気軽に楽しくサイエンス!

気軽に楽しくサイエンス! 第273号


カテゴリー: 2008年04月07日
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■□ 気軽に楽しくサイエンス! 第273号
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         発行者 Masami
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◇◆ すばらしき日本の食品技術! ◆◇

【今日のメニュー】
 ♪おいしさと便利さを家庭に――レトルト食品
 ♪今日のクイズ
 ♪おすすめメルマガの紹介
 ♪今日のデザート(編集後記)
 ♪クイズの答え


【おいしさと便利さを家庭に――レトルト食品】 

僕は、食事はできる限り自分で作るようにしているので、
冷凍食品は10年以上買っていないし、
コンビニ弁当も昼食時以外はあまり買わないようにしています。
健康面を考えてではなく、節約を考えてのことですけどね。

冷凍食品もコンビニ弁当も、
健康面や家事の面からは、ちょっと悪者扱いされることが多いですが、
時間がない現代人にとっては、とても便利なものです。

さて、調理が簡単な食品ということで、
冷凍食品やコンビニ弁当と並列で語られがちなのがレトルト食品。
レトルト食品とは何かを尋ねられたら、
おそらく多くの人が、調理が簡単な食品と答えるのではないでしょうか?

しかし、レトルト食品とは、そういう食品を指すのではありません。

レトルト食品とは何なのか?
まちがったレトルト食品のイメージを、正しく直していきましょう。

まず、「レトルト」とは、先ほども述べたとおり簡単という意味ではありません。
英語・オランダ語で、加圧加熱殺菌釜のことを指します。
レトルト食品とは、加圧加熱により殺菌するという、
『レトルト技術』によって作られた食品のことなのです。

なぜ、食品を殺菌するのかといえば、長期保存のため。
食べ物が傷んでしまうのは、
目に見えない細菌によって腐敗するからであり、
それらを死滅させることによって、常温でも長期保存が可能となるのです。
もちろん保存料など使われていません。

長期保存可能な食品といえば、缶詰があります。
なにしろ、レトルト食品は”やわらかい缶詰”とも言われます。
缶詰があるのに、なぜレトルト食品は生まれたのでしょうか?

それは、缶詰は保存には便利だけれど、デメリットがあるから。
なにしろ缶詰は、金属の缶に入っているので重さがあります。
1個や2個ならいいけれど、たくさん運ぶとなるとかなり大変です。
そしてまた、食べたあとの缶の処理も問題となります。

缶詰の持ち運びとゴミ処理に困っていたのは……軍隊。
そりゃそうでしょう。
何百、何千という人間の食事を持ち運びしなけりゃいけないんですから。

レトルト食品の起こりって、軍の携帯用食料だったわけです。

1950年頃にアメリカでレトルト技術の研究が始められ、
やがて宇宙食としての実用化に向けて研究されることになりました。
そして、1969年にアポロ11号の宇宙食として実用化!

レトルト食品は、軍で始まり、宇宙でデビューするという、
なんとも壮大にしてドラマチックな歴史をたどっているのです!

が、すごいのは、それが同時に一般家庭に普及した国があるということ。
それはもちろん……われらがジャパーン!

レトルト技術を研究していた大塚食品が、
アポロ11号より1年早い1968年に阪神地区限定でボンカレーを発売。
このときは賞味期限が2、3ヶ月と短く、容器が衝撃にも弱いなど、
まだまだ改良すべき点がありました。

しかし、翌年、つまりアポロ11号打ち上げと同じ年には、
それらの弱点を克服し、全国でボンカレーが発売されたのです。
賞味期限はなんと2年。
アッパレ、日本! アッパレ、大塚食品!

レトルト技術と当時の出来事について、簡単にまとめてみましょう。

 1192年 鎌倉幕府ができる
 1964年 大塚食品が”温めるだけで食べられるカレー”の開発開始
 1966年 「ウルトラマン」放送開始
 1968年 ボンカレー誕生、阪神地区で限定発売。
        三億円事件発生
 1969年 アポロ11号の宇宙食としてレトルト食品実用化
        弱点を克服したボンカレーが全国発売
 1971年 日清食品がカップヌードルを発売
        ハウス食品がククレカレー発売
 1972年 「子連れ狼」のパロディのボンカレーCMが人気に
        「ウルトラマンA」放送開始
 1973年  ボンカレー、年間販売数1億食突破
        「ウルトラマンタロウ」放送開始
 2008年 R-1グランプリで、なだぎ武が史上初の2連覇

と、このようにいろんな出来事があったわけですが、
レトルト食品の方が、カップヌードルより早いのは意外な気がします。

さて、缶詰よりも軽量でゴミ処理も楽なレトルト食品ですが、
ほかにも缶詰に勝っている点があります。
それは、缶詰に比べて栄養素や風味の損失が少ないということ。

レトルト食品とは、加圧加熱処理した食品のこと。
1気圧では、水は100度までしか上がりませんが、
圧力を高めると温度はもっと上昇します。

そして、圧力が高い状態だと、殺菌に要する時間は短くなり、
100度だと400分も必要な時間が、120度ではたった4分となります。
加熱時間が短ければ、失われる栄養素や風味も少なくて済むのです。

世界に先駆けて日本で普及したレトルト食品。
こればかりを食べているのはよくないと思いますが、
長所を理解し、生活の中でうまく活用していけば、とても便利なものです。

――◇――◆――◇――◆――◇――◆――◇――◆――◇――

【今日のクイズ】

Q.今回は、ボンカレーの問題を2問出題!

  (1)ボンカレーの「ボン」って何でしょう?

  (2)本文の年表にあったとおり、1972年に、
    当時人気の「子連れ狼」のパロディCMが人気となりました。
    では、そのCM内で使われた下記のフレーズの( )に、
    当てはまる言葉は何でしょうか?

    1.「○○待つのだぞ」
    2.「じっと○○の子であった」
    

  答えは巻末で!

――◇――◆――◇――◆――◇――◆――◇――◆――◇――

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――◇――◆――◇――◆――◇――◆――◇――◆――◇――

【今日のデザート −編集後記−】

先月から始めた釣り。
一度目、二度目はただの一匹も釣れずに終わりましたが、
三度目にしてようやくイワシを5匹釣ることができました。
魚が針にかかり、竿に伝わるブルブルッという手ごたえはドキドキします。

野菜も育てているので、
今後、できるだけ自給自足の生活をして倹約したいと思います。

――◇――◆――◇――◆――◇――◆――◇――◆――◇――

【今日のクイズの答え】

A.答えは次のとおり!

  (1)フランス語で「おいしい」という意味

  (2)1……三分  2……我慢


  ちなみに、ボンカレーのライバルであるククレカレーの「ククレ」とは、
  調理しないことを意味する「クックレス」から来ています。

  (2)1の三分とは、ボンカレーを温める時間のこと。
  この時代って、1966年のウルトラマン、1971年のカップヌードルなど、
  なぜか”三分”が基準になっていた感がありますね。
  
▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽

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