真似とは言わせない!ネーミングのツボ

真似とは言わせない!ネーミングのツボ

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□■□【真似とは言わせない!ネーミングのツボ】□■□
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□                           2月19日号
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 弁理士 深澤です。

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★このメルマガの目的♪
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 このメルマガでは、商標の審判・裁判事例等を通して、

○どんな商標が類似といわれたのか
○識別力のある商標とはどんなものなのか

 といったことから、ネーミングを考える際のツボを明らかにして
いきます。

(配信中止はこちらまでhttp://www.mag2.com/m/0000241197.html)

 それでは、今週も始めます。

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★今回の事例♪
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 今回取り上げるのは、

○登録第6090031号:「ARCHES」

 指定商品等は、第16類の各商品です。


 ところが、この商標は、

 登録第5738568号:

  「Arch」(「A」の欧文字の左側部分及び「h」の欧文字の
右側部分に丸みを持たせた態様で表してなる。)の欧文字,及び
該欧文字の中間に位置する「rc」の欧文字の上部に「アーチ」の
片仮名を配してなる構成

 と類似する、とされて一旦は登録が認められませんでした。


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★判断の分かれ目♪
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 そこで、登録が認められないのはおかしい、として拒絶査定不服
の審判(不服2017-018245)が請求されました。

 では、審判でどんなやりとりがあったか紹介します。

 まず、この商標の

「文字は,広く知られている「アーチ(弓形)」の意味を有する
英語「ARCH」の複数形と認識され,該構成文字から,「アーチズ」
の称呼及び「複数のアーチ(弓形)」の観念が生じるものである。

 また、

「取引の実際においては,「アルシェ」と片仮名で併記されている
ことが認められるから,これよりは,「アルシェ」の称呼をも生じ
るものといえる。」


 一方、引用商標の

「「Arch」及び「アーチ」の各文字は広く一般に知られている
語であって,該構成文字から「アーチ」の称呼及び「(一つの)
アーチ(弓形)」の観念が生じるものといえる。」

 そこで、両者を対比すると、

「外観においては,両商標は,欧文字部分だけで比較しても,その
書体,末尾の「ES」の文字の有無という点において明らかに相違
するし,構成全体で比較すれば,更に「アーチ」の片仮名の有無
という違いもあることから,顕著な差異を有するものであり,
外観上,明確に区別できるものである。 」

 称呼は、

「本願商標から生じる「アーチズ」の称呼と引用商標から生じる
「アーチ」の称呼とは,語尾において「ズ」の音の有無に差異を
有するところ,」

「該「ズ」の音は,有声の歯茎摩擦音として調音されるものであって,
語尾に位置するとしても,比較的強く響く音となり,明瞭に
聴取され得るものとなることからすれば,その音の有無は十分に
聴別し得るものであり,」

「かつ,3音と4音という比較的短い音構成からなる両称呼に少な
からず影響を及ぼすというのが相当であるから,それぞれを称呼
するときは,全体の語調,語感が相違したものとなり,互いに聴き
誤るおそれはないというべきである。」

「また,本願商標から生じる「アルシェ」の称呼と引用商標から
生じる「アーチ」の称呼は,語頭音「ア」の音を共通にするも,
他のすべての音に差異を有するものであるから,明確に聴別できる。」

 観念は、

「本願商標から生じる観念は「複数のアーチ(弓形)」であり,
引用商標から生じる観念は「(一つの)アーチ(弓形)」あること
から,両者は,観念上近似するものである。」

 そうすると、

「観念上近似するとしても,外観において顕著に相違し,称呼に
おいても容易に聴別できるから,」

 互いに非類似の商標とされました。


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★事例からわかったネーミングのツボ♪
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 今回は、観念が近い商標の類似が問題となりました。

 観念が近似する場合も類似となりますが、今回は。外観や称呼の
違いが大きいとされました。

 称呼や外観の違いが真似とは言わせないツボになります。 

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 お役に立ちましたでしょうか?

 今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

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真似とは言わせない!ネーミングのツボ(毎週火曜日発行)

ご質問・ご感想お待ちしております!

  編集・発行 深澤 潔
  http://brand-service.biz/

 各種商品・サービスのネーミング、会社ロゴ等の商標登録関連
を扱っております
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真似とは言わせない!ネーミングのツボ

発行周期: 週刊 最新号:  2019/02/19 部数:  56部

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