ほぼ日刊日々是映画

[ほぼ日刊日々是映画] vol.2225 ★ 四十七人の刺客

================================================2008/2/16==
                        -vol.2225--
  ほぼ日刊 日々是映画         発行:cinema-today
                http://www.cinema-today.net/
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2225号です。

昨日の新聞に「薄い」ソーラー発電の記事が載っていました。
くるくると巻けるくらいの薄さで、アルピニストの野口健さんが
山に登るときにもって行ったりしているようですが、コストが高
く、市販されるにはもう少し時間がかかるということです。これ
は平面では無い屋根などにも張ることができるということで、早
く市販されればいいですね。
と、そのあとネットでソーラー発電で携帯を充電できるストラッ
プというのを見つけました。
http://tinyurl.com/yu3aql
初回発売分は1日で売切れてしまったということで現在は入荷待
ち(予約受付中)ということです。
このストラップ自体にバッテリーがあり、蓄電できるので、昼間
ストラップに蓄電しておけば携帯の電池がなくなったときにすぐ
に充電できるということです。
買おっかなぁ…
災害時にも役に立つと思います。

今日も市川崑監督作品で『四十七人の刺客』です。

プレゼント企画実施中です。
日々是映画的アカデミー賞。詳細は映画のあとをご覧ください。
どしどしご応募を。


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-------- 目次 --------

■ 今日の映画
 四十七人の刺客

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■ 今日の映画 − 四十七人の刺客


--cinema2154------------

 四十七人の刺客

 1994年,日本,129分

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<キャスト&クルー>

監督 市川崑
原作 池宮彰一郎
脚本 池上金男
   竹山洋
   市川崑
撮影 五十畑幸勇
音楽 谷川賢作

キャスト 高倉健
     中井貴一
     森繁久弥
     石坂浩二
     岩城滉一
     浅丘ルリ子
     宮沢りえ
     西村晃
     石倉三郎

<評価>

☆☆☆1/2(満点=5)


<プレヴュー>

 鎌倉の隠れ家から川崎へと拠点を移す大石内蔵助と赤穂の10人の
浪士たち、ことの起こりはその1年半前、赤穂の君主浅野内匠頭が
殿中で刃傷沙汰に及び、赤穂藩が廃藩と決まったところからだった。
筆頭老中の大石は粛々と城の明け渡しの準備を進めながらひそかに
別の復讐劇の準備も進めていたのだ。
 市川崑バージョンの「忠臣蔵」、時間の流れをうまく制御し、内
蔵助中心に語ることで、ひねりの聞いた忠臣蔵になっている。ただ
キャスティングはいまいちか。


<レビュー>

 「忠臣蔵」が今までで最も多く映像化されてきた作品であること
は間違いない。それはすなわち「忠臣蔵」が映像化しやすいという
ことでもあり、「忠臣蔵」ならほっといてもたくさんの人が見るだ
ろうということでもある。しかし同時にそれだけ使い古された題材
だけに、作り手としての自分らしさを出したり、新しさを出したり
するのは難しい。
 市川崑は自分らしさや新しさを出すために2つの工夫をしている
と思う。ひとつは時間の流れ、つまり物語の構成を綿密に計算して
いるという点だ。この作品は“松の廊下”から始まってそこから順
に語っていくのでも、“討ち入り”から始まって過去に戻っていく
のでもない。討ち入りの少し前から始まり、すぐに“松の廊下”の
直後に戻ってそこから展開される。そして、その後も時間と場所が
巧みにジャンプし、観客の興味を尽きさせない。特に内蔵助ないし
他の誰もが移動する場合に、移動する時間はまったく排除している。
 これはこの作品がまったく余計なエピソードを含まないというこ
とでもある。サブストーリーのようなものはまったくなく、討ち入
りに至るまでの物語とその討ち入りと四十七士やそのほかの人々の
係わり合いだけを描いているのだ。誰もが知っているその物語に観
客をひきつけるためにはもちろん小さなエピソードをたくさん含め、
その展開を使っているのだが、そのすべてが見事にプロットに絡ん
でいくのだ。このあたりは新しくは無いが作品としての質の高さを
示している。
 そして、もうひとつの新しさはキャスティングだろう。主役の大
石は時代劇のイメージのあまり無い高倉健、そしてその他のキャス
ティングも役者が本業では無いような人たちが多く起用されている。
ただこれはちょっと失敗だったかなと思う。高倉健は確かに内蔵助
らしい存在感はあるが、時代劇の演技はあまりうまいとはいえない。
他の宇崎竜童とか石倉三郎なんてのも今ひとつだし、宮沢りえもど
うかなという感じだ。逆に“敵方”にあたる中井貴一、石坂浩二、
西村晃はよかった。役者という点では吉良側に軍配という感じだろ
うか。ただ個人的には大石主税を演じた尾上丑之助(今の尾上菊之
助)は本当に江戸時代のいいとこの侍の子供のようで(気持ち悪く
て)よかった。さすがは母が富司純子、姉が寺島しのぶというサラ
ブレットという感じだ。2006年版の『犬神家の一族』にも出ている
らしい(しかも富司純子と親子共演)から、市川崑監督も気に入っ
たんだろうと思う。

 しかし、この作品が本当によかったのはその新しさではなかった。
私がこの作品で一番「いい!」と思ったのはその音だった。基本的
に静寂に支配されたなかで、衣擦れの音や障子を開け閉めする音が
非常にクリアに聞こえる。絹の着物が擦れあう音や木と木がこすれ
る音といった現代ではあまり聞くことのなくなった音、その音を強
調し、効果的に使うことでこの作品は「忠臣蔵」という世界を見事
に演出している。映像という点では明らかにセットでいつも見てい
るような顔が並んでいるためにその「忠臣蔵」にリアリティはあま
り感じられないのだが、この“音”に非日常のリアリティが存する
のだ。
 そして、その音と連動した形で使われるクロースアップのインサー
トショットがそのリアリティを増幅する。映画の序盤の速籠のイン
サートに始まり、畳に槍が突き刺さるショットや、討ち入りする時
の足元といったクロースアップにドキッとするようなリアリティが
あるのだ。
 このような目に付きにくい部分こそ映画が作品として完成される
部分だ。この目に付きにくい部分をおろそかにしないところが市川
崑はやはり撮影所育ちの映画監督だということだと思う。それぞれ
の部署に確実な技術を持ったスタッフを配し、土台をしっかり作る。
それが日本映画の質を高めてきたのだ。
 その基礎は映画を撮り始めて45年、80歳に迫っても揺るがない。
こんな映画監督はもう出てこないのかもしれない。



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□ ヒビコレリンク

 市川崑監督特集ページを準備中です。お待ちください。



□ DVD今日の買い!

<今日の作品:四十七人の刺客>

 『四十七人の刺客』
  http://tinyurl.com/2f4w33
   →楽天レンタルで借りる http://tinyurl.com/299mxh


<今日のお勧め>

 もちろん市川崑です。着物に注目。

 『雪之丞変化』
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 『ぼんち』
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 『細雪』
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 『日本橋』
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日々是映画的アカデミー賞、投票受付中!

2007年公開の映画から、作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女
優賞を選びましょう。
一応私なりの候補をあげておきますが、見た作品だけからなの
で、どんどんほかの作品や人を上げてください。
他の部門を勝手に作ってプッシュしていただいてもかまいませ
ん。挙がってきた候補などは、随時お知らせしようと思います。

とりあえず、今のところの候補は

<作品賞>
グアンタナモ、僕達が見た真実
善き人のためのソナタ
ボルベール <帰郷>
ヘアスプレー
再会の街で
ブラックブック

<監督賞>
周防正行『それでもボクはやってない』
マイケル・ウィンターボトム『グアンタナモ、僕達が見た真実』
             『マイティ・ハート/愛と絆』
ペドロ・アルモドバル 『ボルベール <帰郷>』
ソフィア・コッポラ 『マリー・アントワネット』
ジョン・キャメロン・ミッチェル 『ショートバス』

<主演男優賞>
アダム・サンドラー 『再会の街で』
ジミー・ツトム・ミリキタニ 『ミリキタニの猫』

<主演女優賞>
ロモーラ・ガライ 『エンジェル』
サラ・ポーリー 『あなたになら言える秘密のこと』
ペネロペ・クルス 『ボルベール <帰郷>』
アンジェリーナ・ジョリー 『マイティ・ハート/愛と絆』

というところです。主演男優賞が今ひとつ思いつかず。

締め切りはアカデミー賞にあわせて2/23日です。

応募は present2008@cinema-today.net まで。
各賞への投票などなどに加えて、お名前(ハンドルネーム可)、
メールアドレスをお書き添えください。

プレゼントは1名様に映画鑑賞券、1名様にプレスシート詰め
合わせを差し上げます。


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*購読解除や、アドレス変更の際はお手数ですが、まぐまぐまたは
 下記アドレスで手続きをしてください。こちらでは対処しきれな
 い場合もございますので。
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                     日々是映画第2225号
                      2007年2月16日発行
                     発行:cinema-today
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