「異文化交差点」(にほんごNPO)

『異文化交差点』Vol.179(にほんごNPO)

カテゴリー: 2018年07月01日
◆◇◆◇◆◇◆◇|異||文||化|╋|交||差||点|◆◇◆◇◆◇◆◇
       ~~~Culutural Crossroads~~~~~       
             Vol.179 July            2018/7/1
 
            特定非営利活動法人 浜松日本語・日本文化研究会
                   http://nihongonpo.hannnari.com/
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☆今年も、もう折返しの月になりました。ここらで、今年初めに立てた(だろ
う)「今年の目標」の達成状況を振り返るとよいかもしれません。

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◇日本語クラス(6月7月)の日程◇
 http://nihongonpo.hannnari.com/school2018.html

━ C O N T E N T S ━
  ●にほんごNPOだより…総会のご報告
              第14回日本語スピーチコンテストのお知らせ
   ○思い出BOX(第21回)……………田野聖一
    ●にほんごNPO諸事雑感……………加藤庸子
     ○まっちゃかふぇ………………………杉本英雄
      ●ごげんかせんといけん………………杉本英雄
       ○編集後記

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■□■にほんごNPOだより■□■

◆会員の皆様には既にメールでご報告致しましたが、にほんごNPOの総会を
開催いたしましたので、ここで改めてご報告させて頂きます。

6月16日(土)9時30分、総会会場の曳馬協働センターに11名が集まり
ました。33名の方から委任状をいただいていましたので、55名の正会員の
過半数を超え、おかげさまで総会は成立いたしました。

議事として、昨年度の活動と決算報告が行われ、全会一致で承認されました。
次に、今年度の事業計画案と予算案が理事長の加藤庸子より提示され、
質疑応答の後、承認されました。

10:40頃から全員でテーブルを囲み、茶話会を楽しみました。
スピーチコンテストの場所はどこがいいか、審査の時間をどう過ごすか、
年末の交流会のアクティビティは何がいいかなどなど、NPO活動についての
もろもろの話で盛り上がり、時間を忘れるほどでした。

お忙しい中、ご出席くださった皆さまには心より感謝申し上げます。そして、
今年、ご参加いただけなかった皆さまには、どこかでお会いした折には、是非
ご意見をお聞かせくださいますよう、よろしくお願いいたします。
                            (文責:加藤)

●〇●第14回日本語スピーチコンテストを開きます●〇●

日時:8月5日(日)9:30~12:00
場所:浜松市市民共生センター 2階ギャラリー
共催予定:浜松国際交流協会(HICE)

中学生の部と大人の部の二部構成です。中学生の部には7人が出場予定です。
大人の部への出場者を募集しています。
出場を希望される方は、加藤(090-1823-6363)にご連絡ください。

スピーチ終了後、詩の朗読会を経て、表彰式を行います。
母国の詩を母語で朗読してみたい、日本語で日本の詩の朗読に挑戦したいと
いう方も加藤にお知らせください。

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■□■思い出BOX■□■(第21回)

◆お金………………………………………………………………………田野聖一

※50歳にして静岡文化芸術大学の学生になった田野さんが綴るエッセイです。

眠い。
課題がたくさん出ている。
テキストの要約が3章分、ワークシートもついている。
英語の小テストは週に2回ある。現代の国際社会の授業でも毎回課題が出る。

「黄金律を意識した写真を撮ってくること。」
文化芸術体験演習でも課題が出された。
締め切りは今週の日曜日、今日はもう木曜だ。

非営利セクターの経営の講義は13時に始まる。この時間が一番キツイ。

アメリカと日本のNPOの違い、NPOの現状。非営利セクターに医療法人や
学校法人が含まれていることに驚いた。非営利にしたのは「金」が関係あり
そうだ。

現在日本には51000以上のNPO法人がある。
なくなったNPOは15000を超える。倒産してなくなったNPOも多い。
日本のNPO法人には金がない。どうしたら自立できるのか知りたい。

アメリカやヨーロッパには寄付の文化が根付いている。
活動に共感してくれる団体や個人からのお金がNPOの主な収入源だ。
講義を聞けば聞くほど自立は難しいとわかる。

加えて眠い。非営利セクターの経営は年配の教授が一方的に話すスタイルだ。

「課題をやって講義中眠ってしまうなんて本末転倒だよね。」
妻にボヤく。ボヤいたところで課題はなくならない。

今週はこのコラムもある。NPOの仕事だからお金は出ない。

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●○●にほんごNPO諸事雑感●○………………………………………加藤庸子

【「高まる」から「深まる」へ】

来る7月10日に天皇皇后両陛下が私的なご旅行として浜松を訪れ、雄踏の
「浜松市外国人学習支援センター」で日本語講座をご視察されるとのニュース
が、このニューズレターの編集長の杉本さんから届いた。

両陛下が静岡を私的に旅行へ 7月9、10日(毎日新聞)
https://mainichi.jp/articles/20180630/k00/00m/040/039000c

天皇皇后両陛下の浜松ご訪問を機に、地域の日本語教室に対する理解が深まる
といいなと思います、と杉本さんにメールを書こうとして、待てよと思った。
果たしてどれだけの国民が地域の日本語教室のことを知っているのだろうか、
「認知度が高まる」とした方が正しいのではないだろうか、と。

懸命に日本語を学習する外国人の皆さんと、学習を支える日本語指導者の皆さ
んの様子が、両陛下ご訪問のニュースを通して、多くの国民の耳目を集めるこ
とになる。特に映像のもたらす効果は絶大だ。「多文化共生社会」の到来が現
実のものとなっていることに、初めて気づく人もいるに違いない。

一人でも多くの方が、両陛下の地域の日本語講座ご訪問の意味を考えるととも
に、日本語を学ぶ外国人の皆さんの気持ちに思いを馳せてくださることを願う。
そして、日本語学習支援という活動を身近に感じてもらえたら嬉しい。

私達の主催する日本語教室は、公的な日本語教室と異なり、さらに地味な存在
だが、両陛下の日本語講座のご訪問がきっかけで、認知度を「高め」、理解を
「深める」ことも、きっと容易になるだろう。


【いってらっしゃい】

日本の学校で学ぶ子どもたちの支援をしながら、いつも考えることは、子ども
たちの居場所は取り出し教室であってはならない、ということである。クラス
の中に居場所がなく、ひたすら取り出し支援の時間を待つ、という状況に置か
れている子どもはいないだろうか。

小学校6年の1月に編入したR君は、進学した中学で、なかなかクラスメイト
になじめなかった。取り出し支援の際に、「ぼくは友だちができない。日本語
ができないから」と涙ぐむこともあった。気が小さく、自分からクラスの友だ
ちに関わっていくことができないままでいた。クラスの子どもたちも内気なR
君に積極的に関わっていこうとはしなかった

担任の先生にも機会あるごとにR君の様子を報告して対応をお願いしていたが、
R君にとって取り出し教室だけが安心して心を開ける場になる危険性があった。

R君は歌がうまい。音楽の先生にR君の心の内を伝え、「みんなの前でR君を褒
めてください」とお願いした。ほどなくして、音楽の先生にほめられたよと、
R君から報告があった。

体育の時間の前に萎縮するR君に、「できない自分を受け入れること、その上
で、できるだけ頑張ること」と助言した。体育の先生にR君の気持ちを伝え、
助力をお願いした。つい先日、R君がハードルを跳べるようになったことを
体育の先生から伺った。

R君のクラスメイトにも、休み時間を利用してできるだけ話しかけ、つなぐ努
力をした。社会の時間の前に、「難しい日本語だらけで、R君は辛いだろうね」
と話しかけたときには、「うん、確かに」という反応が返ってきた。

これまで、取り出し教室に行く際、教科担任の先生に「いってきます」と言う
ことはあったが、クラスのみんなには言えないでいた。みんなに初めて「いっ
てきます」が言えたのは、O先生の支援の日だ。「いってらっしゃい」と言っ
てもらえたR君は、俳句をノリノリで作ったという。編入後6か月で俳句!
O先生の指導力とクラスメイトの後押しがあったからこそだと思う。

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□■□まっちゃかふぇ【漢字とひらがな】………………………………杉本英雄

 もしかしたら日本語学習で取り上げているのかもしれませんが、ある節を漢
字で書くのとひらがなで書くのと、その判断の基準はどこにあるのでしょうか。

このタイトルの「ひらがな」を「平仮名」と書くべきなのか、「ありがとうご
ざいます」を「有難うございます」と書くほうがいいのか、「よろしくお願い
いたします」は「宜しくお願い致します」と書くべきなのか…それをどうやっ
て決める、あるいは決めればいいのでしょう。

 私事ですが、自分はライター時代(かつてそれを生業としていた時期があり
ました)できるだけやさしい文章表現を心がけてきました。専門的な分野で専
門家も多く読んでいる読み物を執筆していた時も、できるだけ漢字は減らして
わかりやすい表現にすることが、そこの編集方針でもありました。

それで今でも、漢字さらにはカタカナ単語はできるだけ減らして書きたいと思
っています。ところが、今勤めている小売の現場では、そうはいかないような
のです。

 ネット通販のおかげで、小売店でもメールによる応対が当たり前になりまし
た。もちろんほとんどが定型文で、ことさら文才などは必要ありません(笑)。
まだ入りたての頃、それまでの通り漢字をあまり使わずに書いていましたら、
「ここは漢字を使え」と、今まで経験したことのない(?)漢字の使い方を強
いられました。

郷に入(い)れば郷に従え、ですから、それに異議を申し立てても始まりませ
ん。それでも、未だにここは漢字にしたくないナと思いつつ、応対メールを書
いております。

 英語でもプレイン・イングリッシュという様式がありますよね。日本語がグ
ローバル化しそうな昨今、“平易な日本語”──ただ単に漢字表現を減らすと
かだけでなく、妙な和製英語の多用をやめるとか、文章の長さは2行以内、英
語(多言語)翻訳がかんたん、とかが求められてきてもいいんじゃないかなと
思った次第です。


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●○【ごげんかせんといけん】─21世紀日本語日本文化起源への旅…杉本英雄

No.080「おてんば」

漢字で書くと「お転婆」。ナルホド、おてんばな娘にこの漢字表記はダメです
よね(笑)。

しかし「転がる婆」とはこれいかに。ヘタすりゃ、まるでホラーなありさまで
ないでしょうか。では、レッツ’ググーるッ!

あれっ、ググったら、「お転婆娘」という表記アリ、だそうナ。

おおっ、ナント、オランダ語から拝借したものだと!

「ontembaar」…手に負えない、という意味。

おったまげたねえ!

いやいや、諸説アリ。

・女子が男を後にして足早に歩くさまを「てばてば」といったので、それに
「お」がついた。

・「御伝馬(おてんま)」という場所で公的に使われていた馬が、ふつうの馬
 より元気だったので、そこから転じた。

・時代的にオランダ語借用は合わないから、てばてば説が有力。

で、「転婆」は当て字だそうで。

似たようなものに、「じゃじゃ馬」がありますねえ。これは昭和世代にはおな
じみで、よく洋画のタイトルにもありました。しかし今は、おてんばもじゃじ
ゃ馬もあまり聞かなくなったように思います。

次号は、この反対?の表現にいってみましょう。

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《編者後記》たいていの日本人にとって震度5くらいまでは、「ああ、またか」
くらいの感覚のようです。しかし国地域によっては、震度4でも大地震並の被
害が起きることもあります。今いろんな国と地域から留学生や観光客が日本に
来ておりますが、地震経験のない外国人にとってはたとえ震度3程度でももう
とんでもない恐怖ではないかと思われます。しかし、そういう人たちに対する
配慮や対応の必要性は、今までまったく想像もされなかったですね。(杉)
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発行周期: 月刊 最新号:  2018/12/01 部数:  292部

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