ほぼ日刊日々是映画

[ほぼ日刊日々是映画] vol.2961 ★ 365日のシンプルライフ

================================================2015/11/23=
                         -vol.2961-
  ほぼ日刊 日々是映画         発行:cinema-today
                http://www.cinema-today.net/
=======c===i===n===e===m===a===-===t===o===d===a===y=======


2961号です。

シンプルな暮らしとかミニマリストというような暮らし方について
目にすることが増えている気がします。まあ、私はそれからは
程遠い暮らしをしていますが、そういう暮らしを目指す人は
結構周りにもいます。
そんな知り合いも登場するという「アイム・ミニマリスト」と
いう本がもうすぐ出るということも聞いて、気になったからか、
今日はそんな映画です。
「アイム・ミニマリスト」 http://amzn.to/1N86C99

ストイックなイメージもありますが、これだけものが溢れている
世の中なので、いったんものとは何なのかを問いなおす必要は
あるのかもしれませんねぇ。



■ 今日の映画 - 365日のシンプルライフ


<1行コメント>
秀逸なアイデアで「もの」について問う。自分なら…


--cinema2770------------

 365日のシンプルライフ

 Tavarataivas
 2013年,フィンランド,80分

-----------------------

<キャスト&クルー>

監督 ペトリ・ルーッカイネン
脚本 ペトリ・ルーッカイネン
撮影 ジェシ・ホキネン
音楽 ティモ・ラッシー

キャスト ペトリ・ルーッカイネン
     
<評価>

☆☆☆1/2(満点=5)


<レビュー>

この映画の見どころは一番最初にある。そして、おそらく撮り
たかった映像というのも最初にあるのだろう。それは裸の男。
この映画の監督・脚本・主演を務めるペトリの裸がこの映画の
クライマックスなのだ。

映画の内容は、一人の男がすべての持ち物を貸し倉庫に預け、
1日に1つずつそこからモノを取り出すというチャレンジを
1年間やる姿を追ったもの。家具や生活用品だけでなく、服も
何もすべて預けるので、最初に登場するペトリは全裸で裸足。
そのまま雪のちらつく道に出て、新聞紙で股間を覆って貸し
倉庫まで走っていく。では、最初に彼が取り出すものは何か…

それはコートだった。彼はコート1枚を身にまとって部屋に帰り、
何もない部屋の床でコートにくるまって寝る。そして朝を迎え、
「ぐっすり眠れた」という。

この映画のエンターテインメント的な面白さはここまでに全て
集約されていると言っていい。ドキュメンタリーと言いながら、
カメラアングルもかなり計算されていて、事前に動きを決めて
面白い絵になるように作りこまれている。そして狙い通り面白
い。そこから数日でペトリは次々と服を手に入れてしまうので、
映像という意味では最初の面白さを上回ることは最後まででき
ない。

そして、そんなインパクトのある映像で引き込んでおいて、
そこから本当に描きたいことを描いていくというのもこの映画の
狙いだろう。これだけものがあふれる世界で、1日1つずつしか
持つものを選べないとしたら人は何を選ぶのか、普通の生活を
送れるようになるまで何日くらいかかるのか、そんな興味に
ワクワクしながら、自分にも置き換えながら映画を見ることに
なる。

ただ、中盤以降は少し拍子抜けという感じもする。1日1日を
丹念に描くことはせず、何日、時には数十日も時間が飛んで、
ペトリの生活が描かれていくのだ。その理由の一つは、ペトリが
あまりものを取りに行かないことだ。10日目にしてもう「欲しい
ものがない」と言ってしまうくらいに、ものを持つことへの
欲求がなくなっていくのだ。

これには「本当に?」という疑問を抱きつつ、実際によく
考えてみると本当に必要な物なんてほとんどないんじゃないか
とも考える。「ミニマリスト」という言葉にしてしまうと
一気に胡散臭くなってしまうけれど、要するにそういうことで、
ものは持たなければ持たないでなんとかなる。私たちが持って
いる「ものへの欲望」のほとんどは、この物質主義、大量生産
大量消費社会が生み出した幻想にすぎない、それは確かにそう
だろう。この映画はそういうことを、体を張って証明して
見せているわけだ。

では、人が本当に必要とする「もの」とは何なのか、そのことを
この映画は後半で描いていく。

彼のチャレンジの内容からして想像できる進み行きで、映画と
してもあまり意外性というのは無いんだけれど、「うーん、
そうだなぁ」と考える材料にはなる。物にあふれる生活から
抜けだすということが確実にムーブメントになってきている中で、
実際にそれがどういうことなのかをイメージするためにはいい
作品なのではないか。

そして、ごく普通の若者がごく普通の悩みを抱えて、それと向き
合いながら成長していく話としても面白く見ることもできる。


□ DVD今日の買い!


<今日のお勧め>

 『365日のシンプルライフ』
  http://amzn.to/1NKSQ8w

 『地球にやさしい生活』
  http://amzn.to/1NKTfIf

 「アイム・ミニマリスト」
  http://amzn.to/1N86C99


*購読解除や、アドレス変更の際はお手数ですが、まぐまぐまたは
 下記アドレスで手続きをしてください。こちらでは対処しきれな
 い場合もございますので。
 まぐまぐ http://www.mag2.co.jp マガジンID:0000032940
 メルマガページ http://cinema-today.net/magazine.html




          ========================================
                     日々是映画第2961号
                     2015年11月23日発行
                     発行:cinema-today
                   マガジンID:0000032940
             Mail to: webmaster@cinema-today.net
          ========================================
                    購読解除はこちらから
            http://cinema-today.net/magazine.html
          ========================================

▲_▲_▲_▲_▲_▲_▲_▲_▲_▲_▲_▲_▲_▲_▲_▲

このメルマガは現在休刊中です

このメルマガは
現在休刊中です

ついでに読みたい

このメルマガは
現在休刊中です

他のメルマガを読む