---------------------------------------------------------------- めざせ理想の身体! 専門家からのあれこれアドバイス <第507号> ---------------------------------------------------------------- こんにちは! 運動指導研究家の大塚 聡(サミー先生)です。 http://www.sammysensei.com/ メールマガジンご購読ありがとうございます。 ■<サミー大塚からの最新のお知らせ 自宅でご家族の運動指導を!ファミリートレーナー養成講座生徒募集中。 http://www.sammyjyuku.com/trainer-course.html ================================================================ 先日質問されました。 「尿酸値が高いってどういうことですか?」 こういうことです。 ●高尿酸血症 高尿酸血症とは血中の「尿酸値が7.0mg/dl以上」の状態です。 要するに体内の尿酸の量が多くなった状態です。 高尿酸血症と最も関連の深い疾患は「痛風」です。 高尿酸血症が長期間続いたり、尿酸値がもっと高くなったりすると「痛風」が 発症します。 「痛風」はその名のとおり「風が触れても痛い症状」で主に足の指あたりに 痛みが出ます。 これを「痛風発作」と呼びますが、これは高尿酸血症の1つの症状に過ぎません。 高尿酸血症は腎臓の病気や動脈硬化へと進んでいきます。 痛風発作の痛みが無いからと安心しているともっと重篤な病気になってしまう ということです。 ●尿酸って何? 尿酸とは体内の「プリン体」という物質が肝臓で分解されてできる老廃物です。 そのほとんどが腎臓から尿と一緒に排泄されます。 プリン体は体内でつくられるものと食事から摂ったものが体内に存在します。 「尿酸値とプリン体は関係が深い」ということです。 ●尿酸値と運動 高尿酸血症は肥満等の他の生活習慣病と合併していることが多く、そうしたことか らも運動療法は有効です。 しかし、その内容には十分な注意が必要です。 強度の強い運動は避けてください。 強度の強い運動は尿酸値を上昇させます。 筋力トレーニング等の局所的な筋運動も尿酸値を上昇させます。 尿酸値を下げるのに有効なのはとても軽い強度の有酸素運動です。 その強度は最大酸素摂取量の30%~50%です。 ※最大酸素摂取量とは簡単に言うとその人にとって最大にきつい運動時に摂取する酸素量。 最大酸素摂取量の60%を超えると尿酸値が上昇するという報告が数多くあります。 よって尿酸値を上昇させない運動はとても軽い運動でなければなりません。 参考までに、最大酸素摂取量%の強度を心拍数から求める方法は ●求めたい強度の心拍数=(最高心拍数-安静時心拍数)×強度%+安静時心拍数 ※最高心拍数の公式は「220-年齢」 <例> 「30歳」で「安静時心拍数60」の人が「50%強度」の心拍数を求めたいの場合。 最高心拍数=220-年齢=220-30=190 安静時心拍数=60 強度=50%=0.5 求めたい強度の心拍数=(190-60)×0.5+60=125 この人の例では 最大酸素摂取量の50%の運動は心拍数が125拍ということになります。 もう一つ! 「最大酸素摂取量の50%強度」の運動に限ってもっと簡単な公式も お伝えしておきます。 最大酸素摂取量の50%の運動の心拍数=138 -(年齢×0.5) です。 ※これは50%に限っての公式です。他の%には当てはまりません。 この公式に当てはめると先程の人の例だと 心拍数が123拍になります。 よっておおよそ123~125拍くらいだと想定するということです。 これらの計算式をうまく使って実践での強度を求めてください。 ●水分摂取 汗を多くかくことにも注意してください。 夏の炎天下での運動は避けましょう。 寒い時も室内で大汗はかかないように。 汗をかくと尿量が減るので尿からの尿酸の排泄量も減ってしまいます。 運動による脱水で血液が濃縮され尿酸が上昇します。 水分をしっかり摂り血液の濃縮を抑え、尿量を増やすようにしましょう。 ●急激な減量は禁物 急激な減量も腎臓からの尿酸の排泄を低下させます。 肥満解消はいいのですがくれぐれも無理のない減量を心がけましょう。 ●尿酸値と食事 プリン体を多く含むものは避けましょう <プリン体の多い食べもの> 肉のレバー、えび、カツオ、イワシ、あんこうのきも、白子、鰹節、干しシイタケ 大豆、納豆、豚肉(ロース)、牛肉(ヒレ)、鶏肉(ささみ、モモ)、マグロ、 サワラ、キス、タイ、アジ、サンマ、イカ、タコ、カキ、かに味噌、ウニ 等々 これを見ると特徴的なのは、納豆や青魚といったように、いかにも身体に良さそう な食べ物がプリン体を多く含んでいることです。 このような食べ物は身体を構成するのに必要なので全く摂らないのも よくありません。 尿酸値の高い人は、どの程度減らすべきなのか専門家に相談してください。 ●アルコール飲料の制限 醸造酒は蒸留酒よりもプリン体を多く含みます。 特に「ビール」は多く含みます。 ※ビールとプリン体に関しては違った見解もありますが現状はビールは控えた方が無難でしょう。 「ビールでなければいいだろう」という人もいますが、 アルコールそのものが尿酸値に悪影響を及ぼします。 尿酸値の高い人はアルコール飲料は全て制限するのが望ましいでしょう。 ●アルカリ食品の摂取 尿酸値の高い人は尿が酸性に傾きます。 そうなると、結石や腎障害の原因となります。 そうならないためにも尿をアルカリ化する食品を摂りましょう。 野菜、海藻類はアルカリ食品であるとともに、水分も多く含み、プリン体も 少ないのでお薦めです。 ●まとめ ・ 高尿酸血症とは血中の「尿酸値が7.0mg/dl以上」の状態。 ・ 「痛風予備軍」ともいえるが、腎障害や動脈硬化へと進むことがもっと怖い。 ・ 他の生活習慣病と合併していることも多いので運動療法が効果的。 ・ 強い運動は尿酸値を上昇させるので禁物。 ・ 軽い有酸素運動が効果的でその強度は「最大酸素摂取量の30%~50%」が望ましい。 ・ 水分摂取をしっかり行う。 ・ プリン体の多く含む食品は摂らない。 ・ アルコール、特にビールは控える。 ・ アルカリ食品を多く摂る。(野菜、海藻類) もうひとこと・・・ ここでは運動と食事に関して簡単にアドバイスさせていただきました。 尿酸値を下げるのにもちろん薬物療法も効果的です。 健康診断で尿酸値が高く出た人は早めに医師に相談し、適切な指示を あおいでください。 又、ストレスも尿酸値を上昇させるようです。 日頃から運動、食事、休養のバランスに心がけましょう。 「痛風」はとても痛いそうですよ~。 絶対避けたいものですね(^'^) 高齢者のご家族にご自宅で筋トレを!ファミリートレーナー養成講座。 http://www.sammyjyuku.com/trainer-course.html ※ご意見、ご質問、お気軽にメールください。 ■ご注意---------------------------------------------- 運動や商品のご購入は自己責任において実施してください。 運動実施前は必ずメディカルチェックを受けましょう。 くれぐれも無理はしないように。 ------------------------------------------------------- 発行者:運動指導研究家 サミー先生こと 大塚 聡 http://www.sammysensei.com/ サミー大塚パーソナルトレーニングスタジオ http://www.sammystudio.com 「大塚聡 パーソナルトレーナー・運動指導者養成塾」 http://www.sammyjyuku.com/ 「サミー大塚のフルマラソン完走プログラム」(完売いたしました) http //www.infotop.jp/click.php?aid=111580&iid=36646 究極の2カ月!サミー大塚のダイエット塾! http://tinyurl.com/22um5qp auスマートスポーツのパーソナルトレーナー https://run.auone.jp/ptrainer/sammy.html サミー体操スペシャルパック http://www.sammytaisou.com/mail/ E-BOOK 「健康になる!きれいになる!~30の秘密~」 http://www.sammysensei.com/ebook/merumaga.html ブログ:高齢者の運動と身体トレーニング http://sammy2006.seesaa.net/ 「からだづくり教室」会員募集中! http://www.sammysensei.com/make_body.html -----------------------------------------------------------