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第701話「計画はしっかりと立てるべきか」

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■ 第701話「計画はしっかりと立てるべきか」

 慶応義塾大学の清水勝彦教授は、
精緻華麗な「中長期計画」作りは
「機会損失」になりかねないとおっしゃっています。

何故でしょう?

理由は「戦略作り=中長期計画作り」という
誤解に基づいており、「情報をしっかり集めて、
しっかりとした計画を作ることが成功の鍵との思い込み」
によると説明しています。

 清水先生は「機会損失」とは「得べかりし利益」と
定義しています。

例えば資格を取るために仕事を止めて
学校に通ったとします。

学費自体は必要なコストですが、
仕事を続けていれば得られたはずの収入とか、
これだけ成長できるチャンスがあったはずというのが
機会損失に相当するそうです。

 例えば観光旅行の場合、飛行機や電車のスケジュール、
観光施設の営業時間などが決まっていますから、
時間をどう割り振るかの計画は重要です。

しかし会社の戦略を考えるとき、
前提条件となる「顧客ニーズ」「競争相手の施策」
「技術革新」などなど、
多くの基本的な事項が常に変化します。

むしろ変わることが無いのは「環境は変わる」という
事実だけでしょうと清水先生は指摘します。

 対応として以下のように述べています。

データ分析は手段であって目的ではないため、
データが「あればあるほどよい」のではなく、
簡単な問題は情報分析を基に合理的に、
複雑な問題は直感に従うのがよい。

データ分析が客観的との前提は、
経営意思決定への「お墨付き」をもらえたり、
逆に「データがこうだったから仕方ない」と
言い訳もできるから。

確かにこれからは、AI(人工知能)の活用が盛んになると、
AIが言ってるから大丈夫とか、
AIでも間違えるのか・・・なんてことが起きそうですね。

 計画が全て無駄ではないが、世の中は日々動いており、
変化する前提条件に機敏に対応しなければならない。

そのためには大きな方向性を決め、
それに基づいて日々の対応をタイミングよく
行わなければならないというのが結論のようです。

これまでは「どのように誰が/How-Who」に目が
奪われがちでしたが、「何をすのるか、しないのか、
そのタイミングは/What-When」を考え抜いたうえで、
実施項目の優先順位を決めて対処すべしと
清水先生はおっしゃっています。

 計画づくりは疲れるほど精緻華麗にしないで
構想レベルにとどめ、
日々対応する方が「得べかりし利益」を
失わなくて済むとのことでしょう。


☆ 技術経営コンサルタント、ITコーディネーター
  小西 正暉

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