季節を感じる言葉-日本人の情緒と歴史的背景-

衣被剥くホッピーの似合ふ街

月曜の昼、俳句仲間からメールが入りました。

「おめでとうございます、昨日の毎日新聞に載っていましたね」

「え?俳句欄は毎週月曜日でしょ?」

「また返事。今日は休刊日なので昨日の新聞に出てましたよ」

急いで図書館に行ってみると、載っていたのが掲題の句。

きぬかつぎとはサトイモの小さいやつです。

大衆チェーン店では滅多にお目に掛かれませんが、小料理屋に行くと出てきます。

そこがこの句の狙い目です。

チェーン店ではなく小さな居酒屋に居る。

しかもホッピーを飲んでいるのですから料金は知れたもの。

ホッピーが似合う街なら山の手というよりも下町あたり。

行きつけの店なのかも知れません。安い店に行くというのは呑兵衛の行動パターン。

毎日飲むから安い処でないと財布がもたないのです。

恐らくホッピー2杯くらい飲んでお通しの衣被の他、一品くらい頼んで帰るのでしょう。

そんな常連さんの風景です。

なお、ホッピーをご存知ない方の為に説明しておきますと、ビール味の飲料です。

アルコールとプリン体が入っていません。

焼酎をこの飲料で割って飲むとビールを飲んだ気分になるというしろもの。

お値段はビールよりも安いのです。何しろビールの高い税金が掛かっていませんから。

昭和の初めころから細々と続く文化ですが、最近ではホッピーを置く店も増えてきました。

これに似た飲料で「ホイス」とか様々のものがあります。

だいたいホッピーを1本頼むと、割る焼酎の分量からして、焼酎をもう1杯おかわりして
2本飲むことになります。

中には財布に余裕はあるんだが、プリン体が身体によくないという理由でホッピーを飲む方も
いらっしゃいます。



衣被剥くホッピーの似合ふ街    浅草で作りました


季語は「衣被」 秋の季題です

ついでに読みたい

季節を感じる言葉-日本人の情緒と歴史的背景-

発行周期:  毎週木曜日 最新号:  2019/03/14 部数:  319部

他のメルマガを読む