立命館大学生存学研究センター メールマガジン

立命館大学生存学研究センターメールマガジン第14号

カテゴリー: 2013年05月23日
◆立命館大学生存学研究センター メールマガジン
 2013年5月23日発行 第14号[通巻53号]
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◇立命館大学生存学研究センター
 http://www.ritsumei-arsvi.org/

◇立命館大学グローバルCOEプログラム「生存学」創成拠点ウェブサイト
 http://www.arsvi.com/

■生きて在るを学ぶ────────────────────────────

立命館大学生存学研究センターメールマガジン第14号です。

このメールマガジンでは、本研究センターに関する様々な情報を定期的に
お送りしていきます。

□目次──────────────────────────────────

1 生存学研究センターの新しい「顔」(6) 渡辺克典
2 研究センター関連の刊行物・書籍
3 開催報告(1)「生存のエスノグラフィ 国際交流企画」
4 開催報告(2)「国際ワークショップ 病院におけるアート」
5 研究センター関連イベント

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【1】生存学研究センターの新しい「顔」(6) 渡辺克典
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

生存学研究センターでは生存学のさらなる発展に向けて新たなスタッフを迎え
入れています。今回は本研究センター准教授渡辺克典のメッセージを掲載しま
す。

このたび運営委員として活動させていただくことになりました。これまで、ポ
ストドクトラル・フェローとして2年間このメールマガジンを編集する立場だ
ったため、この場を借りて自己紹介するのは、なんだか不思議な気持ちです。

私は社会学を専門としており、おもに「障害」や「病い」をもつひとびとが、
組織をつくり、ネットワークを形成することについて研究しています。生存学
の掲げる「障老病異」には政治的にもさまざまなアクターが存在しており、そ
れぞれを活動を通じて社会的・政治的な制度・政策が形成されていきます。
こういった過程の中で、〈当事者〉とよばれる人びとが担ってきた歴史やこれ
からの可能性ついて、研究しています。

生存学は、すでにポスト・グローバルCOEとして新たな活動をはじめていま
す。この中で運営委員に着任するということは、「障老病異」にさらに積極的
に働きかけるアクターとしての役割を担うことになったのだと理解していま
す。「研究と実践」の両輪をつなぐことは容易ではないと実感しながらの毎日
ですが、みなさまのご協力とともに、生存学を推進していきたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。

◇渡辺 克典(わたなべ・かつのり)
本学衣笠総合研究機構・生存学研究センター准教授(特別招聘研究教員)。
専攻は社会学。共著に『トヨティズムを生きる』(鶴本花織他編、せりか
書房、2008年)、『増補改訂版グローバル化時代の新しい社会学』新泉社
(西原和久他編、新泉社、2013年)、共訳に『社会学キーコンセプト』
(新泉社、2008年)など。

◇関連リンク
・個人のページ http://www.arsvi.com/w/wk06.htm

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【2】 研究センター関連の刊行物・書籍
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

▽川端美季・吉田幸恵・李旭編 2013/03/22『障害学国際セミナー2012――
日本と韓国における障害と病をめぐる議論――』生存学研究センター報告書
20,340p.

以下、編者である日本学術振興会特別研究員PD/本研究センター客員協力研究
員川端美季( http://www.arsvi.com/w/km15.htm )による紹介です。

生存学研究センターは、韓国DPIの組織である韓国障害学研究会と2010年度
から2012年度にかけて3度にわたって国際交流企画をおこなってきました。
センター報告20号はこの国際交流企画3度目にして初めて刊行された報告書
であり、2012年度の「障害学国際セミナー2012」の研究報告を収録していま
す。

本報告書は三部構成から成り、第一部は長瀬修氏(本研究センター客員教授)
およびイ・ソック氏(韓国障碍人福祉財団事務総長)の講演とディスカッショ
ン、第二部は韓国と日本の若手研究者を中心とした研究報告及びディスカッシ
ョン、第三部は当日のポスター報告者のうち、いくつかの研究論文を掲載して
います。

第三部を除いては日本語韓国語の両方で編集され、日韓の障害に関わる研究を
している方々に交流の成果を発信し、国際研究交流という点において意義のあ
るものになっています。多くの方に本報告書を手にとっていただき、当日の活
発な議論と研究交流が伝われば幸いです。


▽多言語ジャーナルArs Vivendi Journal 第4号

本研究センターでは、2011年度より英語を主とした多言語オンラインジャーナ
ルArs Vivendi Journalを刊行しています。

第4号は、特集「障害」として、リーズ大学のコリン・バーンズ先生(Colin
 Barnes, Leeds University http://www.arsvi.com/w/bc01.htm )
が「米国および英国における30年間の障害学の発展」について、長瀬修(本研
究センター客員教授 http://www.arsvi.com/w/no01.htm )が「ミャン
マーにおける知的障害者本人活動」について、佐藤浩子(本学先端総合学術研
究科 http://www.arsvi.com/w/sh07.htm )が「東日本大震災後の東京に
おける電動医療機器を必要とする障害児・者の状況」についての論稿を寄稿し
ました。

本研究センターでは、「生存」に関わる論稿を、日本にとどまらず、世界に発
信しています。

◇関連リンク
http://www.ritsumei-arsvi.org/en/publications/read/id/21

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【3】開催報告(1) 「生存のエスノグラフィ 国際交流企画」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

本学立命館グローバル・イノベーション研究機構(R-GIRO)の滑田明暢によ
る紹介です。

生存学研究センター プロジェクトA-2「生存のエスノグラフィ」国際交流企
画を2013年4月6日(土)に開催いたしました。

企画においてはまずオープニングセッションとしてエストニア・タリン大学の
キリル・マスロフ先生(Dr. Kirill Maslov, Tallin University/本研究セン
ター客員協力研究員)から講演「Strategic language use: 
(戦略的な言語使用)dialogue vs. hierarchy; STRATEGIC LANGUAGE 
USE IN SCIENCE 1」をいただきました。

そして、5名の発表者によるポスター発表会を経て、本学のサトウタツヤ先生
から講演「TEMからTEA(Trajectory Equifinality Approach)へ:文
化心理学の新しい総合的理論構成にむけて」をいただき、クロージングセッシ
ョンとしました。

今回の企画では、ライフ(生命と人生と生活)を記述する文化心理学の理論と
その方法論を題材に活発な議論が展開されました。キリル・マスロフ先生の講
演では、目に見えることの文化的意味を理論的に論考し、対話的な自己との関
連において捉える視点が提出されました。

また、ポスター発表会では、医療・保育・社会的支援の文脈における経験のプ
ロセスを記述した研究報告をもとに議論が行われました。サトウタツヤ先生の
講演では、歴史的構造化サンプリング(HSS)、複線径路・等至性モデル
(TEM)、発生の三層モデル(TMLG)をツールとしてより丁寧に個人のライフ
を記述しようとする複線径路・等至性アプローチ(TEA)の紹介が行われまし
た。多様な理論的考察と実践に触れ、生を記述する技法をめぐってさらに思考
を深めることのできる会となりました。

◇関連リンク
・生存学研究センター プロジェクトA-2 生存のエスノグラフィ 
国際交流企画 TEM研究会&英語ポスター発表会@京都
http://www.arsvi.com/a/20130406.htm

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【4】開催報告(2) 「国際ワークショップ 病院におけるアート」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 
2013年4月30日(火)、生存学研究センターでは「国際ワークショップ 病
院におけるアート――ダンスの実践とハンチントン病の生」を開催いたしまし
た。ダンサー・振付家であり、ダンス研究者でもあるフィリップ・シェール
(Philippe Chehere)氏をお招きし、講演に続いてダンスワークショップを行
いました。

以下、本学大学院先端総合学術研究科の牛若孝治による紹介です。

生存学研究センターでダンスワークショップの国際企画が開催されたことは、
ダンスという「芸術」と医療という生存に関する異なる領域の架け橋になると
いう意味で、画期的であった。

国際ワークショップということで、フランスと日本との芸術・医療の相違にも
気づかされた。また、氏が各地のワークショップでおこなっている、ハンチン
トン病の人たち(患者側)、ダンサー、医療者という枠を超えた人間と人間の
感性のコラボレーションを大事にしつつ病を「芸術」へと変革させていくプロ
セスは、患者自らの「生存権」を考える契機になると思った。

とりわけ日本の社会では、ある障碍や病を持つ人たちの芸術活動に対して、情
緒的な観点のみから捉えようとする傾向にある。しかし、ただ障碍者や病の芸
術として囲い込むのではなく、むしろその障碍や病の特性を「芸術」という力
と技に変革していくことが必要だと感じられた。

◇関連リンク
・国際ワークショップ:病院におけるアート――ダンスの実践とハンチントン
病の生 http://www.ritsumei-arsvi.org/news/read/id/516


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【5】研究センター関連イベント 
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
□後援企画-----------------------------------------------------------
日本質的心理学会10周年記念「質的心理学ハンドブック」シンポジウム
---------------------------------------------------------------------
日時:2013年6月1日(土)15:00~18:00

会場:立命館大学衣笠キャンパス創思館カンファレンスルーム

参加:参加費無料・事前登録不要

http://www.jaqp.jp/news/130601sympo/

◇関連サイト
http://www.arsvi.com/a/e2013a.htm
http://www.arsvi.com/o/q03.htm


□セミナー企画-------------------------------------------------------
生存学研究センター・アフリカセミナー 目の前のアフリカ
 第2回 「病いと共にあるつながり――エイズ・人権・社会運動――」
---------------------------------------------------------------------

日時:2013年6月14日(金)17:00~

会場:立命館大学衣笠キャンパスアカデメイア立命21 
   2階ミュージアム会議室

参加:参加費無料・事前登録不要

http://www.arsvi.com/a/20130614.htm

◇企画趣旨
全地球規模で「障老病異」を観察と考察の対象に据えるには、欧米や東アジア
との連携以外に、途上国をまなざす視点を研ぎ澄ますことが同じくたいせつ
だ。今年度、生存学研究センターでは、「目の前のアフリカ」と題したアフリカ・
セミナーを月例で開催する。第2回目のテーマは「HIV・エイズ」。

1996年の治療方法確立後も、感染者の大多数を占める途上国の貧しい人々に行
き届くまでには、多くの時間を要した。しかし、現在、アフリカでは治療薬の
服薬状況は先進諸国と比べても非常に優れており、アフリカにおけるHIV対策
は成功として評価されることも珍しくはない。このきっかけには、当事者であ
るHIV陽性者の「声」があった。

彼らをめぐる動きとつながりが、どのようにして病を生きる人々の状況を変え
たのか。グローバルな動向、アフリカ、そして日本国内の状況にも目を向けな
がら、エイズ・人権・社会運動という3つのキーワードをもとに「病いと共に
あるつながり」を探ってみたい。

アフリカを目と鼻の先まで近づけてみよう。

プログラム
17:00~18:30 対談
 西真如 (京都大学学際融合教育研究推進センター特定准教授)
 斉藤龍一郎(アフリカ日本協議会事務局長/本研究センター客員教授)
 新山智基(日本学術振興会特別研究員/本研究センター客員協力研究員)

18:30~ フリーディスカッション

主催:立命館大学生存学研究センター

◇関連サイト
 http://www.arsvi.com/d/a14.htm


【お願い】───────────────────────────────
生存学ウェブサイトでは、アクセシビリティの向上に日々努めています。
表示が見にくい、分かりにくいなど、お気づきの点がありましたら、ご意見を
以下のアドレス宛にお寄せいただければ幸いです。よろしくお願いします。
宛先: webmaster@arsvi.com

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■発行者:立命館大学生存学研究センター センター長 西 成彦
〒603-8577京都市北区等持院北町56-1
TEL: 075-465-8475       FAX: 075-465-8342
E-mail: ars-vive@st.ritsumei.ac.jp

■編集担当:小門 穂・近藤 宏
http://www.ritsumei-arsvi.org/contents/read/id/18
────────────────────────────────
このメールマガジンは、以下のサイトのご協力により発行しています。
『まぐまぐ』 http://www.mag2.com/
アドレスの登録・解除先 http://www.mag2.com/m/0001126512.html
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
このメルマガへのご意見・ご感想は、  ars-vive@st.ritsumei.ac.jpまで

このメルマガは現在休刊中です

ついでに読みたい

このメルマガは
現在休刊中です

他のメルマガを読む