中国株投資レッスン

今年のグローバル市場は政策がキーワード!!

カテゴリー: 2019年02月15日
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                  2019年2月15日 第565号

     「中国株投資レッスン」

     TS・チャイナ・リサーチ株式会社 田代尚機 発行
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     目次
     1.『中国株二季報 2019年春号』の販売開始!!
     2. 今年のグローバル市場は政策がキーワード!!
    

1.『中国株二季報 2019年春号』の販売開始!!
 中国株投資の必携・必読書、二季報最新号の発売が開始されました。

 特集の“「米中の覇権争いと有望銘柄」”を執筆しました。

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2. 今年のグローバル市場は政策がキーワード!!
 株価は本来、市場参加者たちの自由な取引の結果として決定されるもので、
当局の役割は、公平、公正、平等な取引が行われるように、市場全体を監督し、
管理することにある。当局が積極的に市場に介入するなどということはすべきではない。

 少なくとも、外務員資格を持つ証券マンや、アナリスト資格を持つ金融機関関係者
などはそのように教育されてきたはずだ。

 しかし、現実はそんなキレイな世界ではなさそうだ。

 トランプ大統領は自己の業績の一つとして、株価が上昇していることを強調している。
2020年11月に行われる大統領選挙で再選を目指すトランプ大統領としては、
はっきりと数字となって表れる株価の上昇は、有権者へのアピールとして、とても
わかり易い。“トランプ大統領が正しい政策を行い、それがアメリカの繁栄に繋がり、
株価の上昇に繋がった”と説明することができるからだ。

 12月に入り、NYダウが急落したが、この時の主な要因は、FRBが金融システム正常化
のペースを変えようとしなかったこと、カナダ当局が、アメリカの要請を受けて、
華為技術の孟晩舟副会長を逮捕するなど米中貿易戦争が激化したことなどである。

 一方、1月以降、急回復したのは、これらの要因が緩和されたからである。

 パウエル議長は1月4日の講演で、金融政策を柔軟に見直すと発言、利上げの
一時停止を示唆した。1月30日のFOMCでは追加利上げが見送られると同時に、
これまでは年2回の利上げを見込んでいたが、それを棚上げし、さらに、
資産圧縮計画の見直しが示された。

 FRBが物価、雇用など景気見通しに関して見方を変えたことが見直しの直接的な
要因かもしれないが、それ以上にトランプ大統領の強い圧力が影響したとみられる。

 米中貿易戦争について、トランプ大統領は1月8日、貿易協議について、順調に
進んでいるとツイッターを通じて発言、ムニューシン財務長官は1月17日、対中関税の
撤廃を提案したと発表している。1月30日、31日に行われた米中閣僚会議では、
中国側は重要な進展があったと報じている。トランプ大統領は2月2日、
鴻海精密工業の郭会長に直接電話し、一時凍結していたウィスコンシン州での
液晶パネル工場建設の再開を促したほか、米中貿易協議について、順調に
進んでおり、合意に達するだろうと発言したようだ。

 トランプ大統領の関与があったからこそ、NYダウは戻り歩調となったと考えている。

 ただし、トランプ大統領は2月7日、「3月1日までに米中首脳会談を行う予定はない」
と発言している。この発言が影響して7、8日のNYダウ指数は下落しているが、もし、
3月2日になり、アメリカが中国製品に対する追加関税率を引き上げるとすれば、
株価は大きな下押し圧力を受けることになる。トランプ大統領はそれに耐えられる
だろうか。これは、中国に対して譲歩を迫るトランプ大統領の交渉術の一環だと
みている。

 日経平均株価については、相対的に戻りは弱い。日本の株式市場は欧米機関
投資家の売買ウエートの高い市場であり、彼らの投資スタンスに左右されやすい。
欧米投資家のリスク許容度は回復しつつあるが、12月に進んだドル安円高傾向に
ついては、回復が遅れている。

 また、世界全体における日本株の位置付けは景気敏感株である。世界経済の
成長見通しが下方修正される中で、日本株は買いにくくなっているといった面も
あるだろう。

 こうした特殊な市場構造の中で、日本銀行は2010年10月以来、日本株(ETF)を
買い続けている。2015年以降買い付けスピードが一段と加速している。2018年は
6兆5040億円の日本株を買い越しており、主体別では断トツのトップ、外国人が
5兆7488億円を売り越す中で、日本株を買い支えている状態である。つまり、
日本銀行は株式市場、もっと大きな括りでは金融市場を安定させるために、積極的に
株式市場に介入している。

 もし、価格形成が円滑であり、価格が下がれば割安と考える投資家がたくさんいて、
そうした投資家が果敢に安値を拾ってくれるような理想的な市場であれば、
日本銀行の売り買いは一時的な影響しかない。しかし、外国人を除けばそうした
投資行動をとれる投資家主体はないとみている。もし、そうした投資主体があれば、
日経平均が2008年から2012年にかけて1万円割れとなるようなことはなかったと
考えている。だから、日本銀行が大きく買い越さなければ、株価の均衡点は現在の
水準よりもずっと低くなっていたはずだ。

 中国本土株についても、直接、関節を問わず、当局による市場介入が行われている。
それは先週のレポートをはじめ、これまで紹介してきた通りである。

 本土市場については、一つ大きな構造的な問題がある。それは「株権質押」が
巨額となっており、株価が急落すると質権となっている株式が強制売買され、下げが
スパイラルに加速するといった問題である。

 「民営上場企業の経営者、創業者などが自分たちの持つ株券を担保に金融機関
から資金を借りる」ということが広く行われている。

 例えば、経営者が1億株所有していたとして、それを担保にお金を借りるとする。
株価を10元、金融機関の設定する担保率を40%、警戒ラインを150%、清算ラインを
130%としよう。担保率目一杯に借りた場合、1億株×10元×40%=4億元の資金を
一定の金利で借りることができる。

 株価が上がっていれば何の問題もない。借りられる資金が増えることになり、それは
この経営者にとってはありがたいことである。一方、株価が下がると困ることになる。
4億元×150%/1億株=6元以下に下がった場合、警戒ラインを保てるように差し出す
担保株の量を増やすか、一部現金を返すかする必要が出てくる。さらに、株価が
下がり、4億元×130%/1億株=5.2元になってしまうまで、放置しておいた場合、
金融機関は担保として預かった株を強制的に売却することで、取引を清算する
ことになる。

 信用取引制度とよく似た制度ではあるが、資金を借りるための取引であり、
信用取引制度とは、まったく異なる制度である。

 1月25日現在の残高は、6313億株、4兆3400万元である(東方財富網より、以下同様)。
これは、総時価総額の9.54%に当たる金額である。借入先の金融機関別では、
証券会社が69.2%、銀行が16.1%、信託銀行が8.3%、その他が6.4%である。
証券会社が圧倒的に高いが、証券会社からの借入には使途制限が付いており、
自分の会社の運転資金に限られることになっている。ただ、お金に色がついている
わけではない。これまで運転資金に回していた資金を資産運用に回せば、
使途制限は簡単に逃れることができる。

 資金の状況をみると、既に警戒水準に達している資金が全体の8.3%、清算水準に
達している資金が25.6%ある。清算水準に達していても、清算されてない資金が
あるわけだが、これは昨年10月19日に劉鶴副首相を通して発表された
株式市場発展のための改革によって、強制売却をしないでよいことになった
からである。

 それによって、マーケット全体がスパイラル式に下落したり、創業者、経営者などが
支配権を失ったりするようなことは防げるようになったものの、今度は金融機関に
リスクが発生するようになってしまった。金額が巨額なだけに、株式市場、金融市場の
安定のために、これ以上株価下落を容認することができなくなっているのである。

 もちろん、金融リスクの大きさが気になる投資家もいるだろう。当局の思惑通り、
「投資家は株を売らず、積極的に買うようになるかどうか」はわからない。ただ、当局は、
資本市場は経済の発展のために存在していると考えているという一点を信じれば、
株価が下がれば、あらゆる対策を打ち出してくるだろう。

 アメリカ、中国の株式市場については今後、政策相場が進むと考えてよいだろう。
・・・・残り2175字・・・・。

(11日発行、田代尚機のマスコミが伝えない中国経済、中国株より一部抜粋)

 田代尚機のマスコミが伝えない中国経済、中国株
https://foomii.com/00126


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