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第664話「脳内に入る小さな脳コントロール装置」

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■ 第664話「脳内に入る小さな脳コントロール装置」

 ハーバード大学の研究チームが、
レーザー光を線虫のニューロン(神経細胞)に当て
刺激することによって、線虫を動かしたり止めたり、
さらには産卵を促すことまで出来たそうです。

研究チームは、3ミクロン(3/1000mm)の位置精度で
レーザー光線を当てることの出来る装置を開発し、
線虫(体調1mm)が持っている100ヵ所の筋肉の
特定部位にレーザーを照射、
線虫を自在に操ったというのです。

この実験の凄いところは、
電極を挿入することなく(体を傷つけることなく)
ニューロンを制御できたことです。

 このように光によってニューロンを制御する技術を
「光遺伝学(オプトジェネティクス)」と呼び、
生きたまま細胞の動作を研究できるため、
最近注目されている技術だそうです。

言葉の由来は、光学(optics)と遺伝学(genetics)を
組み合わせたもので、
2006年ごろから使われるようになったとか。

 生かしたまま研究できるとはいえ、
線虫のように体が小さければ光も通り易いのですが、
マウスになるとそうはいきません。

現状はマウスの頭にLED光源を差し込んで、
脳の機能をON/OFFしており、
写真で見ると何とも痛々しい実験方法です。

 オプトジェネティクスには、
生体内に埋め込み可能(小さい)で、
ワイヤレス型(外から電気を供給しなくてよい)の
デバイスが望まれています。

脳の研究を飛躍的に進展させるため、
多くの機関が研究を行っていますが、
つい最近、奈良先端科学技術大学と
モントリオール理工科大学の共同研究グループから
報告がありました。

大きさが1.3mm×1.3mm×0.6mm程度で、
重さが2.3mgですから、
マウスになら問題なく埋め込み可能と思われます。

デバイスの構造はニューロンを刺激するための青色LED、
そのLEDを光らせるための回路、
LEDの点灯や回路を動作させるための電源からなっています。

超小型にするため、電源は蓄電池ではなく太陽電池を使い、
その太陽電池に照射する光は、
皮膚を通り易い赤色~近赤外の光を使用、
発電された電気は超小型のコンデンサーに溜め一気に放出、
青色LEDを点灯するよう設計されています。

 最近は肉体的な疾病のための治療だけではなく、
精神や神経疾患に対する治療のニーズが高くなっています。

脳の治療方法の開拓に役に立つことを願ってやみませんが、
昔のSF映画のように特定の目的で脳をコントロールされる
世の中だけにはなって欲しくないものです。


☆ 技術経営コンサルタント、ITコーディネーター
  小西 正暉

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