Cinemaの王国

[Cinemaの王国 vol.1749]~『クレアのカメラ』

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☆   「Cinemaの王国」  vol.1749(2018. 7.23)
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このメールマガジンは、自腹で年間100本以上の映画を観る(ぽち)が、映画館
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【INDEX】
◆1.今週のこの1本!
  ─『クレアのカメラ』─
◆2.ぽちのひとりごと
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◆1.今週のこの1本! ~『クレアのカメラ』~
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●『クレアのカメラ』(LA CAMERA DE CLAIRE)
(2017年 フランス)(上映時間1時間9分)
監督・脚本:ホン・サンス
出演:イザベル・ユペール、キム・ミニ、チョン・ジニョン、チャン・ミニ、
ユン・ヒソン、イ・ワンミン
*ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて公開中
ホームページ http://crest-inter.co.jp/sorekara/crea/
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<ストーリー>
映画会社の社員マニ(キム・ミニ)は、カンヌ国際映画祭に出張中に、女社長
ナム(チャン・ミヒ)から突然の解雇を言い渡されてしまう。帰国日の変更も
できずカンヌに残ることになった彼女は、ポラロイドカメラを手に観光してい
る風変わりな女性クレア(イザベル・ユペール)と知り合う。彼女は「自分が
シャッターを切った相手は別人になる」と語る。2人はマニが解雇を告げられた
カフェを訪れ、当時と同じ構図で写真を撮るのだが……。

<レビュー>
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カンヌで展開する男女の愛憎劇と謎のフランス人
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『それから』『夜の浜辺でひとり』『正しい日 間違えた日』と続いた韓国の名
匠ホン・サンス監督作品の連続上映。いよいよラストの4作目です。

この映画は、2016年のカンヌ国際映画祭に出品された『エル ELLE』のイザベ
ル・ユペール、『お嬢さん』のキム・ミニという2人の主演女優を起用して、カ
ンヌ滞在中のわずか数日間で撮影した作品。

舞台となるのも映画祭開催中のカンヌ。この地に出張してきた映画会社の社員
マニは、女社長ナムから、突然、解雇を言い渡されてしまいます。その理由は
「正直でないから」という不可解なもの。途方に暮れるマニですが、帰国日の
変更もできずカンヌに残ることになります。

その後に登場するのは、ナム社長が映画監督のソと海辺にいるシーン。女癖の
悪いソ監督は、酒の勢いもあってマニと関係を持ってしまったようです。前か
らソ監督と男女関係にあるナム社長がそれを知って、嫉妬のあまりマニをクビ
にしたというわけ。

その三者の愛憎劇に絡んでくるのか、パリから映画祭に来たフランス人女性の
クレア。彼女はカフェで偶然ソ監督と出会い、交流を深めます。やがてクレア
は、ソ監督とナム社長とお茶を飲み、2人をポラロイドカメラで写真撮影します。
彼女は「自分がシャッターを切った相手は別人になる」と語るミステリアスな
女性。音楽の教師で詩も書くといいます。

その後、クレアはマニとも知り合い、韓国料理をご馳走になるなど交流します。。
もちろんマニの写真も撮ります。はたして、クレアのカメラは本当に被写体を
別人に変えるのか。まるでファンタジーの世界に突入しそうな設定ですが、そ
うはなりません。

基本はいつもと変わらないホン・サンス映画。食事をしたりお茶を飲んだりし
ながら会話する登場人物を長回しで映します。そこから様々な人間心理のあや
や独特のおかしみが伝わってきます。

ファンタジー的世界ではないものの、クレアのカメラがドラマに微妙な変化を
もたらすのは事実です。それを通して、男女の愛憎が独特のタッチで描かれま
す。

ソ監督はナム社長に別れ話を切り出します。一方、クレアとマニは、マニが解
雇を告げられたカフェを訪れ、当時と同じ構図で写真を撮ります。その後に起
きるある出来事。明確な結末ではなく、観客の想像力に委ねたラストですが、
何らかの変化が訪れたと見ることもできます。クレアのカメラは本当に人を変
えるのかも!?

相変わらずユニークなホン・サンス映画。他に類のない味わいがあります。そ
れこそが、この監督の魅力なのだと思います。

≪ぽちの満足度≫
★★★☆☆(+1/2★)
(84点)

2018年7月20日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町にて。午後1時40分の回
                       (ぽち)

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◆2.ぽちのひとりごと
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*『菊とギロチン』、テアトル新宿ほかにて公開中です。全国各地でも順次公
開になります。ぜひぜひ!
http://kiku-guillo.com/
                          (ぽち)

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