Cinemaの王国

[Cinemaの王国 vol.1805]~『天才作家の妻 40年目の真実』

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☆   「Cinemaの王国」  vol.1805(2019. 1.28)
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このメールマガジンは、自腹で年間100本以上の映画を観る(ぽち)が、映画館
で実際に観た映画の感想を書くマガジンです。
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【INDEX】
◆1.今週のこの1本!
  ─『天才作家の妻 40年目の真実』─
◆2.ぽちのひとりごと
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◆1.今週のこの1本! ~『天才作家の妻 40年目の真実』~
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●『天才作家の妻 40年目の真実』(THE WIFE)
(2017年 スウェーデン・アメリカ・イギリス)(上映時間1時間41分)
監督:ビョルン・ルンゲ
出演:グレン・クローズ、ジョナサン・プライス、クリスチャン・スレイター、
マックス・アイアンズ、ハリー・ロイド、アニー・スターク、エリザベス・マ
クガヴァン
*新宿ピカデリー、角川シネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほかにて公開中
ホームページ http://ten-tsuma.jp/
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<ストーリー>
現代文学の巨匠ジョゼフ(ジョナサン・プライス)のもとに、ノーベル文学賞
受賞の報せが届く。ジョゼフと40年間連れ添った妻ジョーン(グレン・クロー
ズ)は、息子を伴い授賞式に出席するためスウェーデンのストックホルムを訪
れる。そんな彼らの前に、ジョゼフの伝記本執筆を狙う記者ナサニエル(クリ
スチャン・スレイター)が現われる。彼は、ジョーンが作家になる夢を捨てた
過去を持つことを指摘したうえで、夫婦の秘密について問いただすのだが……。

<レビュー>
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ノーベル賞作家の妻はゴーストライターだったのか
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ノーベル賞作家とその妻を描いたドラマです。原作はメグ・ウォリッツァーが
書いた小説。ただし、原作に登場するのはノーベル賞ではなく、フィンランド
の小さな賞とのこと。それを脚本家のジェーン・アンダーソンが脚色しました。
監督はスウェーデン出身のビョルン・ルンゲ。

冒頭、老夫婦が登場します。現代文学の巨匠ジョゼフと妻ジョーン。ジョゼフ
は心配顔。今度ノーベル賞を受賞できなければ「雲隠れしたい」などと言い出
します。その挙句に、ジョーンに「セックスしよう」などと言いだします。

このシーンを観ただけで、夫婦の関係性がうかがい知れます。文学的才能には
恵まれているものの、それ以外は身勝手でダメダメな夫。それを内助の功で支
える糟糠の妻。そんな構図が見えてきます。

まもなく、夫婦のもとにノーベル賞受賞の報せが届きます。ジョゼフとジョー
ンは、作家となった息子を伴い、授賞式に出席するためスウェーデンのストッ
クホルムを訪れます。そこでの数日間の出来事が描かれます。

面白いのはノーベル賞授賞式をめぐる舞台裏。ホテルの部屋にいきなり聖歌隊
のような人々が入ってきたり、式の念入りなリハーサルが行われたりと、ふだ
んなら知ることのな裏面が描かれます。

ただし、ドラマの肝は夫婦の絆と確執。当初こそ、理想の老夫婦のように見え
たジョゼフとジョーンですが、はしゃぐ夫の傍らで、ジョーンの心は次第に揺
れ動きだします。

そこには駆け出しの作家ながら、ジョゼフとの間にわだかまりを抱えている息
子デビッドの存在や、カメラマンの若い女性に接近するジョゼフの素行などが
関係してきます。

そして、最もジョーンの心に波風を立てるのは、ナサニエルという記者の存在。
ナサニエルは、ジョーンの過去を調べあげています。その過去が回想シーンと
して描かれます。登場するのは、若き日のジョゼフと若き日のジョーン。ジ
ョーンは作家志望の大学生として、大学教授のジョゼフと知り合います。当時、
ジョゼフには妻子がいたものの、やがて2人は結ばれます。

結婚後、それまで二流の作家だったジョゼフは傑作を世に送り出し、ジョーン
は彼を支えるようになります。

そんな過去をふまえて、ナサニエルは疑問をぶつけます。ジョーンは夫ジョゼ
フのゴーストライターではないか?と。

ジョーンが作家をあきらめた背景として、当時の社会状況も描かれます。今と
違って、女流作家の地位は極めて低く、男たちが牛耳る文学の世界で成功する
可能性は低かったのです。

さて、それでは本当にジョーンは夫のゴーストライターだったのか? 終盤に
は壮絶な修羅場が待っています。

この映画の最大の見どころは、ジョーンを演じたグレン・クローズの演技です。
長い年月に渡って心のうちに抱えてきた複雑な感情を、わずかな表情の変化だ
けで見せる演技は絶品。

ラストの飛行機内でのジョーンの振る舞いが意味深です。はたして、彼女はあ
の後どんな行動をとるのか。いろいろと想像させられました。これもまたグレ
ン・クローズの深みのある演技によるもの。彼女の演技だけでも観る価値のあ
る映画だと思います。

≪ぽちの満足度≫
★★★☆☆(+1/2★)
(89点)

2019年1月26日(土)YEBISU GARDEN CINEMAにて。午後1時5分の回
                       (ぽち)

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◆2.ぽちのひとりごと
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*安いノートパソコンを買いました。これでドトールやマックでも原稿が打て
ます。
                       (ぽち)

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発行周期: 週刊(毎週金曜+不定期の水曜) 最新号:  2019/03/20 部数:  1,005部

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