バートランド・ラッセルに関するメルマガ

編集後記 何事も、回答の選択肢が多ければ良いとは限らない

カテゴリー: 2019年01月26日
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 (週刊)バートランド・ラッセル(1872.5.18-1970.2.2)に関するメール・マガジン
  no.0619_2019/01/26 (2006/12/21 創刊/毎週土曜 or 日曜日 発行)

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     ■ 目 次 ■
          
(1)ラッセルの著書及び発言等からの引用
(2)ラッセルに関する記述や発言等
 編集後記

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(1) ラッセルの著書や発言等から
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■「(ほぼ日刊)ラッセルの言葉366」
      n.1549~n.1553 を発行しました。
 
  以下,1つだけ再録します。 n.1552 (2019年1月24日 木曜日)
       https://archives.mag2.com/0001626338/20190124060000000.html

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 ラッセル『宗教と科学』第8章 宇宙の目的 n.14
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 空間に関しても,問題(やっかいなこと)は似ているが,(時間の場合より
も)もっと複雑である。(訳注:ネット上の英和・和英辞典である "weblio" 
には 「"the matter"(やっかいなこと、困ったこと ★主語にはならない」と
記されているが,ここでは前の文を受けて,立派に「主語になっている」。/
https://ejje.weblio.jp/content/the+matter) 2種類の空間が存在している
(空間には2種類ある)。(即ち)(特定の)一人の人間の経験が置かれている
(be situated 位置している)空間(訳注:私的空間)と,物理(的)空間
(訳注:公的空間)の2種類である。(後者の)物理(的)空間には,他人の
身体,椅子,テーブル,太陽,月,星(等々)を含んでおり,それらは我々の
個人的な(私的な)感覚に映し出されるだけでなく,我々がそう思っている
(想定している)ように,自分以外の他者にも(同様に)映し出される。この
2番目の空間(=物理的空間)は仮設的なものであり,完全な論理を以てすれ
ば,世界には自分(個人)の経験しか存在しないと進んで仮定(想定)しよう
とする人(注:独我論者)によって否定されうるものである(注:ここでは,
物理学と言えども,「個人」による観察データをもとに構築されているもので
あり、他者の存在も個人の知覚によって「存在しているらしい」と判断された
ものだと考える徹底した独我論者のことを言っている/もちろんこれは理論上
のことを言っている。もし他者の存在を認めないで回避措置をとらないと独我
論者は殺されてしまうかも知れない)。ホールデン教授は,このこと(独我論
者の見解)を進んで言おうとしているのではないので,従って,彼は自分の経
験(データ)以外のものを含む空間を認めなければならない。(前者の)主観
的な種類の空間に関しては,私(個人)のあらゆる視覚経験を含む視覚空間が
あり,触覚空間があり,また,ウイリアム・ジェームスが指摘したように,胃
痛の量感(voluminousness 嵩張った,広々した/痛い胃の部分の広がり具合
がわかるといったニュアンスか?)等々がある。私が事物の世界におけるひと
つの事物と考えられる時には,主観的な空間のあらゆる形態は私の中に存在し
ている(訳注:前述の視覚空間も触覚空間も、個人の全ての種類の空間が自分
個人のなかに存在している)。私が見ている星空(星天)は天文学上の遠くに
ある星空(星天)(そのもの)ではなく,星(恒星)が私に与えた影響(の結
果)である。(また)私が見ているもの(事物)は,私の(脳の)中にあるの
であり,(私の身体の)外にあるのではない。天文学における星(恒星)は,
私の外にある物理(的)空間の中に存在しているが,私がそれらに到達するのは
,推論によってだけであり、自分自身の経験の分析によってではない。ホール
デン教授の空間は人格内部にある一つの秩序を表しているという陳述は,私個
人の空間(私的空間)については真実であるが,物理(的)空間については真実
ではない。(即ち)空間は人格を隔てるものでないという彼の付随した陳述は
,もし物理(的)空間もまた我々個人の内にあるというなら正しいであろう。
この混乱がとり除かれるやいなや彼の立場はもっともらしさを失ってしまう。

Chapter 8:Cosmic Purpose , n.14

With regard to space, the matter is similar but more complicated. 
There are two kinds of space, that in which one person's private 
experiences are situated, and that of physics, which contains other 
people's bodies, chairs and tables, the sun, moon and stars, not 
merely as reflected in our private sensations, but as we suppose them
 to be in themselves. This second sort is hypothetical, and can, with
perfect logic, be denied by any man who is willing to suppose that the
 world contains nothing but his own experiences. Professor Haldane is 
not willing to say this, and must therefore admit the space which 
contains things other than his own experiences. As for the subjective
 kind of space, there is the visual space containing all my visual 
experiences ; there is the space of touch ; there is, as William James
 pointed out, the voluminousness of a stomach-ache ; and so on. When I
 am considered as one thing among a world of things, every form of 
subjective space is inside me. The starry heavens that I see are not 
the remote starry heavens of astronomy, but an effect of the stars on 
me ; what I see is in me, not outside of me. The stars of astronomy a
re in physical space, which is outside of me, but which I only arrive
 at by inference, not through analysis of my own experience. Professor
 Haldane's statement that space expresses an order within personality
 is true of my private space, not of physical space ; his accompanying
statement that space does not isolate personality would only be 
correct if physical space also were inside me. As soon as this 
confusion is cleared up, his position ceases to be plausible. 
 出典:Religion and Science, 1935, chapt. 8: Cosmic Purpose
 情報源:https://russell-j.com/beginner/RS1935_08-140.HTM


■「(ほぼ日刊)ラッセルの英語」
      n.1505~1509 を発行しました

  以下,1つだけ再録します。n.1509/3650(2019年1月25日 木曜日) 
      https://archives.mag2.com/0001623960/20190125060000000.html

★ rap【n) 軽くたたくこと;(米・俗)厳しい小言 ,非難 || (vt)(コツコ
ツと)軽くたたく | (vi) (コツコツと)軽くたたく;(米・俗)厳しく非難
する】

* rap music:ラップ・ミュージック(「ラップ:は擬音語で、トントン、コツ
コツといった物音を意味する。黒人英語では「おしゃべり」や「会話」という
意味であり、そこから「しゃべるような歌」という意味に広がった。)
   https://russell-j.com/beginner/reitan-r104.htm

<用例1>
The colour ceases to exist if I shut my eyes, the sensation of 
hardness ceases to exist if I remove my arm from contact with the
 table, the sound ceases to exist if I cease to rap the table with
 my knuckles.
[もし私が目を閉じれば。その物(注:ここでは「テーブル」)の色は消え(存
在することをやめ),もし(テーブルを触っている)自分の手をテーブルから
離せばテーブルの硬さという感覚は消え(存在することをやめ),指の関節
(knuckles)でターブルを叩くのをやめればその音は消える(存在することを
やめる)。]
 出典:Bertrand Russell: The Problems of Philosophy, Chapt. 3: The 
nature of matter
     https://russell-j.com/07-POP03.HTM

<用例2>
The same applies still more obviously to the sounds which can be 
elicited by rapping the table.
[同じことが、机を叩くときに出る音についていっそうはっきりと言えます。]
 出典:ラッセル『哲学の諸問題(通称「哲学入門」』第1章「外見と実在」
     https://russell-j.com/cool/07T-0104.HTM

<参考例1>
There was a rap on the door.
[ドアをコツコツとたたく音がした。]
 出典:『究極の英単語<SVL> Vol.3 上級の3000語』p.281

<参考例2>
She rapped her pen on the table and called for silence.
 出典:Longman Dictionary of Contemporary English, new ed.

<参考例3>
Rap is a type of music in which the words are not sung but are spoken
 in a rapid, rhythmic way.
 出典:Collins COBUILD English Dictionary for Advanced Learners, new
 ed.


★「ラッセルの言葉(Word Press 版)v.2」 n.1249~1253

1)n.1249:R『権力-その歴史と心理』第一章「権力衝動」n.8
     https://russell-j.com/wp/?p=4333

 貴族政治とか世襲君主政治というような,権力を得る(握る)ことができる
人の数を制限するために存在している社会制度がまったくない場合には,大ざ
っばにいって,権力を(得たいと)望む者が最も権力を得そうな者である。
(すると当然,)権力(への道)が全ての人に開かれている社会制度において
は,権力を与える地位(ポスト)は,並外れて権力を愛好するという点で,普通
人(平均的な人々)とは異なっている者によって専有されるだろう。権力愛は
人間の動機のなかで最も強いものの一つであるが,不平等に分配されており,
他の様々な動機が-たとえば安逸を好むこと(という動機),快楽を好むこと
(どいう動機),また時には,是認(されること)を好むこと(是認欲求とい
う動機)-,によって制限される(制限を受ける)。権力愛は,より臆病な人々
の間においては,指導者に対して服従衝動として偽装されており,これが大胆
な人々の権力衝動の範囲をますます増大させる。権力愛(権力欲)のあまり強く
ない人々は,出来事の成行にたいした影響を及ぼしそうもない。社会変化を引
き起こす人は,一般的に,社会変化を起こしたいと強く望む人々である。従っ
て,権力愛は,因果関係上,偉人の特徴をなすものである。もちろん権力愛を
人間の唯一の動機と見なすことは間違っているであろうが,この誤りは社会科
学における因果法則の探求において通常そう思われているほど間違った道に導
くものではないであろう。権力愛こそは,社会科学が研究すべき種々の変化を
生みだす最も主要な【人間の)動機だからである。

Chapter 1: The Impulse to Power, n.8

Where no social institution, such as aristocracy or hereditary 
monarchy, exists to limit the number of men to whom power is possible,
 those who most desire power are, broadly speaking, those most likely 
to acquire it. It follows that, in a social system in which power is 
open to all, the posts which confer power will, as a rule, be occupied
 by men who differ from the average in being exceptionally 
power-loving. Love of power, though one of the strongest of human 
motives, is very unevenly distributed, and is limited by various other
motives, such as love of ease, love of pleasure, and sometimes love of
 approval. It is disguised, among the more timid, as an impulse of 
submission to leadership, which increases the scope of the
 power-impulses of bold men. Those whose love of power is not strong
 are unlikely to have much influence on the course of events. The men
who cause social changes are, as a rule, men who strongly desire to do
 so. Love of power, therefore, is a characteristic of the men who are
 causally important. We should, of course, be mistaken if we regarded
 it as the sole human motive, but this mistake would not lead us so 
much astray as might be expected in the search for causal laws in 
social science, since love of power is the chief motive producing the
 changes which social science has to study.
 出典: Power, 1938.
 詳細情報:https://russell-j.com/beginner/POWER01_080.HTM
      
2)n.1250: R『権力-その歴史と心理』第一章 n.9
     https://russell-j.com/wp/?p=4336
 
3)n.1251:R『権力-その歴史と心理』第2章:指導者と追従者n.1
     https://russell-j.com/wp/?p=4340

4)n.1252: R『権力-その歴史と心理』第2章:指導者と追従者n.2
      https://russell-j.com/wp/?p=4343

5)n.1253: R『権力-その歴史と心理』第2章:指導者と追従者n.3
      https://russell-j.com/wp/?p=4346


★「ラッセルの言葉_画像版」

 日本語 version : n.0811j-0817j を投稿
 英 語 version : n.0811e-0817e を投稿

  一つだけ再録します。 n.0813j (Jan. 22, 2019)
   https://russell-j.com/smart_r366/r366g_j0813.html

 「戦争は儲かる商売 -偽装された愛国心」

 セシル・ローズ(1853-1902:南アフリカの鉱物採掘で巨富を得て植民地首相
となり、占領地に自分の名(ローデシア)を冠した) は大英帝国に対する神秘
主義的な信仰を公言していた。しかし,その信仰は(彼に)十分な配当金を与
え,彼が(南口ーデシアの)マタベレランド征服のために雇い入れた騎兵たち
も,赤裸々に,金銭的な餌が提供された。組織化された食欲さが,ほとんど,
あるいは,まったく偽装されることなく,世界の戦争において,非常に大きな
役割を果たしてきたのである。

Cecil Rhodes (1853-1902, An ardent believer in British imperialism) 
professed a mystical belief in the British Empire, but the belief 
yielded good dividends, and the troopers whom he engaged for the 
conquest of Matabeleland were offered nakedly pecuniary inducements.
 Organized greed, with little or no disguise, has played a very large
 part in the world's wars.
 情報源: Power, 1938.
 詳細情報:https://russell-j.com/beginner/POWER02_110.HTM

 <寸言>
 明治・大正時代には戦争に必要な物資を独占供給するような方法で財を成し
た人物や企業はめずらしくない。昔は、戦争でもうけることは非難されず、
「愛国心」のなせるわざと考えられた。

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(2) ラッセルに関する記述や発言等
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 今回もお休み

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 編集後記 何事も、回答の選択肢が多ければ良いとは限らない
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 (官邸の意向を受けたと思われる)「賛成か反対の2択式の投票には反対だ」
という沖縄県の5人の市長の要望を受けての3択方式の採用。

「どちらでもない」を選んだ沖縄県民が少ない場合はあまり問題はないが、多
い場合は解釈が難しい。政府は「反対とまでは言えない」と解釈して喜ぶであ
ろうし、基地反対の沖縄県民は「辺野古への基地移転に賛成しているわけでは
ない(が普天間基地周辺住民への配慮をした結果)」ととるであろう。

 憲法改正についても3択投票を言い出す愚かな人間は以前は考えられなかっ
たが、今なら、安倍チルドレンの中から出てくるかも知れない。(松下彰良)

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■編集・発行:(松下彰良/まつした・あきよし)
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