「異文化交差点」(にほんごNPO)

『異文化交差点』Vol.169(にほんごNPO)


カテゴリー: 2017年08月01日
◆◇◆◇◆◇◆◇|異||文||化|╋|交||差||点|◆◇◆◇◆◇◆◇
       ~~~Culutural Crossroads~~~~~       
             Vol.169 August          2017/8/1
 
            特定非営利活動法人 浜松日本語・日本文化研究会
                   http://nihongonpo.hannnari.com/
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☆『異文化交差点』は〈にほんごNPO〉発行のニューズレターです。会員と
会の活動を支援してくださる方に月1回毎月1日に配信しています。

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◇日本語クラス(平成29年度)の日程◇
 http://nihongonpo.hannnari.com/school2017.html

━ C O N T E N T S ━
  ●にほんごNPOだより…
   ○思い出BOX(第12回)……………田野聖一
    ●にほんごNPO諸事雑感……………加藤庸子
     ○まっちゃかふぇ………………………杉本英雄
      ●ごげんかせんといけん………………杉本英雄
       ○編集後記

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■□■にほんごNPOだより■□■

●〇●第13回日本語スピーチコンテスト!

日時:8月6日(日)9:30~12:00
場所:浜松市市民協働センター2階ギャラリー
共催:浜松国際交流協会(HICE)、浜松市市民協働センター

中学生の部と大人の部の二部構成です。
それぞれ7名の皆さんが日頃の勉強の成果を発表します。
応援をどうかよろしくお願いします。

スピーチ終了後、発表をしてくださった皆さんを囲んで、交流会を開きます。
車座になってワイワイがやがや、おしゃべりを楽しみましょう。


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■□■思い出BOX■□■

◆勘違い…………………………………………………………………田野聖一

遠足で掛川城に行った。
忍者が案内をしてくれる。

学校に戻って来てから、チャマラが質問をしてきた。
チャマラは、今年の4月に来たスリランカ人だ。

「先生、あの忍者は本物ですか。」

チャマラは23歳だがそうは見えない。中年親父のような体型で恰幅がいい。
大きいダイヤの指輪が似合いそうだ。

「あれは観光用、ボランティアの忍者です。」

「じゃあ本当の忍者はどこにいますか。」
真剣な顔で聞かれた。

日本語キャンプに参加した。ボランティアでアシスタントをする。
タイ北部、ウィアンパパオにある暁の家が会場だ。
チェンマイで日本語を学ぶ高校生が参加する。2泊3日のキャンプだ。

「あっ先生だ、せんせーっ。」
門をくくぐると黄色い声が聞こえた。

1か月前まで高校で教えていた。
私は、2週間ほど一時帰国をし、戻ってきたばかりだった。

私も学生達も、互いに参加することを知らなかった。
「先生にまた会えてうれしいです。」

タイの女子高生は可愛い。先生、先生と慕ってくれる。
日本語教師になってよかった。私はタイで勘違いをした。

スリランカのチャマラだけならいい。
現在勤めている学校は女子学生より男子学生の方が多い。


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●○●にほんごNPO諸事雑感●○………………………………………加藤庸子

【夏休みは辛い…】

むかしむかし、私がまだ子供だったころ、学校の夏休みが待ち遠しくてたまら
なかった。宿題は好きではなかったけれど、涼しい風が吹き抜けるお寺の本堂
で、皆で一緒に勉強するのは、楽しかった。

夏休みが苦痛である子がいると知ったのは、今から16年前の夏、ブラジル人
学校で週に一度のボランティアを始めてからだった。

ブラジル人学校は中区の上島にあった。鉄筋コンクリート造りの古い、本当に
古い社員寮を借り受けて手直しし、隣にプレハブの校舎を建て増ししたところ
で、幼児から高校生まで140名ほどの子ども達がにぎやかに学んでいた。
転出入は日常茶飯事の出来事だった。

ある日、小学校2年生のクラスに、もの静かな男の子が一人転入してきた。日
本の学校に行っていたという。『かんじ だいすき(1年生)』を使って漢字
の読み書きの練習から始めた。「読み」も「書き」も、完璧とまでは言えない
までも、特に問題のない子だった。

「どうして日本の学校を辞めてブラジル人学校に来たの。」
「だって、夏休みの宿題を教えてくれる人が誰もいなかったんだもの。」

両親の出かけた家で一人、算数の文章題や国語の読解問題を前に、呆然として
いる姿が目に浮かんだ。ある程度漢字が読めたとしても、知らない語彙が満載
の問題には手も足も出なかったのだろう。胸がギュンと痛んだ。

子ども達に「辛い夏休み」を過ごして欲しくない。

今年の夏も、東区と浜北区で「ぐんぐん学習室」をそれぞれ3回ずつ開催する
ことになった。「ぐんぐん」で宿題をやっつけ、2学期の始業式には笑顔で登
校してもらいたい。

猛暑の中、子ども達のために、時間を割いてくださる指導者の皆さんに大きな
声で感謝の気持ちを伝えたい。


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□■□まっちゃかふぇ【「コウフクダッタネ…」】……………………杉本英雄

8月となるとメディアはやたらと戦争を取り上げます。戦後70年以上も経っ
ても毎年のように反戦をうたったドラマやドキュメンタリーなどの番組が繰り
返されてきたのに、今頃になって「今は太平洋戦争前夜に酷似している」とか
知識人がしたり顔で言うのはなぜでしょうか。

今から半世紀以上も前、自分が生まれる2日前に公開された邦画があります。
ご記憶の方はいらっしゃいますか。たぶん誰も覚えていないでしょうね。

もちろん自分はこの映画を劇場で見たことはありません。たしか金曜ロードシ
ョーかなにかの地上波放送で、一回見たような記憶があります。しかしテレビ
で見るよりずっと前に、とある本に紹介されていた一枚の劇中写真を見てひど
く印象に残っていたのです。今と違ってレンタルビデオもありませんから、長
らく見たいと念願していた作品です。

この映画は、ハッピーエンドではないんですね。やるせなさが残る、いわば「
後味の悪い」作品で、今では地上波で放送されることはまずないしょう(表現
上現在のテレビでは出せないところがいっぱいあるし)。ビデオはあれど、こ
の映画の存在を知らなければ借りることはまずないでしょう。そもそもこの映
画のことをどこで知ることが出来るのでしょう。これだけ反戦を訴える番組が
あるのに、この作品のことに触れることがないのです。

東宝が1961年10月8日に公開した特撮SF映画「世界大戦争」、タイトルイメージ
ではゴジラものの類に思えてしまいますが、核戦争の危機を真正面から庶民の
視点で描いた硬派な作品です。主演は「私は貝になりたい」で悲劇の主人公を
演じたフランキー堺に宝田明、乙羽信子、星由里子、東野英治郎、白川由美、
笠智衆等錚々たるキャステイング。

戦後16年、復興を遂げた東京でささやながらも幸せな家庭を築いていた主人公
田村(フランキー)の一家、娘冴子(星)は船乗りである恋人高野(宝田)と
の結婚も間近、田村は病弱な妻(乙羽)を労って、株で少し儲けて新しく家を
建てて娘夫婦と暮らすことを夢見ていた。しかし世界は二つの大国陣営に二分
されていて、日々核戦争の脅威が増していた。何度か偶発的な事件が起きるも
回避、このまま冷戦状態が続くと思われていたが、ある時ついに決定的な戦闘
が勃発、東京にも核ミサイルが発射された。高野は日本を離れた船舶上でこの
ニュースを聞き、アマチュア無線で冴子にタイトルの言葉を発信する…はたし
て東京は核の劫火に包まれ、すべてが溶けた岩の塊と化す。高野たちは放射能
による死を覚悟して、東京に戻ることを決意する。

主演のフランキー堺は、「わたしは貝に…」で不条理な理由で戦犯となって死
刑になってしまう役を演じていたが、この作品でも、慎ましやかに生きてささ
やかな夢を抱いていただけなのに、理不尽な大国のイデオロギーによってその
人生を家族共々無残に断ち切られてしまう。最後に家のベランダで叫ぶ彼のこ
とばに胸をえぐられる。

映画に描かれていたのとは違う国からだが、やはり核ミサイル攻撃の危機にさ
らされている今、この作品が再評価されることを望む次第です。


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●○【ごげんかせんといけん】─21世紀日本語日本文化起源への旅…杉本英雄

No.070「ちゃん」

このところ昭和回帰が甚だしい自分ですが(笑)、この「ちゃん」を「大五郎」
と結びつけることはしません(もしかして、あなたはしましたか)。

「ちゃんとする」…この「ちゃん」とはなんぞや、ですがな。少なくとも大五
郎とか雨だれとか浪人はまず関係ないはずです。

(ちゃんとする 語源 [検索])

上記検索結果でおわかりのように(おいおい)、「丁度(ちょうど)」が由来
であるようですね。

江戸語大辞典なるものには、「たしかに・きっちりと・きちんと・整然と・正
しく」という意味で「ちゃんと」ということばを使っていたとあります。一方
機械が噛み合う「がちゃん」という音に由来するという説もあります。しかし
江戸時代頃だと、庶民の生活上そういう機械音は馴染みがないでしょう。

と思ったら、刃物がチャンチャンとぶつかり合う音から、という解説がありま
したので、そのあたりも語源の一つかもしれません。

ちなみにもう少しあらたまった表現である「きちんと」は、定説はありません
が「几帳面」から来たという説が多数のようです。その「几帳面」とは、平安
時代、貴族の方々が住まわる屋内でに置かれた間仕切りを「几帳(きちょう)」
といい、この几帳の柱の面取りを非常に丁寧に注意深く行っていたことで「几
帳面」が性格を表す言葉になっていったようです。


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《編者後記》個人的には冷やし中華よりそうめんの方を好みます。そうめんと
いえば夏の食べ物、特に流しそうめんは風物詩とされていますが、じつは昭和
30年に宮崎県の高千穂町で生まれた(異説あり)食べ方なんだそうです。てっ
きり江戸時代からあるとおもっていましたが、ごく最近だったんですね。とこ
ろが江戸時代の琉球で流しそうめんをしていたという記録があるそうです。(杉)
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