T-mode 遠山清彦の国会奮戦記

[T-mode]No.207 遠山清彦の国会論戦:児童虐待防止法改正について

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━   
■■■ T−mode  〜参議院議員・遠山清彦のメールマガジン〜 ■■■     
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    
              【No. 207】 2004年(平成16年)4月15日発行

======================================================================
    【タイトル】 遠山清彦の国会論戦:児童虐待防止法改正について
======================================================================
みなさん、こんにちは。東京は昨日とうって変わって快晴です。国会論戦の記
録配信前に一言いきます。

<「やるやる詐欺」発言>
昨日の党首討論で民主党の菅代表が小泉総理に対して「やるやる詐欺だ」との
暴言をはき、波紋を広げています。与野党の第一党の党首同士が激しく論戦す
るのは結構ですが、言うに事欠いて一国の総理を詐欺師呼ばわりした菅代表を
、国民のみなさんはどう評価するのでしょうか。私はすでに前から申し上げて
いますが、菅代表は野党第一党の党首としてその資質が疑わしくなってきまし
た。今回の発言は、象徴的で、彼が不見識な政治家であることは間違いありま
せん。

ここまで複雑になっている日本のような近代国家で、しかも民主的手続きを重
視した議院内閣制では、総理の一存で何でも決められるわけでも、実行できる
わけでもありません。それを「小泉総理はやるやるといいながら、やらない」
などと難癖をつけて、詐欺師呼ばわりするのであれば、菅さん自身が厚生大臣
として入閣した際に、本当に「やる」といったことを全てやったのか、少しは
自省してもらいたいものです。

<こんな人を総理にできるか?>
こういう表現を使用することを普及させたいなら、民主党も自分のことを「出
す出す詐欺」とか「とるとる詐欺」とでも表現したほうがいいですね。年金改
革の対案も「出す出す」と昨年からいいながら、結局最近まで出なかったし、
出てきた対案にも負担や給付の数字を「出す出す」といいながら、結局いまだ
に具体的に出ていません(民主党対案の法律案の中の具体的数字は2箇所です
。1つは、「20歳」で、もう一つは「平成20年」。それだけです。非常に
笑えます)。出す出すといって出さない民主党も詐欺じゃないんですかね。

それから、政権を「とるとる」といっているのも、今のところ詐欺どまり。ま
、このままいくと最後まで政権を取れずに(少なくとも菅代表の時代は)終わ
って、国民に呆れられるのがオチだと思います。菅さんは、昨年の選挙の時に
、「民主党に(日本を)任せてください」とか、「私を総理に」という趣旨の
ことを叫んでいたようですが、もう無理でしょう。政権が近づかなくてあせっ
ているのかもしれませんが、ここまで品位のない発言をする人を国民が総理大
臣にしたいとは思わないと私は確信します。


<児童虐待防止法改正案についての質疑>

厚生労働委員会        2004年04月06日

○遠山清彦君 公明党の遠山清彦でございます。
 我が党は、この児童虐待の防止等の法律の改正については党を挙げて推進を
してきたわけでございまして、今日、提案者の一人として答弁に来ていただい
ております富田議員を中心にやってきた経緯がございますので、この改正案に
対しましては賛成の立場でございますけれども、幾つか基本的な質問をさせて
いただきたいというふうに思っております。
 提案者に伺います。
 まず、今日の委員会で何度も出ておりますけれども、岸和田の中学校三年生
の男児が食事を与えられずに衰弱死寸前まで虐待をされた事件では、児童相談
所が立入調査権を行使しなかったことが問題になりました。これまで全国で起
こっております他の多くの虐待事件でも、やはり児童相談所がなかなか立入調
査に踏み切らなかったということが背景にあるというふうに言われております
けれども、なかなか児童相談所が立入調査に踏み切りにくいというこの背景の
理由ですね、どうしてなかなか立入調査が今までできなかったのかということ
について、提案者の間でどのような議論があって今回の改正案を提出されたの
か、お伺いをしたいと思います。

○衆議院議員(石井郁子君) お答えいたします。
 岸和田の事件と立入りの関係というのはちょっと簡単にはいかない問題も含
まれているかと思うんですが、それはちょっとおきまして、立入調査について
は、平成十二年の児童虐待防止法の制定によりまして、児童虐待が行われてい
るおそれがあるときに行うことができる旨が規定されております。平成十一年
度には四十二件行われました。平成十二年度に九十六件、平成十四年度には百
八十四件と、その活用が図られるようになってきたものと認識しているところ
でございます。
 しかしながら、一方で、初期の調査や介入の段階で安易に立入調査を行いま
すと、保護者との摩擦が大きくなる、後のソーシャルワーク援助において支障
となったり、結果として親子再統合が困難となるなど、子供にとって望ましく
ない状況を招きかねない、こうした理由から、児童相談所はできる限り保護者
の理解を得ることを優先すると、立入調査の実施に極めて慎重であったという
ことがこれまでの実施状況に影響を及ぼしている面もあるのではないかと考え
ているところでございます。

○遠山清彦君 ありがとうございます。
 続きまして、法案の第十条第二項関係でありますけれども、警察署長に対す
る要請に関連をいたしまして、ちょっと引用いたしますと、児童相談所所長又
は都道府県知事は、児童の安全の確保及び安全の確保に万全を期す観点から、
必要に応じ適切に、警察署長に対し援助を求めなければならないものとするこ
ととなっておりますけれども、この中で、必要に応じ適切にという点につきま
して、これを担保するという観点から、児童相談所の所長や知事に対しまして
運用上どのように厳格な規定を設けていくのか、伺いたいと思います。

○衆議院議員(富田茂之君) 委員御指摘のように、児童の安全を確保するた
めに、必要に応じ警察官の援助を求めるというのは大変に重要なことであると
私どもは考えております。現在、警察官の援助につきましては、児童相談所運
営指針や子どもの虐待対応の手引きにおいてその対応の在り方等について指摘
がなされているところであります。
 若干その中の部分を説明させていただきたいんですが、児童相談所運営指針
の第十一節、警察との関係というところに、五として虐待事例等における連携
という規定がございます。その中に、(2)として、立入調査における連携と
して、「立入調査に当たっては、必要に応じ、児童又は調査担当者に対する保
護者等の加害行為等に対して迅速な援助が得られるよう、児童虐待防止法第十
条により警察官に対する援助の依頼を行い、これに基づく連携による適切な調
査を行うとともに、状況に応じ遅滞なく児童の一時保護を行うなど、児童の福
祉を優先した臨機応変の対応に努める。なお、警察官への援助の依頼について
は、緊急の場合を除き、行政組織を一体的に運営し、児童の保護の万全を期す
る観点から、文書により事前に組織上の責任者から責任者に対して行うことを
原則とする。」というふうになっております。また、六、その他の(2)とし
て、「児童相談所は警察と定期的に連絡会議を行う等日頃から、情報の共有や
意見交換の機会を持ち常に十分な連携を図る。」というような指針がございま
す。
 現行法上もこれに従って運用がなされていると思いますが、私ども委員が聞
くところによりますと、厚生労働省といたしましては、今回の法改正の趣旨を
十分にしんしゃくされ、その適切な運用を図っていくこととしており、関係省
庁とも協議の上、児童相談所の職員などの実務的ガイドラインであるただいま
御紹介いたしました児童相談所運営指針や子ども虐待対応の手引きを今般の法
改正に合わせて改定し、具体的な取組を明確にしていく考えというふうに聞い
ております。

○遠山清彦君 今の御答弁の中で、私も非常に重要だと思いますのは、やはり
この児童相談所のスタッフと地元の警察との日ごろからの日常的な連携、ある
いは協議、意見交換といったものがしっかり行われないと、やはり事件あるい
は事案が惹起した際に迅速な対応がなかなかできにくいのかなというふうに思
っておりますので、是非この点については坂口大臣にもしっかりと対応方をお
願いをしたいと思っております。
 続きまして、三番目の質問でありますけれども、今回の改正で、裁判所の令
状なしの警察官の立入調査が安易に行われるのではないかというふうに、逆に
、警察官の援助は、警察官に対して援助を求めることは大事であるけれども、
令状なしの警察官による立入りが安易に行われるようになりはしないかという
懸念の声があることも事実でございます。その点について提案者から所見を伺
いたいと思います。

○衆議院議員(小泉龍司君) 先生御指摘になられましたとおり、警察官が一
度入りますとやはり親子の間に大変深い亀裂が入ります。元に戻すのが容易で
はない、そういう心配も確かに深くあるわけでございます。しかしまた、適切
に保護したい。ここの兼ね合いをどうするか。
 我々も立法過程で大変議論いたしましたけれども、まず、今回の結論としま
しては、十条にございますように、現行の警察官職務執行法の適切な運用を期
していこう、こういうことでございます。これは、あくまでこの法律の枠内の
考え方は、警察官というのは側面支援でございます。主体として入るのは児童
相談所の職員等専門家でございます。それを側面から支援していこう、こうい
う考え方でございます。現実に十五年中に、昨年、九十二件の警察官の援助要
請がございまして、そのうち五件が立入りを拒否をされました。しかし、説得
して説得して、合いかぎを持ってくる、おじいちゃんを連れてくる、様々な工
夫で、そのうちの三件はドアが開いたということがございます。二件だけはチ
ェーンカットいたしました。
 こういう形で、現状においては警察立入り権の濫用は起こっていないと思い
ますけれども、今後そういう点についても十分法の適正な執行を期していきた
いと、このように思っております。

○遠山清彦君 続きまして、最後に、提案者に対する質問としては最後ですけ
れども、虐待を受けた子供に対する支援措置が今回の改正で新たに盛り込まれ
たということになっておりますけれども、具体的にどのような措置が盛り込ま
れたのか、またその重要性についてお伺いをしたいと思います。

○衆議院議員(石毛えい子君) 委員御指摘のように、虐待を受けた子供に対
する支援が盛り込まれたという点は、今回の改正点の最も大きな注目すべきポ
イントの一つであるというふうに発議者として申し上げたいと思います。「支
援」という文言自体は、法の目的を規定いたしました一条を始めといたしまし
て、四条一項、三項、あるいは五条二項というように、随所に「支援」の文言
を盛り込んでおりますが、具体的にその施策を規定しておりますのは第十三条
の二でございます。ここでは、まず、国及び地方公共団体は、虐待を受けたた
めに学校での学習が遅れてしまった児童について、年齢やあるいは能力に応じ
て十分な教育が受けられるようにするために、教育の内容、方法の改善、ある
いは充実を図る等の施策を講じなければならないというようにしております。
 もう一つの点でございますが、国及び地方公共団体は、児童虐待を受けた児
童が十八歳になった後も含めまして、自立を支援するために、居住の場所の確
保、進学あるいは就業の支援その他の自立の支援のための施策を講じなければ
ならないとしております。このことによりまして、虐待を受けた後に保護者と
の関係が絶たれてしまったような場合の際にも、施設を退所する場合において
、アパートを借りる際や就職の際の保証人の問題、あるいは高等教育を受ける
ための学資の問題、就職をする際にアパートを借りることができないというよ
うなことで、これまで住み込み形式の職業の選択に偏りがちであった、そうし
たことを是正していく、解決していくというようなことが具体的な施策として
期待をされているところでございます。
 発議者として繰り返させていただきますが、今回は、第一条の目的の規定に
おきまして、虐待が児童の人権の著しい侵害であることを明確に規定をいたし
まして、予防、早期発見、保護という一連の施策、その施策に加えまして、さ
らにただいま申し上げました自立のための支援を具体的な施策として規定した
ところに、これ繰り返しでございますけれども、この改正法案の大きな意義が
あるというふうに考え、是非とも、今後この意義が十全に発揮されるようにと
期待をしているところでございます。
 以上です。

○遠山清彦君 御丁寧な答弁ありがとうございます。本当にその方向でしっか
りと法施行時には運用が行われることを私も同様に強く期待をしたいと思いま
す。
 最後になりますけれども、厚生労働省にお伺いをいたしますけれども、やは
りこの児童虐待防止の改正案が通りまして、そして今朝のこの委員会で同僚の
委員からもございましたけれども、いろんな意味で予算措置を拡充をしていか
なければいけないんではないかというふうに思っておりますけれども、この予
算の拡充について最後に厚労省からお伺いをしたいと思います。

○国務大臣(坂口力君) 今回の予算におきまして、対前年度でございますけ
れども、三・五倍の予算付いたわけでございます。したがいまして、これらを
使ってより効率的にこの虐待防止のために使用しなければいけないというふう
に思っております。
 一つは、家庭だけでは養育が困難な世帯に対しまして、保健師でありますと
かあるいは子育てOBといったような人たちに訪問をしていただいてお話合い
をするケースを増やしていく。皆さんに、やはり自分たちだけではなくて、い
ろいろなことが聞いてもらえる人がいるということが最も大事だというふうに
思いますので、そうしたことができるようにしていきたい。
 それから、施設をもう少し小規模化をいたしまして、できやすくしていきた
いといったこともございますし、家庭支援相談員、名前をどうするかは別にい
たしまして、そうした専門の御相談に乗るような人たちも増やしていくといっ
たようなことを行う。里親制度もございますし、なかなか、里親制度もあるん
ですけれども、まだ十分に理解をされているとは言えない状況にございますか
ら、皆さん方にやはりこの里親制度というものをよく理解をしていただいて、
そして多くの人が里親になっていただけるような体制というのも作り上げてい
かなければならないというふうに思っております。自立援助ホームといったよ
うなところの設置箇所数の増加といったことも大事だというふうに思っており
ます。

○遠山清彦君 以上で終わります。ありがとうございました。
※参議院会議録情報より転載
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
遠山清彦(とおやま きよひこ)    

参議院議員、平和学博士(Ph.D in Peace Studies, University of Bradford,    
UK,1998)    

参議院:厚生労働委員会・沖縄北方特別委員会理事、決算委員会委員    
公明党:参議院国会対策副委員長、青年局長、宣伝局長、国際局次長、
    遊説局次長、東京都本部副代表、沖縄県本部・山梨県本部顧問    
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
発行部数:  3719部(2004年4月15日現在)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――   
バックナンバー: http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000060924 
――――――――――――――――――――――――――――――――――――   
登録・解除: http://www.mag2.com/m/0000060924.htm 
――――――――――――――――――――――――――――――――――――   
ホームページ:  http://toyamakiyohiko.com 
――――――――――――――――――――――――――――――――――――   
メール: kiyohiko_tooyama1@sangiin.go.jp   
――――――――――――――――――――――――――――――――――――

このメルマガは現在休刊中です

ついでに読みたい

このメルマガは
現在休刊中です

他のメルマガを読む