田中優の“持続する志”

第665号:「原発に頼らない社会へ~原発がなくても電気は足りる!」講演概要

□◆◇◆◇■□■□◆◇◆◇■□■□

田中優の“持続する志”

優さんメルマガ 第665号
2018.7.25発行
http://www.mag2.com/m/0000251633.html

■□■□◆◇◆◇■□■□◆◇◆◇■□


Contents
…………………………………………………………………………………

1.『原発に頼らない社会へ』

2. 上がる水道料金とダムとの関係

3.日本も水道民営化でこうなるかも!?

4.次号予告 「大雨被害とダム」

5.須藤靖明さん死去 阿蘇火山研究の学者「九州に原発そぐわず」警告も

…………………………………………………………………………………


2018年2月、グリーンコープ共同体様主催の2017年度脱原発学習会が開催され、
田中優が講演をさせて頂きました。

その講演をまとめたものが、グリーンコープ共同体の機関紙「共生の時代」
に掲載されました。

図は、こちらのPDFからご覧いただけます。
http://www.greencoop.or.jp/kyousei/pdf/kj201804.pdf


-----------


田中優『原発に頼らない社会へ』


▼原発がなくても 電気は足りる


 政府や大手電力会社は原発がないと電気の安定供給ができないと言っているが、
電気が足りなくなる恐れがあるのは、真夏の平日昼間、年間数時間だけ。しかし、
日本各地の電力会社はネットワークで結ばれピーク時には補完し合うため、電気
が不足することはない。電力不足と騒がれ大飯原発を再稼働した2012年さえ
余剰が出たほどで、再稼働は全く必要なかった。


 ピーク時の電気を消費しているのは大半が事業者で、家庭用はわずかだ。日本
の家庭は先進国の中で最も省エネが進んでおり、家庭よりも事業者が消費を減ら
す必要がある。

 ピーク時の電力消費を減らすのは難しいことではない。アメリカのカリフォル
ニア州では、電気の消費量が多い時間帯に電気料金を上げる設定をしたところ、
消費量か減った。莫大な費用をかけて発電所を建設し電気の供給量を増やすより、
消費量を減らすほうが合理的なのだ。



▼原発と総括原価方式で肥えた日本の経済界


 政府と大手電力会社が原発に固執するのは、発電に必要な経費全てとその3%
の事業報酬を電気料金に含めて消費者の負担にすることができる「総括原価方式」
が採用されているからだ。電力会社は事業報酬を大きくするために架空のニーズ
を創り出し、多大な経費がかかる原発や再処理工場などの建設を進めてきた(図2)。

 2020年に「総括原価方式」が廃止されることが決まり、直前の今、大手電力
会社は、原発の再稼働準備や津波対策費等という名目でどんどん浪費し、事業報酬
を増やしている。

 「総括原価方式」で日本の企業の7割が儲かると言われている。政府や大手電
力会社だけでなく、日本の経済界、政界のほぼ全体が利権を共有する仕組みによっ
て原発は守られ、推進されてきた。原発により甘い汁を吸う人々によって、日本は
エネルギーの国際競争力を失った。今後大きな経済効果が見込める自然エネルギー
発電は、エネルギー先進国に大きな後れを取っている。



▼“原発の電気は安い”はウソ


 電気事業連合会の試算によると、発電コストは原発が最も安いとされている。
最も高いとされた水力発電には、※1揚水発電のコストも含まれる。揚水発電は、
100%の出力で稼働させ続けなけれはならない原発で発電した余剰電力を使うため
のもので、水力ではなく原発のコストと考えるべき。補助金等も含めた原発のコス
トと揚水発電のコストを合わせると、原発が最も高くなる。

 原発を推進した日本の電気料金は、世界一高いと言われる。



▼電気は地域分散型で


 日本でも自然エネルギーによる発電が広がっているか、特に太陽光発電は電圧が
低いものが多く、電力会社の送電線網に乗せると電気抵抗により口スが生じ、届く
電気は大きく減ってしまう。小さな発電はその地域で消費するべきだ。

 2020年に※2発送電分離で送配電も自由化されれば、自分たちで電気を届け
ることができる。国や大手電力会社から降りてくる電気ではなく、地域で電気を選
び、自給する仕組みづくりが必要だ。


 これまで、日本の自然エネルギー発電の電気料金は、※3固定価格買い取り制度
で守られ特に高かった。今後は市場競争が生じ、世界の水準にまで下がるだろう。
蓄電バッテリーも性能が上がり価格は下がっている。我が家では、太陽熱温水器と
太陽先発電、ペレットストーブを使うことでエネルギーを全て自給している。皆で
やれば、地球温暖化を止めることもできる。

 原発に頼らない安全な電気をもっと広げ、各地で小さく発電し、地域で独立して
屈ける仕組みをつくっていこう。



※1 発電所の上下ともにダムと調整池を設ける。
電力需要の少ない夜間の電気で上部調整池に揚水し、
昼間のピーク時間帯に下部調整池に水を落として発電する。


※2 発電事業と送電事業、配電事業を切り離すこと。
大手電力会社が独占していた送電網を誰もが公平に使えるようになる。

※3 再生可能エネルギーで発電した電力を一定期間、固定価格で購入する制度。
これまで段階的に見直しがされている。

文責:グリーンコープ共同体様


★グリーンコープ機関紙「共生の時代」ラインナップはこちら
https://www.greencoop.or.jp/about/journal/

どなたでもご覧いただけます



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◆ 上がる水道料金とダムとの関係 ◆

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


上がり続ける水道料金。
ダム造りすぎたせいだとせいだと思う。
電気と同じ※「総括原価方式」だからね。


※「総括原価方式」そうかつげんかほうしき とは
商品やサービスを提供する原価に資金調達コスト、適正利潤(適正な事業報酬)
を上乗せして公共料金を決定する方式。 
電力料金、ガス料金、水道料金、鉄道運賃などの設定で採用されている。


  ◇   ◇   ◇   ◇  


▼「上がる水道料金、58%アップの市も 背景に施設老朽化」(2018.7.11朝日新聞デジタル) 
https://www.asahi.com/articles/ASL735GBXL73ULBJ00T.html


水道料金の値上がりが続いている。
全国平均の家庭向け料金は2014年から4年連続で過去最高を更新。
この30年で3割超上がり、10年間で料金格差が20倍になるとする推計もある。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◆ 日本も水道民営化でこうなるかも!?◆

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



水道民営化に際して知っておくべき記事です。
アトランタはこんな思いをさせられました。


  ◇   ◇   ◇   ◇  


▼「水道民営化で世界の都市が舐めた辛酸 その1 ~アメリカ・アトランタ市の水道再公営化の経緯~」
http://tokyo924mizu.blog.fc2.com/blog-entry-41.html


アメリアカのジョージア州アトランタ市は、1999年、ユナイテッド・ウォーター社
[*注]と4億2,800万ドルの契約を締結しました。しかし、約束不履行や質の悪
いインフラ事業、また、汚水事件などの問題を起こし、この契約をわずか4年で打
ち切りました。

ユナイテッド・ウォーター社が水道を請け負うようになってから、雇用が大幅に削減、
水道料金が17%も引き上げ、また、蛇口から茶色い水が出たとの苦情にも適切な対
応が取られませんでした。



<<こちらもご参考に>>


▼水道民営化で世界の都市が舐めた辛酸  その2~アルゼンチンの首都ブエノスアイレス~
http://tokyo924mizu.blog.fc2.com/blog-entry-42.html


▼水道民営化で世界の都市が舐めた辛酸  その3 インドネシアの首都ジャカルタ
http://tokyo924mizu.blog.fc2.com/blog-entry-43.html


すべて「東京の水連絡会」ブログより



<< 田中優も水道民営化について書いています >>


▼「官僚だけが大儲け。日本を破壊する「水道民営化」のトリックに騙されるな=田中優」
https://www.mag2.com/p/money/308966

(Facebookでは8,200以上のシェアがされています!)


━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◆次号予告 「大雨被害とダム」◆

━━━━━━━━━━━━━━━━━━


7月30日発行の田中優有料・活動支援版メルマガは、「大雨被害とダム」です。


今回の西日本豪雨で特に被害の大きかった岡山県倉敷市真備町。

その原因は何だったのか?


気象図や警報発表などの分析、ハザードマップで見てもほぼ全域が水害の
予測される地域であったことがわかりました。


そして今回大きな原因となった「ダム放流」について。

同じ豪雨でも、被害が少なかった高知県と、
大災害になってしまった岡山県のダム対策では何が大きく違ったのか?

二度とこのような悲劇を繰り返さないために、
ダムが本当に必要なものか、長崎県石木ダムのようにこれから新たに造る必要があるのか、
改めて考えるきっかけになれば嬉しいです。



<<ご登録はこちらより>>
http://www.mag2.com/m/0001363131.html


☆7月末までのご登録で、7月中に発行するすべてのメルマガが無料でお読み頂けます。


~2018.7発行 ラインナップはこちら~


■特典号:田中優著書、割引販売します!

■第166号:「天然住宅は、なぜ「森を守って、健康・長持ち」を目指すのか(下)」

■第167号:「大雨被害とダム」


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◆須藤靖明さん死去 阿蘇火山研究の学者「九州に原発そぐわず」警告も◆

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


ぼくも九州に原発は無理だと思います。

  ◇   ◇   ◇   ◇  

▼「須藤靖明さん死去 阿蘇火山、半世紀研究の学者 「九州に原発そぐわず」警告も」
(2018.7.16西日本新聞)
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/433057/


 震災が活火山の活動にも影響を及ぼし、「比較的静穏だった日本の火山活動が
長い眠りから覚めさせられ、活発な活動が続発する懸念を与えつつある」と指摘。
「巨大噴火活動の発生も考えられる火山島の九州に原発はそぐわない」と警告した。




━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【田中優 有料・活動支援版メルマガのご案内】


【NEW】・第166号「天然住宅は、なぜ「森を守って、健康・長持ち」を目指すのか(下)」(7/15号)

・第165号「天然住宅は、なぜ「森を守って、健康・長持ち」を目指すのか(中)」(6/30号)

・第164号「天然住宅は、なぜ「森を守って、健康・長持ち」を目指すのか(上)」(6/15号)

・特典号「ご希望の方へ冊子プレゼント♪」(6/8号)

・第163号「フェアに生きようとする軋轢」(5/30号)

 
田中優ならではの社会の新しい仕組みづくりのヒントや、
国内外を取材したお話をご紹介します。

頂いた購読料は、次の社会を作るための活動資金にさせて頂きます。
ぜひメルマガ購読で、田中優の活動をご支援ください。


◆◇田中優 有料・活動支援版メルマガ「田中優の未来レポート」◇◆

登録初月は無料、月2回発行、540円/月、
バックナンバーのみでも購読可能です
⇒ http://www.mag2.com/m/0001363131.html


☆まぐまぐ&クレジットカード払いではなく、
直接弊社口座へお支払頂くご購読方法もあります。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


DMMオンラインサロン
  『田中優ラボ - 七世代先の未来に責任を持とう -』


ただいまサロンメンバーを募集中です。

https://lounge.dmm.com/detail/962/


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


【書籍】

■文庫本「幸せを届けるボランティア不幸を招くボランティア」
(河出文庫)
http://tanakayu.blogspot.com/2017/01/blog-post_26.html


■「未来のあたりまえシリーズ1
ー電気は自給があたりまえ オフグリッドで原発のいらない暮らしへー」
(合同出版)
http://www.godo-shuppan.co.jp/products/detail.php?product_id=401


■「放射能下の日本で暮らすには? 食の安全対策から、がれき処理問題まで」
(筑摩書房)
http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480878663/


■「子どもたちの未来を創るエネルギー」(子どもの未来社)
http://www.ab.auone-net.jp/~co-mirai/miraienergy.html


★その他これまでの書籍一覧はこちらより
http://www.tanakayu.com/bookslist.php



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

●講演会・メディア・書籍・動画などの情報はこちらへ
田中優公式HP http://www.tanakayu.com/

● facebook 「田中優コミュニティ」 現在10,034人!
「いいね」をぜひ押してください☆ 最新情報を随時アップしております。
http://www.facebook.com/tanakayupage

● twitter 「田中優スタッフ @_tanakayu 」
https://twitter.com/_tanakayu

●ブログ 田中優の‘持続する志’ http://tanakayu.blogspot.jp/

●田中優 有料・活動支援版メルマガ「田中優の未来レポート」
http://www.mag2.com/m/0001363131.html
活動支援金 540円/月(登録初月は無料)活動を応援くだされば嬉しいです。

●公式web shop https://tanakayu.thebase.in/


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■□ 発行者、講演・取材の窓口 ■□
合同会社OFFICE YU 担当渡辺
MAIL officeyu2011@ybb.ne.jp
◎田中優の“持続する志”
のバックナンバー・配信停止はこちら
⇒ http://archive.mag2.com/0000251633/index.html

田中優の“持続する志”

発行周期: 隔週刊 最新号:  2018/12/06 部数:  5,998部

ついでに読みたい

田中優の“持続する志”

発行周期:  隔週刊 最新号:  2018/12/06 部数:  5,998部

他のメルマガを読む