ほぼ日刊日々是映画

[ほぼ日刊日々是映画] vol.2076 ★ 三年身籠る

================================================2007/7/29==
                        -vol.2076--
  ほぼ日刊 日々是映画         発行:cinema-today
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2076号です。

今日は、投票日です。何はともあれ選挙に行きましょう。
実際のところ、私たちが政治に与することができるのは選挙だけ。
選挙に行かないということは、その権利を放棄することであって、
政治に関心がないということの表明です。何かいいたいこと、考
えていることがあるなら、何はともあれ選挙に行けということで
す(別に丸川珠代批判ではありません)。

私が誰に入れるかなんてことをここで書くことはしませんが、最
近思うのは、人の痛みがわかる人が政治化にも必要だということ
です。庶民の味方だの何だの言っていても、実際に庶民の痛みが
わかるのか、というと政治活動に忙殺されていてわかりっこない。
東国原知事が人気があるのは、元芸能人だからというのも一因で
すが、庶民の視点に立っているというパフォーマンスを本気でやっ
ているからだと思います(実際に庶民の痛みがわかっているかど
うかは別の話)。
だから、今回の選挙では、誰がいったい本当に人の痛みがわかる
人物なのかということを慎重に精査して投票したいと思っていま
す。皆さんも闇雲に政党名に投票するのではなく、そういったこ
とを考えてみてくださいませ。

今日の映画は『三年身籠る』です。


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-------- 目次 --------

■ 今日の映画
 三年身籠る

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■ 今日の映画 − 三年身籠る


--cinema2018-----------

 三年身籠る

 2005年,日本,99分

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<キャスト&クルー>

監督 唯野美歩子
原作 唯野美歩子
脚本 唯野美歩子
撮影 中村夏葉
音楽 野崎美波

キャスト 中島知子
     西島秀俊
     木内みどり
     奥田恵梨華
     塩見三省
     丹阿弥谷津子

<評価>

☆☆☆(満点=5)


<プレヴュー>

 妊娠9ヶ月を迎えた冬子は子供のためにラジオもテレビもすべ
ての情報をシャットアウトする生活を送っていた。しかし子供が
生まれる様子はなく、あっという間に妊娠18ヶ月を迎える。冬子
のお腹は尋常ではない大きさになっていたが冬子も冬子の母もそ
のことをあまり気にはしない。しかし愛人に振られ冬子をかまう
ようになった夫の徹は…
 女優の唯野美歩子が監督した3年間妊娠するという不思議な設
定から展開されるヒューマンドラマ。



<レビュー>

 3年間も妊娠するというと医者をはじめとしてみんなが騒ぎそ
うなものだし、そんな環境の中では不可能だと考えるのが当たり
前の発想だと思うが、この作品はそんな常識を一切廃し、唯一常
識的でありそうな旦那の徹も「宇宙人の子なんじゃないか」とい
う発言で常識の側から身を転ずる。その結果、この作品は三年身
籠ったらどうなるだろうか、ということだけを淡々と描くことが
できるようになり、非現実的でありながら現実につながった物語
を描くことができるようになった。
 この物語が語ろうとしているのはおそらく、親と子のつながり
の希薄さなのだろう。9ヶ月という妊娠期間は十分に長いような
気もするが、このスピードの速い社会の中ではあっという間の出
来事とも感じられるかもしれない。特に父親は相変わらず毎日の
仕事に追われ、母親が子供とのつながりを育む時間を共有できな
い。そのために、もし妊娠期間が三年あり、人間の子供がほかの
動物の子供のように生まれてすぐ立つくらいに成長して生まれて
くるならどうだろうかという考えが発想されたのだろう。
 確かにそれだけ妊娠していて、母親が立ち上がることさえも困
難になったなら、父親はそのためにいろいろなことをしなければ
ならなず、それによって絆が生まれることは確かだろう。しかし、
ここでもやはり常識の壁がある。このふたりは山奥の人里離れた
家で生活を始めるわけだが、それが実際に可能かどうかというこ
とだ。もし妊娠がそのようなものになったら、子供を生める人は
ほとんどいなくなってしまうだろう。もちろん、これはあくまで
も“絆”を深めるということについて描いたものだから、そのよ
うな常識を無視していいのだろうが、この物語から触発されて、
現在の子供を産むことを取り巻く環境(とりわけ日本の)を考え
ると、いろいろなことを考えてしまう。
 しかも、生まれてすぐに立つというのはすべての動物に当ては
まることではない。パンダやカンガルーの赤ちゃんは豆粒ほどの
大きさで生まれるし、鳥は生まれてもすぐには飛べない。動物の
子供はそれぞれに適した大きさで生まれるのであって、人間には
これがふさわしい形なのだ。
 などという常識をここで語っても仕方がないので、同じように
非現実的なことを考えてみるしたら、男性も女性も子供を産める
ようになるのが一番いいのではと思う。アーノルド・シュワルツェ
ネッガーが妊娠する男性を演じた『ジュニア』という映画もあっ
たが、こればっかりはさすがに非現実的すぎるだろう。ならば、
子供は女性が生んで、授乳は男性がするというのはどうだろう。
今の欧米や日本のように夫婦の共働きが進んでいると、女性ばか
りが1年も休むというのは難しい。それならば、女性も男性も同
じくらいに出産/育児休暇をとったほうがいいに決まっている。
しかし、現在の状況では女性が出産から授乳までやらねばならず、
女性が休むほうが効率的といえる。ならば、男性が授乳できるよ
うになれば、出産前と直後は女性が休み、それと重なるように男
性が休むという形が取れる。もちろん父親と子供の絆も深まる。
 もちろんこんなことをまじめに書いても実現するはずはないの
だが、この作品が非現実的なことを描くことによって親とこの絆
ということを描けたのと同様、こういうこともまじめに書くこと
で、現実の親子の問題を考えうるのではないか。
 この作品は映画としては今ひとつ盛り上がりにかけ、すごく魅
力的とはいえないが、それなりの面白みがあった。せっかくここ
までやったのなら、次回作はぜひ「おっぱいが出る男性」を主人
公にした物語を作ってほしい。



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□ ヒビコレリンク

 『恋する幼虫』
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<今日の作品:三年身籠る>

 『三年身籠る』
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<今日のお勧め>

 唯野美歩子出演作

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 『サンデイドライブ』
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 『さヾなみ』
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 『クルシメさん/アトピー刑事 愛の井口昇劇場』
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                     日々是映画第2075号
                      2007年7月27日発行
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