【イタリアの幸せ食材】Vol. 108 ******************************************************************* Ciao! こんにちは! イタリア食材の店、Casa dell'Albero(カーサ・デッラルベーロ)の 笠木です。 先日友人の結婚式に行ってきました。 ソムリエで料理人、オリーブオイルソムリエでもある彼女だけあって 素晴らしいお料理にワイン、引き出物にも引き菓子にも彼女らしい こだわりがあって、大変素敵な式でした。 今回つくづく感じたのは、結婚式というものには本人のオリジナリティを 表すのに最適だということ。昨今では多種多様な選択肢があり、旧来の 様式もよし、個性的なのもよし。家族や友人に盛大に祝ってもらうのも よし、二人だけで幸せをかみしめるのもよし。 ちなみに私が3年前に挙げた結婚式は、イタリア・ポジターノの市庁舎 でした。二人だけで挙式した後は、ポジターノの街中で写真・ビデオ 撮影し、見知らぬ人たちからたくさんの『Auguri!(おめでとう)』を 言ってもらいました。世界中にあの時の私たちの写真があるのかと思うと それはそれで結構うれしいものです。私の腕をつかんで『このクラシック なドレスとてもいいわ』と言った現地のおばあさん。私たちのすぐ後で 同じ市庁舎で挙式したカップルとたまたま撮影中に出会ったときの立ち話。 どれもこれも一生の思い出です。 写真とビデオは何よりも両親へのプレゼントになりました。 母はみんなが祝ってくれているのがとても嬉しかったようです。 あの時私も色々な形の結婚式を考えましたが、結果的には最も自分 らしくてよかったと思っています。イタリアでの市庁舎式は手続きが 大変ですけどね・・・(全部自分たちでやったので)。 http://www.casadellalbero.jp ******************************************************************* さて、今日の食材はツナのオイル漬けです。 イタリアでは日本のツナ缶のようなフレーク状ではなく、もっと大きくて 立派な固まりでオイル漬けにされたツナがあります。しっとりして食べ ごたえもあるツナのオイル漬けは、イタリアで、特に海に面していない 山間部ではとても重宝される食材です。 私がイタリア全土の中で最も愛する地、ピエモンテ州はリグーリア州に 隣接しているとはいえ、もっぱら肉料理が主流です。魚といえば川魚が 食べられるぐらい。もちろんトリノなどの都会では魚介類だって手に 入りますが、日本よりもその土地でとれたものを食べる習慣が根強く 残っているイタリア。やっぱり食べるものは肉と野菜なのです。 そんな彼らの昔から使う海産物といえば、アンチョビとツナのオイル漬け。 どちらも保存食ですから、海から離れたピエモンテといえども使われて きたのです。リグーリアがすぐ隣にあるということもあったのでしょう。 このツナのオイル漬け、ピエモンテの前菜にかかせない食材です。 ピエモンテに旅行された方なら一度は口にしたことがあるのではないで しょうか、『vitello tonnato』。茹でて薄くスライスした仔牛肉に ツナのオイル漬け、ケイパー、アンチョビなどをマヨネーズで和えた ソースがかかっています。このソースがお店によって少しずつ違うので 何度食べても飽きることがない前菜でした。ピエモンテの伝統的な 前菜といえば必ず出てくる一品です。 このソースを同じくピエモンテ名物の大きなピーマンに詰めたものも よく食べられます。肉厚でジューシーなピーマンは香りがよく、ひと口 食べるとその甘みが広がります。ピエモンテの大地の豊かさが感じられる 一品です。 今回、この料理を黄パプリカで作ってみました。 [材料](2人前) 黄パプリカ 1個 ツナのオイル漬け 50g マヨネーズ 大さじ1杯 アンチョビフィレ 2枚 イタリアンパセリ(みじん切り)適量 白ワインビネガー 小さじ1杯 塩漬けケイパー 大さじ1杯 エクストラバージンオリーブオイル 適量 塩・コショウ 適量 [作り方] 1. 黄パプリカの表面にオリーブオイルを塗り、150℃のオーブンで 約30分焼き、皮をむいて3等分(大きさによっては4等分)する 2. アンチョビとケイパー(塩抜きしたもの)を刻み、オイル漬けの ツナとボウルに入れ、マヨネーズ、イタリアンパセリ、白ワイン ビネガー、塩・コショウを加えて和える 3. (2)を黄パプリカにのせて巻きこみ皿に盛り、周りにエクストラ バージンオリーブオイルをまわしかけ、イタリアンパセリをちらす やわらかくて甘いパプリカにどこか懐かしい味がするマヨネーズソース。 安心できる美味しさです。ぜひお試しください。 この料理の写真はこちらでご覧いただけます↓ http://lacucinafelice.blogspot.com/2009/10/peperone-farcito.html ******************************************************************* 発行者:笠木裕子 発行元:Casa dell'Albero(カーサ・デッラルベーロ) 〒221-0052 神奈川県横浜市神奈川区栄町16-1-411 http://www.casadellalbero.jp 連絡先:info@casadellalbero.jp Copyright(c) 2007-2009 Casa dell'Albero ******************************************************************* イタリアの幸せ食材 発行システム:『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/ 配信中止はこちら http://www.mag2.com/m/0000231431.html