歌助だより(中日のご祝儀)

--歌助だより(中日のご祝儀)第124号2011/6/30--

カテゴリー: 2011年06月30日
===========================================================
歌助だより(中日のご祝儀)[エッセー集]第124号2011年6月30日
utasuke.com
===========================================================
新潟日報に昨年1月から今年3月まで15回の連載された「落語家はつらいよ」の
原稿です。掲載された文章とは文字数の制限や表現の仕方で多少違ってるとこも
あります。

落語家はつらいよ その三、英会話と英語のテープ

 都会は生き馬の目を抜く所っていいますが、東京って所は全くその通りです。ぼん
やりしていると気がつかないうちに勧誘され、抜き差しならないはめになります。世
間知らずの田舎者は何回引っかかったか分かりません。
 1年浪人して東京理科大に入学しました。同級生はセンスがあふれ、頭が良さそう。
なかなか友だちができない中、新潟出身の同級生と仲良くなり、英語研究部に入部しま
した。特段の思いがあったわけではなく、英語ができたらいいなと思う程度。まあ、居
場所探しとして入部したようなもんです。
 英語が得意な部員に囲まれて大変でしたが、部が持っていたアルバイトのローテーシ
ョンに率先して入り、重宝がられました。当然のことながら、英語は上達しません。
 最初に引っかかったのが英会話のレッスンテープです。全部で40万円位したでしょ
うか。アルバイトでためたお金で即払い。最初のテープの封を切っただけで終わりま
した。
 次が英会話レッスンビデオでした。この支払いはローンなので、親のはんこが必要
です。おかげで思いとどまりました。さらにはパソコン。同級生が持っていたのでう
らやましく、買おうと思いましたが、なにせ、そのころは高かった。これもまたロー
ンの契約寸前、親が「うん」と言わず、踏みとどまりました。
 後に世間を騒がした新興宗教からは、一度ならず二度も勧誘を受けたことがあります。
 そんなことを繰り返すと「人間って、何て怖い存在なんだろう」と思うようになり
ます。
 そんなある日、図書館で借りた一本の落語のテープにハマりました。桂歌丸師匠の
おじいさん師匠の五代目古今亭今輔師匠の「ラーメン屋」でした。群馬県出身でなま
りが抜けず、声はだみ声、それを自らの売りにしておばあちゃん落語として名をはせ
た方です。ラーメン屋は人情噺(ばなし)の部類に入る新作落語の傑作です。新潟出
身の口の重い私でも落語家になれるかも、と思いました。
 もう一つ、気付いたことがあります。落語の登場人物は言いたい放題、好き勝手し
放題ですが、それを回りは受け入れ、許します。自分が思ったことをうまく表現でき
ない私は、そんな世界にあこがれました。落語に出てくる人間って本当にイキイキし
てます。
 普通ならここで英語研究部を辞めて、落語研究部にくら替えします。義理のある先
輩、友だちに言えないまま「本当に落語家になっていいのか」と自問自答し、ずるず
ると3年生の秋になりました。本気で将来を決めなければいけない時期です。
 思い切って親に話すと、あきれられました。それでも構わず、入門のお願いに歌丸
師匠の家に訪ねました。親にしてみれば、入門が許されるわけがない、厳しい修行に
しっぽを巻いて帰って来る、そう思っていたのでしょう。踏ん切りがつかず、家の
前を何度も行ったり来たりするうち、師匠のおかみさんに声を掛けられました。それ
からは一本道。「教員免許だけは取りなさい」という親のいいつけを守らず、噺家の
世界に飛び込みました。
 さて、英会話レッスンのセットです。これはこれで、落語の稽古(けいこ)に十分
役立ちました。元も取れたし、本当に落語家になってよかった。
=======================================================
歌助:utasuke.com mail:utasuke@da2.so-net.ne.jp
=======================================================

7月の主な予定

歌助一笑会
日時:7月5日(火)18:30開演 18:00開場
場所:上野広小路亭
演目:たばこ好き 壺算
木戸銭(前売):1500円(1200円)
ゲスト:神田京子
住 所:台東区上野1-20-10 電 話:03-3833-1958
アクセス:JR線御徒町駅、地下鉄線広小路駅下車
問合せ:utasuke@da2.so-net.ne.jp(歌助まで)


にぎわい座有名会
日時:7月6日(水)14時開演 私は15時30分頃の出番
場所:にぎわい座
木戸銭:3000円
住 所:中区野毛 

貝がらホール寄席
日 時:7月10日(土)18時
ところ:貝がらホール
木戸銭:2000円(お茶つき)
その他の出演者:なし
アクセス:京急三崎口からバス、三崎西銀座商店街
問合先:ミサキプレッソ046-882-1680まで


閻魔寺寄席
日時:7月16日(土)15時30分開演 15時開場
場所:一行寺(京急川崎駅前)
ゲスト:マグナム小林 春風亭べん橋
木戸銭(前売):入場無料
お問い合わせ:川崎区役所地域振興課 044-201-3127

伝通院寄席
日 時:7月23日(土)14:00開演 13:30開場
ところ:伝通院書院
木戸銭(前売):1500円(1200円)
その他の出演者:三遊亭 遊之介 春風亭 柳好 三遊亭 金也
住 所:文京区小石川
電 話:03-3814-3701
アクセス:地下鉄春日駅、後楽園駅
お問合せ:伝通院まで


えのき寄席
日 時:7月30日(土)午後1時
ところ:榎戸自治会館
木戸銭(前売り):1500円(1200円)
その他の出演者:日向ひまわり
アクセス:市営バス111系統港南環境センター前 港南プール隣
問合先:歌助(utasuke@da2.so-net.ne.jp)まで
備考:100回記念で粗品プレゼント




このメルマガは現在休刊中です

このメルマガは
現在休刊中です

ついでに読みたい

このメルマガは
現在休刊中です

他のメルマガを読む