Cinemaの王国

[Cinemaの王国 vol.1750]~『グッバイ・ゴダール!』

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☆   「Cinemaの王国」  vol.1750(2018. 7.24)
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このメールマガジンは、自腹で年間100本以上の映画を観る(ぽち)が、映画館
で実際に観た映画の感想を書くマガジンです。
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【INDEX】
◆1.今週のこの1本!
  ─『グッバイ・ゴダール!』─
◆2.ぽちのひとりごと
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◆1.今週のこの1本! ~『グッバイ・ゴダール!』~
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●『グッバイ・ゴダール!』(LE REDOUTABLE)
(2017年 フランス)(上映時間1時間48分)
監督・脚本:ミシェル・アザナヴィシウス
出演:ルイ・ガレル、ステイシー・マーティン、ベレニス・ベジョ、ミシャ・
レスコー、グレゴリー・ガドゥボワ、フェリックス・キシル、アルトゥール・
アルシエ、
*新宿ピカデリーほかにて公開中。全国順次公開予定
ホームページ http://gaga.ne.jp/goodby-g/
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<ストーリー>
1968年のパリ。世界中から注目される映画監督ジャン=リュック・ゴダール
(ルイ・ガレル)と恋に落ち、彼の新作『中国女』のヒロインに抜擢された哲
学科の学生アンヌ(ステイシー・マーティン)。新しい仲間たちと映画を作る
刺激的な日々を経て、ゴダールからプロポーズを受け結婚する。メディアに追
いかけられながらも、甘い新婚生活に幸せを感じるアンヌ。一方、パリの街で
はデモ活動が日ごとに激しさを増し、ゴダールも次第に革命運動に傾倒してい
く……。

<レビュー>
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世界的映画監督の結婚生活を赤裸々にユーモラスに描く
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"ヌーベルバーグ"の旗手として知られる世界的な映画監督のジャン=リュッ
ク・ゴダール。そのゴダールの2人目の妻となったアンヌ・ヴィアゼムスキー
の自伝的小説を『アーティスト』のミシェル・アザナヴィシウス監督が映画化
しました。

舞台となるのは、1968年のパリ。鮮烈にデビューして映画界を席巻した頃の勢
いはないゴダール。そんな中、哲学科の学生アンヌと出会い、彼女をヒロイン
に抜擢して新作『中国女』を撮ります。まもなくアンヌは、ゴダールからプロ
ポーズを受け結婚。この時、ゴダール37歳。アンヌ19歳。

アザナヴィシウス監督は、まったく遠慮がありません。そろそろ老いを意識し
始めたゴダールが、若々しい心と体を持つアンヌにのめりこんでいく様子を、
赤裸々に見せていきます。作風もかなり大胆。シニカルなタイトルの章分けを
して、テンポよく描いていきます。映像をはじめ様々な工夫もあちこちにあり
ます。

そして、この映画は全編にユーモアがあふれています。とにかくゴダールとき
たら、その言動は自由奔放。というか、無茶苦茶。日常とか、普通ということ
が大嫌いで、わざと後ろ向きに歩いたりします。その常識外れでエキセントリ
ックな言動が、いちいち笑えてしまうのです。

年の差カップルのゴダールとアンヌですが、それ以外にも背負ったものが全く
違います。アンヌはノーベル賞作家の孫でいわばセレブ育ち。最初のうちは、
ゴダールの立場が完全に上で、先生と生徒のような関係だから波風が立たない
のですが、時間とともにアンヌが成長していくと、2人の間には少しずつ亀裂が
生まれてきます。

それに拍車をかけるのが当時の時代背景。パリでは学生を中心とした反体制運
動、いわゆる「五月革命」が盛んになり、連日デモや集会が行われます。ゴ
ダールはそれに影響されて、どんどんのめりこんでいきます。アンヌも行動を
共にしますが、あまりにも極端なゴダールの言動に違和感を持つようになりま
す。

やがてアンヌは、友人の映画プロデューサーから、カンヌ国際映画祭へ行こう
と誘われます。現政権下での映画祭開催が気に入らないゴダールは、映画祭を
中止すべきだと主張。結局、アンヌはゴダールに反抗してカンヌに行くものの、
映画祭は中止になってしまいます。

さらに、アンヌはイタリアの奇才マルコ・フェレーリ監督から新作の出演依頼
を受けます。だが、ゴダールは「裸が多い」などと言って反対します。アンヌ
が撮影中のイタリアに駆けつけて「浮気してるんじゃないか?」と疑うなど嫉
妬深さを全開にします。この一件が、とんでもない事態を招き、まもなく2人は
離婚してしまいます。

何だかゴダールをコケにしているような映画にも思えますが、テンポよくユー
モアで包んでいるから嫌な気分にはなりません。むしろゴダールほどの天才で
も、あまりにも人間臭い側面があることで、安心させられる人も多いのではな
いでしょうか。アザナヴィシウス監督のゴダールを見る視線には、強烈な毒を
含む一方で、温かさも失っていないように感じられました。

≪ぽちの満足度≫
★★★☆☆(+1/2★)
(85点)

2018年7月21日(土)新宿ピカデリーにて。午後1時45分の回
                       (ぽち)

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◆2.ぽちのひとりごと
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*40℃越えですと!!!ちなみに我が家にクーラーなるものは存在しません。
                          (ぽち)

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