松風(先生)の遊びの中に哲学を探そう

松風の遊びの中に哲学を探そう

カテゴリー: 2019年03月02日
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「松風(先生)の遊びの中に哲学を探そう」2019年2月号
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目次(ごあいさつ)
  (1)娯楽
  (2)哲学
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(ごあいさつ)
みなさんこんにちは。これを書いているときに、はやぶさ2が「りゅう
ぐう」に降り立ったことを知りました。これまでにも何度も書きました
が、昔からいわゆる論者や識者は、「新しい発見はない」「自分と自分
の同類は朽ち果てていく定めだ」とつぶやくのを常としていましたが、
それは彼らが知的不能者だからに他なりません。何も生み出そうとしな
い人間は、世の中をそのように見てしまうということ。このように見な
すことが人間学的な見地から有意義な命題を見出すことになります。そ
のような人々は、外から何を言ったとて、はっきりいって治るものでは
ありません。「何も生み出そうとしないから、世の中が色あせた終末と
して見えてしまう」のであり、世の中が色あせているから、彼らが不能
者なのではないということなのです。2月22日は毎年書いていますがシ
ョーペンハウアーの誕生日です。ショーペンハウアーの指摘する退屈と
それに加えて疲労や体調不良、それらの内発的な克服、これは時代を超
えて、人間精神の課題であり続けるであろうと私は予想します。
疲労の極にあって、やっと書き始めたときに、不思議なほどに全身に活
気がみなぎることがあります。まさに生産する精神が疲労に打ち勝った
ことを実感して「これだ」と思うのですが、疲労している状態において、
考えたり書いたりということはいつでも簡単ではありません。それゆえ、
疲労と倦怠を克服・転回するための準備は随分と工夫するようになりま
した。寝たい、動きたくない、本当にそうかもしれないが、メモの一つ
でも書いたりすることが、転回をもたらすやもしれません。睡眠も確か
に癒しをもたらしますが、生産行為もまた、心に活気をもたらします。

今月も最後までお楽しみに。(高山)
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(1)	娯楽
・ドラフト指名権備蓄戦略~オークランド・レイダーズ
NFL、スーパーボウルが終われば、一番楽しいドラフトが待っています。
昨年世間を騒がしたのが、タイトルにもあるオークランド・レイダーズ
です。ブラック&シルバーという不朽のチームカラーで根強いファンが
いることで知られています。
 そのレイダーズが2018年、驚くべき戦略を披露しました。シーズン中
に主力選手を2人放出し、2つのドラフト1位指名権を獲得したのです。-
チームは最下位に沈みました。プロスポーツの世界で、現在戦っている
シーズンを敢えて負けに行くという戦略は存在しないと考えると、レイ
ダーズはどうかしてしまったのではないか、もともとおかしかったので
はないかという声が出るのも不思議ではありません。
 しかしながらNFLのフェイスブックのコメントを見ていて、ラスベガス
への本拠地移転に備えたもの、という意見に目を引かれました。それな
ら、相変わらず考えにくいことではありますが、ラスベガス移転時に
チーム力をピークにもっていくために、主力選手を価値の高いうちに
次々に放出したことは説明がつきます。それであれば、トレードは、時
期は早ければ早いほどよいのでしょう。
 ただ、本当に賢明な選択なのでしょうか。これは、オークランドとい
う街を「捨てる」ことを意味しています。来年すぐにラスベガス移転で
はなかったと記憶してますので、レイダーズには2019年、オークランド
のファンに勝利をプレゼントしてもらいたいと思います。
 NFLのオフシーズンは、チームの戦略について多くの記事が出回る時期
で、限られた経営資源で、強いチームをつくり収入を上げる努力を知る
ことができます。ファンとしても、可能性を一番感じられる時期だと思
います。


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(2)	哲学

・終末の説法者、ドグマの旗振り役
20世紀的な論者というものは、往々にして終末の説法者とドグマの先導
役を往来してきました。スマートフォンのなかった20世紀後半に、識者
は歴史の終わりを言い立て、自分たちがその終末の予言者だといった振
る舞いをしていました。そのことで気まずい思いをした人々は、今度は
風紀粛清委員会か何かに収まってドグマにその身を捧げることになり、
ドグマの寿命が尽きるころには、ふたたび怠惰な終末観を披歴すること
となります。
同時代な論調の中に全面的に浸ることは、人から生産的な精神を奪い去
ってしまう。知的不能者となった人間は、生産的な他者の存在を許せな
い。
解決法は唯一つしかない。このような振り子の運動から、完全に離れ去
る以外にない。つまり、生産的に思考することを実行することがほぼ唯
一の治療である。
したがって、個々の怠惰な論調を一一に相手にしても仕方がない。自ら
が生産的に思考し、生産的な実践をし、生産的な仲間を評価し励まして、
増やしていくことである。

・21世紀~インターネット時代の変革「終末説法の周縁化」
21世紀に入って社会における情報伝達の在り方が大きく変わりました。
在来型メディアは力を失い、彼らに論調を動かすことはもはや不可能で
す。このようなメディアを利用した終末説法もまた、ごく当たり前のこ
ととして終わりを迎えることとなりました。視聴者はそのようなものを
相手にする必要もなく、ただ単に通り過ぎるようになったのです。
「この世は自分のような知的不能者の集まりである」とこの世界のどこ
かでまだ説法をしている方もいるのかもしれません。そのような人を治
療したいと思っている方は、「生産すること」をぜひとも教えてあげて
ください。他に救済方法はありません。

・20世紀における知的生産行為の戦い
20世紀は、マスコミュニケーションが飛躍的に拡大した時代であって、
この急拡大期に適正な自己批判が行われなかったことも手伝い、それ以
前にはなかった未曽有の状況に現れた終末の説法の勢力拡大という現象
につながりました。それに対する「生産する精神」の戦いは確かに存在
していました。私を導いたものは、生産する精神を体現していた数少な
い人々です。残念ながらそれは、在来メディアのようなものではないし、
同時代の人間でさえありませんでしたが、それは偶然のことであり、同
時代にも、素晴らしい生産的な取り組みをしていた人がいたことは承知
しています。

・21世紀における知的生産の課題とは何か
インターネットの進歩は、一部の人間の終末説法をほぼ無害化してしま
いましたが、新たなコミュニケーション形態の浸透という現象には、新
たな課題が付随して現れてくるものと覚悟しておく必要があるでしょう。
自ら生産するということ、生み出すということ、これがどのような状況
にあっても、人間の精神の基軸と呼べるものです。
そう考えると、ありきたりのことながら、AIによる思考や判断の外部化
は、20世紀とはまた異なる脅威として現れることが予想されます。まさ
かとは思いますが、終末の説法者の手も借りたい、なんて日が来るので
しょうか。元)説法者ならいいですが、現役の終末説法者ならかえって
邪魔だからご遠慮したいですね。私は、手書きでも何でも自分の考えを
出し続けて、それをもって知的生産の証とし続けたいと思います。(2019
年2月22日高山)



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(編集後記)
・人は生産的に考え、行動するとき、そのたびごとにこの世の悪に勝っ
ている? それも大げさではないほどに、不能のつぶやきというものは世
の中に害悪をもたらします。それを自らの力で振り払うときに勝利は訪
れます。他人の不能はどうしようもないものと考え、自らが勝者たるこ
と、たり続けることです。 
・時々電子書籍をご購入いただくのですが、この場を借りてお礼を申し
上げます。私にとって、考えることや書くことは喜びを与えるものです。
 考えることと書くこと、という観点で言えば、私は書き手というより
は、第一に考える人間であり、書くという行為は補助的なものです。考
えている内容を伝えるために書いており、書くために書くということは
していません。
 しかしながら、話したり書いたりということをしないと、記録として
残らないし、そうしたエクササイズなしには自分の記憶にも刻まれませ
ん。結局のところ、切り離すことはできないですし、ライティングを伴
わない思考は、細部も弱いし、深まり方も良くはありません。同じよう
なことを考えがちになります。なのですが、一番得意なのはといえば、
考えることであると答えると思います。よりよく考えるためには書かな
ければならないと添えるでしょう。来月もどうぞお楽しみに。 (高山)
 


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発行周期:  月1回 最新号:  2019/03/02 部数:  59部

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