GBRCニューズレター

GBRCニューズレター No.110

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Global Business Research Center Newsletter
GBRCニューズレター No.110  2004年6月21日号 (毎週月曜日発行)
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週末19日(土)・20日(日)に東京大学大学院経済学研究科で開催された2004年度の組織
学会研究発表大会は大盛況でした。大会準備委員会の事務局業務の一部をGBRCが受託
したのですが、参加者の数があまりにも多くて、みんな疲れ果てました。今週はあっ
さりした内容で勘弁してください。組織学会の様子などは次号でご紹介いたします。

今週の目次

☆The Productivity Dilemma の要約を連載します(予告)

☆コンピュータ産業研究会のお知らせ(第93回) 開催場所の変更

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☆The Productivity Dilemma の要約を連載します(予告編)
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東京大学大学院経済学研究科の「経営管理」(文献購読)で、あの有名な

Abernathy, W. J. (1978).
The Productivity Dilemma.
The Johns Hopkins University Press.

の輪読をしています。『プロダクティビティ・ジレンマ』は翻訳がないので、翻訳も
しています。この授業を担当する高橋伸夫教授(GBRC理事)・新宅純二郎助教授(GBRC
理事)のご協力の下、各章の要約の連載を次号から始めます。ちなみに、『プロダク
ティビティ・ジレンマ』の素晴らしさについては、この『GBRCニューズレター』の
バックナンバーから
No.5  2002年6月17日号
No.6  2002年6月24日号
No.7  2002年7月1日号
をご覧ください。
http://www.gbrc.jp/GBRC.files/newsletter/index.aspx
ちょうど2年前なのですね。ご参考までに、No.7の記事の一部を再掲します。

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 今回はすごいことになっています!
 思わず、バック・ナンバーを読み直したくなります。
 前号のコメントに対する藤本先生のコメント
 それに対する新宅先生のコメント
 さらにそれに対する藤本先生のコメント
 面倒だから、そのまま一挙掲載です!
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藤本です。経営学用語シリーズ(5)は忙しくてよく読んでいないので、とりあえずコ
メンテーターに反応しておきましょう。

【【コメンテーター2】に対するコメント】
「サイクル」は1回限りか繰返し回るのか、というのは、考えたことが無かったが、
一種哲学的で面白いテーマですね。「サイクル」といえば、確かに、PDCAサイクル、
4サイクルエンジン、カルノーサイクル、サイクルタイムなど、くるくる何度も回る
ものを連想しますね。しかし、「ライフサイクル」となるとどうでしょうか。このあ
たりは、貴方が輪廻を信じるか否か、仏教徒かキリスト教徒か、等々により異なるか
も知れませんが、どちらかというと、現代人は、「ライフ・サイクル」は1回限り、
と考えることが多いのでは。例えば「プロダクト・ライフサイクル」は1回サイクル
と考えるのが普通でしょう。ただし、アバナシーの主著『Productivity Dilemma』
(1978年)に関して言えば、実は後半で、後の「脱成熟化」概念につながるような議
論を既にしており、単純に1回ぽっきりのサイクルを考えていたのではないように思
います。原著を読んでみて下さい。ちなみに、『Productivity Dilemma』は既に原著
も絶版で、和訳も無い。皆、題名は知っているし引用もするが、実際に読んだ人は、
実は非常に少ない本だと思います。内容は実にリッチで、今からでも訳すべき本だと
思います。構想も大きいが、細部の記述にも凄みを感じる。とにかく凄い本です。私
はこの本で学者になりました。

【【コメンテーター3】に対するコメント】
脱成熟化について、「電気自動車や小型車で新たなドミナント・デザインとその製造
工程の標準化」という時の「小型車」って何のことかな。何か他の言葉がここに入る
ような気がしますが、私の授業はアドリブが多いので、何を喋ったのか全く記憶があ
りません。たぶん、「充電バッテリー式電気自動車や燃料電池車を新たなドミナント
デザインとする新たな製品・工程ライフサイクルが21世紀前半に進行する可能性が
ある」という感じですかな。ちなみに、銀塩フィルム式カメラからデジタル・カメ
ラ、という例は、私は話した覚えが有りません。例によってアドリブで言ってすぐ忘
れた、という可能性は有るが。

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新宅です。藤本さんのコメントは、それとなく、いつも面白い。見習いたいもので
す。

【【【コメンテーター2】に対する藤本コメント】に対するコメント】
ちなみに、私もチャンドラーと、『Productivity Dilemma』に強く影響を受けまし
た。これで、学者になっただけでなく、博士論文も書かせてもらったようなもんで
す。翻訳する価値はあるかと思います。

【【【コメンテーター3】に対する藤本コメント】に対するコメント】
デジタルカメラのことは、私が講義で脱成熟の例として、話をした明確な記憶があり
ます。小型車のことは、「インダストリアル・ルネサンス」に書いてあったように思
います。「石油ショックで、低燃費の小型車に需要がシフトした。小型車になると、
FRからFFになるように、それまで安定していた基本設計が変わることがある。これが
脱成熟のきっかけになるかもしれない」というような主張だったと記憶しています。
クリステンセンの、同じハードディスクでも、ミニコン向けの5インチと、PC向けの
3.5インチでは顧客の要求が違い、設計思想が異なるんだという主張に通じるところ
があったのかもしれませんね。

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藤本です。新宅さん、どうも有難う。

【【【【コメンテーター2】に対する藤本コメント】に対する新宅コメント】に対す
るコメント】
以前、Productivity Dilemma を授業で使ったことが有るので、監訳新宅藤本で院生
OBなどで訳すのも一つですね。

【【【【コメンテーター3】に対する藤本コメント】に対する新宅コメント】に対す
るコメント】
デジタルカメラなどは、新宅講義と藤本講義がノートでごちゃまぜになった結果です
ね。小型車の件は了解。「インダストリアル・ルネサンス」に確かに有りましたね。
ただ、あれは、結果的には大はずれで、自動車の脱成熟は結局20世紀中は起こらな
かった。皮肉なことに、他の産業で応用が効き、新宅論文が生まれたわけです。

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☆コンピュータ産業研究会のお知らせ(第93回) 開催場所の変更
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多数のお申込いただきありがとうございます。誠に申し訳ありませんが、参加申込み
が会場の定員を上回ったため、以下のとおり、同じ建物3階の2番教室に変更させてい
ただくことになりました。また懇親会会場も決まりましたので、あわせてご案内致し
ます。

[日 時] 2004年6月21日(月)18:00〜20:30
     ※ご報告は18:30開始となります。
[テーマ] 「サムスン電子の経営戦略と組織能力」
[報告者] 李 亨五氏 (淑明女子大学校経営学部 副教授)
[略 歴] 1987年 ソウル大学校経営学科卒業
     1992年 東京大学経済学研究科経済学修士(経営学専攻)取得
     2000年 東京大学経済学研究科経済学博士(経営学専攻)取得
     1998年 一橋大学イノベーション研究センター専任講師
     2001年 一橋大学イノベーション研究センター助教授
     2001年 淑明女子大学校経営学部助教授
     2004年 淑明女子大学校経営学部副教授
[共 催] 東大COE「ものづくり経営研究センター」(MMRC)
[場 所] 東京大学経済学研究科棟 3階 2番教室
     地図:http://www.e.u-tokyo.ac.jp/fservice/address/address.j.htm
[連絡先] 6月17日(木)までに 田原佳代子 TEL:03-3513-5036
     E-Mail  k.tahara@nifty.com
[参加費]  ・一般 2,000円   学生 100円
      ・GBRC会員は参加費無料。

《懇親会の御案内》
 李先生はコンピュータ産業研究会の設立を提起され準備された方です。東京大学、
一橋大学イノベーション研究センターでの研究活動の後、母国の韓国に、淑明女子大
学校 助教授(現 副教授)として戻られました。今回、来日を機会に研究会終了後、
懇親会を開催致しますので、参加ご希望の方は、研究会出欠の有無とあわせて6月1
7日(木)までに田原までお知らせ下さい。
[懇親会会場] チムニー本郷店
 住 所:〒113-0033 東京都文京区本郷5-23-13 田村ビルB1
 TEL:03-5684-4970
 地図:http://r.gnavi.co.jp/g213900/map1.htm

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編集/発行
特定非営利活動法人 グローバルビジネスリサーチセンター (略称:GBRC)
〒100-6309 東京都千代田区丸の内2-4-1 丸の内ビルディング9階 960区
(丸の内アカデミック・スイーツ/The Marunouchi Academic Suites 内)
電話: 03-5208-4272 FAX: 03-5208-4273
メール・アドレス: info@gbrc.jp URL: http://www.gbrc.jp/

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このニューズレターに掲載された記事を許可なく使用することを禁じます。
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発行周期: 週刊 最新号:  2019/02/18 部数:  1,030部

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