営業マン河村操はコミュニケーションする

第41号 プロの商談

カテゴリー: 2012年12月11日
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<営業マン河村操コミュニケーションする>

河村操公式サイト
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                                                       12/12/11

第41号 プロの商談
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皆さまこんにちは。
メルマガ発行人の河村操です。
どうぞよろしくおねがいします。

このたびメールマガジンを発行することになりました。
22年間で営業活動で培ってきたコミュニケーション能力について
書いて行こうと思っています。

22年前にこの世に誕生した新人営業マン河村操が
いくたの経験を経て
中堅営業マンそして、ベテラン営業マンに成長していく
過程を提示しながら
営業の基本であるコミュニケーションについて
書いて行けたらと思っています。

ソーシャルメディアが普及し人と人とのつながりが以前より
格段に容易になっている昨今、
その便利さとともに論じられているのが
コミュニケーション能力の必要性です。

ウェブ上では話せるのに
実際リアルな場で人と接することが出来ないというかたも
増えていると聞きます。

営業の基本はコミュニケーションです。
それがとれないと
売り込みも何もあったものではありません。

逆にそこが上手く出来れば
必要以上のセールストークは必要ありません。

小手先のテクニックばかりに走っていた新人河村操が
いかにそれが間違いだったことに気づき
コミュニケーションに重きを置く
スタイルに変わっていったか。

そのストーリーを追いながら
コミュニケーションの向上について
お届け出来ればいいなと思っています。

これからはじまる営業マン河村操の
進化をお楽しみください。

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■目次

1 はじめに
2 プロの商談
3 編集後記



1 はじめに


3回にわたってストーリーをつくる要領をお話ししてきました
今回は一度お休みして
目の当たりにした
プロのセールスの実際について
お話ししたいと思います


営業マンや販売マンのかたも
そうでないかたにとっても
実際のセールスに客観的に遭遇する
機会はそうないとおもいます


主観的には自分がセールスするとか
モノを購入するとかで
会う機会はありますが


他のプロセールスマンや販売員が
誰かにモノを販売している機会には
そう出会いません


今回たまたま
スタバにいる時に
横でプロのセールスマンが
お客様に
商品を販売するシーンに
出会いました


こんな機会はめったにありません
ちょうどこのメルマガのネタを
探していたところだったので
これ
幸いと
聞き耳をたてました


さらに良かったのは
このセールスがかなり
スキルの高い人だった
ということでしょう


実際商談が終わり
契約となったかどうかについては
本編に譲りますが


彼の商談がかなりの
モノであったということだけは
お伝えしておきます


商品を購入しようとしている
人々の
深層心理を
そこまで行くかというほど
エグく深くつく
彼のセールストークを
とくと
お楽しみください




2 セールストーク完全承認


今日はスタバで書いています


となりの席では
中古のマンションを購入しようとしている
若夫婦が不動産仲介業のセールスと
話をしている


こんな機会は滅多にないと
聞き耳をしっかり
立ててきました


高い買い物で
最後の決断を前に
躊躇している様子


あと3日あったら
決断出来る
でも
今日までに返事しないと
次の購入者に権利がわたるようだ


30代後半に見える
不動産仲介業のセースルマン
今日の主役だ
セールスの王道
希少性と期限で
がんがんあおっている


決定権は奥さんにあるようす
ついに奥様が口を開く
「残念ですけど、やはり今日中には
決めれません。あと3日あればと悔やまれますが
仕方ないです。あきらめます」


さあ、どうする。営業マン
どう答える
わくわくしながら話を聞いていました
何て答えるんだろうかと
どう切り返すのだろうかと


わかりました奥さん、ちょっとだけいいですか
期限を延ばせるかどうか確認しますのでと席を立ち
会社に電話をして
1日か2日延ばすという
方法をとるのかなと
予測を立ててみていたが
今回はこの手法を選ばなかった


彼は別の手法をとった
さらにリスクが高い方法を選んだ


彼のとっと手段はこうだ


「解りました。良い決断だと思いますよ。
高い買い物ですから、そんなに中途半端な
決定で買うと絶対に後悔します。懸命だと思いますよ」


と商談を手じまった。


書類の入ったファイルを静かに閉じ
一息ついた


簡単に引いたな、と私は思った
この時点では
彼は商談を終えたと思った
私も思ったので
当然
若夫婦も商談が終わったと感じて
ホッとした表情を浮かべていた


次に購買予定者がいて
購入する可能性が高いから
今回は目の前の人に売る必要はないんだろうな
と私は思った


そうではなかった
商談はまだ続いていたのだ
一旦商談を終えるという形を
そう
ストーリーを含んだ
商談方法を選んだのだ


彼はまったく関係ない話をしながら
セールスを続けていた


それを横で聞いていた私は
わくわくした


おー
こいつスゴい
全然あきらめてない
売る気満々だ
そうかこの客のがしたら
次いないんだな
ってのが伝わってきた


ところが
表面上はまったくそうみえない
夫婦の顔から緊張が抜け
ほっとした若夫婦は
同時に
目の前のドリンクを口にした


そこからセールスの更なる
商談がはじまった
ボディーに重いパンチを
相手にきづかれないくらい
軽いが重いパンチを
打ちはじめた


「いやーでも、お若いのにスゴいですね。
余裕がおありなんですね。ご主人、奥さんは
いつもこんなに冷静に判断されるんですか」
とセールス


「そうですね。重要な判断は妻がしますね。
私はどっちかというと興奮しやすいので、
すぐ買っちゃうとかになるんですよ」
とご主人


するとセールスがすかさず
「わかりますわかります。私もそうです。
広告なんか見ると、今買わなきゃあなたは
相当損しますよ、みたいに
あおってきますからね」
とやる。きたなあ
と私は思った
そうここからしばらく自虐に入る
彼が所属する不動産仲介業者が
うったチラシが
購買心をあおりすぎるもので
良くないと
自ら否定したのだ


人間は、当事者からいいいいって言われると
何となく反対したくなる
ところが
最悪ですよねって
自虐で言われると信用してしまう


私は自社の製品を売り込む時に
徹底的に欠点を告知した


メーカーのセールスなので
自分の商品の利点を伝えるのは
あたりまえなのだ
そこで逆に
徹底的に欠点を自分から言う事で
相手を信用させるのだ
正直に
悪い事は悪いという
正直な人だと思わせるのだ


この手法はあまりにも
王道で古いテクニック


使い古されていて
相手も解っているのだが
解っていても
だまされる
信頼してしまう
優れた手法だ


彼は
ここでそれをぶち込んできたのだ


「今回のチラシもそうでしたよね。
そうです、ご主人が見たチラシです。
なんか、今買わないと損ですよ。こんな
物件二度と出ませんよ、さあ、買おう、みたいな
チラシでしたからね」
おー、きたきたと私は思った
聞き耳を立てているのを
悟られてはと
パソコンの画面をさらに
凝視した


「いやー最悪でしたねあのチラシは
これはね企画にも言ったんですよ。
あの物件に関してはあそこまで
あおる必要はまったくない。ほっといても
買い手がつく物件なのに
本当ならチラシも必要ないくらいだから、
間取りと値段だけ書いとけばいいって、
いったんですよね


いやね、ほんとはチラシいらないんですけど
他者さんも打つんですよね。他の仲介業者もチラシを
打つから、打たないといけないんです。
だから、打ったんですけど
本当はいらないんですよね
それほどの物件なんです」


おいおい来たよ
えぐいなあこのセールス
お客さんの内角高めを
するどくえぐってきたよ


これは強烈だったようだ
2人に再び緊張感が
走った


さらに
追い打ちをかけるように
「野村のプラウドと同等ですからね」
とかましてくる


奥さんが捕まった
「プラウド?ですか」
「そうです、野村不動産のプラウドシリーズ。
ご存じなかったですか、マンションのまあいわば
高級ブランドみたいなものです。値段が落ちないんです。
不動産価格があまり落ちない。まあ、立地にも
よるんですけど、ノーブランドのマンションに比べて
圧倒的に落ち幅が少ないんです。今回のは
それに匹敵するブランドマンションですからね」


えげつない
専門的な知識を適度にはさんでくる
野村のプラウドシリーズ。マンションのブランド名
私も知っている。すばらしいマンションだ。


この名前を奥さんに対して投げる
そして反応を見る
その反応の度合いで、奥さんの不動産物件に
関する知識の度合いを見るのだ


奥さんの持つ知識の度合いがわかったら
それよりちょっと高い知識レベルの話を
盛り込み相手を威嚇する


「そうなんですか」と奥さん


「そうですよ奥さん。まんがいち
売るときでも売りやすいですしね。
こんな話もちゃんとしておけば
良かったですね。わたしの
情報提供量が少なすぎましたね
申し訳ありません」


若い夫婦は
ますます動揺する
逃した魚は大きかったという感じに
どんどんなっている
さらに
セールスはプッシュする


「でも、やはりすばらしいですね奥さんは
余裕がある感じがします。私何てね
もう余裕がなかったから、あせって
すぐ契約決めちゃいました。
まあ、本業だと言うのもあって
良い物件でお買い得ってのを
確信してたというのもあったから
速攻決めましたからね
あせってたんだと思います。
私の場合はローン審査のほうが
少し不安だったので
購入を決めてからが大変でしたけど
とりあえず物件は速攻おさえましたね
まあ結果的には満足してますが
高い買い物だから
もう少し考えても良かったかなあって
今はおもいますが
だから奥さんはすごいなあっておもいます」


このセールスは自分のプライベートについて
話しだした
自分がマンションを購入したときの
話をしだした
もちろん
セールストークの一貫としてだが
お客さんは
気づいてない


さらに
恐ろしい事に
この話には
しかけがいっぱいある


ひとつ目は
物件が良かったら
何が何でも抑えたほうが良いという事
ローンも決まるかどうか解らないのに
物件を抑えたという話を入れる事で
その話に説得力をましている


そして
2つ目
既に仕込んである
物件の良さ
チラシに載せる必要もないほど
素敵な物件っていう情報は仕込んである
この話によって
その記憶を思い出させている


2人の脳には
物件は間違いないのだという
情報が深く刻まれた
物件はいいんだ
物件はいいんだって
なっている


だったら
なぜ
我々は買わないんだ
買わなくて良いのかって
なっている


そこに3つ目
ローンの件だ
実はこの2人は
ほぼ確実にローンが降りる
ご主人が上場会社の
サラリーマンさらに東証
間違いなくローンが降りる


そこは
事前の話し合いで
クリアしてるのだろう


そう
我々が買わない理由がなんなんだと
模索しているところに
ローンだよ
問題はローンだよ
普通はローンでつまづいて
良い物件が買えないんだよ
でもね
あなたたちは
買えるでしょ
ローンクリアでしょ


っていう
情報を与えている


買わない理由はこれで
完全になくなった


「ローンって本当に大丈夫なんでしょうか」
と奥さんが切り出した
「絶対に大丈夫です。東証一部上場会社の
サラリーマン。あなたに貸さなくて
誰に貸せるんですか。まあ
99%大丈夫ですけど、もし万が一
降りなかったら買うのを辞めたらいいだけですから
ローン降りなかったのに、
買うってゆーたやんけ
って話はないですから。
とりあえず、仮契約でも
しておいたらいかがですか」


私はそこまで
聞いて
席をたった


慣れている
間違いなくこのセールスはベテラン
上手に盛り込んでいる


完全に相手を信頼させるため
そして
私はあなたたちのことを
思ってますよということを
一番先に行なった


いったん商談を辞めて
不成立にしたと
見せかけるという行為によって
相手の中では
商談はおわっている


なので
彼のプライベートの話は
完全に世間話


ところが
セールスの中では
全然終わっていなく
セールスクロージングの
架橋だった


お客さんの2人には
まったく
見えていない


私は1個数百円〜数千円っていう商品を
売っていた
彼は数千万
基本はまったく
おなじだった


売るというのはかわらない
すごい
セールスを見せてもらった


おもしろい




3 編集後記


いやー
久しぶりに他のセールスの
商談を見ました


かなりのやり手ですね
セールスは
商品を売らないと
おまんまの食い上げになるんです
それこそ
命がけです


そして
お客さんのほうは
人生で1、2を争う
高額の商品を買うわけです
命がけで稼いだお金を
投入し
ローンという
まだ稼いでいないお金まで
投入するのです


そちらも命がけです


命のやりとり
おもしろくない(不謹慎な意味ではありません)
はずがないのです


モノを買うときって
ちょっと興奮状態なんですよね
ある程度興奮し
いきおいがないと
出来ない部分があるんですね


商品全てではなく
これどうしようかなあって
言う時
冷静に考えたら
今決める必要ないなあって
商品を買うときは
完全に興奮してないとだめです


皆様も
経験ありませんか


ものすごく
欲しいと思って買った
例えば
テレビショッピング


でも
実際届いた頃には
冷めていて
封さえもあけていないって


今回のセールスマンにとっての
最大の懸念は
お客さんが冷めちゃう事だったんですよね


物件を見て
そこで住む
新しい人生をイメージし
興奮状態で
ここまできている


あいだがあくと
冷静になりかねない
それは
困る


ずっと興奮状態を
維持させたかった


なので
構成においても
提案のストーリーにおいても
興奮状態を
保ちたかった


そのために
色々
工夫した商談が行なわれたのですね


今回の
手法は
あくまでも使い古された
オーソドックスなものですが
強力なので
わかっていても
はまっちゃうんですよね


このセールスには
その手法がしみついているかんじでしたね


とはいえ
これは
私が横から
想像して言っているだけです


もしかしたら
本当に
商談を終え


自身の話をしていたのかも
知れません
本当に
お客さんのことを
思って
話していたから
契約に到ったのかも
知れません


当人に聞いてみなければ
わかりませんからね


もしかしたら
当人に聞いても
本当の事は言わないかもですね


怖い人だって
思われるかもですからね


いやいや
本当に
相手の事を思って
お話ししたんですよって
答えたいですよね
心情としては


神のみぞ知る
ってところですね


結果的に購買に到り
その物件が
若夫婦にとって
最高な物になれば


このセールスは最高の
仕事をしたということになりますしね


みなさまは
いかがお考えでしょうか


最近読者の方に
お会いすると
言われます


心の中を
見透かされているようで怖い


どこかに
誘導されているのではって思う
って

大丈夫です
相手の心を読んで話すって
大変な労力を
要します
毎回そんなことは
しませんから


ですが


あれ
俺なんでこんなとこで
こんなイベントに参加してんねやろって
思った時


河村操に巧みに誘導されているのかも
知れませんよ




追伸:

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プレゼンのコツなど
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■ 発行者情報

メルマガ名:営業マン河村操コミュニケーションする
サイト:www.kawamuramisao.com
発行責任者:技術理論研究所 河村 操
住所:〒525-0027 滋賀県草津市野村5丁目9-34
連絡先:kawamuramisao@gmail.com





営業マン河村操はコミュニケーションする

発行周期: ほぼ 週刊 最新号:  2018/12/17 部数:  751部

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