T-mode 遠山清彦の国会奮戦記

遠山清彦のメールマガジン[T-mode]No.336 ODA改革の論点

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■■■ T−mode  〜参議院議員・遠山清彦のメールマガジン〜 ■■■     
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              【No.336】 2006年(平成18年)1月24日発行

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              ODA改革の論点
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みなさん、こんにちは。東京もついに雪が降りました。昨日(土曜日)の夕方
頃はかなり降り積もり、都心も雪化粧で結構美しかったです。ただ、翌日には
ほとんど溶けていましたが・・・。(雪かきで大変な地方の方からすれば、う
らやましいとは思いますが。)

<タイ・カンボジア報告が外務省HPに掲載されました>
昨年末のタイ・カンボジア訪問の概要報告が外務省のHPに掲載されました。
アドレスは、
http://www.mofa.go.jp/mofaj/annai/honsho/seimu/toyama/thai_cam_05/gaiyo.html。
ご関心のある方は、是非見てください。
タイといえば、最近報道されている通り、今年が同国プミポン国王の即位60
周年にあたる佳節であり、その式典参加のため、天皇陛下も訪問される予定に
なっております。

プミポン国王は、私が世界で尊敬する人物の一人です。理由は、一昨年タイを
参議院ODA調査団の一員として訪れた際、国王が自ら率先して現場に入り同
国の灌漑事業を主導してきたことを知ったからです。灌漑事業の現場に入る国
王の姿はタイの千バーツ札(最高額)に描かれているのですが、私は以前その
感動をメルマガにつづりました。
(http://www.toyamakiyohiko.com/daily/archives/2004/08/post_208.html)

また、これはあまり(というか、ほとんど)理由になっていないかもしれませ
んが、私が以前アフガン・パキスタン国境でウィルス性の病気になって倒れタ
イ・バンコクに空路搬送された時に、病院で集中的治療をしてくれた医師がな
んと国王担当の内科医であり、それで勝手に親しみを感じていたりもします。
(12時間の治療でかなり元気になって帰国できました。)

いずれにしても、賢人国王と呼んでも過言ではないプミポン国王の即位60周
年を心から祝福し、健康とご長寿を祈りたいと思います。

<ODA改革議論が本格化>
さて、今政府・与党内で激しい議論の対象となっているものに、ODA改革の
話があります。これはもともと昨年末の政府系金融機関改革の議論の中でJB
IC(日本国際協力銀行)というODAのうち円借款事業を担当してきた機関
をどうするかをめぐって始まったのですが、いつのまにか、ODA事業全体の
改革の話になってしまったものです。今では官房長官の下に有識者検討会議が
設置され、3月までに答申を出す方向で精力的に議論が進んでいます。

私は当初この流れに反発を感じました。誤解がないように申し上げますが、私
は現職の外務大臣政務官として外務省の権益を守りたいから反発したのではな
く、政府系金融機関改革という全くODAとは別物の改革議論の中で「副産物
的」にODA改革をやろうというのは、政治的態度として不誠実だと感じたか
らです。しかも有識者検討会議は、この重要な改革の結論をたった2−3ヶ月
で得るというのですから、あまりにも性急すぎると私は率直に感じたのです。

しかし、時として改革がこのような展開をすることがあるのも、日本政治の現
実ですし、そもそも私も現在のODAの戦略プラニング、政策の企画・立案、
その実施作業については多々問題点があるという立場(参院決算委員会で何度
も追及してきました)なので、今はこの機会を通じて改革を正しい方向へもっ
ていくべく努力をしようと決意しているところです。

<ODA改革の論点>
ODAとは政府開発援助として海外の主に発展途上国に様々な支援をする事業
で、日本は世界トップクラスのドナー(供与)国です。近年、特に小泉政権に
なってからODA予算も減額が続いて気ましたが、貧困撲滅への取組み強化の
国際潮流の中で、来年度から予算規模も漸増させる方向になっています。

ODA改革の論点は実際には多くあるのですが、まずその財源が国民の血税で
ある観点から「無駄のない効率性の高い支援」をする必要があります。(主に
この観点から私は昨年の決算委員会審議でODA問題を取り上げ、事後評価の
重要性などを主張してきました。)また、ODAは海外の発展途上国の発展を
多面的に支援する事業ですが、同時にそれが日本の国益を増進するものでなけ
ればならないことも重要なポイントです。

これらの観点から今のODA体制を見ると、次のような問題点があります。ま
ず、ODAの戦略性の欠如という問題です。これについては、現在政府与党内
でも有識者会議の議論の中でも首相の下にODAの戦略を実質的に議論する機
関を設置する案が提唱されていますが、私も基本的に首相主導の戦略決定の場
が必要だと思いますので、これを支持します。次に、その決定された戦略に基
づいて政策を企画・立案する作業が必要ですが、これについては私は現実的な
能力と知識の蓄積から考えて外務省が中心となって調整するメカニズムの再構
築が必要だという立場です。現状では、ODA予算を執行している13省庁が
ばらばらに企画立案したり、次の実施段階でさらに不統一性が増し、結果とし
て支援効果が減じている実態があるように思います。政府内で実施されている
全てのODA事業の情報を集約し、調整し、支援効果の相乗性を高める改革を
考えねばなりません。そして最後に実施段階ですが、これは今無償援助は外務
省経済協力局が中心、円借款(有償援助)はJBIC、技術協力支援はJIC
Aおよび他省庁、とやはりばらばらになっており、この部分の改革をどうする
かも大きな論点です。また、実施機関の意見を企画・立案段階、場合によって
は戦略策定段階に反映するシステムをどうするか、という問題や、首相の下の
戦略会議のメンバー閣僚の範囲をどう決め、どの閣僚が幹事的役割を果たすか
という点も、組織論としては大きな改革のポイントになります。

いずれにしても、このような多岐に渡る主要論点について一定の結論をここ数
ヶ月の間で出さなければなりません。私も、政府・与党内の議論に積極的に参
加して、現状を改善する方向の改革になるよう努力していきます。ちなみに、
政府内の一部には、今回の改革を機に、ODAを外務省所管からはずそうとい
う意見を持っている人がいるようです。しかし、私はそういう意見の根拠がわ
かりません。ODAは、日本の外交政策の根幹部分を占める重要外交ツールで
あり、中途半端に外務省の仕事からはずせば、「二元外交」を生じ、途上国の
ためにも日本の国益のためにも役立たない事業になる可能性が大きいからです。

もちろん、マスコミで報じられているようなODAを外務省から切り離し「援
助庁」のような別組織を首相直属で設置するという意見は、理想論としては成
り立つ余地があります。しかし、海外でODA事業を展開するのに外務省所管
の在外公館が現在果たしている大きな役割を考えれば、独自の在外職員を持た
ない(あるいは、行財政改革の現下では持てない)「援助庁」を中央で作った
ところで、支援効果が向上する改革につながるとは到底思えません。

今後、しっかりと地に足のついた議論をしていきたいと思います。

<名護市長選挙、島袋ヨシカズ候補の当選決まる>
最後に、たった今沖縄から嬉しい報告が届きました。本日(22日)投開票の
名護市長選挙で、自民党・公明党が推薦し支援してきた島袋候補の当選が確実
となりました!今月だけで4−5日名護市に入って応援してきた私としても非
常に嬉しいニュースです。また、地元でご支援いただいたみなさん、本当にあ
りがとうございました。今回の勝利を基盤に、沖縄県で今年続く選挙、「野合」
の野党勢力に負けないよう、公明党はしっかりと戦って参ります!
(1月22日執筆)
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遠山清彦(とおやま きよひこ)    

参議院議員、外務大臣政務官、
平和学博士(Ph.D in Peace Studies, University of Bradford,UK,1998)    

参議院:厚生労働委員会理事、沖縄北方特別委員会委員、決算委員会委員    
公明党:参議院国会対策副委員長、青年局長、宣伝局長、国際局次長、
    東京都本部副代表、沖縄県本部・山梨県本部顧問    
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発行部数:  4,135部(2006年1月24日現在)
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