人事のブレーン社会保険労務士レポート

サンプル誌

平成15年12月15日 第1号
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人事のブレーン社会保険労務士レポート
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目次
1.創刊に当たって
2.改正労働基準法について その1「特別条項付36協定について」
3.年金制度改革の視点 その1
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1.創刊に当たって
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社会保険労務士の山本法史です。
購読登録をして下さりありがとうございます。
さて、発行に至る動機ですが、平成14年8月から八王子商工会議所会報にて、
「労使関係のリスクマネジメント」といたしまして、平成15年12月までの
約1年6ヶ月間連載しておりました。また、その前の半年間は、日本労使関係
研究協会へレポートを書いておりましたので、約2年間毎月文章を書く習慣が
つきました。せっかくついた習慣なので、今後も何かの形で続けたいという思
いが発端です。
皆様のご期待に添えるように、内容の濃いメールマガジンにしていく所存です。
どうぞよろしくお願いいたします。

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2.改正労働基準法について その1「特別条項付36協定について」
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労働基準法が改正されたことをご存じの方も多いと思います。
改正点は、
(1)有期労働契約
(2)解雇ルール
(3)裁量労働制
(4)その他
の4点です。
実務上もっとも影響すると考えられる部分は、(4)その他に分類される「特別
条項付36協定」です。今回は、年末ということもあり、36協定の締結を控え
ている方も多いと考えましたので、第1回目は、特別条項付36協定のお話をさ
せていただきます。

2−1 36協定とは

36協定とは、「時間外労働及び休日労働に関する協定書」といいます。
労働基準法36条に基づく協定なので、通称「36協定」と呼びます。

労働基準法では
→原則として時間外労働は認めない
→ただし、36協定を締結し、所轄労働基準監督署に提出した場合に限り認められる。
という考え方です。

そして、36協定についても
→厚生労働大臣の告示により、時間外労働の上限が決められています。
→ただし、「特別の事情」があり、特別条項付36協定を締結すれば
→告示の上限を超えて、時間外労働をすることが許される。
という制度です。

2−2 改正点
今回の改正では「特別の事情」の解釈が明確にされました。
改正前では、特別の事情が臨時であるということが明確ではなく、恒常的に
「特別な事情」が発生し、1年を通じて告示の上限時間を超えるということが
ありました。
しかし、改正法により「特別な事情」=「臨時的」となり、恒常的に告示の上
限を超えて時間外労働をさせることができなくなりました。
具体的には、
→「特別な事情」を詳細に協定初期記載すること。
→1日を超え3ヶ月以内の一定期間において、上限時間を超えることができる
回数を協定書に記載しなければならなくなりました。
→この回数は、1年の有効期間のうち、半分を超えないように設定しなければ
ならなくなりました。

2−3 いつの協定から適用されるのか
協定の適用日ですが、協定締結日が平成16年4月1日以降にある協定書から
です。
有効期間の初日が当該日以降であっても、締結日が当該日前であれば、改正法
の適用は受けません。

2−4 上限はどのくらい
上限は以下のようになっております。

1年  360時間 (320時間)
3ヶ月 120時間 (110時間)
2ヶ月  81時間  (75時間)
4週間  43時間  (40時間)
2週間  27時間  (25時間)
1週間  15時間  (14時間)
*()内は、1年単位の変形労働時間制を適用した場合の上限時間
*この上限は、「建設業」「運送業の運転手」には適用がありません。

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3.年金制度改革の視点 その1
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年金制度改革の議論が活発に行われております。
そもそも公的年金制度とは、高齢者は経済的弱者であるという前提で制度が
設計されています。
特に給付水準の議論では、この前提を忘れてはいけません。
給付水準が、現役世代の所得の100%であれば「高齢者=経済的弱者」と
いう構図は成り立たず、他の福祉制度の予算を削ることができます。
他の福祉制度とは、介護保険や高齢者医療制度、住宅政策や交通政策(東京
でいうならばシルバーパス等)等のことです。

高齢者は、少なからず、公的福祉制度の経済的利益を享受しているわけです
から、年金給付水準が、現役世代の所得の100%であるならば、当該年金
を受給している高齢者は、実際に現役世代の所得の100%以上の経済的利
益を持つようになります。

では、給付水準をいくつにしたら、100%になるのでしょう。80%かも
しれないし、70%かもしれない。
このことを明らかにしなければ、年金給付水準の議論は、財政上の数字あわ
せになってしまいます。

年金を考えるにあたって、他の制度との給付調整を行うか否かを決定しない
と、全く意味がない議論になってしまいます。

公的年金とは、高齢者が自由に使えるお金です。皆さんは、自由に使えるお
金は、収入の何%位でしょう。年金制度の議論は難しいですが、身近な問題
に置き換えると、議論の本質が見えてきます。
この続きは次回。

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発行者 山本経営労務事務所 (URL http://www.yamamoto-roumu.co.jp/)
編集責任者 社会保険労務士 山本 法史
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発行周期: 月刊 最新号:  2019/01/15 部数:  772部

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