating. He said the work was an “important preliminary 
   insight into what the fine structure of the Solar System’s outer 
   region really looks like.”

   カリフォルニア工科大学の天体物理学者コンスタンティン・バティジン氏は、
   この発見が大変魅力的なものだと話しています。(この発見は)太陽系の
   外側領域の微細構造が、本当にどのように見えるかについて、重要な予備的
   洞察である

   gizmodoニュースより

   - 今回発見天体の想像図と、冥王星・ウルティマ・トゥーレの比較 -
    冥王星 半径1185km, ウルティマ・トゥーレ(2014 MU69) 長径30km
    http://www.kobe-u.ac.jp/images/research_at_kobe/news/2019_01_29_01-2.jpg

  更に 今回の発見は、カイパーベルトに存在する数kmサイズの天体数、個数密度
 の見直しに繋がり、従来予想の100倍にもなるという。今後も 隠蔽現象を用いた
 観測を続けていく事で、カイパーベルト天体の特性、構造がより詳細に分かる事に
 大きな期待がある。

   - 今回明らかになったカイパーベルト天体の個数密度を表示したサイズ頻度分布 -
    横軸は天体半径、縦軸は天球上の1平方度あたりの累積個数*を示す対数グラフ
    * その半径より大きな天体の総数
    http://www.kobe-u.ac.jp/images/research_at_kobe/news/2019_01_29_01-4.gif


  通常の天文観測に掛かる費用の300分の1という総額350万円で開発された。
 新たな観測手法、日本のアイデアの勝利だ。低コストという事から、もしかしたら、
 アマチュア天文家の対象領域が広がるかもしれない。更なる知恵にも期待したい。


   ◆ 低予算で大発見!太陽系の “最果て” に小天体 日本の研究者 [1分強] ◆
    https://youtu.be/ZJJZWm7_EK8
    NHK報道HP:link をご覧ください
    https://blog-001.west.edge.storage-yahoo.jp/res/blog-52-7c/et_tomio/folder/1111787/68/49723668/img_0_m?1548725644
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190129/k10011794951000.html

   ◆ Top 10 biggest Kuiper belt objects (KBOS) [2分強] ◆
    https://youtu.be/UPwOTBN01uA


  日本語情報
   https://www.sankeibiz.jp/business/news/190130/prl1901302113144-n1.htm
   https://www.nikkei.com/article/DGXMZO40570660Y9A120C1CR8000/
   https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190129/k10011794951000.html
   https://news.mynavi.jp/article/20190129-761829/
   http://miyakoshinpo.com/news.cgi?no=17482&continue=on
   https://www.gizmodo.jp/2019/01/amateur-astronomy-equipment-may-have-spotted-tiny-object-beyond-neptune.html
  プレスリリース
   https://www.nao.ac.jp/news/science/2019/20190129-kbo.html
   http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2018/190129_1.html
   https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2019/01/press-20190125-02-KBO.html
   http://www.kobe-u.ac.jp/research_at_kobe/NEWS/news/2019_01_29_01.html
   https://www.kyoto-su.ac.jp/news/20190129_345_news.html      
  英語情報
   https://gizmodo.com/amateur-astronomy-equipment-may-have-spotted-tiny-objec-1832129450
   https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-01/nion-mip012619.php
  関連資料(Tomo-eを用いた戦略的観測がつまびらかにする太陽系の果て) pdf
   http://www.ioa.s.u-tokyo.ac.jp/kisohp/RESEARCH/symp2018/arimatsu.pdf 
  当該論文(Nature Astronomy) link
   https://www.nature.com/articles/s41550-018-0685-8
  OASESプロジェクト 宮古島 のツイッターHP
   https://twitter.com/OASES_miyako


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  説明・解説し、宇宙の楽しさや大切さを伝えていきたいと思っています。

  ご意見、ご感想もお待ちしております。宜しくお願いします。

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