「第3の教育」メールマガジン

「第3の教育」第133号

カテゴリー: 2010年05月16日
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「第3の教育」メールマガジン
133号                        
2010年5月16日発行                         
発行: 炭谷 俊樹
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■ デジタル・ネットワーク時代の学び

<ラーンネット・イベント最新情報>


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■ デジタル・ネットワーク時代の学び
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 5月8日、東京で行われた、「学習学フォーラム バーチャルと
リアルの学びの融合」というイベントに講演者として参加しました。
 ここでいう「バーチャル」とはネットやパソコンを使った学習、
「リアル」とは教室で先生と対面での学習という意味であり、ネットを
使った新しい形態の学びについて議論する場でした。

最初の講演者は「ムーンシュート」というベンチャー企業の社長の
加藤幸二さん。彼が開発した子供用の英語学習教材のプレゼンでした。
ゲーム感覚で楽しく英語を学びつつも、一人一人にあった問題を出題
しながら確実に力をつけていけるという仕組みです。
私自身は2番目の講演者としてネットを通じて学ぶビジネススクール
「ビジネス・ブレークスルー(BBT)大学大学院」をご紹介しました。
大前研一さんを学長とし、内外の一流の経営者や講師の講義をネット上
のキャンパスで視聴出来、それに基づく議論で自分の考えを深め、行動
するプログラムです。サポートもしっかりしており、すでに800名の
MBA(経営学修士)を輩出し、ネットは補完的な役割しかできないと
いう常識を覆しています。

 2つの講演のあとは東大の中原淳先生などのパネラーを加えての
パネルディスカッションです。今回のフォーラムはUstreamという
動画配信の仕組みを通じ、会場以外の方にもネットを通じてリアル
タイムで同時中継されていました。そして、会場の方でも、ネットを
通じて見られている方でも、講演やパネルについてディスカッションに
ついて感じたことをツイッター(twitter)に書き込むという形で
行われました。これは想像していたより大きな効果がありました。
 これまではパネルディスカッションというと、パネラーの方々が
自分の意見を声高に主張しあい、聞いておられる方は蚊帳の外、
というものが多かったように思いますが、このように聞かれている方
からの意見が入ると、ファシリテーターの本間正人さんはもちろん、
パネラーの方々も、その意見に耳を傾けざるを得ません。

 一例を挙げますと、ツイッターで「リアル」と「バーチャル」の
意味が混乱している、という意見が多くありました。そこで
パネラーでもこれについて議論しました。前述の加藤さんが
「触れられるものをリアルと考えると、教科書はリアル」と発言した
のに対し、東大の中原先生は「私の子どもが初めてひらがなを書いた
のだが、iPhoneに指で書いた。彼にとってはそちらがリアル」と発言、
世代によって何が「リアル」なのかはどんどん変わっている
ことを感じました。結局パネラーの総意としては、「リアルと
バーチャルの区別などにこだわるのではなく、使える物は使って
いけばいい」というようなコンセンサスが生まれたと思います。
Ustreamとツイッターならではの議論の発展でした。

 フォーラム終了後もtwitter上で、フォーラムを聞かれた方と
パネラーがいり乱れて情報交換や議論が進んだことも、新しい
時代を感じさせる学びの発展でした。

このフォーラムの例に限らず、デジタル・ネットワークの世界は
我々の生活にどんどん進出してきています。私(1960年生)に近い
世代では、「ツイッター」「モバゲー」「フェイスブック」などが爆発的に
ヒットしているといわれても、「何のことやらついて行けない」と
いう方も結構多いのではと思いますが、今の子どもたちにとっては
それらが当たり前の世界です。計算や文字は教科書ではなく、
ゲームとテレビで憶えたなどという子どももいます。

こういう大きな変化の中で教育・学習はどう変わるのかについても
議論しました。少なくとも、教室の中で先生が黒板に書いて知識を
一方的に伝授するような形は減っていくことでしょう。
ではこういう時代に学校や先生の役割はどうなるでしょうか?
まず知識やスキルを伝授する部分については、カリスマ講師や念入りに
作り込まれたネット上のカリキュラムがどんどん増え、一般の教室の
先生の役割は減っていくでしょう。一方どういう役割が残るかというと、
一人一人の学習者の気持ちのケアの部分がますます重要な役割として
クローズアップされていくでしょう。デジタル・ネットワークの
活用でどんどん便利で楽しくなる部分も多い一方、流れについて
行けないとか、苦手意識を持ってしまったという気持ちの問題と
いうのは、減るどころかますます増えていく可能性が高い。
これに対してどういうサポートが出来るかが最大の課題だと思います。
 
皆さんは今後学校や家庭での学びはどう変わっていくと思われますか?
 

なお、今回のフォーラムについては以下のように様々な
記録情報があります。ご興味の方は覗いてみて下さい。


学習学フォーラム 2010「バーチャルとリアルの学びの融合」
開催案内
http://www.learnology.org/LF/2010.html
        
東大・中原準先生によるまとめ(ブログ)
http://www.nakahara-lab.net/blog/2010/05/learnscape.html

第1部 炭谷の講演部分(BBT大学院大学について)の動画記録(YouTube)
3つのパートに分かれています。
http://bit.ly/bQAw6y http://bit.ly/aS8jdV http://bit.ly/bjU4Ll 
 
第2部パネルディスカッションの録画(USTREAM)
http://www.ustream.tv/recorded/6763092

Twitter上のコメントのまとめ
第1部
http://togetter.com/li/19486
第2部
http://togetter.com/li/19551

学習学(フォーラム)のTwitterハッシュタグ
http://twitter.com/#search?q=%23learnology




<ラーンネット・イベント最新情報>
 本号より、イベントのご案内は、メルマガの記事の形ではなく、
毎号更新する最新情報という形でお伝えすることにします。


5月23日(日)
フルスクール・学校説明会:
http://www.l-net.com/2010/02/post_55.html

5月22日(土)・6月12日(土)・6月26日(土)・7月10日(土)
大人のためのモンテッソーリ教室(全4回のシリーズ)
http://www.l-net.com/2010/04/post_70.html

6月6日(日)
プロ音楽家「スイッチ」さんによる恒例の音楽イベント
子どもの部:「カホンを作ろう! リズムを作ろう!」
http://www.l-net.com/2010/04/post_49.html

6月5日(土)
大人の部:「スイッチと世界旅行へ出発!(各国料理付!)」
http://www.l-net.com/2010/04/post_81.html


【NEW!】10月16(土)-17(日)
第17回 ナビゲーション講座 基礎編 山中湖にて
久しぶりの関東での開催のため、参加希望者が多いと予想されます。
お申し込みはお早めに!
http://www.l-net.com/2010/05/17.html


【予告】サマースクールは
7月29日(木)~8月1日(日)に実施する予定です。
内容は「森でいかだを使って海で浮かべる?!」となりそう



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http://bit.ly/sumi2020
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■関連サイト
ラーンネット・グローバルスクール
http://L-net.com/
神戸情報大学院大学
http://www.kic.ac.jp/
知の探究社
http://tankyu.org/
東京コミュニティスクール(ラーンネットの提携校)
http://tokyocs.org/
ビジネス・ブレークスルー(経営大学院)
http://www.bbt757.com/

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