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609studio No.626 ◆現代時評 「理念なき東京オリンピック」:井上脩身

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  【609 Studio】メール・マガジン 2013/9/17  No.626
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   フリージャーナリスト片山通夫のメールマガジン。Lapiz編集長・井上
  脩身氏の現代時評、ロシア唯一の韓国語新聞「セ・コリョ」の日本語翻
  訳版、ロシアやサハリンの話題編集長のコラムなど多彩な話題満載!
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◆現代時評 「理念なき東京オリンピック」:井上脩身
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  2020年のオリンピックは東京で開催されることが、7日開かれた
IOC総会で決まった。「震災復興オリンピック」が東京都のうたい文
句だ。だが、福島第1原発から漏れ出した汚染水問題について、オリン
ピック招致委員が「東京は影響がない」と訴え、原発事故による避難民
たちの神経を逆なでした。安倍晋三首相は「(汚染水は)コントロール
されている」と大見えを切ったが、「復興」はオリンピック誘致のため
の方便でしかなかったことが明らかになった。何ら理念のない二度めの
東京五輪である。

 9月初め、新聞に小さな記事が載った。東京招致委員会の竹田恒和理
事長が、開催都市決定の投票権を持つ国際オリンピック委員会(IOC
)委員に対し、福島第1原発からの汚染水漏れの不安を打ち消すため「
東京は全く影響を受けていない」と訴える手紙を送った(9月3日付毎
日新聞)。さらに、猪瀬直樹東京都知事も汚染水問題についての海外報
道について「誇大に伝えられている」とし、「風評的なものを取り除く
」と語った(9月6日付同紙)。

 メルトダウンを起こして以来2年半が経った時点で問題となった汚染
水漏れ。福島第1原発は全く収束に至っていないことを如実に示してお
り、15万人もの避難民が自分の家に戻れる見通しがないまま、今なお家
族ばらばらの暮らしを余儀なくされている。

 竹田氏や猪瀬氏の発言には、こうした福島の住民への思いやりのかけ
らもない。そもそも、「復興」のためのオリンピックならば、仙台市を
中心に東北3県で開催されるべきであろう。避難所で暮らすお年寄りた
ちが「五輪をこの目で見るまでは」と生きる目標になるかもしれない。
東京から見れば、福島は「原発事故の影響のない」遠い所だとすれば、
福島の避難住民にとっては、東京はもっと遠いのである。東京五輪では
生きる力がわいてくるだろうか。

 とはいえ、東京開催に決まった。どのようなオリンピックであるべき
なのだろうか。
 1964年の東京大会はアジア初のオリンピックだった。当時、アジ
ア諸国はどこも貧しかった。その中にあって、日本は東京五輪を機に、
経済成長が一気に進み、やがて十数年後には「ジャパン・アズ・ナンバ
ー1」とまで言われるほどの、アジアで突出した経済大国となる。

 その日本に引っ張られる形で韓国の経済が伸び、今や、中国は世界第
2の経済大国になった。1988年にはソウルで、2008年には北京でオ
リンピックが開かれ、アジアにおける日本の優位性はなくなった。

 2020年には、ベトナムやタイなど東南アジア諸国の経済は一層発
展しているだろう。それだけに、中国や韓国が絡んで領土や経済問題で
の各国間の摩擦が起き、アジアの平和が危うくなる恐れがある。平和憲
法を抱く国として、オリンピックを機に日本は官民あげてアジア諸国と
の平和交流を構築できるかが問われる。

 憲法を変えて集団的自衛権の行使ができるようにするとともに、自衛
隊を国防軍に昇格させようとしている安倍晋三首相。東京開催が決まっ
てやたらはしゃいでいるのは、何とも皮肉である。オリンピックが「平
和の祭典」であることを忘れて軍事増強路線を歩めば、日中戦争で中止
になった1940年の幻の東京五輪の二の舞いになりかねない。
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◆セ・コリョ新聞日本語翻訳版
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 2013年8月23日号

サハリン国際映画祭開幕

 23~30日までユジノサハリンスク市で国際映画祭が開催される。
ロシアのほか、スリランカ、韓国、日本、フランス、ドイツ、カザフス
タン、米国、イスラエル、ポーランド、中国、タイ、英国など20カ国
以上の国の短長編映画、ドキュメンタリー映画、アニメーションなどが
紹介される。特に韓国の映画が多い。上映はチェーホフセンター、コム
ソモレツ映画館と州政府庁舎前の仮設野外映画館で行われる。

青少年フォーラム

 20日から10日間「レスノエ・オゼロ」休養所で「極東地域青少年
教育フォーラム」が開催される。1千人の若者が参加し、ビジネス、言
論、科学、芸術など多様な分野におけるプロジェクトを紹介する。韓国
の大田市からも参加者がいるとのこと。

州教育部と韓国大学との協約

 20日、サハリン州教育部と韓国釜山の東西大学、サハリン韓国教育
院の間で人材養成プログラム協約が締結された。協約により毎年8人の
若者が東西大学へ奨学生として入学できる。調印式のために19日來島
した張・ゼクウク総長は「我が大学で留学した学生達がサハリンへ戻り
各分野で専門家として活躍してほしい」と協約調印の目的を述べた。

福島県の子供達がサハリンで休養

 昨年に続き今年も州政府の招待で福島県から6人の子供がサハリンで
休養する。8月15日、引率者と共にコルサコフ港に着いた彼等は休養
所「チャイカ」で1週間、健康回復、現地学生等と交流など多様なプロ
グラムに参加する。

暴雨で1人死亡

 17日の深夜、ユジノサハリンスク市とホルムスク間の道路で車が暴
雨のために連絡して、運転していた28歳の男性が死亡した。当局は暴
雨注意報を出し、外出を避けるように呼びかけたが、16~18日まで
、ユジノサハリンスク市だけでも7件の交通事故がおき、1人死亡10
人が怪我を負った。

インド総領事来島

 20日、ウラジオストク駐在のインド総領事がサハリンを訪ね、副知
事とあった。「サハリンー1」へ参加しているインドは28億ドルをサ
ハリンへ投資している。今後は観光や文化、スポーツ、学生交流など多
様な分野での参加を願っている。その一環として「インドの日」を設け
たいと提案している。

ア・パルフトジノフ前知事追悼会

 20日、10年前へリー墜落で亡くなった前パルフトジノフ知事と同
僚20人の追悼会があった。12時、記念日のある教会で追悼会を行っ
た後、4時にはチェーホフ博物館で金・アレクサンドラ氏が書いた「パ
ルフトジノフ知事の回想記」の紹介式と故人との思い出を語りあう集ま
りがあった。

アムール州を助けよう

 洪水で大きな被害を受けたアムール州を支援するため、生活用品を送
る他、被害のため、勉強のできない101人の学生をサハリンへ呼び、
学校へ通わせると州政府が決めた。


光復節記念行事―暴雨のため室内で

 サハリン韓人社会の最も大きな行事の一つが光復節記念運動会。19
89年から毎年続けてきた同行事が今年は暴雨のため、初めて室内で行
われた。11時、韓人文化センターで集った約400人は4時まで楽し
く歌い、踊りしながら過ごした。又、各地域でも同様の記念行事が開か
れた。

2013年8月30日号

癌発病原因についての研究を指示

 さる26日、サハリン州知事は「サハリン住民の癌発病の原因と改善
策についての研究」を専門からに指示した。又、大気状況関連調査機関
への支援予算を増やすほか、各地方は地域の環境保護についての対策を
講じるように要求した。

初の祖国への遺骨奉還

 さる29日、サハリンから遺骨が韓国へ奉還された。2011年、数
十年ぶりにお父さんのお墓を見つけたリュ・ヨンサン氏(69歳)が強
制動員被害調査委員会の協力の下で戦後68年になって初めて遺骨奉還
が実現できた。遺骨は望郷の丘へ安置されるとのこと。

脳出血の予防・治療についての教育

 今月26日、ユジノサハリンスク市で「第1回脳出血患者の治療とリ
ハビリ講座」が開かれた。大陸から20人の専門家が来て100人を対
象に2日間にわたって講義と実習を行った。ロシアでは脳出血による死
亡率が第1位を占めている。

若者70人が教壇に立つ

 今年、学校や幼稚園などの教育機関に新卒者70人が就職したことが
わかった。英語、ロシア語、地理の教師と幼稚園の教師が殆どだ。若者
が教壇に立つことで関係者は大喜び。

愛郷愛国心を育てるため

 21日、ホルムスクにある医療福祉センター「チャイカ」で「我が故
郷―サハリン」というフェスティバルが開催された。州政府が主催した
本行事は青少年の愛郷と愛国心を向上させるため。参加者等は詩や歌、
写真、絵、工芸品、踊りなど多様な方法で故郷への思いを表した。

ロ・韓合作映画制作

 今月末に開催されたサハリン国際映画祭では韓人の多く住んでいると
の地域特徴から韓国の映画が多く紹介された。又、ロ・韓合作映画製作
プロジェクトが発表され関心を集めた。ロシアのパベル・ツフライ監督
と李・ジュイクPDが制作する作品は金・アナトリの短編小説「復讐」。
日本植民地時代に朝鮮半島からサハリンへ渡った韓人の愛と友情、平和
を画いた作品で東西洋が共感できる話だという。制作は来年秋からサハ
リンで始めるとのことで総制作費は800万ドルほど。3分の2はロシ
ア側が負担する予定だという。

2013年9月6日号

終戦68周年記念

 さる2日、ユジノサハリンスク市で南部サハリン・クリル列島解放と
終戦68周年を祝う列兵式があった。そして、平和を象徴する鳩を空高
く飛ばしてから祝砲と共に軍人や市民らの献花がはじまった。

市成立131周年記念

 9月14日、ユジノサハリンスク市成立131周年を記念する多様な
慶祝行事が行われる。市内の広場、公園、教育文化施設などが市民のた
めにそれぞれ多様な記念行事を準備している。

9月8日―地方選挙の日

 9月8日、州内14の地方自治体で地方議員と市長の選挙が行われる。

国際鳥類学会

 今月3~11日までサハリンで「国際鳥類学会」が開催される。ロシ
ア科学アカデミーと極東海底地質学研究所の共同主催。サハリンで行わ
れる理由は、チュコトカとカムチャッカから東南アジアへ渡る鳥たちが
最近サハリンを通過するようになったため、サハリン地域が注目を浴び
ているためだ。

青年政府が組織される

 サハリン州政府は今年の青少年フォーラムで才能を認められた若者2
0人を選抜して諮問機関として「青少年政府」という組織を作って9月
から活動を開始させる方針だ。将来の優秀な政治家養成という目的も兼
ねたもので現在最終審査を行っている。

住民らの習慣調査

 州統計局は9月5~20日まで「健康に影響する習慣についての調査
」を行う。全ロシアで1万5千世帯を対象にして行う予定で、サハリン
州では180世帯が調査対象となる。調査結果は2025年までの連邦
政府の人口政策と健康関連特別プロジェクトの設計の参考資料として活
用される予定。
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 ◆「ロシアの声」が伝える「ロシアからみた日本・世界」>>>
           引用元 http://japanese.ruvr.ru
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  今週は休載します。
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  ◆[編集長から]              片山通夫
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 台風18号が最悪のコースをたどりつつある。この稿を書いている時
点では、関東を北上、今夜(16日)には東北に豪雨をもたらすという
予測だ。ネット上では、様々な「心配」がなされている。
 特に福島第一原発の汚染水問題・・・。台風の影響を受けなければい
いのだがと。
 そんな中、とんでもないニュースが共同通信から流れている。
 
増殖炉もんじゅデータ送信停止 台風で復旧めど立たず

 原子力規制庁は16日、福井県敦賀市にある日本原子力研究開発機構
(原子力機構)の高速増殖炉もんじゅから、原発の状態を把握する国の
「緊急時対策支援システム(ERSS)」へのデータ送信が同日未明に
停止したと発表した。台風18号の影響かどうかを含め原因は不明。
 もんじゅに続くトンネルが土砂崩れや倒木で通行不能になり、補修担
当者が構内に入れず、復旧のめどは立っていない。
 http://www.47news.jp/CN/201309/CN2013091601001654.html

 なにこれっていうニュース。津波でも大地震でもない、風速30m程度
の台風、それも直撃ではない台風・・・。とても安心しておられる状況
でない気がするが・・・。

 いずれにしても要注意だ。台風、竜巻、落雷、豪雨・・・。
 それに、情報の隠蔽と汚染水・・・。
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  発行     2013年9月17日   No.626
  編集・発行  609studio Michio Katayama
  発行     毎週火曜日  購読料無料
  配信 まぐまぐ配信システム ID:0000052236
  MailuX配信システム ID:MM3E1B97842E020
  contact us http://www.609studio.com/html/mailform.html
  website  http://www.lapiz.bz
  投稿   http://www3.ezbbs.net/06/609studio/
  購読 解除 http://archive.mag2.com/0000052236/index.html
 
           ◇禁・無断転載◇
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発行周期:  週刊 最新号:  2019/03/19 部数:  210部

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