T-mode 遠山清彦の国会奮戦記

[T-mode]No.192 遠山清彦の国会論戦:イラク特委員会・総括質疑

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■■■ T−mode  〜参議院議員・遠山清彦のメールマガジン〜 ■■■     
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                     【No. 192】 2004年(平成16年)2月19日発行

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      【タイトル】 遠山清彦の国会論戦:イラク特委員会・総括質疑
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みなさん、こんにちは。

前回に続いて2月9日に行われたイラク特別委員会、総括質疑での私の
論戦記録です。主に小泉総理に質疑しました。

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 2004年2月9日  イラク人道復興支援に関する特別委員会(総括質疑)
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○遠山清彦君 公明党の遠山清彦でございます。
 今日、参議院でのイラク派遣承認に関する特別委員会、最後の総括
質問でございまして、私も幾つか、政府・与党の立場ではありますけ
れども質問をさせていただきたいと思います。
 総理、先ほどの質問で二大政党制の話出ましたけれども、イギリス
は今、三番目の自由民主党が支持率二五%で三党制に近い状態で頑張
っておりまして、我が公明党も二大政党の中で沈まないように頑張り
たいと思っておりますので、その辺の御理解よろしくお願いいたしま
す。
   〔委員長退席、理事常田享詳君着席〕
 イラクの問題ですが、総理御存じのとおり、私は昨年の十二月二十
日に我が党の神崎代表とともにイラクのサマーワを訪問させていただ
きました。この視察の後に私たちが現地情勢について出した結論は、
治安は比較的安定をしていると。三つ、当時は私たちは理由を見たわ
けでありますけれども、その一つは、サマワに居住をしている市民の
大半がシーア派の教徒で、サダム・フセインの時代に大変に弾圧を受
けたと。
そのためサダム・フセイン政権の崩壊を大変歓迎をしており、その裏
返しでCPAとか、あるいは米軍、英軍、また現地に既に入っている
オランダ軍に対して反感が低いということでございます。
 それから二番目の理由としては、イラクのほかの地域と同様サマー
ワでも、一般家庭にも武器が非常に流通をしているという状況です。
であるにもかかわらず、民衆が武装蜂起してオランダ軍に抵抗したと
いうことはイラク戦争が終わってから今日まで一度も起こっていない、
オランダ軍に対するテロ攻撃、大規模なもの、中規模なものは一切な
いということがあったわけでございます。雇用を求めるデモはサマワ
でも起こっているというふうに私たちは認識をいたしました。
 三番目の理由は、やはりこれはもう国会でも何度も議論されていま
すが、日本、日本に対する、また日本の自衛隊に対する期待が強い、
そしてまた、自衛隊が向こうに行ってもできることがたくさんあると
いうことを確認をさせていただいたわけでございます。
 これが昨年の十二月二十日時点での私たちの視察後の感想、分析で
あったわけでありますが、それから二か月弱たって、いよいよ陸上自
衛隊の本隊の先発隊も現地に入っているわけでありますが、この二か
月たって治安状況に変化があったのかどうか、防衛庁長官に伺いたい
と思います。

○国務大臣(石破茂君) 神崎代表、また議員が現地に行かれて、い
ろいろな御報告をいただきました。基本的に変わっておりません。
 ただ、治安状況は流動的でございますので、それを踏まえた上で、
現在本隊が行っておるわけでございますけれども、今後も注視をして
いかねばならぬと思っております。

○遠山清彦君 ありがとうございます。
 総理、また外務大臣、防衛庁長官にお伺いしたいと思いますが、私
は、昨年、個人的には二回、イラクに行かせていただきました。一回
目は太田幹事長代行と一緒に北部を見てきたわけでありますし、二回
目は南部のサマワを見てきたわけでありますが、公明党は、結党以来、
現場第一主義というのをモットーにして、国会議員また地方議員も現
地に、現場に入っていって、そこで見たものを基に政策判断をしてい
こうということでやってきているわけですが、これは私、与野党の党
派を超えて議員たちの普遍的実感として、やはり現場を見ることは大
事だと。
 俗に、百聞は一見にしかずという言葉もあるわけでありまして、そ
ういう意味も含めて、私は、今日参議院で、国会で正式に派遣承認を
された後に続々と自衛隊の、陸上自衛隊の本隊も続くわけであります
けれども、政府、特に総理、また外務大臣、そして防衛庁長官のお三
名におかれましては、適当な時期を選んで現地へ行くということを当
然考えておられるというふうに思いますけれども、お三方それぞれの
御決意を伺いたいと思う。
 それに関連して、実は私、今日びっくりしたのは、イギリスのチャ
ールズ皇太子も昨日、電撃的にイラクを、バスラを訪問して、イギリ
ス軍の現地で活動している兵士を激励をしたと。もうイギリスはブレ
ア首相も行っておりますけれども、皇室の皇太子までがイラクの現地
に行っているということもありますので、そのことも踏まえて、御決
意を伺いたいと思います。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 厳しい環境の中にも自衛隊の諸君
が使命感を持って活動されている、こういう状況、そして国際社会が
イラクの復興を心から願っていると。その中で、日本が国際社会の一
員として責任を果たしているその姿を、私は状況が許せば私の目で視
察したいと思っております。
 時期については、やはりいろいろ判断もありますので今言えません
が、いつか私もこの目で、イラクの復興の姿と、そして多くの自衛隊
員、並びにいずれ環境が許せば民間人も出ていってくれると思います、
そういう状況を自分の目で確かめてみたいと思っております。

○国務大臣(川口順子君) 今、イラクにおいては、その自衛隊の方
々も、そして外務省の職員も、バグダッドとサマワで厳しい環境の中
で人道復興支援ということで懸命になって仕事をしているわけです。
 私は前から、機会があれば是非訪れて訪問をし、激励をし、また委
員がおっしゃるように、やっぱり現場を直接に見るということは非常
に重要ですので、それを行いたいというふうに考えています。将来、
しかるべきタイミングが到来をしましたときにそういうことをやりた
いというふうに思います。

○国務大臣(石破茂君) 行ける状況になれば一刻も早く参りたいと
思っております。
 それやはり、自衛隊の本隊が参りまして、日本の自衛隊で日本の防
衛庁長官を警備できるということは、やはり軍隊として絶対に必要な
ことだというふうに私聞いてまいりました。あわせまして、そういう
ことになるとしますれば、現場の英軍や蘭軍に負担を掛けることはな
いということであります。
 委員始め多くの方々が貴重な現場の視察をいただきました。それを
きちんと生かしながら、私も機会を見てなるべく早く参りたいと思っ
ております。

○遠山清彦君 ありがとうございます。
 現地に行って、特に総理が行かれますとマスコミだけでも百人ぐら
い付いていって、かえって迷惑を掛けるということもあり得ますので、
いろんな配慮をされながら、好機を逃さずに実行していただきたいと
いうふうに思います。
   〔理事常田享詳君退席、委員長着席〕
 次に、総括質問でありますので、若干国会でも、またテレビ等でも
出ているこのイラクに対する自衛隊派遣についての批判についてちょ
っと考えてみたいんですが、一つは、今回の自衛隊派遣について、米
国の言いなりで決めたという意見があるようであります。私は、個人
的にはこれはかなり国民をミスリードする意見であるというふうに思
ってあります。
 なぜかといいますと、まず、そもそもこの自衛隊が派遣されるその
根拠の法律になっているイラク人道復興支援特措法の第一条に明記さ
れているとおり、この法律を政府が昨年通常国会に提出したのは国連
決議一四八三を受けてであるということであります。また、そういう
意味においては、日本の対応措置の出発点というのは、米国というよ
りも法手続上は国連であるということは私まず明確であるというふう
に思います。
 また、一部でアメリカ政府高官がブーツ・オン・ザ・グラウンドと
いう言葉を言ったとか言わないとかという話がありますが、これは客
観的な証拠が一つもない情報でありまして、憶測でありまして、これ
で一方的にそう決め付けることはできないというふうに私は思ってお
ります。
 また、一部では、総理とブッシュ大統領あるいはラムズフェルド国
防長官、会談している中で、日本に対して、いついつまでにイラクの
どこそこに自衛隊どれぐらいの規模で送ってくれと、あるいは送れと
いうようなことを言われたんではないかというような話もあるわけで
あります。私は、個人的にアメリカ政府の関係者と話した限りでは、
そんなことは一切言っていないと、それは、日本がどういう支援をイ
ラクに対してするかということは日本国民が決めることであり、また
その代表者である国会議員が決めることであると、こういう立場しか
聞いていないわけであります。
 そこで、総理にお伺いしますが、総理は、米国の言いなりで自衛隊
派遣をお決めになったのかどうか、また、アメリカの政府の首脳との
話の中で具体的にこういうことをしろ、あるいはしてくれという指示
をアメリカ側から受けたことあるのか、御本人でいらっしゃいますの
で、御意見を、お話伺いたいと思います。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 意見の違いがあると同じものを見
ても違う言い方をするんですよ。イラクに自衛隊派遣をすることに反
対という人が見ると、アメリカの言いなりと言うんですね。自衛隊を
見ても、片っ方の方は、これは自衛隊は憲法違反じゃない。自衛隊の
存在が憲法違反だと言う人もいます。見方違ってくるでしょう。
 日本として、日本の国益というのは何かということは日本自身が考
えることであります。それは、世界の情勢を見なきゃいけない、国際
社会の状況も見なきゃならない。その中で日本がどういう責任を果た
していくかということで考えているんであって、今まで私は、米国の
言いなりとか、あるいはブッシュ大統領の会談でブッシュ大統領が自
衛隊出してくれなんということは一度も言っていないし、私も、どの
ような支援をするかというのは日本で決めると、日本が決めることだ
ということを言っているのに、そうでない、マスコミ批判では全然言
っていないことをあたかも言ったことのような報道をしています。こ
れは民主主義の社会だから仕方ないんです。幾ら否定しても、政府を
批判されるのはこれはやむを得ない。
 日本が主体的に考えて今回のイラク復興支援をしているわけであり
まして、そういう中で、憲法に合致する、憲法の範囲内で何ができる
かということで、憲法にのっとって自衛隊を派遣している。ところが、
意見の違いがあれば全部逆に取るでしょう、これは憲法違反だと。イ
ラク復興支援も、これはアメリカの言いなりだと。アメリカ、協力し
なきゃならない、国際社会と協力しなきゃならないというのは日本の
一番大事な方針なんです。ところが、見方の違う人は、協力というと
追随、言いなり、国際協調というと憲法違反、もう見方が違うのはこ
れ仕方ないんです。
 そういう中で、日本は国際社会の中で責任を果たしていこうという
ことで、今回も日本独自の判断で決定したわけであります。これはや
っぱり見方の違いがあればいろいろな批判が出てくるというのは民主
主義の時代でやむを得ないことだなと。しかし、そういう中でも、政
府の考え方はできるだけ多くの国民の理解と協力を得られるように努
力していかなきゃならないなと思っております。

○遠山清彦君 総理、今独自に主体的に決断をされたということを聞
いて安心をいたしました。
 日米同盟は、日米同盟は大切でありますけれども、今回の派遣の決
定のように、自衛隊員、日本人の命にかかわる決断については、これ
はやはり日本の政治家が主体的に決断をしなければ、私は与党の一員
でありますが、そうでない場合は断固反対をせざるを得ないというふ
うに思っておりましたので、安心をいたしました。
 それに関連をして、総理にもう一回お聞きしたいのは、今日の朝の
参考人質疑でも私、参考人に聞いたんですが、日本のマスコミとかあ
るいは野党の一部の方々の議論の中には、日米同盟と国連、国連ある
いは国連中心主義というのをあたかも相反する路線、コンセプトであ
るかのように話をして、その上で、総理は国連取るんですか、日米同
盟取るんですかと、そういう問い掛けをする。私は、個人的にはそう
いう問い掛けをすること自体が国際社会で笑い物になるような議論だ
と思っています。なぜかといえば、アメリカも国連の重要な一加盟国
であるわけで、国連の外にアメリカがいるわけじゃないわけですね。
それが一つ。
 それからもう一つは、日米関係というのは日本が有する二国間関係
の次元の中で最も大事な二国関係ということで大事にしているんであ
って、それと、いわゆる全世界のほとんどの国が加盟をしていろんな
議論をする場である国連と日本がどういうふうに付き合っていくかと
いうことは、私は次元が本質的に異なる話だというふうに思っている
んです。ですから、それを並立で並べて、どっち取るんですかという
話、設問を設定すること自体が国際社会ではなかなかないことではな
いかなというふうに思っています。
 さらに、もっと言えば、日本の報道を見ておりますと、常にこのイ
ラクの問題をめぐってはアメリカと国連が対立をしているというふう
に印象付けられることが多いんです。
 ところが、一番最近でいいますと、二月三日には国連のアナン事務
総長がホワイトハウスにブッシュ大統領を訪ねて直接対談しているん
ですね。テーマはイラク問題。そして、アナン事務総長は、これから
国連が、イラク人の政府に主権が移譲されることに関してより積極的
に国連の関与をしようということで調査団の派遣を決めておりまして、
要は、アナン事務総長とブッシュ大統領が直接ホワイトハウスで話し
合って、このイラク問題、それで協調できるところは協調しようと、
こういうことも二月三日に、数日前に起こっているわけですね。
 そこで、総理にお聞きしたいんですが、総理がよく日米同盟の話を
するところばっかりがテレビの画面に出るものですから、総理の見解
として、この日米同盟を大事にするということが必ずしも国際協調路
線あるいは国連を大事にするということと相反することに、あるいは
お互いに排除することにならないと私思いますが、いかがでしょうか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 日米同盟にしても国際協調にして
も、日本を第一に考えているからやっているんであって、国連中心主
義かと言いますけれども、どの国も自国中心主義だと私は思っていま
す。日本も自国中心なんですよ。どの国も、アメリカもアメリカ中心
ですよ。そういう場が国連です。日本の国益を第一に考えるから日本
は日本の安全と平和を確保するためにアメリカと同盟関係を結んでい
るんです。
 今回、国際社会と日本は協力していないと日本の発展と繁栄はあり
得ないと考えているから、国際社会が今イラクの復興支援、協力して
くれと国連がすべての加盟国に要請している。だから、日本もできる
だけのことをする。日本の利益、そして日米関係の信頼性、国際協調
を図っていく利益、全部合致するのが一番望ましいんです。私はこれ
を、日本の利益を中心にするために日米同盟と国際協調が重要だから、
この両立を図っていくために考えていかなきゃならない、努力してい
かなきゃならない、言葉だけじゃない、行動で示す必要があると。現
に今、国連でも、イラク復興支援のためにアメリカは撤退せよなんと
いう声は出ていませんよ。国連の関与を強くしようということについ
ては多くの国が同調しています。しかし、国連の関与を強くした中で
アメリカ、イギリス出ていけという声はありません。むしろ、アメリ
カの参加がないと中東に安定した状況には生み出せない、米英の協力
を求めた上で国連がいかに関与していくかというのが、これから極め
て大事な局面になってくると私は思っております。

○遠山清彦君 総理が今、自国中心主義だというふうにおっしゃった
真意は、いわゆる各国国益をまず考えて行動しているということだと
いうふうに思うんですが、ただ、自国中心主義というのがそれぞれの
国の国家エゴになってしまったら、私は、これまた国際社会は崩壊し
てしまうと。私自身は、今回のイラク派遣ということを大局的に考え
れば、やはり日本の平和と安定の前提として世界の平和と安定がある
と。その世界の平和と安定にとってイラクの再建は重要であると。だ
から、そこに日本が貢献することは世界平和に貢献することであり、
日本の国益にかなうことだと。これは非常に大ざっぱな議論でありま
すが、しかしそういうことがしっかりと国民に理解していただくこと
が私は重要だというふうに思っております。
 次の質問ですが、今回の自衛隊派遣について憲法違反だという批判
もあるわけでございます。一番記憶に新しいところでは、民主党の菅
代表が衆院の本会議の代表質問で、総理のことを念頭に、引用します
と、「明らかに憲法に違反する行動を命令している。」と主張をされ
ております。また、そのちょっと後に、「自衛隊がテロ攻撃を受けた
場合に反撃をするのは武力行使にならないんですか。」と聞いており
ます。
 この委員会にいる議員全員知っているとおり、自衛隊による海外で
の武力行使は憲法で禁じられているわけであります。しかし、イラク
特措法に明記されているとおり、自己又は自己とともに現場にいる者
あるいは自己の管理下に入った者の生命や身体を防衛をするために武
器の使用をすることは禁じられていないということになっているわけ
です。
 私、この菅代表の発言は、そもそも民主党の立場を考えると、非常
に矛盾した発言だというふうに思っております。まあ私が言うまでも
なく、党内からも異論があったみたいでありますが、それ、なぜかと
いいますと、民主党さんは国連のPKOに自衛隊が参加することを問
題だとは言っていないんですね。ところが、国連のPKOに参加して
いる自衛隊も、テロ攻撃を受けたら応戦するんですね。ですから、今
回のイラクに派遣される自衛隊がテロ攻撃受けたときに、応戦したら
武力行使だから憲法違反だと言ったら、国連のPKOに参加してテロ
攻撃を、これ、理論上、理論上あり得るんですから、受けて応戦した
ら、それも武力行使で憲法違反となってしまう。片方の方は憲法違反
じゃなくて、片方は憲法違反であると、同じことを言っているんです。
これはすごく矛盾していると思うんですが。
 そういう意味で、私は野党第一党の党首としては見識を疑わざるを
得ないと思いますけれども、総理、コメント下さい。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) まあ菅代表は、自衛隊、存在その
ものは憲法違反だとは思っていないでしょうが、今回のイラク派遣に
ついては憲法違反だと言っておられますが、最近、何か民主党の党内
で、この憲法違反発言、余り気にするなと菅さん言っているようであ
りますが、その真意はどうなのか分かりませんが、いずれにしても、
政府としては、今回の自衛隊イラク派遣されるのは、武力行使のため
に行くわけじゃありません。戦争に行くものでもありません。復興支
援活動、人道支援活動でありますので、憲法違反ではないという立場
を何回も繰り返して申し上げております。
 また、テロ組織なり外部から自衛隊の隊員諸君が攻撃された場合に
使う武器、これは正当防衛で、自らの自己を守るためであって、これ
は憲法に規定する武力行使とは思っていないし、これを武力行使とは
言えないと、正当防衛だと。でありますから、憲法違反ではないんだ
という解釈を取っております。
 これは、今までのPKOの活動でも、かつて自衛隊を海外に派遣す
ることさえも憲法違反だという議論が長年来たわけです。しかし、そ
れを乗り越えて、積み重ねて、武力行使伴わない自衛隊の海外派遣を
積み重ねてきたわけですから、それはまあ合憲だろうという大方の今
見方になっているわけです。そういう議論の積み重ねがあって、今回
も自衛隊の諸君に、困難な状況だけれども復興支援活動、人道支援活
動に行ってもらう。決して憲法に違反するものではないと私は思って
おります。

○遠山清彦君 分かりました。
 現地に行かれる自衛隊の皆さんからすると、若干国際的な武力紛争
の一環としての戦闘行為である武力行使と、正当防衛と一言で言って
しまえばそういうことのための武器使用と、現場で本当に峻別できる
のかという技術的な問題があることは私も認識しておりますけれども、
決して今回の自衛隊イラク派遣について憲法違反の命令を政府が下し
ているということではないということは、私この委員会で総括質問の
中で確認をさせていただきたいと思うわけでございます。
 続いて、防衛庁長官にお伺いをいたします。
 いろんな報道がありますが、基本計画では、自衛隊が取りあえずイ
ラクに派遣される期限というものは今年の十二月十四日までになって
おりますけれども、その延長ということの可能性について長官は現時
点でどうお考えになっているかということが一つ。それからあわせて、
通常、今までPKOに出ている自衛隊なんかですと、六か月ごとに部
隊交代をしておりますね。今回は私、寡聞にしてそういう交代のお話
を聞いていないものですから、長官の方で、例えば今正にイラクに入
っている部隊が六か月後辺りでいったん交代するのかどうか、お伺い
をしたいと思います。

○国務大臣(石破茂君) まず一点、相手が国又は国に準ずる組織で
あったとしても、正当防衛、緊急避難で武器は使用し得るわけでござ
いまして、その場合に自衛隊員に、自衛官にその迷いは生じないとい
うことは委員御案内のとおりでございます。
 で、今の、いつまでやるのだということでございますが、例えば報
道で、何新聞でしたか、自衛隊先遣隊の佐藤一佐が、今後十年間三段
階に分けて復興支援を行うなぞと言ったという報道がございますが、
そのようなことは全くございません。そのようなことをお話もいたし
ておりません。要は、自衛隊が、自衛隊でなくてもできる、それはN
GOでありあるいはODAであり現地の方であり、そういうことにな
ればそれは引くということでございますが、逆に申し上げれば、それ
は自衛隊がまだいなければならないという状況が続くとすれば、それ
は十二月十四日というものも、それは派遣期間というものが変わるこ
とはあり得るということだと思っています。
 それから、何か月ということを具体的に申し上げることは極めて難
しいのですが、先ほど若林委員の御指摘にもございましたが、非常に
厳しい環境の中で、ああやってテレビではみんな明るく元気にやって
いますが、それはもう内心本当に極度の緊張状況にあると思います。
そしてまた、環境も違うわけでございます。したがいまして、ある程
度の期間で順次交代をさせるということが望ましいと考えておりまし
て、どれくらいの期間をもって交代をさせるかということを今確定的
には申し上げられませんが、現地の事情等々勘案しながら、そういう
ような現地の緊張感というものがきちんと保たれるように、そしてま
た隊員の安全面もよく考慮してまいりたい。そして、帰りを待ってい
る御家族のためにもきちんとそのことは配慮していかねばならぬと考
えておる次第でございます。

○遠山清彦君 行かれている隊員の御本人は当然として、やはり御家
族の皆さんが、そういった派遣が長期化した場合の隊員の皆さんの精
神的あるいは身体的なウエルネスについて非常に心配をされているよ
うですので、是非そこはしっかりとした配慮を取っていただきたいと
思います。
 最後に、総理に御紹介したい文があるんですが、私、今まで二回東
ティモールに行きました。二回目は、たまたま当時の中谷防衛庁長官
と一緒になりまして、自衛隊の皆さんの宿営地も行かせていただきま
したし、また東ティモールのPKFの司令部でほかの国の将校から自
衛隊員の活躍について直接伺う機会もあったわけでございます。
 実は、その際に知り合った関係者から指摘を受けて、実は昨年の十
月十五日の国連安保理の会議で、国連東ティモール支援団という今で
も東ティモールを支援をしている国連の組織があるわけですが、そこ
のシャルマ代表ですね、これはイラクで亡くなったデメロさんの後任
になりますけれども、このシャルマ代表が安保理で東ティモールでの
活動について報告をしているんです、安保理で。
 その中で、自衛隊の施設部隊の貢献に言及をしておるわけですね。
これは事情通の方に聞くと、安保理で国連ミッションのリーダーが特
定の国に言及をするというのは非常に異例であると。なぜなら、ほか
のいろんな国々からも部隊来ているわけですから一か国だけ取り上げ
たらやっぱり不公平。ところが、何と言ったかというと、本当に関係
あるところだけ申し上げますと、私はここで国連機関の軍事部門の工
兵隊が東ティモールの道路網の主要幹線を維持するために行っている
非常に有意義かつ不可欠な職務に関して安保理の注意を喚起したいと、
まず言っているんです。
 それから、いろいろ言うんですが、最後のところで、この分野、つ
まり道路網を東ティモールで整備をするという分野における継続的支
援及び能力の向上が日本の自衛隊工兵部隊、これは施設部隊のことで
すね、部隊が行った優れた所期の成果の拡大のために不可欠であると
いうことで、この自衛隊の施設部隊が東ティモールでしたことを優れ
た所期の成果と。それを拡大しなきゃいけないから、これからも国連
としてしっかりやっていかなきゃいけないということを言っているわ
けです。
 是非、あの東ティモールの、今でも、私が話しているこの今でも活
動している自衛隊の皆さんの中には、みんな日本へ行くとイラクの方
ばっかり注目して自分たちが忘れ去られると、忘れ去られているとい
って不満な方もいるようであります。
 こうやって国連安保理で報告、異例な形で報告されるぐらい頑張っ
ておりますので、政府におかれましては、こういったことも国民にし
っかりと周知徹底をしていただきたいということをお願い申し上げま
す。
 総理、一言御感想をお願いします。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 今も自衛隊の諸君が東ティモール
でPKO活動尽力し、それが東ティモールのみならず国連の場で紹介
され高い評価を受けている。私も東ティモール、じかに行って自衛隊
の諸君、激励してまいりましたから、あの厳しい環境の中で汗だくに
なって活躍している自衛隊の諸君、本当に御苦労も多いけれども、大
したものだなと感銘を受けました。
 こういう地道な実際の行動が日本全体の評価を高めているんだなと
思いまして、こういう経験は今後、国際社会の中でも生かされていか
なきゃならないし、自衛隊の諸君に対しましても、イラクだけでなく、
国際社会の中で活躍する分野に意欲を持って、使命感を持って、また
誇りを持って活動しているのが国際社会の中で評価されているという
ことに対しては自衛隊の諸君も胸を張っていいのではないかと、敬意
を表したいと思います。

○遠山清彦君 以上で終わります。



※参議院会議録情報より転載

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遠山清彦(とおやま きよひこ)    

参議院議員、平和学博士(Ph.D in Peace Studies, University of Bradford,    
UK,1998)    

参議院:厚生労働委員会、沖縄北方特別委員会理事、決算委員会委員    
公明党:参議院国会対策副委員長、青年局長、宣伝局長、国際局次長、
    遊説局次長、東京都本部副代表、沖縄県本部、山梨県本部顧問    

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発行部数: 3634部(2004年2月19日現在)
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バックナンバー: http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000060924 
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登録・解除: http://www.mag2.com/m/0000060924.htm 
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ホームページ:  http://toyamakiyohiko.com 
――――――――――――――――――――――――――――――――――――   
メール: kiyohiko_tooyama1@sangiin.go.jp   
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