やまのい和則の「軽老の国」から「敬老の国」へ

[やまのい和則メールマガジン 第210号]

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   やまのい和則の
     「軽老の国」から「敬老の国」へ

     - Yamanoi Kazunori Mail Magazine -

        第210号 特別号 (2001/11/29)

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 メールマガジンの読者の皆さん、こんにちは。
このメールマガジンは、「特別号」です。
前からお約束してのびのびになっていたレポートをお届けします。

 21世紀のモデルと言われる、特別養護老人ホーム「風の村」へ
訪問した報告です。(訪問 2001年10月4日(木))

■はじめに
 「風の村」は知る人ぞ、知る、全室個室でユニット型の特別養護
 老人ホーム。かの有名な外山義京大教授が設計監修をし、福祉施
 設の設計経験の無かった斉藤佳一建築士が設計。
 5年間の準備を経て建設。

  厚生労働省の方針では、来年以降、新設される特別養護老人ホ
  ームは原則、全室個室でユニット型が好ましいというのだが、
  それを先取りしているのがこの「風の村」なのだ。

  視察者が多く、もう視察の予定が一杯で、なかなか受け入れら
  れないというのもわかる。

   いま「風の村」は人気が高く、待機者は200人。
  しかし、2000年2月の開設以来、1年8ヶ月で亡くなった方は
  9人。つまり、年に平均5,6人お亡くなりになる計算になるの
  で、待機期間は10年以上かも。

■<「風の村」概要>
  運営主体:社会福祉法人たすけあい倶楽部
  特別養護老人ホーム 定員50人(全室個室)、
  ショートステイ定員7人(個室)、デイサービスセンター、
  在宅介護支援センター、ケアプランセンター 
  鉄筋コンクリート3階建て


■<風の村訪問>
 風の村のある千葉の八街駅は、東京駅から特急で1時間。
 視察のメンバーは、私の秘書である海野仁志(元静岡県庁職員、
 特別養護老人ホームの施設整備を担当したこともある)、介護保
 険チームの事務局長である中村哲治衆議院議員、その政策秘書の
 阪田朋子さん、福祉・医療に詳しいフリーライターの高木裕さん、
 私の5人。

  八街駅からタクシーで10分で「風の村」に着いた。
 美しい緑の森や畑の中にある施設で、「風の村」の名前がピッタ
 リだ。対応してくださったのは施設長の秋葉都子(みやこ)さん。
 
 ◆<家>
   入り口には「風の村」の看板だけ、施設の中は「トイレ」
  「お風呂」など部屋の名前を書いた看板もほとんどない。

  「入口の『風の村』という看板には敢えて、『特別養護老人ホ
   ーム』とは書かず、『風の村』としか書いていません。 
   施設っぽさをできるだけ抑えたいのです」と秋葉さん。

   「看板があるといかにも施設という感じがするでしょ。  
    ここは『家』だから」と。

   玄関から入る。
   落ち着いた照明で、内装に木をたくさん使った美しい建物だ。
 
   また、介護スタッフは私服。
  「スタッフが制服を着て、名札をつけると、入居者が構えてし
   まう。できるだけ施設の雰囲気をなくしたい」とのこと。

  「アットホームで家庭的な雰囲気」にするために、非常に細や
   かな気配り、心配りがなされている。細かなことにこだわっ
   て、「至れり尽くせり型から、くらし育み型へ」をモットー
   にしているという。

 ◆<喫茶店>
  お話をうかがった一階の喫茶店は、ボランティアの方が運営し
  ていて、施設の外から地元の人が直接入れるようになっている。
  フローリングの床でしゃれた雰囲気。クラシック(G線上のア
  リア)が流れていた。窓からは緑豊かな畑が見える。

  「施設と畑の間にフェンスもないんです。門もない。 
   安全のために自由を抑制しないという方針です。施設らしく
   なくするために。この施設がオープンしてからほぼ2年です
   が、今まで困ったことはありません」とのこと。

 ◆<落ち着いた雰囲気>
   施設内を歩いた。
  いや、「施設」というよりは、「ケアつき高齢者住宅」である。
   私が10年来、福祉施設を見た中で、この「風の村」は何に
  一番近いかといえば、スウェーデンのケア付き住宅やナーシン
  グホームである。しかし、和風である。

  落ち着いた雰囲気。その理由はいくつかある。
   広すぎない廊下、
   木目のきれいなフローリングの床(廊下も居室も)、
   真っ白でなく薄いベージュで模様の入ったしゃれた壁。
   明るさを抑えた暖色(電球色)の照明。

  「広い廊下に白い壁だと病院のような雰囲気になり、家庭的で
   なくなるので、お年寄りも落ち着けません」と秋葉さん。

 ◆<入居者も落ち着く>
   50人入居の「風の村」は、6-8人の8つのユニット(グルー
  プ)にわかれている。全室個室。トイレは共用でユニットごと
  にある。
 
   お年寄りに挨拶をする。気のせいか、皆さん、落ち着いてお
  られるように思う。
   入居者の平均要介護度は3.3。介護度5が11人。4が11人。

   「ここで暮らすと、介護度が軽くなる人が多く、すると、
   介護報酬が下がり、施設の収入が減るので困るのですが・・・。
   でも、お元気になられることは本来、喜ぶべきことですが」
   と秋葉さん。

   「軽い人ばかりを入居させているのでは?」と視察者から言
    われることもあるという。

   ・人形をおぶって徘徊していたお年寄りは、流しで洗い物を
    する役割を持つことで落ち着いた。しかし、体調を崩し、
    病院に入院して白い壁に囲まれたら、痴呆症に逆戻り。
    ところが、病院から風の村に戻ってくると「ただいま」と
    言ったという。

   ・また、暴力行為が激しかったおじいさんも、タバコを吸う
    ことで落ち着いた。タバコは喫煙コーナーで吸ってもらっ
    ているが、その方は、ほとんどタバコは手に持っているく
    らいだという。

   多くの痴呆症のお年寄りは、個室の中ではなく、日中はリビ
   ングで過ごしている。
 
 ◆<愛用の家具>
  居室には、洗面所、ベッド、タンスなどがある。
  照明やカーテンは部屋ごとに異なっている。

   昔、服屋さんだった男性の部屋には、SINGERと書かれた
  古い足踏みミシンが置かれている。

   ある女性は70年前の嫁入り道具の箪笥を持ち込んでいる。

   私は多くの施設の「個室」を見てきたが、「風の村」では、
  「個室」が「自分の家(居場所)」になるよう工夫がされてい
   る。

  「自分のなじみの品がなければ、また、みんなと日中に集える
   リビング(セミプライベートな空間)がなければ、『個室』
   は『孤室(孤独な部屋)』になってしまいます」と秋葉さん。

   しかし、自分のなじみの家具がないお年寄りも多いとのこと。

 ◆<車椅子対応>
   洗面台は、車いすで対応できるように低くなっている。  
   居室の照明も明るさを控えめにした落ち着いた雰囲気だ。

   また、6-8人の居室に囲まれたリビングも凝っている。
  このリビングは、6-8人の憩いの場、共用のリビングルーム
  であり、食堂でもある。

   流し台も車いす対応で非常に低い。
  「役割がないのは辛い。だから、車いすで使える流しにした。
   食器を洗える人には、自分の食器は自分で洗ってもらってい
   る」と。

   また、食卓の椅子の高さも38センチと低く、お年寄りが座
   って足がつくようになっている。

 ◆<ごちそうは炊きたてのごはん>
   置いてある食器を見ると、いろいろなものが混ざっている。

  「みんな同じプラスティックの食器では、やはり、施設になっ
   てしまいます。自分の食器や箸も持ってきてもらっています。
   食器がかけたことはほとんどありません」と秋葉さん。

   誰の食器かわかるように、裏に名前のシールが貼ってある。

   「自分の食器を持ち込んでもらうことで、結果的には、食器
    代も節約できました」とのこと。

    また、各ユニットには、台所があり、炊飯器もある。
   「一番のごちそうは、炊きたてのご飯です。だから、できる
    限りお米をといで、ご飯を炊く。ご飯の匂いがないと、 
    家庭とは言えませんから」と秋葉さん。

 ◆<自由な食事時間>
   とにかく、家庭的な雰囲気にするために、あらゆる努力がな
   されている。朝は起きた順に自由に朝食を食べる。
   おかゆやきざみ食の人は1〜2割。きざみ食もユニットごと
   に、その人に合わせて必要なものだけをきざみにしている。

   部屋で食事をしている人は一人もおらず、みんなユニットの
   共用のリビングで食事をしている。1時間くらいかけて食べ
   ている人もいるという。

   スタッフの数が多いから対応できるのであろう。このような
   対応なので、介護度が軽くなる人も多いという。
 
 ◆<グループ処遇と個別処遇>
   ショートステイも、それぞれのユニットに1つずつある。
  「これは、正解だった」という。
   なぜなら、他の家に泊まりに来たような感じで、同じユニッ
   トを再び利用することによって、なじみになる。

  「また、来ました。お世話になります」とおみやげを持って入
   所することもあるという。

   ショートステイといえども、家庭的な雰囲気が大事なのだと
   いう。
 
   まさに、1つ1つのユニットがグループホームである。

 ◆<ご近所へ?>
   おもしろいのは、別のユニットとの間にお年寄り同士の行き
  来があるということだ。

   自分の居室があるユニットと違うユニットに、テレビを見に、
  車いすのお年寄りが出かけることもよくあるという。

   グループホームでは、気の合わないメンバーでもずっと同じ
  顔ぶれで一日中、毎日、過ごさねばならない。息が詰まり、
  ストレスになる場合もあるだろう。
   しかし、ユニットの場合は、気が合わない人がいても、他の
  ユニットに遊びに行くことによって、ストレスを減らすことが
  できると感じた。

   不思議なことに、他のユニットに遊びに行っているお年寄り
   も、食事の時には、自分のユニットに帰ってくるとのこと。

 ◆<理想はマンツーマン>
   ここでは、介護職員と入居者の比率は、常勤換算で1:2。
  一般の、特別養護老人ホームの基準は、1:3だから、基準よ
  り1.5倍職員が多いことになる。やはり、1:2でないと入居者
  一人一人に応じた個別ケアはできないという。

   「個室だから人手がかかるのではなく、個別ケアだから人手
    がかかる」。そう話す秋葉さんの後ろの庭を、スタッフに
    車いすを押してもらってお年寄りが散歩している。
   「マンツーマンでお世話する。これをやりたいんですよ」と。

 ◆<個別ケア>
   「個別ケアによって、介護職員の動きがばらばらになった。
    食欲がなくなたっら、介護職員が付き添って二人で外に食
    べに行ける」。

    実際、先週には、食欲がないという2人のお年寄りを、
   すし屋に連れて行ったら、お寿司と茶碗むしとあんみつを食
   べて帰ってきたという。

    ユニットごとに、レストランに外食に出かけたり、夏バテ
   の時はうなぎを出前してもらったこともある。
   「今日の夕食は出前でおそばを食べよう」ということもして
    いるという。

 ◆<ユニット単位>
   50人全員制でなく、7〜8人のユニット単位だからこそ、
   自由に柔軟に対応できるのだという。

   「入浴もマンツーマンでお世話する。これが大事だと思うの
    です。最近つくづく思うのですが、今生きているお年寄り
    が来年、元気にしている保証はありません。
    お年よりの1年、1日は大きいのです」
 
   前の施設で車いすに抑制されていた人が、じっくり見守って
   抑制の必要がなくなったケースもあるという。

   また、抑制されない自由な暮らしによって、白い髪が黒くな
   ってきた入居者もいる。

   入居者の8割が痴呆症なのに、ほとんどの問題行動がここで
   はなくなったとのこと。

   玄関等も特に施錠されていないが、お年寄りが勝手に外に出
   てしまって困ったのは、開設当初だけだったという。
 
 ◆<お風呂上がりのビール>
   秋葉さんは、
  「個室が大事なのではなく、個別ケアができるかどうかが重要。
   いくら個室でも集団ケアだったら意味がない。個別ケアをす
   るためには、1:2の人手は必要。入浴も一人のスタッフが
   付き添って、居室からお年寄りの車いすを押して、お風呂に
   連れていき、また、入浴後は部屋まで送り届ける。
   『孫が銭湯にお年寄りと一緒に行くような感じ』だ」という。

    また、お風呂あがりにジュースやビールも飲んでもらって
   いるという。それは有料だが、そこが自己決定だという。 
   散歩も一人がつきっきりで車いすを押して、庭を散歩する。
   「マンツーマンでの対応が重要」という。

 ◆<いろんな場所>
  個室、
  ユニットのリビング、
  全員が集まれるセミパブリックな場、
  喫茶店など近所の人たちと交流できるパブリックスペース

  という4つの場所があって、はじめて個別ケアはできるという。

  入居者の動きが活発な午前中に、特に人手を厚くしている。

   ちなみに、食堂は真空調理法とクック&チルという方法を採
  用し、食べ物の形を保ったまま柔らかく調理するのと併せて、
  調理の手間を大幅に削減しているという。

   お酒やタバコも当然自由。
  しかし、本当にタバコを吸う人は50人中5人で、お酒が自由
  といっても、たくさん飲む人はほとんどいないという。

   「個室は孤独だという意見がありますが」と尋ねると、

   「日中、ずっと居室にいるのではなく、職員が誘導してユニ
    ットのリビングルームに出て来てもらうようにすれば、
    孤独にはなりません」

   「個室だけではダメです。共用のリビングが必要。また、
    そのリビングに座敷ぼうきがあって、炊飯器があって、 
    自前の食器がある。この感覚が大事です」と秋葉さん。


 ■<入居者Aさんの話>
   ワープロを叩くおじいさんの部屋を訪問し、話を聞かせても
   らった。先日、厚生労働副大臣の桝屋敬悟衆議院議員が訪問
   されたそうで、記念写真があった。

    大正15年生まれの75歳。要介護5で車いす。頚椎(けい
   つい)損傷で下半身麻痺。手にも多少マヒがある。今までに
   14の施設や病院を経験。

  ☆ 個室は魅力的
  「個室はいかがですか?」と尋ねると、
  「個室は魅力だね。個室じゃなかったら、施設には入らなかっ
   た。個室以外は絶対ダメ」とのこと。

  Aさんは、体温を自分でうまく調節できないので、部屋の温度
  を調節しなければならない。しかし、以前いた施設は4人部屋
  で、朝、寒いのに同室の人が窓を開けて困った。

  その苦情を職員さんに言ったことが原因で、同室の人から
  『お前はわがままだ!』と言われ、気まずくなったこともあり、
  他の人と同じ部屋なのはつらいらしい。
 
  ☆ 気持ちの整理
  「ここに入るっていう時に気持ちの整理をするのが容易じゃな
   かったよ。人間誰しも家にいたいよね。でも、ここに入って
   から、うちに帰りたいと思ったことはないよ。電話、テレビ、
   そして、友だちとしてるワープロもある。これだけあれば、
   これで満足。テレビ見たいと時は見るし、妻とも電話でいつ
   でも話せるし、うちにいても変わりない。ここだとやりたい
   ことも何でもできる」

   「四人部屋の時も、同室の人とは、ほとんど口をきかなかっ
    た。あんな窮屈な思いは、二度としたくない。」

   「ここは、希望を言えば、外出にも連れて行ってくれる。
    今年の正月は、職員さんと娘むこが付き添ってくれて、 
    東京の国技館まで大相撲を見に行った」。

   この方は大の相撲ファンで、部屋にも相撲の番付や相撲カレ
   ンダーがが貼ってあった。

  ☆ 泊まりにこいよ!
   16歳から陸軍に勤務。整備兵として、特攻も何機か見送っ
   たとのこと。今度、東京の青梅で当時の同窓会があるという。

   「参加したかったが車で3時間もかかるのであきらめた。
  そしたら、友だちが『かわりに俺たちが施設まで行ってやるよ』
  と言ってくれたので、『泊りがけで来いよ。仲間連れて来いよ」
  と言った。ここは、2階にお客さんが泊まる畳の部屋もあるし、
  食事もできるので、気軽に友だちが呼べる」とのことであった。

   ちなみに、奥さんも訪問して、ご主人のこの部屋に泊まった
  り、二階の畳の部屋に泊まっていかれるという。
 
  ☆ オンブズマン
   入居するにあたり、「個室」だとわかって、奥さんがこの 
  「風の村」に見学に来られた。
  「遠くても近くても個室ならいい」と本人は言ったという。

  「個室であること以外に、職員さんのよい、悪いが施設で重要
   だ。これは30分や1時間ではわからない。ここは、日本で
   も1,2を争う施設のようだが、来年からもっといい施設も
   できるだろう。そうしたら、中身、職員の質で勝負するしか
   ない。『風の村』のオンブズマンの人が俺に部屋にも名刺を
   置いていっている。いい施設にしていくには、思ったことを
   俺たちが言うのも必要だなあと思っている」とのこと。

  ☆ 淋しい
   奥さんから毎晩7時に電話があるという。しかし、ある日、
   いつもより早く電話があって、どうしたのかな?と思ったら、

  「うちに帰って、『ただいま』と言っても返事してくれる人が
   いない。寂しいから電話した」と奥さんは言った。

  これには、ジーンと来たという。そもそもこの方が入居したの
  は、二人暮らししていた奥さんが介護で体調を壊されたことも
  理由の1つだった。

  ☆ ワープロが友だち
   普段はワープロで手紙や自分史を打っておられる。

   この方は日中はワープロばかり打って、他の人の部屋にはあ
   まり行かない、行って話する人は何人もいない、という。

  ☆ 好みの味
   食事にも満足しているが、薄味好みの入居者もいれば、そう
   でない人もいて味付けはむずかしいとのこと。煮物は非常に
   うまい。漬物の味は悪かったが最近美味しくなってきた。
   食事は野菜が多くてよい。などの話。

   この方は、障害が原因で過去17年間に14か所の病院、施設、
   リハビリセンターなどと自宅を転々としてきたので、味にも
   厳しいのだ。

  ☆ 介護認定への要望
   「自分は要介護5で、要介護2の人より、自己負担が高い。
    しかし、自分でできることはできるだけやって、あまり職
    員のお世話になっていない。要介護2でもっと職員の手を
    借りているお年寄りもいる。自分はあまり手がかかってい
    なのに、もっと手がかかっている要介護2の人よりも自己
    負担が高いのは、不公平じゃないか。在宅と施設の介護認
    定のあり方を変えてほしい」という苦情であった。

    ワープロが生きがいのようだが、私は
   「パソコンにいつか変えたらどうですか。パソコンだとメー
    ルができるので世界が広がっていいですよ。私のメールマ
    ガジンも読めますし」と。

  ☆ 国会議員への厳しいご意見
    最後に、テロ対策についても議論した。
   「自分は自衛隊出身なので、憲法を改正して自衛隊を派遣す
    べきだと思っている」と言っておられた。

    また、国会議員については、次のような質問を受けた。

   「国会の予算委員会質疑をさっきもテレビで見たが、予算に
    関係ないようなことも質問してる。あれは何でなのか?」
    と。

   「予算委員会という名前ですが、一応、何でも聞いていいこ
    とになっています」と私が言うと、

   「わかりきった質問をしたり、スキャンダルを追求したり、
    予算に関係ない議論が多すぎる。1分間で国会議員の給料
    はいくらになります? 無駄なことは聞かないで欲しい」
    との厳しい意見。

    さらに、「国会のやじは勢力争いなんだろうけど、学校で
    先生の言うことをしっかり聞けと言っているのに、国民の
    代表の国会議員がやじばかりではみっともないよ。聞くこ
    とはちゃんと聞くべきじゃないか」とのお叱りも頂いた。

 ◆<個室のよさを実感>
   1時間以上話を聞いたが、私にとっては特別養護老人ホーム
   の入居者にこんなゆっくり話を聞くのは初めて。やはり、
   四人部屋でなく、個室だからゆっくり落ち着いて話ができる
   のだと痛感。ドアを閉めたらプライベートな空間なので、 
   施設というよりも「家」を訪問している感じだ。 

 ◆<施設から住宅へ>
   私は、過去10年以上、日本や世界の100か所以上の老人ホ
   ームなどを訪問しているが、四人部屋の場合、10分くらい
   が限界でそれ以上、居室で長話すると「うるさいなあ!」と
   叱られたりしたし、そもそも、まわりの入居者がカーテンの
   向こうで耳を澄まして聞いているのだから、落ち着いて本音
   の話が聞けない。

   そんな場所で、「四人部屋の居心地はいかがですか」などと
   質問できるはずもない。
 
 ◆<本当の終の棲家>
   なお、2000年2月の開所以来、亡くなったお年寄りもほと
  んどがこの施設で亡くなり、家族もそれを望んでいるという。
 
   厚生労働省は、来年から新設する特別養護老人ホームは、
  原則として「全室個室・ユニットケア」が望ましいとしている
  が、そのイメージが、この「風の村」を見てわかったような気
  がした。

 ■<新型特別養護老人ホームの課題>
   しかし、「風の村」は何とかやりくりしているものの、介護
  職員(常勤換算):入居者の比率を現行基準の1:3から1:2
  に引き上げることが、個別ケアのために望まれると感じた。

   また、現在の風の村は、他の特別養護老人ホームと同じ自己
  負担だが、厚生労働省が進めようとしている全室個室の新型特
  別養護老人ホームは、家賃などのいわゆる「ホテルコスト」が
  自己負担になるため、現在月5〜6万程度の自己負担が2倍の
  10〜12万円くらいにアップすると予想される。

   所得によって介護保険料に5段階の差があるように、新型特
  別養護老人ホームも所得が少ない人には安くすることが検討さ
  れているようだが、所得に関係なく、入りたい人全ての人が、
  安く入れる制度にすべきである、と私は考える。
 
 ◆見学させていただいた感想
   この「風の村」は「施設」というよりは、ケア付きの高齢者
  集合住宅というということである。

■最後に、パンフレットより抜粋して理念を説明する。

         ☆★ 風の村憲章 ★☆

 「私たちは自分の家を離れざるをえなくなったお年寄りが、新し
  い我が家にしっかり根を下ろし、生きる喜び、生きる意欲がし
  ぼまない施設づくりを目ざします。きれいに生けられた切り花
  ではなく、大地に根を下ろした野生の花。『至れり尽くせり型
  から、くらし育み型へ』を合言葉にします」

 1、「風の村」は、暮らす人、働く人、集う人で共に創る場です。

 1、「風の村」は、ひとりひとりが輝く場です。

 1、「風の村」は、自然の中でゆったりと過ごす生活の場です。

 1、「風の村」は、ありのままの自分に出遭える場です。

 1、「風の村」は、地域に根ざしたくらしを育む場です。

 ◆終わりに
  「風の村」の報告は以上で終わります。もしかしたら、私の勘
  違いもあるかもしれませんが、このレポートの文責は山井和則
  にあります。
 
 ◆読者の皆さんにお願い。
   このメールマガジンを読んでの問い合わせは「風の村」へは、
  あまりなさらないでください。スタッフの方々は、非常に忙し
  くされていますので。

  「風の村」について、詳しくは、
  「風かおる終の棲家」(風の村記録編集委員会著 
             ミネルヴァ書房 ISBN4-623-03459-3)
    をお読みいただくか、簡単なことでしたら、私の政策秘書
   海野(うんの)、国会事務所(電話03-3508-7240)にお問い
      合わせくださるか、私に問い合わせのメールをください。
 

 ◆最後に、秋葉施設長から要望を聞きました。
  「ユニットケアでは職員研修が非常に重要。職員研修をきっち
   りしないと、介護職員は業務優先になりがちで、入居者優先
   になれない。ユニットケア・個別ケアは今までの集団ケアよ
   りも教育が必要なので、十分な研修がなければついていけな
   い職員が出てくる」とのことでした。

           やまのい和則 拝

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