ほぼ日刊日々是映画

[ほぼ日刊日々是映画] vol.2585 ★ 婚期

=================================================2009/8/3==
                        -vol.2585--
  ほぼ日刊 日々是映画         発行:cinema-today
                http://www.cinema-today.net/
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2585号です。

どうもどうも
先週末は大々的に休んでしまいました。
メルマガもつぶやきも一切なしということで。

何をしていたかといえば、高崎に花火を見に行き、あとはテレビ
でゴルフを見ると。
石川遼くんもすごかったですが、私としては宮里藍選手の本当に
動じない姿が印象的でした。トッププロでもあのタイガーでもミ
スショットをしたらクラブを放り投げたりするのに、藍選手はグッ
と感情を飲み込んで次のショットに集中する。それがすごかった
です。

最後の最後は攻めなければならない立場のもろさが出てしまいま
したが、いやよくやったと心から思います。そのうち優勝するで
しょうこれなら。

やっぱり女の子にはゴルフかな時代は
かわいいバービーキャラのクラブなんてのもありますよ。今は。
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今日は吉村公三郎監督『婚期』です。
これもかなりいい

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-------- 目次 --------

■ 今日の映画
 婚期

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■ 今日の映画 - 婚期

<1行コメント>
女優たちの存在感が深みを感じさせる喜劇、笑ってよし考えてよし。


--cinema2481------------

 婚期

 1961年,日本,98分

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<キャスト&クルー>

監督 吉村公三郎
脚本 水木洋子
撮影 宮川一夫
音楽 池野成

キャスト 若尾文子
     京マチ子
     野添ひとみ
     船越英二
     高峰三枝子
     北林谷栄
     市田ひろみ

<評価>

☆☆☆☆(満点=5)


<プレビュー>

 波子と鳩子の姉妹は兄が継いだ実家に暮らすが、兄嫁の静が気に
入らない。そんな静のところにある日、夫には愛人がいて子供もい
るという手紙が来る。これは実は小姑ふたりの兄嫁を追い出そうと
いう策略だったのだが…
 嫁とふたりの小姑の争いをコミカルに描いた喜劇。登場人物の微
妙な心理が絶妙に描かれた軽妙な秀作。


<レビュー>

 この映画はいろいろ面白い。

 まず、面白いなと思うのは北林谷栄。よぼよぼの婆さんを演じさ
せたら右に出るものはいないというのはすでに言うまでもないこと
かもしれないが、この作品で彼女はぽんぽんと気の効いたせりふを
吐く。長年家で働くばあやなのに家の娘達からはバカにされ、ひど
い扱いを受けるが、それを見事に切り返すセリフがなんとも味があ
る。

 京マチ子が貞淑な妻を演じるというのも意外だが、これが案外は
まっている。京マチ子のイメージといえばやはりグラマラスで妖艶
な美女なわけだが、この作品ではその妖艶さを出すことはほとんど
なく、小姑たちの攻撃に耐え忍ぶ貞淑な妻を一貫して演じている。
これだけ従来のイメージに反する役なのにまったく違和感を感じさ
せないのはまずはやはり役者として一流だからに違いない。

 しかし若尾文子もまた従来のイメージとは違う役柄を案じ、この
対象が互いを引き立てたようにも見える。若尾文子はデビュー当時
に大映の社長永田雅一が「低嶺の花」と評したように、親しみやす
いキャラクターを演じてきた。もちろん歳を重ねるごとに妖艶な年
増の美女という役柄も増えはしたけれど、基本的にはいい人なのだ。
その若尾文子が本当にいやな小姑を見事に演じている。

 しかも、徹底的にいやな奴を演じていながら最後の最後には異な
る一面も垣間見せるのだ。それはこの一見単純でステレオタイプ化
されているように見える喜劇に潜む深みでもある。京マチ子も、若
尾文子も、野添ひとみも、高峰三枝子も最初はある種のステレオタ
イプにはめうるキャラクターとして登場するが、物語が進行するに
つれその奥に複雑さを秘めていることが明らかになってゆく。これ
がこの物語を単なる喜劇に終わらせないで置く最大の要素になって
いる。

 そんな魅力的な物語になっている最大の要因はおそらく水木洋子
の脚本によるものと思うが、吉村公三郎の演出も大きな要素になっ
ているのも間違いない。

 それを強く思うのは、船越英二の存在だ。彼は実力を発揮する女
優たちの陰でいつも通りのもてるけれども情けない色男えお演じて
いるが、この彼の情けなく優柔不断な存在が物語を展開させ、周囲
の女性たちの素を引き出しているのである。吉村公三郎は『夜の蝶』
でも船越英二を狂言回しに使ったが、その演出とキャスティングは
まさに絶妙だ。

 そしてもちろん宮川一夫の映像も物語に説得力を与える大きな要
素になっている。こたつを囲んでいた4人がそこから離れていく様
を真上からとらえたショットなど「うむ」とうならせるショットが
いくつかあるし、さりげないショットもいつも通り秀逸だ。

 ちょっとラストは唐突過ぎる印象があり、なんだか収まりきって
ないのかという気もするが、まあこれは喜劇、すべてがすべて収ま
るところに収まらなくてもいいのかもしれないと思う。



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 『夜の蝶』
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<今日の作品:婚期>

 『婚期』
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<今日のお勧め>

  吉村公三郎です

 『その夜は忘れない』
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 『夜の河』
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 『偽れる盛装』
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 『越前竹人形』
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                     日々是映画第2585号
                      2009年8月3日発行
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