バートランド・ラッセルに関するメルマガ

編集後記 トランプ-安倍会談-共同記者会見では批判的なメディアに質問させず

カテゴリー: 2017年02月11日
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 バートランド・ラッセル(1872.5.18-1970.2.2)に関するメール・マガジン
  no.0520_2017/02/11 (2006/12/21 創刊/毎週土曜or日曜日発行)

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     ■ 目 次 ■
          
(1)ラッセルの著書及び発言等からの引用
(2)ラッセルに関する記述や発言等
 編集後記

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(1) ラッセルの著書や発言等から
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■「(ほぼ日刊)ラッセルの言葉366」
      n.1008~n.1013 を発行しました。
   http://archive.mag2.com/0001626338/index.html

  以下,1つだけ再録します。

◆ n.1010 ラッセル『結婚論』第二十一章 結論 n.1
 
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 ◆いよいよ最終章の「結論」の部分です。
  あと2週間ほどで終了する予定です。◆
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 第二十一章 結論 n.1

 これまでの議論の過程で,我々は,いくつかの結論に到達した。あるものは歴史的
なもの(結論)で,あるものは倫理的なもの(結論)である。歴史的には,文明社会
に存在する性道徳は,まったく異なる二つの源泉に由来しており,一方では,誰が父
親であるか(父性)をはっきりさせたいという欲求,他方では,性は繁殖に必要な場
合を除いて邪悪なものであるという禁欲的な信念に由来していることを発見した。キ
リスト教以前の時代の,また,極東では今日にいたるまでの,道徳には,前者の源泉
しかなかった。ただし,インドとペルシアは例外で,そこを中心地として,禁欲主義
が広がったように思われる。
 父性をはっきりさせたいという欲求は,もちろん,男性も生殖に役割をもっている
という事実を知らない後進的な種族には存在していない。彼ら(後進種族)の間では
,男性の嫉妬(心)のために女性の性的放縦(female licence) はある程度制限され
はするが,女性は,概して,初期の家父長制社会におけるよりもずっと自由である。
明らかに,過渡期にはかなりの摩擦があったにちがいないし,また,女性の自由を抑
制することは,自分の子供の父親であることに関心を持つ男たちが必要だと考えたと
いうことは明らかである。(歴史上の)この段階においては,性道徳は,女性のため
だけに存在していた。男性は,既婚女性と姦通してはならなかったが,その他の点で
は自由であった。

 キリスト教(の出現)とともに,罪を避けるという新しい動機が入ってくる。そう
して,道徳的基準は,理論上,男性の場合も女性の場合と同じになる。ただし,実際
上は,男性に(女性と)同じ道徳基準を押しつけることはむずかしいので,常に,男
性の道徳違反(fallings 堕落)は,女性の場合よりもずっと大目に見られることにな
った。初期の性道徳には,明白な生物学的な目的があった。即ち,子供が幼い時期は
,片親だけでなく,ふた親の保護を確実に受けられるようにすることである。この目
的は,キリスト教の実践ではともかく,理論では見失われた(のである)。

Chapter XXI: Conclusion, n.1

In the course of our discussion we have been led to certain conclusions, 
some historical, some ethical. Historically, we found that sexual morality, 
as it exists in civilized societies, has been derived from two quite 
different sources : on the one hand desire for certainty as to fatherhood, 
on the other an ascetic belief that sex is wicked, except in so far as it is
 necessary for propagation. Morality in pre-Christian times, and in the Far
 East down to the present day, had only the former source, except in India 
and Persia, which are the centres from which asceticism appears to have 
spread. The desire to make sure of paternity does not, of course, exist in
 those backward races which are ignorant of the fact that the male has any
 part in generation. Among them, although masculine jealousy places certain
 limitations upon female licence, women are on the whole much freer than in
 early patriarchal societies. It is clear that in the transition there must
 have been considerable friction, and the restraints upon women,s freedom 
were doubtless considered necessary by men who took an interest in being the
 fathers of their own children. At this stage, sexual morality existed only
 for women. A man might not commit adultery with a married woman, but 
otherwise he was free. 

With Christianity, the new motive of avoidance of sin enters in, and the 
moral standard becomes in theory the same for men as for women, though in 
practice the difficulty of enforcing it upon men has always led to a greater
 toleration of their fallings than of those of women. Early sexual morality
 had a plain biological purpose, namely to ensure that the young should have
 the protection of two parents during their early years and not only of one.
 This purpose was lost sight of in Christian theory, though not in Christian
 practice.
 出典: Marriage and Morals, 1929.
 詳細情報:http://russell-j.com/beginner/MM21-010.HTM


■「(ほぼ日刊)ラッセルの英語」
      n.0963~0968号 を発行しました
   http://archive.mag2.com/0001623960/index.html

  以下,1つだけ再録します。

◆ R英単語・熟語 n.0963

★ constraint (n) [強制,束縛,圧迫;制約(するもの);窮屈な感じ,気兼ね]

* constrain (v)
* feel (show) constraint ~ 気兼ねを感ずる(遠慮する)
* constrained (adj.):無理な,不自然な;強制された
   http://russell-j.com/beginner/reitan-c083.htm

<用例1>
Being an ideal must be dull work. involving daily hypocrisy and the 
constraint of unnatural behaviour.
[理想(像)である(理想的な人間である)ことは,日々の偽善と不自然な行動を強制
されたつまらない骨折り仕事であるにちがいない。
 出典:ラッセル『アメリカン・エッセイ集』の中の「女嫌いについて」]
     http://russell-j.com/HATE-W.HTM

<用例2>
An intelligent man who lives in a city as large as London or New York can 
generally find some congenial set in which it is not necessary to practise 
any constraint or hypocrisy.
[ロンドンやニューヨークのような大都市に住む知的な人間は,大部分,気がねをし
たり偽善を行なったりする必要がない,相性の合ったグループ(集団)を見つけるこ
とができる。
 出典:ラッセル『幸福論』第9章「世論に対する恐れ」]
     http://russell-j.com/beginner/HA19-020.HTM

<用例3>
He said this with such a courteous air that I felt constrained to express my
 profound gratitude. 
[彼はそれを,私が深い感謝の念を表さずにおれないと思うほど,非常に礼儀正しい態
度で言った。
 出典:ラッセル『自伝』第2巻第2章「ロシア」]
     http://russell-j.com/beginner/AB22-110.HTM

<用例4>
But a man who respects and admires them(woman's timidities)as the mark of
 a virtuous woman is not likely to overcome them, with the result that even
 after many years of marriage the relations of husband and wife remain 
constrained and more or less formal.
[しかし,女性の臆病さを貞淑な女性の印として尊び賛美するような男性には,この
臆病さにうち克つことは,多分できそうにない。その結果,結婚後長年経過しても,
夫婦関係はいつまでもぎこちなく,多少よそよそしいままである。
 出典:ラッセル『結婚論』第9章「人生における恋愛の位置」]
     http://russell-j.com/beginner/MM09-080.HTM

<参考1>
He was soon tired of the constraints of military life.
[彼はすぐに軍隊生活の強制が嫌になった。
 出典:『新版完全征服データベース5500 合格 英単語・熟語』p.121]

<参考2>
financial (legal) constraint / by constraint.
[財政上(法律上)の制約/無理に,強いて
 出典:『京大学術語彙データベース 基本英単語1110』p.38]

<参考3>
The children showed unusual constraint in the presence of the new teacher.
[ 出典:Longman Dictionary of Contemporary English, new ed.]


★「ラッセルの言葉(Word Press 版)v.2」 n.691~697

1)n.691: 気分転換のやり方の上手下手
          http://russell-j.com/wp/?p=2279

2)n.692:「井の中の蛙」状態を治してくれる非個人的な興味
          http://russell-j.com/wp/?p=2283

3)n.693: 所有欲に駆られ,共有できるものを創り出す創造的意欲に欠ける支配者達
          http://russell-j.com/wp/?p=2288

 私たちは,それぞれ,この世に長いこと存在するわけではない。そこで,人間の短
い生涯のうちに,この不思議な惑星と,この惑星が宇宙において占める位置について
,なんであれ分かることは何でも知っておく必要がある。たとえ不完全なものであっ
ても,知る機会があった場合それを無視することは,劇場へ行って(行ったのにもか
かわらず)芝居を見ないのと同じである。この世の中は,悲劇的,喜劇的,英雄的,
奇怪な,あるいは不思議な事物でいっぱいであり,世界が提供するこの壮大なスペク
タクルに興味を持てない人びとは,人生が提供する特典の一つをもらわずに済ませて
いることになる。
Each of us is in the world for no very long time, and within the few years 
of his life has to acquire whatever he is to know of this strange planet and
 its place in the universe. To ignore our opportunities for knowledge, 
imperfect as they are, is like going to the theatre and not listening to the
 play. The world is full of things that are tragic or comic, heroic or 
bizarre or surprising, and those who fail to be interested in the spectacle
 that it offers are forgoing one of the privileges that life has to offer.
 出典: The Conquest of Happiness, 1930, chap. 15: Impersonal Interests]
 詳細情報:http://russell-j.com/beginner/HA26-020.HTM

<寸言>
 水の惑星と言われる我が地球。一部の人達が神が創造したと主張するこの地球。

 広大な宇宙にも地球のような高等生命が宿る惑星はないと断言してきた多くの識者
たち。
しかし,我々が住む銀河系には太陽のような恒星は少なくとも約2000億個はあるだろ
うと言われている。また,そんな広大な銀河系も7兆個以上あると言われている。
そうなると,地球のような惑星は,1000億分の1の確率でしか存在しないとしても,
14兆個以上もある可能性があるということになる。だから,地球に似た惑星に人類が
到達することができないとしても,地球人以上の高等な知的生命体が存在する確率
(割合)が非常に小さいとしても,数の上では膨大に存在するという科学的裏付けが
あることはよく頭にいれておいたほうがよいだろう。
それから,そのようなとてつもない広大な宇宙さえも,現代の最先端の宇宙理論(最
有力理論)では無数あると言われれていること(いわゆるマルチバース理論)は,人
間の思考能力の素晴らしさとともに限界をあわせて考えさせてくれる。

4)n.694: 精力的な人生を信奉する愚かな「指導者」たち
          http://russell-j.com/wp/?p=2293

5)n.695: 権力者によるフェイク・ニュース(偽のニュース),代替の事実
          http://russell-j.com/wp/?p=2297

6)n.696: 避けられない不幸に時間と感情を浪費しない
          http://russell-j.com/wp/?p=2302

7)n.697: 仕事における能率を妨げる感情 ー「人事を尽くして天命を待つ」の精神
          http://russell-j.com/NEWINDX.HTM


★「ラッセルの言葉_画像版」

 日本語 version : n.0097j-0103j を投稿
 英 語 version : n.0097e-0103e を投稿

 1つだけご紹介
 http://russell-j.com/smart_r366/r366g_j0098.html

『プリンキピア・マテマティカ』を書いている間は,(利益がでない純粋にアカデミ
ックな意義のある仕事をしている間は)(父の)遺産で生計をたてることは正当化さ
れると思っていたが,さらに祖母が遺してくれた資産も自分のものにすることは正し
くないと感じた。そこでその金額に相当するお金は全て寄付することとし,一部はケ
ンブリッジ大学(本部)へ,一部は(ケンブリッジ大学)ニューナム・コレッジヘ,残
りは種々の教育目的のために寄付した。 

While I was writing Principia Mathematica I felt justified in living on 
inherited money, though I did not feel justified in keeping an additional 
sum of capital that I inherited from my grandmother. I gave away this sum 
in its entirety, some to the University of Cambridge, some to Newnham 
College, and the rest to various educational objects.
 出典:The Autobiography of Bertrand Russell, v.2 chap. 2:Russia, 1968
 詳細情報:http://russell-j.com/beginner/AB22-010.HTM

 <寸言>
 注:母校の(ケンブリッジ大学の)トリニティ・コレッジではなく,なぜ女子校の
ニューナム・コレッジ(ニューンハム・コレッジ)に寄付したのか不詳。祖母か,亡
き母の関係だろうか)
(注)marriage settlement:不動産譲渡の性質をもった継承的不動産処分。婚姻する
ことを条件として婚姻の前に婚姻当事者の双方または一方,あるいは両親や親族が設
定するもの(『研究社新英和大事典』より/参考:イギリス不動産法の単純化と土
地移転の簡易化)

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(2) ラッセルに関する記述や発言等
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 今回もお休みです。

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 編集後記  トランプ-安倍会談-共同記者会見では批判的なメディアに質問させず
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 日本時間で本日未明(米国時間では2月11日)に,トランプ大統領と安倍総理との
会談が行われ,TVで共同記者会見の様子が全て放映されました。
 トランプ大統領は,批判的なメディアには質問させず,Foxテレビなどのトランプ
政権よりのメディアの記者のみ指差し,質問させました。安倍総理もNHKを始め(あ
と2社がどこだったか記憶なし)3社を指名しました。終始,お互い褒めあって(褒
め殺し?)の発言ぶりで,両人とも気持ちがよかったことと思われます。

 安倍総理は,「自分の名前の Abe はリンカーン元大統領と同じなので,私は米国
では"エイブ(Abe : Abraham Lincoln の愛称)”と呼ばれていますが・・・」と得
意がってしゃべっていました。しかし,一部で言う人がいるだけで,米国でそんなに
親しまれているなんて聞いたことありません。

 インタビュー後,ゴルフ会談のためにフロリダに Air Force One に搭乗して向か
いました。自動車ではゆずれないので,農産物で譲歩するのでしょうか?
 
 それにしても,安倍晋三首相の妻・昭恵氏が名誉校長に就任予定の新設の小学校
(日本初で唯一の神道の小学校)を運営する学校法人(籠池理事長は憲法改正を求め
ている日本会議大阪の役員)に,国有地を1/10の価格で払い下げられている報道
がなされています。これは日米会談の報道の中でめだたなくされてしまうのでしょう
か?
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170209-00000012-asahi-soci (松下彰良)

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■編集・発行:(松下彰良/まつした・あきよし)
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