東京都エイズ通信

東京都エイズ通信第134号

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                         東京都エイズ通信第134号
                         2018年10月31日(水)発行

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東京都エイズ通信第134号のラインナップ

● 平成30年1月1日から平成30年10月26日までの感染者報告数(東京都)

● 11月16日から12月15日は東京都エイズ予防月間です

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● 平成30年1月1日から平成30年10月26日までの感染者報告数(東京都)
  ※( )は昨年同時期の報告数

HIV感染者       278件  (310件)
   
AIDS患者          54件  ( 79件)
   
合計            332件  (389件)

HIV感染者数、AIDS患者数ともに昨年同時期を下回っています。

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● 11月16日から12月15日は東京都エイズ予防月間です
東京都では、世界保健機関(WHO)が定めた「世界エイズデー」である12月1日を
中心とする1ヶ月間を「東京都エイズ予防月間」として、広く都民を対象としたエイ
ズに関する啓発キャンペーンを実施します。

《平成30年度東京都エイズ予防月間テーマ》
「みんなで描こうステキなミライ」

平成29年の東京都のHIV感染者・エイズ患者の新規報告数は1日当たり約1.3人と
横ばい状況で、20歳代と30歳代が約6割を占めています。若い世代への予防啓発とと
もに、HIV陽性者への理解を進めることが重要となっています。
この現状を踏まえて、月間中、区市町村等と連携した各種取組を実施します。


東京都エイズ予防月間のホームページはこちらから↓
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/iryo/kansen/aids/yobo_gekkan/index.html


<主な取組>

1 講演会「働く世代に多いHIV/エイズ ~誰もが働きやすい職場とは~」
 多くのHIV陽性者は、HIV/エイズに対する誤解や偏見への不安から、HIVに感染し
ていることを職場に告げられずにいます。今回の講演会では、HIV/エイズの最新情
報に加えて、HIV陽性者の雇用や対応について、気になることや疑問に専門家が答え
ます。

日時 12月6日(木)19時から21時まで
会場 AP東京八重洲通り(東京駅八重洲中央口から徒歩6分)
定員 120名
プログラム
第一部 講演『HIV/エイズに関する最新の医療事情』
       東京都立北療育医療センター  院長 味澤 篤 氏
第二部 パネルディスカッション
    ○特定非営利活動法人 ぷれいす東京 代表 生島 嗣 氏
    ○東京都立北療育医療センター  院長 味澤 篤 氏
    ○HIV陽性者の雇用実績がある企業の人事担当者(五十音順)
          SCSKサービスウェア株式会社 酒井 幸太 氏
          株式会社リクルートオフィスサポート 本田 武直 氏
          日本アイ・ビー・エム株式会社 梅田 恵 氏
申込み  11 月30日(金)までに、FAX 又はWeb申請でお申し込みください)
申込み等の詳細はこちらから 
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/iryo/kansen/aids/yobo_gekkan/yobo_g_keihatsu.html


2 ライブイベント「Words of Love ~ Let’s talk about HIV / AIDS ~」(参加無料)
 HIV/エイズ啓発番組“Words of Love~Let’s talk about HIV/AIDS~”のラ
イブイベントを開催し、HIV/エイズ・梅毒など性感染症について語ります。

日時 11月30日(金)18時から19時まで
会場 東京ソラマチ地下3階エントランススペース(押上駅連絡フロア)
MC ライセンス(お笑い芸人)他
イベントの詳細は、Words of Love HP をご覧ください。
http://www.wordsoflove.jp/


3 月間中は検査・相談体制を拡充して実施します!(匿名・無料)
 HIV 検査は都内の保健所や検査室で、年間を通じて匿名・無料で受けることがで
きます。都内の検査情報については、「東京都HIV検査情報Web」を参照してくださ
い。
http://tokyo-kensa.jp/


4 都庁舎を赤色にライトアップ
  日時 12月1日(土)から9日(日)18時から23時まで


5 エイズパネル展示
  日時 11月26日(月)から30日(金)まで
  会場 都庁第一本庁舎1階中央

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        TOP-HAT News(トップ・ハット・ニュース)

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TOP-HAT Newsは特定非営利活動法人エイズ&ソサエティ研究会議が東京都の委託を
受けて発行するHIV/エイズ啓発マガジンです。企業、教育機関(大学、専門学校の
事務局部門)をはじめ、HIV/エイズ対策や保健分野の社会貢献事業に関心をお持ち
の方にエイズに関する情報を幅広く提供することを目指しています。

                            エイズ&ソサエティ研究会議 TOP-HAT News編集部

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                 <目次>
● はじめに U=Uをどう伝えるのか

●  新規感染者報告が11年ぶりに1000件を下回る 2017年エイズ動向委員会年報

● 今年は『Know your status』(感染の有無を知ろう) UNAIDS 

● クロニクル京都1990s 森美術館で開催中

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● はじめに U=Uをどう伝えるのか
 HIVの治療が感染予防にもたらす効果を踏まえ、U=U(Undetectable = Untransmit
table、検出限界以下なら感染しない)というメッセージを分かりやすく伝えようと
する動きが国際的に活発化しています。国連合同エイズ計画(UNAIDS)は今年7月、
オランダのアムステルダムで開かれた第22回国際エイズ会議(AIDS2018)の直前にU
=U説明書を発表しました。日本語版もAPI-Net(エイズ予防情報ネット)でダウン
ロードできます。
 http://api-net.jfap.or.jp/status/world.html#a20180802

 8月には米疾病管理予防センター(CDC)が最新の研究成果に基づいてT as P(予
防としての治療)とU=Uに関するファクトシートをまとめ、『HIV治療薬の服薬を処
方通りに続け、ウイルス量を検出限界以下に抑え、かつその状態を維持していれば、
HIV陽性者からHIV陰性のパートナーへの性感染リスクは実質的にない(effectively
 no risk)』と述べています。
分かりやすく、といっているそばから略語だらけでは、そもそも分かりにくいです
ね。少し説明しておきましょう。
 T as PのTは治療(Treatment)、Pは Prevention(予防)の頭文字です。抗レト
ロウイルス薬の服薬を続けHIV陽性者の体内のウイルス量が減れば、本人の健康を維
持できるだけでなく、他の人へのHIV感染も予防できるということです。
 U=Uは、治療により血液中のウイルス量が検出できないほど低く抑えられていれば、
性行為でHIV陽性者からパートナーにHIVが感染することはない。T as Pの成果とし
て、HIV陽性者に対するスティグマや社会的な差別を払拭するために、この点を強調
したメッセージです。
 略語ではありませんが、「effectively no risk」についてはCDCのファクトシー
トでこう説明しています。
 『統計的にゼロリスクとは言えないものの、これまでの研究で極めて大きなカッ
プル年にわたるフォローアップを行い、それでも感染事例は観察されていない。言
い換えれば、リスクは無視できるということだ』
 注釈続きですいません。「カップル年」はカップル数と期間をかけ合わせた考え
方で、「100カップル年」といえば、100組のカップルが1年間とか、10組が10年間と
いった計算になります。
 ファクトシートによると、最近の3つの大規模研究で、一方がHIV陽性で他方は陰
性という『HIV不一致』の異性間カップル500組以上、男性同士のカップル1100組以
上を調査し、HIV陽性の人が検出限界以下のウイルス量を維持しているカップルの間
では、コンドームを使用していなくてもHIV性感染は一件も起きていないことが分か
りました。統計上は誤差の範囲を見込むのでゼロとは断言できない。でも、現実の
世界ではこれだけ調べて一件もないのだから「リスクはない」という結論です。
 米国の政府系保健機関は協力してT as PとU=Uを分かりやすく伝える工夫に取り組
んでおいるそうで、ファクトシートによると、そのためには以下の情報をきちんと
知らせる必要があります。

・抗レトロウイルス治療を開始してからウイルス量が検出限界以下になるまでの期
間
・定期的なウイルス量検査の重要性
・治療継続の重要性
・HIV治療中断時の対応
・他の性感染症の予防策
・ウイルス抑制の利益に関する知識や理解
・ウイルス量が検出限界以下にならない人に対するスティグマの防止

 CDCによると、男性とセックスをする男性1万2000人を対象にした最近の調査では、
HIV陰性の人の半数以上とHIV陽性者の3分の1近くが、「検出限界以下のウイルス量
によってもたらされる利益」は誤りだと答えています。科学的なエビデンスは確立
したといっても、社会的にはそのメッセージがなかなか広がっていきません。どう
してなのかということは科学者だけが考える問題ではないでしょう。
 また、「T as P」はHIV予防に有効だとしても、他の性感染症の予防策にはなりま
せん。この点も視野に入れ、混乱を招かないようなメッセージが必要です。
 様々な事情でウイルス量が検出限界以下の状態を維持できない人もいます。米国
の調査では、過去1年にわたりウイルス量の抑制を維持していた人は、HIVケアを受
けている人の3分の2にとどまっています。
 つまり、HIVの治療につながっていたとしても、3割以上の人がU=Uの状態を維持で
きないでいます。また、HIV検査をためらう人、検査で感染が判明しても治療につな
がりたくない人もいます。
「U=U」は、HIV陽性者に対するスティグマを解消し、社会的な差別をなくしていく
うえで極めて強力なメッセージではありますが、一方で「どんどん検査して感染が
分かったら即治療」といったメッセージを一本調子で繰り返していたのでは、社会
的な理解はなかなか広がらないという現実もまたあります。
日本国内でも昨年の第31回日本エイズ学会学術集会・総会でU=Uキャンペーンが紹介
され、その後も継続しています。検査と治療の利益とともに、海外での経験も踏ま
え、課題についても議論を重ね、分かりやすく丁寧にメセージを伝えていくことが
キャンペーンの有効性を高めるためには不可欠です。
 エイズ&ソサエティ研究会議HATプロジェクトのブログでCDCファクトシートの日
本語仮訳を掲載しました。あわせてご覧ください。
 https://asajp.at.webry.info/201810/article_4.html



●  新規感染者報告が11年ぶりに1000件を下回る 2017年エイズ動向委員会年報
 厚生労働省のエイズ動向委員会が2017年のエイズ発生動向年報を発表しました。
昨年の年間新規HIV感染者・エイズ患者報告数は以下のようになっています。

新規HIV感染者報告数  976 件(過去 11 位)
新規エイズ患者報告数   413 件(過去 11 位)
計         1389 件(過去 11 位)

 感染者・患者報告の合計が1300人台に下がったのは2006年の1358件(406件、952
件)以来11年ぶりです。また、新規感染者報告が1000件を下回ったのも11年ぶりで
した。年報はAPI-Net(エイズ予防情報ネット)で公表されています。
 http://api-net.jfap.or.jp/status/2017/17nenpo/17nenpo_menu.html



● 今年は『Know your status』(感染の有無を知ろう) UNAIDS
 12月1日が世界エイズデーとなったのは1988年からで、今年は30周年の節目を迎え
ます。国連合同エイズ計画(UNAIDS)がその30周年のテーマを発表しました。

 『Know your status』(感染の有無を知ろう)

 UNAIDSの公式サイトには『自らの感染を知らない人たちに働きかけ、その人たち
が質の高いケアと予防のサービスにつながれるようにする必要があります』とその
趣旨を説明する紹介記事が掲載されています。
 『残念なことにHIV検査を阻む障壁は数多く残っています。スティグマと差別はい
まも人びとをHIV検査から遠ざけています。検査における個人情報の保護はいまなお
重要な課題です。体調を崩し、症状が出てから初めて検査を受ける人がまだたくさ
んいます』
 世界も日本も共通の課題を抱えています。HATプロジェクトのブログで日本語仮訳
をご覧ください。
 https://asajp.at.webry.info/201809/article_4.html



● クロニクル京都1990s 森美術館で開催中
 HIV/エイズやセクシャリティについて多彩な表現活動が展開された1990年代の京
都の動きをアーカイブ資料で伝える展覧会『クロニクル京都1990s - ダイアモン
ズ・アー・フォーエバー、アートスケープ、そして私は誰かと踊る』が10月6日
(土)から東京・六本木ヒルズの森美術館で開催されています。開催期間は2019年1
月20日(日)までです。
 《1990年代の京都、特に左京区では、アート、アクティビズム、クラブカルチ
ャーなどが共存し、多様な表現活動が自由に行なわれていました。ダムタイプなど
京都市立芸術大学出身者のまわりに、現代美術、ドラァグクィーン・パーティー
「ダイアモンズ・アー・フォーエバー」、HIV/エイズの啓発を行うAPP(エイズ・
ポスター・プロジェクト)、セクシュアリティを問い直す活動、様々な活動の拠点
としてのアートスケープなど、多くのコミュニティがゆるやかに形成されていまし
た。「そして私は誰かと踊る/And I Dance with Somebody」は「AIDS」の頭文字を
使ったキャッチフレーズで、「第10回国際エイズ会議」のためにAPPによって考案さ
れたものです》 (森美術館公式サイトから)
 この展覧会は『六本木ヒルズ・森美術館15周年記念展 カタストロフと美術のち
から展』との同時開催です。入場料などの詳細は公式サイトをご覧ください。
 https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/mamresearch006/index.html

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次号の予定

11月下旬発行予定

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□東京都福祉保健局エイズ対策担当のホームページ
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/iryo/kansen/aids/index.html

□メールマガジンに関する御意見、御感想等の連絡先
S0000312@section.metro.tokyo.jp

□東京都内でHIV検査を受けたいとき
  「東京都HIV検査情報Web」 http://tokyo-kensa.jp/ 

□HIV/エイズについて相談したいとき
  「東京都HIV/エイズ電話相談」 03-3292-9090
  月曜日から金曜日まで 午前9時から午後9時まで
  土曜日・日曜日・祝日  午後2時から午後5時まで

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発行周期: 月刊 最新号:  2019/01/30 部数:  331部

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