季節を感じる言葉-日本人の情緒と歴史的背景-

磧湯の雪に掌の跡尻の跡

磧湯は「かわらゆ」と読みます。

温泉地に行くと時々川原に湯が沸きだしているところがありますが、あれです。

大抵の場合、混浴ですね。

ただ交通の便の良い処は、客も多いので男女別になっているところが多いようです。

話は変わりますが、混浴風呂と云うのは凄い勢いで減少してるそうです。

それは旅館やホテルが風呂場を改装しようとすると、混浴では認可が下りないのだとか。

つまり法令違反なんですね。

過去からあるものは当局も黙認しているのだそうですが、新たに作ることは禁止。

その一方で、既存の混浴風呂も女性には体に巻くタオルを貸し出すことが多いようです。

景観の良い風呂の位置と云うのは限られていますからね。

混浴にするか、時間帯によって男女を入れ替えるしかありません。

閑話休題、磧湯の部分は私は最初、川原風呂としてしまいました。

しかし先生から「かわらゆ」と云う言葉があるんだからそれを使いなさい

ということで教えてもらったのがこの字(たぶん)。

先生は「サンズイにセキと書くんだ」とおっしゃったのですがそれらしい文字が見つからないので
たぶん磧でしょう。

この句を見た人の中には「尻よりも足の方が品があって良い」と云う人もいました。

しかし先生の評は「足では全く面白みがない。雪が降ると湯の中に落ちたものはすぐに溶けるが
湯船の周囲にはうっすらと積もる。其処に湯につかっている人が、のぼせない様に腰かけるんだ。
それが跡として残る。座ったのも若い人だね」と解説してくれました。

私の最初の発想は露天風呂で足を滑らせたことから

露天風呂足滑らせて尻の跡

と詠んだのですが、これでは面白みも何もないし単に説明に終わってると思い、
他に尻の跡が付くのはどういうシチュエイションだろうと考え
辿りついたのが掲題の句です


磧湯の雪に掌の跡尻の跡

季題は「雪」 冬です

季節を感じる言葉-日本人の情緒と歴史的背景-

発行周期: 毎週木曜日 最新号:  2018/12/13 部数:  319部

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