歌助だより(中日のご祝儀)

--歌助だより(中日のご祝儀)第122号2011/4/25--

カテゴリー: 2011年04月30日
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歌助だより(中日のご祝儀)[エッセー集]第122号2011年4月25日
utasuke.com
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新潟日報に昨年1月から今年3月まで15回の連載された「落語家はつらいよ」の
元原稿です。掲載された文章とは文字数の制限や表現の仕方で多少違ってます。

落語家はつらいよ その一、信濃川の落語家を生んだ?
 わたくし、生まれも育ちも越後妻有の十日町です。年男で四十代。英語で
フォーティ、ええと、干支は寅。姓は桂、名は歌助。人呼んで「フォーティ
の歌」と発します。この越後ッ子は信濃川の水でうぶ湯をつかい、三国の山を
見上げながら大きくなって参りました。気候風土の違う大東京に十九の春に出
て参ってから、不思議な縁を持ちまして、笑点でおなじみの桂歌丸師匠の門を
叩き、それ以後、粉骨砕身、落語の道を励んでおります。西に行きましても、
東に行きましても、とかく土地土地の方々にご厄介をかけている寅年。以後見
苦しき文体、お見知りおかれまして、恐慌謹厳、よろしくお頼みいたします。
 五人兄弟の三男。あまり多くを語らない父親からは好きなことをやれと言わ
れながら育ってまいりました。それでも一つ教わった事が大きな影響を与えて
くれたと思ってます。私が小学校に上がった位の頃、父親と私の二人だけでき
のこ狩りにいった時のこと。雑木林の薮の中、親の後から金魚のふんのように
くっついて歩いてました。そうしたら親が振り向いて「後ろからついて来ると
いつまで経ってもきのこは取れねえぞ」と。それからは少し怖かったですが、
一人で歩くようになりました。一人で歩くとつまずいて転ぶかもしれない。蛇が
出て来て噛まれるかもしれない。危ない。何が起こるか分からない。怖い。そ
れでも一人で歩いていればきのこは見つかります。採ったきのこが食べられる
か毒きのこかは覚えていません。それより見つけた事がとてもうれしかったの
です。見つけるまでも怖いですが、見つけてきのこをつかみに行くのも怖いで
す。採りやすいところばかりになっているわけではありません。岩と岩の間で
手を伸ばさないと届かない。採ろうとすると虫が手についたりします。それで
も見つけて自分の手で採り終えた時のよろこびはありませんでした。危険な思
いをしないと獲物は得られないんだと知りました。
 それから一人で誰も行かないようなところへ出掛けるのが好きになりました。
学校から帰って、自転車に乗ると冒険に出るんです。信濃川にはその頃、うち
の田舎はそんなに多く掛かっていませんでした。町の中心から向こう岸に掛かっ
ていて、その他はかなり遠方へいかないと橋が掛かってません。そこまで一人
で行ってみようと頑張ってみた事があります。最初は川の土手沿いにチャレン
ジ。簡単でした距離も最短。二度目はもっと遠回りしてみよう。楽しちゃ冒険
にならない。途中山あり谷あり、道に迷う事を多々あり、帰ろうかと思った事
も一度や二度じゃありません。泥道、砂利道、けもの道。自転車でいけない崖
は担いで登り下り。誰も見ていないから、沢に落ちたら助けを呼んでも誰にも
聞こえないような河岸段丘の絶壁を登った事もありました。
 ある時、今は撤去された鉄道の廃線になった橋が信濃川に架かっていて、そ
こを歩いて渡ってみようと思いつきました。全長は500メートル位あったで
しょうか。入れないように柵がしてありました。そこを乗り越え、向こう岸ま
で歩いていく事に挑戦。大人に見つかれば怒られる。その怖さもありましたが、
チェレンジ精神は押さえられません。橋はまくら木とまくら木の間は何もなく、
下に川が見えます。足がすくみます。下は川がゴーゴーと音を立ててました。
注意しながら同じ歩幅で向こう岸まで行って、そのまま引き返して帰ってきま
した。その頃の誰もやってない事をやってみようと言うチャレンジ精神が今の
仕事につこうと思う下地が出来ていたのかも分かりません。日本一の信濃川が
冒険心を育ててくれました。

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歌助:utasuke.com mail:utasuke@da2.so-net.ne.jp
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5月の主な予定

■公演名:伝通院寄席
■日 時:平成23年5月6日(金)18:30開演 18:00開場
■ところ:伝通院書院
■木戸銭(前売):1500円(1200円)
■その他の出演者:三遊亭 遊之介 春風亭 柳好 三遊亭 金也
■住 所:文京区小石川
■電 話:03-3814-3701
■アクセス:地下鉄春日駅、後楽園駅
■お問合せ:伝通院まで

公演名:名作落語の夕べ
■日 時:平成23年5月7日(土)午後6時開演(午後5時30分開場)
■ところ:横浜にぎわい座
■木戸銭:3500円(全席指定)
■演 目:大山詣あり
■住 所:横浜市中区野毛町3丁目110番1号
■電 話:045-231-2525
■アクセス:JR線・市営地下鉄線「桜木町」駅下車、徒歩3分 
京浜急行線「日ノ出町」駅下車、徒歩7分
■お問合せ:にぎわい座まで

公演名:桂歌助落語会
■日 時:平成23年5月19日(木)午後1時30分開演(午後1時開場)
■ところ:日本橋公会堂/
■木戸銭:1500円
■演 目:死神 他一席
■アクセス:地下鉄線水天宮前駅徒歩2分
■お問合せ:utasuke@da2.so-net.ne.jp(歌助まで)

公演名:歌助一笑会
■日時:平成23年5月26日(木)18:30開演 18:00開場
■場所:上野広小路亭
■演目:地獄八景(上) 地獄八景(下)
■木戸銭(前売):1500円(1200円)
■ゲスト:未定
■住 所:台東区上野1-20-10 電 話:03-3833-1958
■アクセス:JR線御徒町駅、地下鉄線広小路駅下車
■問合せ:utasuke@da2.so-net.ne.jp(歌助まで)

公演名:すぎた南部寄席
■日 時:平成23年5月22日(日)午後2時開演(午後1時30分開場)
■ところ:杉田南部自治会館
■木戸銭:1000円
■演 目:未定
■ゲスト:神田春陽
■アクセス:新杉田駅徒歩5分
■お問合せ:utasuke@da2.so-net.ne.jp(歌助まで)

公演名:ナツメグカフェ寄席
■日 時:平成23年5月22日(日) 午後7時30分開演
■ところ:ナツメグカフェ
■木戸銭:1800円(1ドリンク付)
■演目:蛙茶番 大山詣り
■ホームページ:http://members2.jcom.home.ne.jp/nutmegcafe/
■電 話:046-807-O277
■アクセス:京急三浦海岸駅徒歩5分
■お問合せ:ナツメグカフェまで 限定20名様

公演名:菊千代・歌助二人会
■日 時:平成23年5月25日(水) 午後6時30分開演
■ところ:池袋演芸場
■木戸銭(前売り):2500円(2200円)
■演目:大山詣り 他一席
■電 話:03-3971-4545
■アクセス:池袋西口・北口徒歩2分
■お問合せ:utasuke@da2.so-net.ne.jp(歌助まで)


先行情報
◯6月11日(土)18時30分 	ひまわり寄席 ひまわりの郷 上大岡駅
木戸銭:3000円 演目:お化け長屋 出演:桂平治 日向ひまわり



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