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第686話「新しいコンセプトの大学誕生」

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■ 第686話「新しいコンセプトの大学誕生」

 世論調査で世界的に有名な米ギャラップ社が2014年、
「学生は社会で活躍できる準備ができているか」との
調査を行ったそうです。

「イエス」と答えた比率は、
大学側が96%に対し企業経営者側は11%でした。

社会で役立つ人材を養成していると答える大学側と、
「そうではない」と答える企業経営者、
この乖離は一体何なのでしょう。

 デューク大学のキャシー・デビットソン教授の
研究によると、
「2011年に入学した小学生の65%が、
まだ存在しない仕事に就くことになる」とのことです。

また、
ハーバード大学のエリック・マズール教授らの研究では、
講義形式で教えた内容を
半年後に確認テストを行ったところ、
90%の学生が学んだことを忘れていました。

一方、少人数のグループを作り互いで学習し、
共有した不明点を教授らに質問する形式を採用したところ、
70%の学生が内容を記憶できていたそうです。

 インターネットの普及によって、
異なる文化的背景を持つ人々との共同作業が
容易になってきたため、次世代のリーダーには
複雑な利害関係を円滑に調整する能力が
求められるようになってきました。

しかし現状では、有名大学は西洋文化圏に集中し、
留学生の多くは先進国の大学で学びます。

さらに学費も高騰し、寮費などを含め年間7万ドル
(約800万円/ハーバード大学の場合)以上で、
多くの卒業生が学生ローンに苦しんでいるとのことです。

 以上のような背景を打破すべく生まれたのが
「ミネルバ大学」だそうです。

生みの親は教育界では無名の起業家ベン・ネルソン氏、
彼が思い立ったのは
大学に入学した直後のことだったそうです。

卒業後いろいろな職業を転々としながら、
「高等教育を再構築する」との理念を持ち続け、
2014年9月ついにミネルバ大学を開校しました。

 まず大学にキャンパスがありません、
4年間で世界の主要7都市を巡るそうで、
2017年時点ではサンフランシスコ・ソウル・
ハイデラバード(インド)、ベルリン、
ブエノスアイレス(アルゼンチン)、
ロンドン、台北です。

カリキュラムは、
1年次に115項目にわたる技能を学外で実践し、
2年次で自分の進みたい専攻分野の研究対象を探索する。

そして3~4年次は、
教授と外部の専門家の支援を受けながら、
研究テーマの理論と実証を繰り返す。

 授業の進め方が特異で、
アクティブ・ラーニング・フォーラムと呼ぶそうですが、
教員含め20名以下のセミナー方式で進めるそうです。

教室という空間がなく、
授業はオンラインで学生同士の議論によって進められます。

教員は一方通行で話すのではなく、
ファシリテーター(進行役)に徹し、
全ての学生の発言量を把握しながら議論を進めさせます。

大きな設備を持たないことから、
学費も安く1.2万ドル(約130万円)だとか。

 大学は研究に徹するところ、
企業戦士を養成するところではないとの声が
聞こえてきそうですが、
卒業後大半の人が企業で働くことを考えると、
このような大学があっても良いのではないでしょうか。

「お詫び」パソコンのトラブルにより送信が遅れましたことお詫び申し上げます。

☆ 技術経営コンサルタント、ITコーディネーター
  小西 正暉

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