ほぼ日刊日々是映画

[ほぼ日刊日々是映画] vol.764 ★ 浅草キッドの 浅草キッド

===================================================2002/10/29==
                          --vol.764--
  ほぼ日刊 日々是映画           発行:cinema-today
                    http://cinema-today.net/
                http://cinema-today.hoops.ne.jp/
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764号です。

もう10月も終わりですねぇ。
早いものだ…
先日、ユザワヤに行ったら、すっかりクリスマス用品が並んでいました。
クリスマス… まだまだ先の気分なんですが、意外とあっという間にく
るのかも。

そんなこんなですが、昨日は先日(夏ごろかな)スカパーのオリジナルド
ラマとして制作された『浅草キッドの 浅草キッド』の上映会に行ってき
ました。11月2日まで東京国際映画祭の向こうを張ってアテネ・フランセで
やっています。トーク・ゲストが監督(篠崎誠)と特に出演をしているわ
けでもない高田文夫さんだったんですが、高田文夫さんのトークがさすが
に面白く、中学・高校生ぐらいのときに聞いていた「オールナイト・ニッ
ポン」を不意に思い出しました。

という映画です。

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浅草キッドの 浅草キッド
                  2002年,日本,111分
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<キャスト&クルー>

監督 篠崎誠
原作 ビートたけし
脚本 ダンカン
撮影 武内克己
音楽 奥田民生

キャスト 水道橋博士
     玉袋筋太郎
     石倉三郎
     深浦加奈子
     井上晴美
     内海桂子
     寺島進
     

<評価>

☆☆☆☆(満点=5)


<プレヴュー>

 芸人を志して浅草にやってきたタケシ。しかし、何をすればいいかもわからず、
ふと見かけたフランス座の「コント」というのに興味を引かれる。そして受付のお
ばさんに進められるままにエレベーターボーイをすることにするが、ほうきとちり
とりを渡されて怒って帰ってしまう。しかし、その夜、居候している友人が音楽の
夢を捨ててサラリーマンになるということを聞いてそこを飛び出し、フランス座で
働くことにした。
 ビートたけしが浅草時代について書いた自伝小説をダンカンが脚色し、篠崎誠が
監督したスカイパーフェクトTV用オリジナルドラマ。今や大監督となった北野武
の芸人としての原点を映画にするという面白さがそこにはある。芸人が数多く出演
していることで、即興的な面白さも加味され、かなり楽しめる作品になっている。



<レビュー>

 まだ生きている人の伝記を映画化するというのはそもそも難しい。しかも、その
相手がいまや映画監督となっているとなるとなおさらだ。しかし、この映画はその
原作に忠実であるよりはドラマとしての面白さを追求することで、その第一の難関
を見事に越えた。おそらく脚本の段階で相当に原作が崩されていると思うが、時代
設定などを厳密にして、伝記とするのではなく、「ビートたけし」という名を借り
ながら、ある程度の普遍性を持つキャラクターを再創造しているところがポイント
になる。
 この映画に時代設定はなく、物語を考えると70年代くらい、小道具や風景などは
現代、フランス座は十数年前まであったから、そのあたりでも問題はない。そもそ
も主演の浅草キッドも十数年前にフランス座で修行をしていたから、彼らにとって
も自分の伝記を演じているような感じもあっただろう。そのように時代をあいまい
にすることは、近過去を描く作品が流れがちなノスタルジーという罠から逃れる方
法としても成功している(昔ながらの店先を短いカットでつないだシーンはちょっ
とノスタルジーのにおいがしたが)。
 ノスタルジーから逃れることが重要なのは、そのことによって映画が現代性を獲
得できるからだ。ノスタルジーにはまってしまった映画はそのノスタルジーを共有
できる人にとっては甘美なものだが、それを共有できない人も多い。それでいいと
いうのならいいのだが、より一般的な価値というか面白さを志向する場合、ノスタ
ルジーはその障害になってしまう。だからこの映画がノスタルジーから逃れようと
したのは正しいし、およそ成功していると思う。

 さて、原作や時代とのかかわりはそんな感じですが、映画として私が気に入った
のはひとつはコメディとしての面白さ。映画全体としてのコメディとしての面白さ
というよりは局面局面のネタの面白さ。「ちゃんとやってるんだー」ということが
わかったつぶやきシローの転んだり、頭をぶつけたりという細かいネタ。石倉三郎
と水道橋博士のやり取り、そのあたりが面白い。
 もうひとつはラストちょっと前あたりのすうシーン、タケシと井上の二人が居酒
屋で話し始めるとき、最初いっぱいいっぱいの2ショットだったのが、井上の表情
にひきつけられるようにズームアップしていくカット、ここもなかなか。一番いい
のは、それにつながる、タケシが薄暗がりの浅草を仲見世まで歩いていくシーン。
この2カットでできたシーンは表情がほとんど見えない薄暗いところから微妙に光
の下限が変わりながら、3分くらい歩くシーンが続き、最後にぱっと仲見世の明か
りが見える。このバックにはこの映画で唯一といっていいくらいのBGMが流れる。
限られた場所で効果的にBGMを使うのは篠崎誠の特徴のひとつであるけれど、こ
の映画でもここのBGMが非常に効果的。
 このシーンの余韻はその後の数カット続き、まったくせりふがないままドラマだ
けが進み、何も語らず、何も書き残さず井上は去っていくわけだが、その長い無言
の後に吐かれる「出て行きたいやつは出て行けばいい」というセリフ、ここから次
のカットへのつながりまでが本当にすばらしい。この10分から15分くらいの4シーン
10カット程度のシークエンスを見るだけでもこの映画を見る価値はあると思う。



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                            2002年10月29日発行
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