お目々を拝借

第125話 「時字(ときじ)」

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■ 第125話 「時字(ときじ)」

 みなさんの腕時計をじっくりと見てください。

文字盤についている時刻を示す数字のことを時字(ときじ)といい、
作る方法は「印刷」か「植字」だそうです。

作り方が簡単な印刷方式は安っぽく見えるため、
高級な腕時計は文字が盛り上がって見える植字方式で作られます。

この植字方式は、小さな文字一個一個に足を付け、
その足を文字盤の穴に差込み裏側で留めるため、
職人の高齢化やリタイアに伴い生産に
支障をきたすようになっていました。

 この難しい工程を5秒間でやってしまう
製造方法を開発した中山さんの話です。

時字を文字盤に植えつける作業は手間がかかって困ることを、
中山さんは仕事の取引先でたまたま聞いたそうです。

いろいろ苦労を重ねた結果、メッキ技術を使うことによって成功し、
自分の会社まで設立してしまいました。

メッキは防食や装飾のために金属やプラスチックの表面に
薄い膜をつける方法ですが、昔から剥がれるのが難点でした。

したがってメッキの研究は、
どうやって剥がれないようにするかが主でしたが、
中山さんは「剥がれるメッキ方法」を開発し、
文字を転写する手法で時字に代わる方法を確立しました。

 中山さんは他社の追随を許さないよう、
開発した技術を徹底して特許化しているそうです。

経営手法も技術の攻め方も古くから知られている方法ですが、
それを忠実に実践して成功したところがすごいですね。


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