バートランド・ラッセルに関するメルマガ

編集後記 「ゴーン氏逮捕 - アクトン卿の格言は生きている」

カテゴリー: 2018年11月24日
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 (週刊)バートランド・ラッセル(1872.5.18-1970.2.2)に関するメール・マガジン
  no.0611_2018/11/24 (2006/12/21 創刊/毎週土曜 or 日曜日 発行)

 バートランド・ラッセルのポータルサイト: https://russell-j.com/index.htm
     同上 スマホ用メニュー        : https://russell-j.com/index.html
 初心者向けページ: https://russell-j.com/beginner/
 R落穂拾い: https://russell-j.com/beginner/ochibo-2013.htm
 R落穂拾い(中級篇): https://russell-j.com/cool/br_inyo-2013.html
 R関係文献紹介: https://russell-j.com/cool/kankei-bunken_shokai2013.htm
「ラッセルの言葉366(Word Press 版)」: https://russell-j.com/wp/
「ラッセルの言葉366(短文篇)」:
               https://russell-j.com/beginner/sp/BR-KAKUGEN.HTM
「ラッセルの言葉366_画像版」:
             https://russell-j.com/smart_r366/br366g-j_home.html
             https://russell-j.com/smart_r366/r366g_j-today.html
 R英単語・熟語_総索引: https://russell-j.com/beginner/reitan-idx.htm
 Twitter : https://twitter.com/russellian2
★Rホームページ利用制限コンテンツ閲覧用パスワード: 1872Y0518
 ポータルサイト専用掲示板: http://249.teacup.com/bertie/bbs
  Blog 1 (Google Blogger): http://russell-j.blogspot.com/  
  Blog 2 http://365d-24h.jp/
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

[★投稿歓迎:ラッセルに関係するものであれば,ご意見,ご要望,エッセイ,
       ちょっとした情報提供等,何でもけっこうです。投稿は,
       matusitaster@gmail.com 宛,お願いします。
  ◆◆◆
 ◆お願い◆ アマゾンで買い物をしている方も多いと思われます。
  ◆◆◆  ラッセルのポータルサイト(トップページ)の検索ボックス経由ある
       いは,ポータルサイトに掲載した個々のアマゾン商品のリンク経由で
       ご購入いただければ幸いです。(PCを起動した後,最初にクリックし
       たのがラッセルのポータルサイト上のアマゾンの個別商品のリンクで
       あれば,アマゾンのどの商品を購入されても大丈夫です。)
       収益はラッセルのホームページのメンテナンス費用や早稲田大学のラ
       ッセル関係資料コーナ寄贈資料の購入に充当させていただきます。]
                                    
     ■ 目 次 ■
          
(1)ラッセルの著書及び発言等からの引用
(2)ラッセルに関する記述や発言等
 編集後記

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(1) ラッセルの著書や発言等から
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■「(ほぼ日刊)ラッセルの言葉366」
      n.1511~n.1514 を発行しました。
 
  以下,1つだけ再録します。 n.1512 (2018年11月20日 火曜日)
       https://archives.mag2.com/0001626338/20181120060000000.html

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ラッセル『宗教と科学』第6章 決定論 n.1
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 第6章 決定論 n.1

 知識の進歩とともに,聖書に述べられている聖なる歴史及び古代や中世の教会の精
密な(複雑かつ精巧な)神学は,かつて最も信仰の厚い人々に対してもっていたよう
な重要性をもたなくなってきている(注:relate 語る,述べる)。科学に基づく批
判に加えて,聖書批判(Biblical criticism 聖書が言っていることに対する批判)が
,聖書の言葉を全てそのまま信ずることを困難にしている(困難にした)。(即ち)
今日では,例えば,(聖書の)創世紀(の章)には,二人の異なった著者による二つ
の異なった,両立しない(神による)世界創造についての説明が含まれていることを
皆知っている(注:ラッセルが言っているのは,「創世記」第1章の説明と第2章の
説明との違いのこと。例えば,植物について,創世記1:11は,神が3日目に植物を
造られたという記録があるが,創世記2:5では,(6日目に)人間を造る前には
「地にはまだ一本の潅木もなく,まだ一本の野の草も芽を出していなかった」と書か
れている)。今日,そのようなことは本質的なことではないと考えられている。しか
し,(聖書/キリスト教には)神(の存在),不死,及び自由(意志)という三つの中
心的な教義が存在しており,それらは,歴史上の事件(出来事)に結びつきをもたな
い限りにおいて,キリスト教にとって最も重要な部分を構成している(成している)
と考えられている。これらの(3つの)教義は「自然宗教」と呼ばれるものに属して
いる。トマス・アクィナスや多くの現代の哲学者たちの意見では,これらは(神によ
る)啓示の助けによらずに,人間の理性だけで真理であることが証明できる(とされ
る)。従って(注:理性によって真理であることがわかると主張している以上)これ
ら3つの教義に関して,科学がどのように言及するかを探求することは重要である。
私の信念(考え)は,科学は現在のところそれらの教義(の正しさ)を証明すること
も否定することもできず,また,科学以外の方法によって証明したり否定したりする
方法はまったくない。けれども,私はそれらの蓋然性(probability 可能性)に関わ
る(bear on)科学的論証は存在すると考える。このことは,本章で考察しようとし
ている自由(人間の自由意志の存在)及びその反対の決定論に関して,特に真理であ
る。

Chapter 6 Determinism, n.1

With the progress of knowledge, the sacred history related in the Bible and
 the elaborate theology of the ancient and mediaeval Church have become less
 important than formerly to most religiously minded men and women. Biblical
 criticism, in addition to science, has made it difficult to believe that 
every word of the Bible is true ; everyone now knows, for instance, that 
Genesis contains two different and inconsistent accounts of the Creation by
 two different authors. Such matters, it is now held, are inessential. But
 there are three central doctrines - God, immortality, and freedom - which 
are felt to constitute what is of most importance to Christianity, in so far
as it is not connected with historical events. These doctrines belong to 
what is called "natural religion" ; in the opinion of Thomas Aquinas and of
 many modern philosophers, they can be proved to be true without the help of
 revelation, by means of human reason alone. It is therefore important to 
inquire what science has to say as regards these three doctrines. My own
 belief is that science cannot either prove or disprove them at present, 
and that no method outside science exists for proving or disproving 
anything. I think, however, that there are scientific arguments which bear
 on their probability. This is especially true as regards freedom and its
 opposite, determinism, which we are to consider in the present chapter. 
 出典:Religion and Science, 1935, chapt. 6: 
 情報源:https://russell-j.com/beginner/RS1935_06-010.HTM


■「(ほぼ日刊)ラッセルの英語」
      n.1467~1470号 を発行しました

  以下,1つだけ再録します。n.1468/3650(2018年11月20日  火曜日)
      https://archives.mag2.com/0001623960/20181120060000000.html

 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 R英単語熟語 devolve【 (vt) ゆだねる,譲り渡す】
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
 ====================================
  今ベストセラーになっている清水健二(他)『英単語の語源図鑑-見るだけで
 語彙が増える』(かんき出版,2018年6月刊)に収録されている英単語で、『ラッ
 セル英単語熟語 1500』及び「(メルマガ) ラッセルの英語」でこれまで とり
 あげていないものについて、11月5日より,この「(メルマガ) ラッセルの英語」
 でご紹介しています。(松下)
 ====================================

★ devolve【 (vt) ゆだねる,譲り渡す | (vi)(財産などが)移る,(職責などが)
帰する】

*『英単語の語源図鑑』p.187説明:de (下に) + volve (回転する) → 「下に回す」
→「譲り渡す」
* devolution (n):(権利・義務・地位などの)相続人への移転;(官職・権利・義
務の)移転,権限委譲;(生物)退化(←→ evolution 進化)
   https://russell-j.com/beginner/reitan-d125.htm

<用例1>
Where there is a geographically concentrated minority, such as the Irish 
before 1922, it is possible to solve a great many problems by devolution.
[たとえば1922年以前のアイルランド人のように,地理的に集中して少数派が存在し
ていいる場合には,権限委譲(devolution)によって多くの問題を解決することが可
能である。(注:1922年,イギリスはロイド=ジョージ内閣の時,北アイルランド
を除きアイルランド自治国の成立を認めた)。]
 出典:ラッセル『権力-新しい社会分析』第18章「権力を手懐けること」
     https://russell-j.com/beginner/POWER18_040.HTM

<用例2>
Without democracy, devolution, and immunity from extra-legal punishment, the
 coalescence of economic and political power is nothing but a new and 
appalling instrument of tyranny. .
[民主主義が存在しないで,(中央政府からの)権限委譲(devolution)や法律外の処
罰(extra-legal punishment)を免れること(immunity 免除)がなければ,経済的権力
と政治的権力の連合(coalescence 癒合)は,新たな,ぞっとするような圧政の手段
(instrument 道具)に他ならない。]
 出典:ラッセル『権力-新しい社会分析』第18章「権力を手懐けること」
     https://russell-j.com/beginner/POWER18_230.HTM

<用例3>
But democracy is not at all an adequate device unless it is accompanied by 
a very great amount of devolution.
[しかし、もしも民主主義が組織集団の構成員に大幅の権限委譲を行わなければ、民
主主義も適切な工夫であるとは全く言えないものとなります。。]
 出典:ラッセル『政治理想』第1章「自由と統制」
     https://russell-j.com/beginner/JIYU-C.HTM

<参考例1>
He devolved the presidency to the vice-president.
[彼は大統領の椅子を副大統領に譲った。]
 出典:『英単語の語源図鑑』p.187

<参考例2>
While the President is ill, most of his work will devolve on his deputy.
 出典:Longman Dictionary of Contemporary English, new ed.

<参考例3>
If property, money, etc. devolves on/upon you, you recieve it after sombody
 else dies.
 出典:Oxford Advanced Learner(s Dictionary, 8th ed.


★「ラッセルの言葉(Word Press 版)v.2」 n.1211~1214

1)n.1211:R『結婚論』第19章 性と個人の福祉 n.5
     https://russell-j.com/wp/?p=4201
      
2)n.1212: R『結婚論』第19章 性と個人の福祉 n.6
     https://russell-j.com/wp/?p=4205  
 
3)n.1213:R『結婚論』第19章 性と個人の福祉 n.7
     https://russell-j.com/wp/?p=4208

 『結婚論』第19章 性と個人の福祉: n.7:学生の試験結婚の効用       

 大部分の若者(青年)は,大人になりたての頃,性に関してまったく不必要
な悩み
と困難を経験する。もしも,青年が童貞(chaste 貞節)のままでいれば,(性的
欲求の)コントロールが難しいので,多分,臆病かつ内気になるだろう。その
結果,とうとう結婚しても,過去数年の自制(の習慣)を打ち壊すことができ
ず,かりに打ち壊すことができたとしても,たぶん,粗暴かつ唐突なやり方に
なってしまうので(しかできないので,愛人として(愛人としての資格におい
て)妻を失望させることになる(注:fail his wife 妻の役に立たない)。
もしも,売春婦のもとへ通うなら,思春期に始まった恋愛(love)の肉体的な
側面と理想主義的な側面との分離は永続的なものとなり,その結果,彼の女性
との関係は,それ以後プラトニックなものになるか,あるいは,彼が信じてい
るように,品位を下げるものとならざるをえない。さらに,(売春婦と付き合う
ことによって)性病にかかるという重大な危険を冒すことになる。もしも,同じ
階級(階層)の娘と情事をもてば,害はずっと少なくなるが,その場合でも,秘
密にしなければならないことで有害なものになり,安定した関係の発達を阻害
する(ことになる)。

 ひとつには紳士気取りのために,またひとつには,結婚すればすぐに子供を
持つようにしなければならないという思い込みのために,男性が若くして結婚
することは困難である。さらに,離婚(結婚の解消)が非常に困難な場合には
,早婚には大きな危険がある。なぜなら,20歳でしっくりいっている二人の人
間が,30歳ではしっくりいかなくなる,ということは大いにありそうなことだ
からである。一人の配偶者(パートナー)との安定した関係は,多くの人びとに
とって,種々の経験を多少積まないうちは困難である。もし,われわれの性の
見方が健全なものであれば,大学生が一時的な結婚をしてもおかしくない。た
だし,子供を産んではいけない(産まないという条件で)。この方法によれば
,現在大いに勉学を阻害している性に対する強迫観念から解放されるだろう。
子供をもうける結婚というまじめなパートナーシップヘの前奏曲として望まし
い異性体験を得るだろう。また,現在,若々しい(溌剌とした)冒険を毒して
いる,ごまかし(逃げ口上),隠しだて,性病への恐れというような付随物な
しに,自由に恋愛を経験することができるだろう。

Chapter XIX: Sex and Individual Well-being, n.7

Most young men, in their early adult years, go through troubles and 
difficulties of a quite unnecessary kind in regard to sex. If young 
man remains chaste, the difficulty of control probably causes him to 
become timid and inhibited, so that when he finally marries he cannot
 break down the self-control of past years, except perhaps in a brutal
 and sudden manner, which leads him to fail his wife in the capacity 
of a lover. If he goes with prostitutes, the dissociation between the 
physical and the idealistic aspects of love which has begun in 
adolescence is perpetuated,  with the result that his relations with 
women ever after have to be either platonic or, in his belief, 
degrading. Moreover, he runs a grave risk of venereal disease. If he 
has affairs with girls of his own class, much less harm is done, but 
even then the need of secrecy is harmful, and interferes with the 
development of stable relations. Owing partly to snobbery and partly 
to the belief that marriage ought immediately to lead to children,  it
is difficult for a man to marry young. Moreover, where divorce is very
difficult, early marriage has great dangers, since two people who suit
each other at twenty are quite likely not to suit each other af 
thirty. Stable relations with one partner are difficult for many
 people until they have had some experience of variety. If our outlook
 on sex were sane, we should expect university students to be 
temporarily married, though childless. They would in this way be freed
 from the obsession of sex, which at present greatly interferes with
 work. They would acquire that experience of the other sex which is 
desirable as a prelude to the serious partnership  of a marriage with
 children. And they would be free to experience love without the 
concomitants of subterfuge, concealment, and dread of disease  which
 at present poison youthful adventures.
 出典: Marriage and Morals, 1929.
 詳細情報:https://russell-j.com/beginner/MM19-070.HTM
  
4)n.1214: R『結婚論』第19章 性と個人の福祉 n.8
      https://russell-j.com/wp/?p=4211


★「ラッセルの言葉_画像版」

 日本語 version : n.0748j-0754j を投稿
 英 語 version : n.0748e-0754e を投稿

  一つだけ再録します。 n.

 「子供に安心感を与える親の愛情」

 他方,親の愛情は,それが正しい種類のものである時には,疑いもなく,子供の発
達を助長する。母親が温かい愛情を感じない子供(母親から温かい愛情を注いてもら
えない子供)は,痩せがちで,神経質になりがちであり,時には盗癖のような欠陥を
発達させる。親の愛情は,この危険な世界にあっても自分は安全だという感じを子供
に抱かせ,いろいろ実験したり,自分の周囲の環境を探検したりする時に,大胆さを
与える。子供の精神生活にとって,自分が温かい愛情の対象になっていると感じるこ
とが必要である。なぜなら,子供は本能的に自分が無力であることを,また,自分が
どれほど保護を必要としているかを,そしてその保護は愛情のみが確保してくれると
いうことを気づいているからである。

On the other hand, parental affection, when it is of the right sort, 
undoubtedly furthers a child's development. Children whose mothers do not 
feel a warm affection for them are apt to be thin and nervous, and sometimes
 they develop such faults as kleptomania. The affection of parents makes 
infants feel safe in this dangerous world, and gives them boldness in 
experimentation and in exploration of their environment. It is necessary to
 a child's mental life to feel himself the object of warm affection, for he
 is instinctively aware of his helplessness, and of his need of a protection
 which only affection can ensure. 
 情報源: Bertrand Russell :Marriage and Morals, 1929
 詳細情報:https://russell-j.com/beginner/MM14-040.HTM

 <寸言>
 貧しい時代には親は働き詰めで子供のために余り時間をさくことができなかった
(また現在でも貧しければできない)。しかし、多くの人が豊かになった現代にあっ
ては、より多くの時間を子供のためにさくことが「可能」である。にもかかわらず、
より多くの収入をもらうために残業にあけくれたり、専業主婦であってもスマホばか
り見続けて子供にあまり話しかけない母親も少なくない。男女とも子供が産まれれば
自動的に父親や母親になれるわけではない。子供をうまく扱い、成長させるためには
いろいろ子育てを学ぶ必要があり、親は子供とともに育っていく。そのことに気づく
のが遅いと、「子育てに失敗した」となげき、子育てに手を抜いたことによる報いを
受けることになる。 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(2) ラッセルに関する記述や発言等
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

★ 当分お休み

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 編集後記 「ゴーン氏逮捕 - アクトン卿の格言は生きている」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ゴーン氏は危機的状態にあった日産を救いV字回復させたことによって,多くの日
本人から称賛され、また尊敬されてきた。フランス人にとってもそのことは自慢の種
となっている。過去、ゴーン氏は両国民にとって「英雄」であり、「救世主」であっ
た。
 しかし、ゴーン氏逮捕の報道によって一変してしまった。

 今のところ,日本とフランスとでは一般市民の受け取り方はかなり異なっている。  ゴーン氏による不正行為は次のように日々新たな事実や疑惑が報道されていることか
ら、日仏の温度差はしだいに縮まっていくかも知れない。

・8年間で80億の報酬(有価証券報告書に記載)+それ以外に80億の内緒の報酬
 (→ 11月23日の共同通信の報道によれば、有価証券報告書に記載しなかった報酬
は、逮捕容疑を含め★少なくとも総額120億円★前後とみられるとのこと)
・世界に4箇所のゴーン氏及び家族用の高級住宅を日産あるいは子会社が用意
 (ただし6ケ所に増える可能性あり)
・ゴーン氏の姉に年間約1,000万円を日産が支払い。
・母親の住宅を日産が購入
・家族の旅行費用や飲食代の会社負担
・その他,会社の経費をいろいろなことに不当支出(再婚の時の豪華結婚式の費用も?)
 (なお,ルノーからも多額の報酬を得ていることに注意/三菱自動車からも?)

 ゴーン氏の「過去の」功績を否定する人はいない。しかし、ゴーン氏がいくら優れ
ていても、日産に技術力がなければV字回復などできるはずはなかった。日産という
か、日本の企業が劣っている(おいた)のはあくまでも事業のスクラッド&ビルド
を断交することができるかどうか、また、優れた経営能力のある経営者がいるかどう
かの違いであったと考えられる。
 もちろんV字回復の裏には2万人以上の社員のリストラがあったことは忘れてはな
らない。リストラされた人にとってはゴーン氏は「冷血なコストカッター」に映った
ことであろう。

 今のところ、フランス政府やルノー関係者だけでなく、一般市民もゴーン氏の逮捕
は「日産のクーデターだ」という見方をする人が多い。フランス政府もルノーに15%
ほど出資していることから(またルノーは日産に40%以上出資していることから)ルノ
ーと日産の提携を死守(できれば日産を支配)したいと考えている(ようである)。

 しかし、今後ゴーン氏が株主を裏切ったことや(タックスヘブンの利用や脱税など
による)社会に対する裏切り行為が明らかになっていくにつれて、少しずつゴーン氏
に対する評価は変わっていくのではないだろうか?

 人は評価を受けるにつれてより大きな権限をにぎるようになり、権限を自分に集中
させ、独裁的な権力をにぎるようになっていく。権力の魔力は大きく、何かにぶつか
るまでとどまることなく、より大きな権力や権限を握ろうと努力するようになる。

 そうして、ついには「権力は腐敗する、絶対的権力は絶対的に腐敗する」
 "Power tends to corrupt, and absolute power corrupts absolutely. 
といったアクトン卿の格言を改めて噛みしめることになる。

 最近は、そういった独裁的な権力者が雨後の筍のように世界中に出現している。独
裁的な権力者はマスコミを支配し、自分に都合の悪い報道をする媒体をいろいろな手
を使って弱体化しようとする。日本もその例外ではない。(松下彰良)

=====================================

<a href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/B012IYHZRG/ref=as_li_tf_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=B012IYHZRG&linkCode=as2&tag=russellj-22">松下彰良(訳・編)『ラッセルの言葉366』</a><img src="http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=russellj-22&l=as2&o=9&a=B012IYHZRG" width="1" height="1" border="0" alt="" style="border:none !important; margin:0px !important;" />

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■編集・発行:(松下彰良/まつした・あきよし)
■ご意見・ご感想・お問合せはお気軽に : matusitaster@gmail.com

■登録・解除・変更はこちら: https://russell-j.com/R3HOME.HTM
■WEBサイト: https://russell-j.com/
     ( top page: https://russell-j.com/index.htm )
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

バートランド・ラッセルに関するメルマガ

発行周期: 週刊 最新号:  2019/02/16 部数:  146部

ついでに読みたい

バートランド・ラッセルに関するメルマガ

発行周期:  週刊 最新号:  2019/02/16 部数:  146部

他のメルマガを読む