バートランド・ラッセルに関するメルマガ

編集後記 自白に頼らない証拠集め - 籠池夫妻、昨夜ようやく釈放される!

カテゴリー: 2018年05月26日
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 (週刊)バートランド・ラッセル(1872.5.18-1970.2.2)に関するメール・マガジン
  no.0585_2018/05/26 (2006/12/21 創刊/毎週土曜 or 日曜日 発行)

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     ■ 目 次 ■
          
(1)ラッセルの著書及び発言等からの引用
(2)ラッセルに関する記述や発言等
 編集後記

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(1) ラッセルの著書や発言等から
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■「(ほぼ日刊)ラッセルの言葉366」
      n.1386~n.1390 を発行しました。
 
  以下,1つだけ再録します。     
   http://archives.mag2.com/0001626338/20180523060000000.html

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 ラッセル『権力』 第18章 権力を手懐けること n.15
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 第18章 権力を手懐けること n.15

 土地の国有化及び大規模な経済組織の国有化に賛成する論拠(arguments 議論;論
拠,理由)は,一部は技術的なものであり,一部は政治的なものである。(注:みすず
書房版の東宮訳では,「土地は国有にするが,経済組織はなるべく大きなほどいいとす
る議論」と訳されている。即ち、"State ownership of" は "land" にだけかかり,
"the large economic organizations" にはかからず, "in favour of the large 
organaizations" と解釈している。しかし,それでは,この後に書かれているように,
大規模な民間企業(私企業)が政府を無視したり,政府を操るようになったら大変だ
というラッセルの主張と合わなくなってしまう。日本では日本国有鉄道(国鉄)が民
営化されJRができたり、郵便などの国有事業が民営化されたりして、何でも民営化
したほうがよいと思っている人が多いので東宮氏の訳が正解と思う人もけっこういる
かも知れない。しかし,当時の日本政府が国鉄を民営化した時に6つの地域別の「旅
客鉄道会社」と1つの「貨物鉄道会社」に分割したのは,民営化する以上競争させる
必要があると考えたからであろう。公共性の高いものは民営化に適さない。官公庁も
民営化され,税金や手数料を多く払う者には手厚いサービスをするが、非課税の世帯
には最低限のサービスしかしなくなったら大変である。金持ちは兵役免除、貧乏人は
優先して最前線に派遣するとか・・・!?) 技術的な論拠(理由)は,イギリスのフェ
ビアン協会によるものを除いて,また,アメリカにおいては,TVA(注:Tennessee
 Valley Authority テネシー川流域開発公社)との関連で強調されたのを除いて,
(これまで)あまり強調されてこなかった。にもかかわらず,(大規模な経済組織の
国有化の)技術的論拠(理由)は,特に電力と水力に関しては,非常に強力なもので
あり,(そのために)保守党の政府にさえ,技術的な見地から,社会主義的な方策を
導入させている(保守党政府は社会主義的政策を導入している)。我々は,近代技術
の(発達・導入の)結果,いかにして組織(体)が成長し,合体し,そうして(対象)
領域を増していく傾向があるかについて見てきた。(即ち,技術的な見地からの)必
然の結果は,政治的国家(political State :治世が主な役割である国家)がしだい
に経済的機能を引き受けなければならないか,あるいは,国家を無視したり国家を支
配・制御するに足る力をもった巨大な民間企業のために国家が部分的にその機能を放
棄しなければならないか,いずれかである。国家がそれらの企業に対する覇権(支配
権)を獲得しなければ,国家はそれらの企業のあやつり人形(傀儡)となり,それら
の企業が真の国家になる(であろう)。いずれにせよ(In one way or another),近
代技術が存在しているところではどこでも,経済的権力と政治的権力は統合化されな
ければならない。このような統合化への動きは,抵抗できない非人間的な性質を有し
ており,その性質はマルクスが自分が予言した展開(発展)の属性であるとしたもの
である。しかし,そのような動きは,階級闘争(the class war)あるいはプロレタ
リア(無産階級)の悪行とはまったく関係がないものである。

Chapter 18: The taming of Power, n.15

The arguments in favour of State ownership of land and the large economic 
organizations are partly technical, partly political. The technical 
arguments have not been much stressed except by the Fabian Society, and to
 some extent in America in connection with such matters as the Ternessce 
Valley Authority. Nevertheless they are very strong, especially in 
connection with electricity and water power, and cause even Conservative
 governments to introduce measures which, from a technical point of view,
 are socialistic. We have seen how, as a result of modern technique, 
organizations tend to grow and to coalesce and to increase their scope; the
 inevitable consequence is that the political State must either increasingly
 take over economic functions, or partially abdicate in favour of vast 
private enterprises which are sufficiently powerful to defy or control it.
 If the State does not acquire supremacy over such enterprises, it becomes 
their puppet, and they become the real State. In one way or another, 
wherever modern techique exists, economic and political power must become
 unified. This movement towards unification has the irresistible impersona
l character which Marx attributed to the development that he prophesied. But
it has nothing to do with the class war or the wrongs of the proletariat. 
 出典: Power, 1938.
 詳細情報:http://russell-j.com/beginner/POWER18_150.HTM

	

■「(ほぼ日刊)ラッセルの英語」
      n.1341~1345号 を発行しました

  以下,1つだけ再録します。
      http://archives.mag2.com/0001623960/20180522060000000.html

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 R英単語・熟語  in the meantime [それまでは,その間に] 
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★ in the meantime [それまでは,その間に(2つのことが起こる間)] 

* for the meantime 差し当たって,今のところは
   http://russell-j.com/beginner/reitan-i107.htm

<用例1>
My relations with Ottoline had been in the meantime growing less intimate.
[私とオットリンとの仲(関係)は,その間に,しだいに疎遠になっていた。]
 出典:ラッセル『自伝』第2巻第1章「第一次世界大戦」
     http://russell-j.com/beginner/AB21-190.HTM

<用例2>
Unfortunately, in the meantime, before this incontrovertible evidence was 
set before me, I had hotly denied that I had ever made such a suggestion.
[嘆かわしいことに(不幸なことに),私は,この疑いの余地のない証拠を目の前につ
きつけられるまで,その間,そのような提言を自分が以前にしたということを断固とし
て否定していた(のである)。]
 出典:ラッセル『自伝』第3巻第1章「英国への帰国」
     http://russell-j.com/beginner/AB31-050.HTM

<用例3>
In the meantime, all those who value not only art and science but a 
sufficiency of daily bread and freedom from the fear that a careless word by
 their children to a schoolteacher may condemn them to forced labor in a 
Siberian wilderness, must do what lies in their power to preserve in their
 own countries a less servile and more prosperous manner of life.
[それまでの間(注:ソ連が自由な体制になるまでの間),芸術や科学だけでなく,日
々のパン(食料)が十分であること,また,子供が先生に不注意なことを言ったがた
めにシベリアの荒野での強制労働にやられるような恐怖からの自由,を高く評価する
者はみな,各自の国で,より奴隷的でなくもっと豊かな生活様式を確保するために各
自ができることをしなければならない。]
 出典:ラッセル「私はなぜ共産主義に反対するか?」
     http://russell-j.com/beginner/1059_WIOC-030.HTM

<参考例1>
In the meantime, take care of yourself. / He will be here soon, so in the 
meantime, please wait here.
[それまで,お元気で(別れのあいさつ)/彼はまもなくやってきますので,その間
ここでお待ちください。]
 出典:『キクタン TOEIC TEST SCORE 990』p.319

<参考例2>
The new secretary won't come until next week; in the meantimewe've arranged
 for a temporary one. .
 出典:Longman Dictionary of Contemporary English, new ed.


★「ラッセルの言葉(Word Press 版)v.2」 n.1085~1089

1)n.1085:R『結婚論』第八章 性知識に関するタブー, N.8
  https://russell-j.com/wp/?p=3757

2)n.1086:R『結婚論』第八章 性知識に関するタブー, N.9
  https://russell-j.com/wp/?p=3761

3)n.1087:R『結婚論』第八章 性知識に関するタブー, N.10
  https://russell-j.com/wp/?p=3764

4)n.1088:R『結婚論』第八章 性知識に関するタブー, N.11
  https://russell-j.com/wp/?p=3767

5)n.1089:R『結婚論』第八章 性知識に関するタブー, N.12
  https://russell-j.com/wp/?p=3771


★「ラッセルの言葉_画像版」

 日本語 version : n.0566j-0572 を投稿
 英 語 version : n.0566e-0572 を投稿

  一つだけ再録します。
    http://russell-j.com/smart_r366/r366g_j0567.html

 「政治家の悪政よりも下世話なスキュンダルにくいつく国民」

 今日に至るまで,因襲的なキリスト教徒は,賄賂をもらった政治家よりも姦通を
行った者(adulterer)をもっと邪悪だと考える。政治家のほうがおそらく千倍も有
害なことをなすであろうにもかかわらずである。

To this day conventional Christians think an adulterer more wicked than a 
politician who takes bribes, although the latter probably does a thousand 
times as much harm. 
 出典: Bertrand Russell: Has Religion Made Useful Contributions to 
Civilization? 1930.
 詳細情報:http://russell-j.com/beginner/0466HRMUC-070.HTM

 <寸言>
 地元への利益誘導に務める政治家は「地元では」人気が高い。その利権の恩恵を
受けられない他の地域の有権者はそういった政治家によって被害を受ける。地元へ
の利益誘導は政治家にとって必須ということになれば、日本全体として、総合的に
見れば、決して日本全体のためになっていない。

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(2) ラッセルに関する記述や発言等
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 今回はお休み

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 編集後記 自白に頼らない証拠集め - 籠池夫妻、昨夜ようやく釈放される!
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 昨夜、籠池夫妻が10ケ月ぶりくらいに釈放され、午後8時から共同記者会見が開か
れた。この会見はもちろん、籠池夫妻がいまだ被疑者のままであり、個別に多くのマ
スコミの取材に応じることができず、籠池夫妻及びマスコミ双方の利害が一致して開
催されたものであろう。(私もニコニコ動画で Live 中継をみることができた。)

 日本でも以前は、警察は自白に頼り過ぎていて、被疑者を精神的に追い込んで「強
制的に」自白させることがけっこうあった。一般の国民も本人が「自白」したのなら
それは「自白」通りだろう,と思うことが多かった。しかし、その後、警察が被疑者
をいろいろ「自白」に追い込む手口が明らかにされ、また免罪事件がいくつか明らか
になるにつれ、尋問過程を録画することによって尋問を透明化(可視化)すべきとの
声が大きくなり、被疑者の人権が大分尊重されるようになってきた。

 籠池氏は、良いにつけ悪いにつけ、強い精神をもっており、「不当逮捕」「国策勾
留」だとして「黙秘権」をずっと行使してきた。最近は少しずつ証言をしていたとい
う情報もあるがその真偽はわからない。

 いずれにしても、訴追に耐える証拠があるから警察は逮捕したはずでであり、尋問
(詰問)によって「自白」させられると思ったとしたら時代遅れである。有力な権力
者や有名人の場合は、高額の保釈金を払えばすぐに釈放されるのを我々は見てきてい
る。「法の下の平等」は大原則だが、有力政治家や高級官僚の場合は、検察も遠慮し
ているのではないかと想われることも少なくない。

 容疑者に対する(裁判のための)証拠集めは「自白に頼りすぎてはいけない」とい
うことを、ラッセルは約80年前に(『権力-新しい社会分析の中で』)次のように
明確に指摘している。こういった先見の明がある司法関係者がもっと多くいてほしい
のだが、人事異動(昇進)を気にする警察官や検察官も増えているようで・・・?

 「古代中国では,容疑者を拷問にかけるのは,習慣的なものになっていたが,それは
  "人間性豊かな"ある皇帝が,いかなる者も,自白したのでなければ,有罪の判決を
  受けることはないと布告したからであった。警察の権力を飼いならす(おさえて
  おだやかなものにさせる)ために必須のことは,★いかなる状況においても,決し
  て自白を証拠として採用してはならないということである。★」

    (In Old China, torture of suspected persons was habitual, because a 
      humanitarian Emperor had decreed that no man should be condemned except
      on his own confession. For the taming of the power of the police, one 
      essential is that a confession shall never, in any circuttmstances, be 
      accepted as evidence.)
      https://russell-j.com/wp/?p=49   (松下彰良)

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■編集・発行:(松下彰良/まつした・あきよし)
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発行周期: 週刊 最新号:  2018/12/08 部数:  147部

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